小売業界の特徴とは?ビジネスモデルや職種、適性について紹介

2023年10月21日

2023年9月14日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

企業間ではなく、顧客に対して取引を行ういわゆる「B to C」の領域である小売業界。顧客と関わることにやりがいを感じ、本格的に小売業界に身を置こうと考えている人も多いでしょう。

今回は、小売業界の特徴や業界としての動向、主な出店形態について解説します。基本的なビジネスモデルや仕事内容、適性についても紹介しているので、実際に小売業界への転職を検討する際の参考情報としてお役立てください。

小売業界とは

メーカーなどが製造した製品を、消費者に直接届ける業態をとるのが小売業界の特徴です。小売業界に該当する企業・業者を「リテーラー」と呼ぶこともあります。また、飲食店などを小売業者として当てはめる場合もあります。また「流通業」や「卸売業」など、製品の流通に関わる事業全般を、小売業と言うこともあるので覚えておきましょう。

業界の動向

2020年段階までは、国内での小売店の売上は増加傾向にありました。米中貿易摩擦などを課題としつつも、経済回復基調にあったことも含め、将来性など含めて「安定性」のある業界でした。

しかし、昨今のコロナ禍により海外からの往来が激減し、外国人観光客による買い物の需要が減少。国内でも在宅時間が増え、そもそも買い物に対する意欲が下がっていました。

2022年段階ではコロナ禍の影響は薄れつつあるため、業界として今後回復が見込めると判断できます。そのため、経済の動向や感染症の情報を細かくチェックしながら、最適なタイミングを狙って転職活動を行うことが大切です。

主な出店形態

小売業界の主な出店形態には「単独店」をベースに、商業施設への「テナント出店」や、寄り合い百貨店などの「共同出店」が挙げられます。いわゆる「固定型店舗」であることが多い一方で「移動型」の形態をとる業者・企業も増加傾向にあります。近年人気を集めているキッチンカーを中心に、百貨店などの催事出店も移動型の一種です。

また近年では、実店舗のない「無店舗販売」の形態をとる場合もあります。販売員が自宅に商品を届ける形の「訪問販売」や、自宅に商品をおいていく形態も無店舗販売に該当します。ECサイトのみで運営しているサービスも、無店舗販売の一種です。

このように、小売業界の出店形態はさまざまです。どの形態で仕事をしたいかを考えたうえで、転職先を決めましょう。

小売業界のビジネスモデル

小売業界のビジネスモデルに挙げられるのは、百貨店・スーパーマーケット・コンビニエンスストア・専門店の4つです。それぞれの特徴を以下にまとめているので、既存知識との擦り合わせを行いながら自分が目指したい場所を決めてください。

コンビニ

コンビニエンスストアの特徴は、以下の通りです。

  • 便利さを追求する小型スーパーマーケット
  • 年中無休・24時間営業などを取り入れている
  • 公共料金の振り込みなど多岐にわたるサービスを行っている

スーパー

スーパーマーケットは、以下の特徴を持つビジネスモデルです。

  • 食料品・日用品を中心に販売するセルフサービス形式の形態
  • 大量仕入れやセルフサービスによる人件費削減を取り入れているのが特徴
  • 店舗の大型化・取引商品の増大によって販売価格が上昇傾向にある

百貨店

デパートとも呼ばれる百貨店は、以下の特徴を持つビジネスモデルです。

  • 多岐にわたる製品を店頭に陳列・販売する形態
  • 近年はネットショップと並行して運用する場合もある
  • 訪日外国人向けの接客対応を強化する傾向にある

専門店

これまで紹介したビジネスモデルと、専門店の特徴は若干異なります。

  • 特定の領域に絞った商材を展開する形態
  • 家具・家電・衣類・医薬品・化粧品など

小売業界の主な仕事

小売業界の主な仕事には、以下5種類が挙げられます。

  • 販売スタッフ
  • スーパーバイザー
  • バイヤー
  • 店舗運営
  • 総務・人事・労務

ここでは、それぞれの仕事内容について解説します。自身の目指すキャリアを明確にするための参考にしてください。

販売スタッフ

来店した顧客に対し、商品の接客・販売を行う仕事です。アルバイトで募集していることも多く、未経験から小売業界で働くうえで目指しやすい職種といえます。販売スタッフから経験を積んで、以下で紹介するスーパーバイザーやバイヤー、店舗運営に携わるポジションへと進むことも可能です。キャリアが形成しやすいため、まずは販売スタッフを目指すという人も多いでしょう。

スーパーバイザー

販売データや顧客データを分析し、売上を向上させるための対策を考案・実施する役職です。特定のエリアに点在する複数店舗を担当し、定期的に巡回しながら販売スタッフを育成することもあります。販売スタッフとしての基礎を極めながら、教育面なども含めた総合的なアドバイスを行うことが求められる仕事です。

バイヤー

商品の仕入れや発注、検品を担当するのがバイヤーの仕事です。地域色や顧客層に合わせて、ニーズを満たす商品を仕入れる目線が求められます。また、できるだけ費用対効果を出すため、メーカーと交渉する能力が必要なのもバイヤーの特徴です。国外のメーカーと関わる場合もあることから、海外での仕事を視野に入れている人がバイヤーを目指すこともあります。

店舗運営

店舗責任者として、売上や商品の管理、店舗内のレイアウト提案やディスプレイの企画などを担当します。一般的に「店長」と呼ばれるポジションが店舗運営担当者です。また、指示出しやスタッフの育成など、日々の運営をより円滑に進めるための業務を担当する場合もあります。

総務・人事・労務

小売業界における総務・人事・労務の仕事内容は、以下の通りです。

  • 総務:職場環境の整備・社内への伝達・広報・企画
  • 人事:人員配置・採用企画・教育研修
  • 労務:勤務状況の管理・社会保険や福利厚生の手配

小売業界で働く適性のある人

小売業界で長く働き続けるうえでは、以下の適性が重要です。

  • コミュニケーションが得意
  • ストレス耐性がある
  • トレンドに敏感

ここで紹介する適性に自身が当てはまっているか、客観的に分析したうえで転職活動を進めてください。

コミュニケーションが得意

小売業界の仕事は、一般顧客と直接関わるものがほとんどです。ある程度のコミュニケーション能力が必要なのはもちろん、お客様に応じて接客のパターンを切り替えることも求められます。自身のストレスや不調を表に出さないよう、気持ちの切り替えを上手に行えることも優れたコミュニケーションにつながる要素です。

ストレス耐性がある

来店客によっては、理不尽なクレームや難しい内容の依頼をしてくることがあります。その度にストレスを感じていては、小売業界での仕事は務まりません。来店客に対してのストレスは、あくまで「一過性」のものであると認識しておくべきです。

トレンドに敏感

どんな商品が顧客ニーズに届くのか、トレンドの変化に対して敏感でなければ小売業界での成果は上げにくいといえます。販売形態の変化も多く見られる業界の傾向を分析し、市場ニーズに沿った商品の届け方を模索する姿勢も大切です。

まとめ

B to Bビジネスの台頭が目まぐるしい昨今において、小売業界での仕事はB to Cの領域に携われるのが特徴です。今回紹介した業界の特徴やビジネスモデル、仕事内容を把握することで、小売業界への転職活動をスムーズに進められます。小売業界に身を置き、B to Cビジネスに触れられるワークライフを過ごしたいと考えている人は、ぜひ本記事の内容を参考にしてください。

監修者・江部 臨太郎

江部 臨太郎

新卒からアパレルショップ「FREAK'S STORE」に4年勤務。顧客売上全国1位を達成し副店長に昇格後、うなぎ屋「のだや」に転職。ホール責任者として2年勤務し、1年間の無職期間を挟み、リクルートに入社。広告メディア「SUUMO」を取り扱う一気通貫型の法人営業に2年間従事し、在籍期間で合計6回の社内表彰を獲得。その後、転職サイトdodaなどを取り扱うパーソルキャリアの新規事業開発室「Innovation Lab.」に転職。サービス業向けのDXを行うバーティカルSaaS「Sync Up」の新規事業立ち上げにBizサイド1人目としてジョイン。SaaS型パイプラインセールスの基盤構築と事業拡大に貢献。その後、パーソルイノベーションに転籍し、同事業部で計2年間、社内スタートアップの "0→1" フェーズに携わり、現職へ。執行役員として人材紹介サービス「Izul」の立ち上げに参画。現在はIzulの事業全体の戦略推進担当を担いながら、キャリアアドバイザーチームのマネジメント、及び自身もプレイヤーとして活動中。同時に個人事業主として、住宅メーカーやインテリアショップなどtoC事業者に向けたコンサルティング業務に従事している。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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