「泣くほど悔しいけど、それでも前に進みたかった」25回の面談で掴んだ這い上がる転機

2025年9月9日

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Izul広報チーム

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就職活動でつまずいたり、自分が思い描いたキャリアから外れてしまったり。転職活動に限らず、仕事をしているなかで誰しも「このままでいいのだろうか」と不安に駆られる瞬間があると思います。

今回ご紹介するIさんは、専門学校の中退、内定取り消し、仕事へのミスマッチと、さまざまな出来事が重なり、自信を失いかけた状態でした。そんな中でも、「もう一度、きちんと就活に挑もう」と決意し、Izulで転職活動を始め、見事転職を成功させました。

決して楽な道のりではなかったものの、二人三脚によって乗り越えたIさんの転職活動を、弊社コンサルタントの髙澤と振り返ります。

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波乱万丈のキャリアから抜け出したい

―これまでのキャリアについて、簡単に教えていただけますか?

Iさん

高校卒業後に進んだ専門学校を1年足らずで中退し、その後2年かけて大学に入り直しました。新卒での就活ではコロナの影響で内定が取り消しになり、その後は飲食のアルバイトで生活をつなぎつつ、紹介で入社したバーコードスキャナの商社に正社員として就職しました。

ただ、業務にはうまく適応できず、次に製造業の営業職に転職しましたが、実態は現場作業が中心で怪我も多く、ミスマッチを感じていました。入院中にIzulの記事を見つけて「ちゃんと就活しよう」と決意し、今回の転職に至りました。今はようやく頑張りが認めてもらえるような土台に乗れたと感じています。

―髙澤は、初回面談でその状況を聞いた上で支援を始めたと思うのですが、どんな思いで支援をしようと決めたんですか?

髙澤

過去の自分を見るような感覚だったというのが正直なところですね。僕自身、特にいい大学を出たわけでもなく、一社目のキャリアでもいわゆる「キラキラした経験」があったわけではありませんでした。むしろ、うまくいかない中から這い上がってきた側です。

その経験があったからこそ、Iさんが「この状況から変わりたい」「やってやるんだ」という気概を持っているのが伝わってきたときに、自然と「この人を支援したい」と思い、ご支援を決めました。

Iさん

初回面談の時から髙澤さんに「正直簡単ではない」とはっきり伝えていただきましたし、ある程度求められるハードルも高いという前提も共有されたうえで、「それでもやってみるかどうかは自分で決めてほしい」と意思決定を委ねてもらったのが印象に残っています。

自分としては「まずはやってみて、ダメだったらそれまで」といったスタンスでスタートしました。ただ、これまでの失敗経験を通して得た“粘り強さ”と、自分の“フットワークの軽さ”がうまく噛み合って、最終的には支援のおかげでここまで来られたと思っています。

―髙澤の支援というと、Izulの中でも特に自己分析に時間をかける方という印象なんですが、なにか感じられたことはありましたか?

Iさん

最初は「怪我もしてるのに、こんなに厳しく深掘られるのか」と嫌な気持ちもありました(笑)。

ただ過去のサッカー経験や幼少期の話などを掘り下げてもらう中で、自分でも気づいていなかった「頑張れていた時期」に目を向けられるようになりました。失敗ばかり見ていた自分にとって、前向きな指標が見えたのは大きな収穫でしたね。

髙澤

Iさんは簡単には潰れないんですよね。何度でも立ち上がる強さがあるんです。その源泉にすごく興味があり、丁寧に深掘っていきました。

同時に、この転職にかける覚悟が本当にあるのか?という部分も確認していきましたね。

―お仕事の内容としては、営業職ではあるんですよね?業務の棚卸しは順調に行きましたか?

Iさん

営業職ではあったんですが実際はルート営業が中心で、大手ゼネコン向けに朝一で納品したり、納期に間に合わせるための運搬や製造工程の作業が主業務に近かったので、かなり難航しました。

ただ、新規の飛び込み営業も一部行っていたので、最終的にはそのときのエピソードを活かしていく形になりました。

髙澤

次のキャリアとして営業職を目指すというゴールが明確だったので、現職で営業に該当する部分を徹底的に洗い出しました。実際に営業にあたる業務は全体の1〜2割程度ではあったと思うのですが、そのわずかな経験を深掘りして、他の業務が見えなくなるくらい営業に寄せて整理しました。10時間ほどかけて仕上げましたね。

―髙澤に聞きたいんですが、業務内容が現場作業中心で、アピール材料が少ないと感じたとき、正直「難しいかも」と思ったりはしませんでしたか?

髙澤

それは一度もありませんね。

初回面談で「やる」と覚悟を決めた方に対しては、私もその方の人生を背負うつもりで向き合っています。もし職務経歴書にうまく落とし込めないとしたら、それは自分の力不足だと考えます。だからこそ、諦めるという選択肢はなく、自分への挑戦として取り組んでいました。

転職活動という”教育マネジメント”

―求職者の人生を背負うというのは、支援する側にとっても大きな覚悟が必要だと思いますし、相当なプレッシャーもあるのではと思います。髙澤がそこまで強く気持ちを込めて支援する背景には、どのような思いがあるのでしょうか?

髙澤

私は転職支援を、単なる転職活動だとは捉えていません。これは教育マネジメントだというのが前々職からの自分のマインドセットなんです。人の時間をいただくというのは、命をいただくのと同じくらい重い意味があると考えています。

人生を左右するような大きな転機を任せていただく以上、自分自身にも覚悟が必要ですし、責任を持って向き合うべきだと思っています。だからこそ「人生を背負う」という感覚で支援にあたっています。

また、今回Iさんを支援する中で、自分自身の過去とも重なる部分があって。泥だらけになった人生をもう一度輝かせたい、そんな気持ちもあったからこそ、より強い思いで支援に臨んでいたんだと思います。

「転職活動の支援は教育マネジメントだ」という言葉について、そう考えるようになった背景を教えてもらってもいいですか?

髙澤

僕たちの価値は、求職者の方が一人では掴めなかったゴールに、一緒に手を伸ばしていくことにあると思っています。ただ、その方がカウンセリングに来てくださった時点のスキルだけで支援を終えてしまえば、届くのはその時点で可能な範囲の転職先に限られてしまいます。

Izulとしては、もっと長いスパンで求職者を一緒に磨き上げたり、ブラッシュアップしたり、必要なトレーニングを積んでいくことを重視しています。そう考えたときに、単なる「転職活動」という言葉では、そのプロセスの本質を表しきれないなと感じるようになりました。

過去の経験を振り返っても、自分たちがやっているのは「教育」に近いと実感しています。だからこそ、この転職活動の期間は「長い教育期間」だと私は捉えています。

―Iさんご自身は、支援を受ける中で「教育マネジメントのようだ」と感じる場面はありましたか?

Iさん

はい、ありました。本当に教育に近いと思っていて、学生時代に通っていた個別塾で苦手だった数学を何度も居残りで教わっていた頃と重なる部分がありました。

また、自分は決して市場価値が高いわけではないのに、ここまで丁寧に対応してくれるのは驚きでした。髙澤さんにとっても、僕のレベルを引き上げることは簡単ではなかったと思いますが、それでも向き合ってくださったことには本当に感謝しています。

―面談はトータル25回にも及んだと聞きました。面談前の自分と今の自分で変化を感じる部分はありますか?

Iさん

かなり変わったと思います。たとえば「結論から話す」「相手の興味を引く話し方を意識する」「質問に対してズレずに答える」といった、いわば“鉄の掟”のような面接対応の基本が身についたように感じています。

ただ今回初めてのチャレンジだったので最初は本当にきつかったですね。

―今お話を聞いていても非常に分かりやすく、自己紹介も興味を引く内容でしたが、これは“教育の賜物”なんでしょうか?

Iさん

はい、間違いなく教育の賜物です。初回面談では自分の業務すら構造的に説明できず、「ちょっと画面オンにできますか?」と顔を確認されるほど話せなかったんですよ(笑)。

当時は自分の言いたいことばかりが先行していて、相手にどう伝えるかをまったく意識できていませんでした。そこから構造化や伝え方のトレーニングを重ね、「前提を置く」「接続詞を工夫する」といった基本を一つひとつ身につけていきました。

今でも難しさは感じますが、確実にコミュニケーションの幅は広がり、自信にもつながっています。

髙澤

これは転職活動の支援ではありますが、次の職場で活躍するための力をつけることを意識して支援していたんですよね。Iさんは当初思考力やコミュニケーション力があまり育っておらず、社会人1-2年目のレベルで成長が止まっている状態でした。ただ、それは環境による影響も大きく、責めるのではなく伸ばす支援が必要だと考えていました。

このままだと入社後に成果を出す前に3年が終わってしまう恐れがある。だからこそ、面接対策を通して、社会人としての土台から育てることを重視していました。

―本当に、転職支援というより社会人としての教育マネジメントというイメージですね。思考力やコミュニケーション力の他に、支援の中で特に意識していたことはありますか?

髙澤

マインドセットですね。Iさんの場合、苦戦することは最初から分かっていましたし、その苦しさを乗り越えることでしか成長はないと伝えていました。営業として成果を出すには、「やるしかない」と腹をくくるような考え方も大事だと思っていて、そうした姿勢も含めてお伝えしながら支援していました。

Iさん

その髙澤さんのマインドセットはすごく今にも繋がっています。転職活動はやはり苦しい瞬間もありましたが、乗り越えた先に社会や組織に貢献できる自分がいると信じられたからこそ、今も頑張れています。正直それがなければ、入社して3日くらいで辞めていたかもしれません。将来に目を向けられている今の状態は、本当に大きいです。

泣くほど真剣に向き合った転職活動を経てやっと得たチャンス

―転職活動で特に印象に残っているエピソードはありますか?

Iさん

初期のインプット段階でうまく覚えられず、悔しさから思わず泣いてしまったことです。大人になって涙が出るほど本気で向き合えた経験は、自分にとって大きな転機でした。

逃げずに踏ん張れたことで得られた成長実感は、自分の中で強い原体験になっていますし、ここまで支えていただいた方への恩返しとして、今も頑張ることができています。

髙澤

あの涙は僕も本当に印象的でしたね。「できなくて悔しいけど、前に進みたい」という前向きな気持ちが伝わってきて、心から応援したいと思えた瞬間でした。支援の中でも特に記憶に残る出来事ですね。

また、僕としては、面接対策のフェーズも特に印象に残っています。正直、なかなか前に進まず、一歩成長するのに2〜3回は対策を重ねないと変化が見えない状況でした。でも、Iさんはそこで諦めず、朝6時からの対策にも食らいついてきた。もがきながらも必死に前を向いて頑張る姿勢が強く印象に残っています。

Iさん

高澤さんにここまで時間をとっていただいているので、なんとか成果を残したいという気持ちでした。とはいえ思うように結果が出ない中で、「0.5ミリでも前に進んでるから大丈夫」と言ってもらえたことが支えになりました。

朝の時間を使って面談の予定を立ててくれたり、サボれないように導いてくれたり…。少しずつ感覚を掴んで、やっと面接でも手応えが出てきたときには、大きな前進を感じました。試行錯誤の連続でしたが、乗り越える過程そのものが、今では大切な経験になっています。

今後の展望については、どのようにお考えですか?

Iさん

この転職活動の期間は本当に有意義な時間を過ごす事ができました。怪我で時間に余裕があったことをきっかけに転職活動を始めましたが、その療養期間中に髙澤さんと出会えたのは、まさに「ピンチはチャンス」だったように感じています。

髙澤

ちなみにちょっと聞いてみたいんだけど、今回の転職活動って絶対に楽ではなかったと思うんだけど、最後まで信じてついてきてくれた1番の要因って、何だったの?

Iさん

自分が泣いてしまったとき、髙澤さんが「実は自分も同じ側の人間なんだよ」と自己開示してくれたことが大きかったですね。それまでも信頼はしていましたが、正直人間味が見えにくい部分があったと思います。

でも自己開示いただいて初めて「不器用でも努力を重ねてここまで来た人なんだ」と知り、共感できたんです。自分も同じように努力すれば、思考力や仕事力を身につけられるかもしれないと感じて、ついていく覚悟が決まりました。

本当に髙澤さんに支援いただけて幸せ者です。ありがとうございました!

―二人三脚で泥臭く地道に頑張り抜いた転職活動だったことが非常によく伝わってきました。ありがとうございました!

この支援を担当した人

コンサルタント・髙澤 寛樹

髙澤 寛樹

新卒で通信業界のベンチャー企業に入社。万年赤字だった店舗の黒字化や売上ギネスの獲得などを経験し、育成やマネジメントにも注力。その後、Izulの支援を受けてレバレジーズへ転職、レバテックに出向。キャリアアドバイザーとして従事し、入社1年目から目標を達成。しかし、エージェント都合で構築された支援フレームワークに限界を感じ、2年目からは「右から左に流すだけの支援」ではなく、「自己分析×教育」に軸足を置いた支援スタイルへと転換。求職者と共に「ありたい姿」を明確にする伴走型の支援を実践。超大手企業からスタートアップまで、幅広い求職者のキャリア支援を担当。教育・マネジメント業務も兼任しながら、個人としてもトップセールスの実績を収める。現在は、自身の転職活動でお世話になった恩師への恩返しや、より多くの求職者にアプローチできる機会、そしてビジョンへの共感から、Izulに参画。

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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