目次
転職活動を始めた後になって「あれ、自分って何やりたいんだっけ?」って思ってしまうこと、ありがちではないでしょうか。そんな中でたくさんの求人を見て、混乱がより深まってしまうこともありますよね。
せっかく転職活動に踏み切ったのに、なんとなく納得できないまま進めてしまう。それってすごく怖いことなのではないでしょうか。
今回ご紹介するのは、転職活動を始めてから自己分析が必要だと感じてIzulに問い合わせしてくださったKさんです。自己分析の深さもさることながら、企業提案の質も高かったと伝えてくれたKさんの転職活動を、弊社コンサルタントの天野と振り返ります。

「やりきった」そう思えたら転職が頭に浮かんだ

―これまでのキャリアについて教えてください。

大学卒業後、地元兵庫県の子供用品メーカーに入社しました。入社後は約5年間販売業務に従事し、途中からは店長として店舗運営を任されるようになりました。さらにその後、スーパーバイザー的な役割を担い、他店舗の販売スタッフへの教育や指導にも関わるようになっていきました。
やりがいを持って仕事をしていたのですが、ある日突然「保育事業を行う会社を設立するので、そちらに出向してほしい」と告げられました。正直に言えば、望んでいなかった異動で強く抵抗したのですが、最終的には受け入れざるを得ず、保育分野に転じることとなりました。
出向先では約3年間、現場で保育の知見を蓄積し、その後は認可外保育園の新規開設に携わりました。物件探しや行政対応などの準備から開園まで一貫して担当し、無事に立ち上げを終えたタイミングで、次のキャリアを考えるようになり、転職に至りました。
―望んでいなかった異動ではあったものの、3年間やりきられたんですね。転職を考えたのは、そういった感情があったからですか?

はい、率直に言って「やりきった」と感じていました。保育園の立ち上げにゼロから関わり、開園まで漕ぎつけたことで、自分の中では大きな一区切りを迎えた感覚があったんです。もちろん、その後に園を軌道に乗せて安定運営していくというフェーズも一つのキャリアとしてはあったとは思いますが、そこは必ずしも自分でなければならない役割ではないと思ったんですよね。
―なるほど、それで転職活動をスタートされたんですね。Izulのことはどうやって見つけてくださったんですか?

転職を考えたとはいえ、「他のことにも目を向けてみようかな」という程度の軽い気持ちではあったので、まずは大手の転職エージェントに登録して活動を始めました。
そうして始めてみてから、自分が何をしたいのかも、どんなキャリアを築きたいかも整理出来てなかったことに気付いたんです。でも、転職エージェントからは求人票だけが大量に送られてきていて・・・。
自己分析も一緒に手伝ってくださるようなサービスを探していた頃、偶然Izulのホームページに出会って、「ここなら他の転職エージェントとは違うかも」と思ったので問い合わせをしました。

最近のIzulへのお問い合わせは、Kさんみたいな方が本当に増えてるんですよね。とりあえず始めてみようで転職活動始めてみたけど、「あれ、私ってなにやりたいんだっけ・・・?」ってなってしまう。
これってすごくよくあることだとは思うんですが、本来転職は目的ではなくて手段です。求職者の方には、自分が転職を通して何を叶えたいのか、納得して転職活動を進めて欲しい。僕たちはKさんみたいな方のために伴走支援を提供しているので、Izulにたどり着いてくださって良かった、と思います。
自己分析が生んだ納得度の高い企業マッチング

―他社の転職エージェントともお話された中でのIzulとの初回面談だったと思いますが、どう感じられましたか?

他の転職エージェントの方々とは全然違うと感じました。
もちろん他社でもヒアリングはしていただけますが、面談の直後にいきなり求人票が送られてくるような流れが多かったんです。でも天野さんは、「すぐに求人票をご紹介するようなことはしません」と最初に明言されていて、「これまでのご経験をじっくりとお伺いすることから始めていきます」とお話がありました。
その言葉通り、過去の経験について時間をかけて丁寧にヒアリングしてくださったので、面談の入り方からして、明らかに他と違うと感じましたし、「ここであれば、これまでとは異なる角度からの提案をいただけるかもしれない」と思えたのが強く印象に残っています。

もちろん、既に目的が明確で求人紹介のニーズがあるというケースも多いとは思います。ただKさんの場合は、今まで販売と保育園運営という特殊な経験をされていたからこそ、どんな状態だったら幸せなのか?どんな環境だったらワクワクして働けるのか?が大切だと考えました。
お話を聞いていくと、Kさんには自分で道を切り拓いてきた経験があり、利他性も持った方であることが分かってきました。更に、店長時代や保育運営の経験のお話から「もっと大きな挑戦ができる」という、そんな野心も感じました。そして、この野心が言葉ではなく行動で裏付けされていました。
きちんと掘り下げて話を聞いたからこそ「Kさんは本気で今回の転職を成功させられるし、そのためにがんばるエネルギーがある人」だと確信を持てたんです。もしかしたら他社の転職エージェントであれば、保育事業や販売経験から「とにかく法人営業!」なんていうこともあったかもしれませんが、僕はそれ以外にも道がある方だと感じたので、お話をきちんとお伺いして良かったなと思いました。
―3ヶ月の期間、延べ23回ほど天野と面談を重ねながら準備していったと思うのですが、転職活動で印象に残ってることはありますか?

やはり自己分析ですね。
これまでの自分の経験を一つひとつ丁寧に紐解いていただき、それを言語化する作業を通して、自分でははっきりと認識できていなかった「どんなときにやりがいを感じるのか」や「何を大切にして仕事をしてきたのか」といった点が、言葉として目の前に明確に現れてきた実感がありました。
元々それを求めてIzulに問い合わせていた背景もあったので、こういうやり取りが必要だったんだ、と改めて身にしみて感じましたね。
―自己分析をしっかりやると、自分が行きたい企業というものもややハッキリしてくるかと思うんですがいかがでしたか?

その点に関して言うと、行きたい企業というのは天野さんにかなり助けていただきました。これもすごく印象に残っていることなのですが、天野さんからの企業提案は質が高い上にすごく丁寧なんです。
他社転職エージェントからも求人は送られてきていましたが、逆に言うと送られてくるだけで。なぜその求人なのか、という説明はされないことが多かったんです。その点、天野さんは、自己分析や仕事の経験をもとに「なぜこの企業なのか」「どんな事業をしていて、私の経験がどう活かせるか」まで整理して、説得力のある形で説明してくださいました。

多くの人材紹介は求人提案が条件紹介になってしまっているのだと思います。「休みが○日で、残業が○時間未満で、裁量があります。」と伝えるだけ。正直これでは、求人という有形商材を伝えているだけにすぎないと思います。
本当に大事なことは、「Kさんの人生において、なぜこの企業様が良いのか」ですよね。得られるモノや大変なコト、どんな経験が活かせそうか。求人を紹介するときには私自身が紹介する企業を強く愛し、その上で求職者さまが理想とする姿にどのように重なるかを熱く説明します。
これだけ聞くと良い面ばかり説明するように聞こえてしまうかも知れませんが、きちんとフラットな観点でお伝えすることも意識しています。入社することがゴールではないと思うので「長期的なキャリア形成」の観点も踏まえてご提案をさせていただいています。
―大手の転職エージェントからご紹介を受けた求人と、天野からご紹介した求人。Kさんの中で、納得度についてはいかがでしたか?

全然違いましたね(笑)。
大手エージェントからは「保育」の経験があるというだけで、保育業界でくくられて提案されたり、「あなたには紹介できる求人が少ない」と言われたりすることもあり、社会人としての11年間のキャリアに自信をなくしかけるほどでした。
一方で天野さんは、私のこれまでの経験やスキルを丁寧に紐解いてくれた上で、それがどう活かせるかを言語化して企業を提案してくださり、「私はこれまで何もしてこなかったわけではない」と感じさせてくれたことが、とても嬉しく、印象に残っています。

Kさんとは自己分析を通して「自分がどうなりたいか」について深堀りを重ねていったので、そのなりたい姿に近付くためにはどういった経験が必要なのか?という観点から企業のご提案を差し上げました。
恐らく他社エージェントとの違いが出た理由は、そういった情報から紐づけて考えているかそうではないかだと思います。今回最終的にご入社に至ったのも、組織開発・人材育成系のコンサルティング企業なんですよね。これは、ただこれまでのご経験のみを見ていた場合は、なかなか提案されづらい企業だったのではないかと思います。
本当に、強みが活きた

―無事、組織開発・人材育成のコンサルティング会社にご転職され、いまは15日目ということですが、新しい職場・お仕事はいかがでしょうか?

とても楽しくお仕事できています!周囲には本当に優秀な方々が多く、正直なところ少し気後れしてしまう場面もあるんですが、そんな時よく言われるのが「これまでのKさんの経験がすごく活きるね」という言葉です。
「自分がこれまで組織の中で困ってきたことは、他の会社でも共通して起きていることだから、それを知っているのは強みだよ」といったお声掛けもいただいています。
天野さんが以前「きっとこれまでの経験は活かせますよ」とおっしゃっていたことが、今まさに実感として感じられていて、日々その言葉を思い出しながら過ごしています。
―保育領域と組織開発・人材育成領域、というと直接的に活きてくる経験があまり思い浮かばないのですが、具体的にはどういった点がその評価に繋がっているのでしょうか?

今までやってきた業務内容というよりも、組織起因の課題に直面した経験ですね。
たとえば、私の場合は中堅層として働いていたにもかかわらず、組織都合で自分のキャリアの先が見えなくなり、結果的に転職を選択しました。これは、会社の視点で見れば少なからず損失だったと思いますし、実際にそういった状況が他の企業でも起こっているのだということを、自分自身の経験を通して強く実感しています。
またその他の観点でも、新人教育や接客の経験を通じて、組織課題への理解や人材育成の視点を培ってきたこと、また人前で話す力も身につけてきたため、今の講師業務においてもこれらの経験が大いに活かされていると感じています。

Kさんは保育園の事業を立ち上げた経験があったんですが、理念策定から組織設計、人材採用、広報戦略、収支管理までを一気通貫で担っており、事業・組織の構築を構造的に捉えながら推進する力がある方なんですよね。
また保育園運営における施策と改善の繰り返しについても、組織コンサルでいう「離職率低下」「従業員エンゲージメント」「パフォーマンス最大化」など、数値目標をもとに施策設計する場面が多く、親和性が高いと思っていたんです。
そういったすべてのKさんの経験がきっとこの仕事で活きるなと思っていたので、実際そうなっていて良かったなと心から思っています。
―今後の展望を教えてください。

現在は営業の経験がまだ浅いため、ヒアリングから提案までを伴走できるような「営業力」を身につけていきたいと考えています。また、講師としての登壇には高いハードルもありますが、人材育成や組織開発の知見を深めながら、自身の専門性をさらに高めていきたいです。
将来的に社内でステップアップするのか、それとも別のステージに進むのかはまだわかりませんが、次のフェーズに向けた「力を蓄える期間」だと思って、今は修行のつもりで取り組んでいこうと考えています。講師デビューは、早ければ入社から3ヶ月後とのことなので、そこを一つの目標にして頑張ります!
―最後にIzulの支援を受けて率直な感想を教えてください!

本当に感謝の気持ちしかありません。天野さんにご支援いただけて、本当によかったと心から思っています。
大手エージェントを利用し続けていたら、今回の転職は実現していなかったと断言できます。非常に良いキャリアのサポートをしていただいたと感じておりますので、周囲の知人にも勧めているほどです。

嬉しいですね。
Kさんがご入社されたのは、実は営業未経験の方を採用することが珍しい企業なんです。それでも内定を獲得して、実際に今も「経験が活きる」と評価を受けられているのは、それくらいKさんがハイポテンシャルな方だと言うことだと思いますし、その魅力がしっかり伝わるようなサポートができたのであれば良かったなと思っています。
―天野がいたからこそのご支援だったと思ってくださっていることが強く伝わってきました。本日は、ありがとうございました!