ゼネコンとは?種類や役割、働くメリット、取得したい資格について解説

2023年2月17日

2023年1月31日

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Izul広報チーム

Izul広報チーム

ゼネコンとは設計から施工、研究まで自社で総合的に建築物に携わる企業を指します。高収入で社会貢献性が高い企業が多い傾向にあり、働くメリットが豊富です。

この記事ではゼネコンの概要からサブコンとの違い、ゼネコンで働くメリットを解説します。あわせて、転職時に取得しておきたい資格も紹介します。

ゼネコンとは

ゼネコンとは「ゼネラルコントラクター」の略称で、日本語では「総合建設業者」のことを指します。ゼネコンに明確な定義はありませんが、一般的には設計・施工・研究までを自社で完結できる会社で、売上が数千億規模の会社がゼネコンと呼ばれています。ゼネコンが手掛けるのはいずれも大規模な建築物で、マンション・オフィスビルといった高層建築物から、テーマパークや競技場、医療施設、橋・トンネル・ダムといった公共インフラまで、幅広い建築工事に携わります。

ゼネコンとサブコンの違い

サブコンとはゼネコンから工事を受注し、実際の工事に携わる企業を指します。現場作業を統括する会社や電気や空調設備の専門会社、足場専門業者などが挙げられます。

サブコンが実働部隊とすると、ゼネコンは頭脳として業務全般を取り仕切る役割を担っています。

ゼネコンが担う5つの役割

ゼネコンの仕事は主に5つに分けられます。職種によって求められるスキルが異なるので、職種ごとの違いを知っておきましょう。

営業

営業は発注者の希望を踏まえて、各部門と連携しながら企画を提案・進行するのが主な仕事です。

発注元が官公庁の場合は入札、民間企業の場合は発注を受けることで受注に至ります。ゼネコン側から企業に提案する場合も多く、営業が提案を行います。

他にも営業は、用地買収を含めた開発事業者(ディベロッパー)のように立ち回る必要もあります。営業は社内外のあらゆる人と仕事をつなぐために、高いコミュニケーション能力が求められます。

設計

設計は建築物の図面や模型を制作するのが主な業務内容です。設計は以下3つに分けられます。

  • 意匠設計:内外装の間取りやデザイン
  • 構造設計:地盤や気象条件、地震などの影響を想定して、建築物の骨組み
  • 設備設計:空調・電気などの専門設備

設計には、建築士資格やCADオペレーター資格といった資格に加え実務経験が求められます。

施工管理

施工管理は建築現場のまとめ役のような役割を担っており、建築に関連する管理全般が主な業務内容です。管理は以下の4つに分けられます。

  • 安全管理:事故防止や勤務時間管理など安全衛生
  • 工程管理:計画書に沿って、スケジュール管理や進捗状況
  • 原価管理:予算内で人件費や資材費をコントロール
  • 品質管理:設計通りに工事ができているか、指定の資材を使っているかを確認

施工管理には、スケジュール管理能力やコミュニケーション能力が求められます。

研究開発

ゼネコンにおける研究開発は、社内の研究所などで技術やエネルギーに関する新技術の研究が主な業務内容です。

研究によって品質が高い技術や製品を開発できれば、ゼネコン独自技術としての強みになります。技術が建築に活かせるように、現場や設計などの職種を経てから研究開発に配属されることもあるでしょう。

また最近では、安全・防災の観点や脱炭素などの課題解決に力を入れているゼネコンが増えています。研究開発に携わるには、建築に関する工法研究の開発業務経験や土木施工管理技士などの資格が必要です。

エンジニアリング

エンジニアリングは、プラント施設や発電施設などの建築・工事などの役割を担います。高度な専門的な知識が必要で、loTやAIを活用したシステム、ITインフラなどの開発経験が求められる職種です。

エンジニアリングに求められるのは、化学や物理などの専門的知識や要件定義を行うための提案力といったスキルです。

売上で異なるゼネコンの種類

ゼネコンは売上高によって種類が分けられています。ここではスーパーゼネコンから準大手ゼネコンまで、売上規模ごとに分けて紹介します。

1兆円を超える「スーパーゼネコン」

スーパーゼネコンとは、売り上げが1兆円を超える企業です。以下の5社がスーパーゼネコンと呼ばれています。

企業名/売上代表的な建築物
清水建設/1兆4,565億円鳥取県中央病院・プロロジスパーク京田辺
大林組/1兆7,669億円熊本城天守閣・LANGSUAN VILLAGE
鹿島建設/1兆9,072億円京阪神OBPビル・竹芝クリスタルビル
竹中工務店/1兆2,378億円東日本放送新社屋・髙島屋東別館
大成建設/1兆4,801億円白石区複合庁舎・神戸ポートミュージアム

※売上は2021年3月期決算を参考

4,000億円を超える「大手ゼネコン」

大手ゼネコンとは、売り上げが4000億円を超える企業です。主な企業は以下の2社が挙げられます。

企業名/売上代表的な建築物
長谷川コーポレーション/8,094億円ルネ麻布十番ビル・メディカルケアセンチュリーハウス藤沢
戸田建設/4,517億円NTT ロジスコ千葉物流センターE棟・東京音楽大学 中目黒・代官山キャンパス

※売上は2021年3月期決算を参考

3,000億円を超える「準大手ゼネコン」

準大手ゼネコンとは、売り上げが3000億円を超える企業です。主な企業は以下の2社が挙げられます。

企業名/売上代表的な建築物
東急建設/2,314億円三郷流山橋有料道路・渋谷スクランブルスクエア第I期(東棟)
フジタ/3,792億円彩都東部中央東土地区画整理事業・脳神経筋センターよしみず病院

※売上は2021年3月期決算を参考

ゼネコンで働くメリット

ゼネコンで働くメリットを収入面や社会貢献性、スキルアップの面で3つに分けて紹介します。

長期的に安定収入を期待できる

ゼネコンは、大規模な都市開発や公共工事などの物件を取り扱います。また国内に留まらず、海外のインフラ整備や建築を手がけている企業もあります。

ゼネコンには生活に欠かせない基盤の整備や未来を支える役割があるため、長期的に安定した収入が期待できるのもメリットです。スーパーゼネコンの平均年収は約1,040万円とされており、高収入が見込めるでしょう。ゼネコンの給与体系は、在籍年数が長いほど高収入になりやすいといえます。

社会貢献性の高い仕事に関われる

ゼネコンは学校やオフィスビルなどの大型施設、高速道路やダム、大規模宅地のようなインフラを手がけています。

社会基盤となる建物の建設に携われる仕事であるため、社会貢献性が高い点も魅力です。

またゼネコンでは新たな建物の建設以外にも、災害復興や歴史的建造物の復元といった業務にも携わることができます。

建設・管理分野のスキルが身につく

ゼネコンで働くことで、建設・管理分野のスキルが身につきやすいのも働くうえでのメリットです。

現場の管理だけではなく、プロジェクト全般の推進が求められます。そのため、資金調達や原価計算など、お金のマネジメントや他社と協業するための方法など、あらゆる知識を吸収できるでしょう。

ゼネコンへの転職で取得しておきたい資格

ゼネコンへ建築に関する職種において転職を希望する場合、取得しておくと有利に働く資格を紹介します。

  • 1級建築士:大規模な建物の設計・管理に必要
  • 1級建築施工管理技士:建築現場の管理技術者に必要
  • 1級土木施工管理技士:土木部門の施工管理に必要
  • 建築業経理士:建築の財務や経理に関わる民間資格

資格に加え建築関連企業から転職を目指す場合、業務経験を重ねることも大切です。

まとめ

ゼネコンが果たす役割や種類、転職で有利に働く資格を解説しました。ゼネコンは長期的に安定収入を期待できるうえ、社会貢献性も高いためやりがいも感じやすいでしょう。

ゼネコンへの転職を希望する場合は、資格取得も含め実務経験も重要です。この記事を参考に、ゼネコンへの転職を検討してみてはいかがでしょうか。

監修者・續 慶一

續 慶一

同志社大学を卒業後、教員兼某大学サッカー部監督を経て、大手外資系金融機関へ転職。その後、国内大手人材会社の人事を経て、起業。現在は人事コンサルティング、採用コンサルティングを自身が経営する会社で行いつつ、株式会社Izulには1人目の社員として入社し、現在は執行役員として従事。また九州大学の起業部にて事務局長を務める。
現在は、急成長のベンチャー企業、第二創業期に入っている企業など、様々な企業の役員や人事責任者とやりとりを行いコネクションを築いており、また自らキャリアセミナーや人事交流会などを積極的に開催しております。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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