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Izulメディアでは「求職者インタビュー」と称してIzulで転職成功された方にインタビューを行っています。今回は特別編として「キャリアチェンジ」を題材に、作業療法士からIzulを利用してキャリアチェンジを実現したSさんを招き、担当コンサルタントの髙澤との対談を実施しました。
キャリアチェンジを決意した理由、転職活動で苦労したことなどをお伺いしています。
なんとなく転職したいけど自分には難しいのでは?と思っている方、キャリアチェンジってどんな感じなの?と思っている方に向けて、今後のキャリアを考える際にぜひご一読いただきたいです。
より早く、より大きく社会に貢献したい


今日は包み隠さず、本当の思いの丈を聞かせてください(笑)じゃあまず、読んでいる方向けに自己紹介お願いします!

よろしくお願いします(笑)。
私は医学系の大学を卒業後、地域医療を支える病院に入職し作業療法士としてリハビリ業務に3年半ほど従事していました。臨床経験を積む中で、医療以外の分野にも挑戦したいと考えるようになり転職活動を開始し、現在はSaaS企業でインサイドセールスとして働いています。

作業療法士は元々お母さんがされてた仕事なんだよね。

はい。母の背中を追うように職業を選んだ一方で、作業療法士としての将来性への不安から、漠然と「このままでいいのか」と考えるようになっていきました。
専門性をもっと深めるか、まったく別の職種に挑戦するかという選択肢も考えるようになっていき、加えて査定評価に納得しづらい点があったことや、理想の生活を考えたときに生涯年収面での不安も感じていました。
そうした複数の葛藤を整理したいと思い、Izulに応募して転職活動を始めました。

そうしてIzulで僕と初回面談したんだよね。初回面談での僕の印象はどうだった?

最初にお会いした際は、高澤さんのヒゲと眼力の強さが印象的で「少し緊張する相手だな」と感じました(笑)。
ただ実際に話し始めると、転職への覚悟や今後のキャリアに対する向き合い方を丁寧に確認され、表面的な話ではなく本質的な部分を聞かれていると感じました。そのため「この方ならしっかり向き合ってくれそうだ」と思えて、進めてみようという判断になったんです。

僕は比較的、初回から覚悟を確認することが多いんだよね。
Izulの支援は、キャリア形成や自己成長のような前向きな理由を起点に転職活動を進めていくスタンスを大事にしている。だからこそ自分の人生に主体的に向き合う意識がないと、どこかのタイミングで支援内容を自分ごと化できず苦しくなってしまうケースがあるんだよね。だから初回から、「ご自身のキャリアに責任を持って進める姿勢があるか」という点は確認していたと思う。

そうですね。会話の中で「本当にやり切れるか」「覚悟はあるか」といった質問が何度かありました。自分としても悩んだ末に登録したので、覚悟はあると明確にお伝えしていました。
棚卸しを通して気付いた現状と未来への想い


そんな覚悟を問う初回面談から始まって、まずは自己分析をやっていったよね。今振り返ってみて、どんな感想か教えて欲しい。

とても大変でした。大変だった理由は3つあります。
まず一つ目は、自分の人生を振り返って言語化する作業自体が想像以上に難しかったことです。振り返りの精度に自信がなく、思考を言葉や文章として整理するアウトプットも得意ではなかったため、単純に作業量としても負荷が大きく、各フェーズで手が止まることが多かったです。
二つ目は、あまり思い出したくない出来事にも向き合う必要があった点です。初対面に近い高澤さんへどこまで開示すべきなのか悩みながらも、最終的にはすべて開示しようと決めて書きました。
三つ目は、記憶の正確性を確認する作業です。幼少期から大学時代までの出来事をLINEやSNSで遡りながら、時期や感情の整合性を確認する必要があり、かなり時間がかかりました。

確かに、かなりプライベートなことまで書いてくれていて、最初からここまできちんと開示しきってくれる方も珍しいなとは思ったな。でもそこからSさんの覚悟が見えたし、僕自身向き合ううえで改めて背筋を伸ばすような出来事だったようにも思う。
そこから自己分析を進める中で、「ありたい姿」も整理していったよね。

もともと漠然と「こうありたい」というイメージはあったのですが、改めて言語化することで輪郭がはっきりした感覚がありますね。途中高澤さんが言語化をサポートしてくださる場面も多く、「それは最終的な結果であって、今はこういう方向で考えると良い」など軌道修正もたくさんしていただいたように思います。そうしたプロセスを通じて、目指す方向性がよりクリアになったことが印象として大きいです。

過去のどのタイミングに向き合うべきか・自分自身のどんな部分を認めてあげるべきかは、当然だけど一人ひとり違うもので。Sさんの場合、内側に大きなポテンシャルがある一方で、それを十分に活かしきれていない印象もあったんだよね。
だから自己分析の内容を深掘りしながら言語化してお互いの共通認識をつくって、「自分はもっとできる」という感覚を持てるように意識づけすることを実は心がけてた。視座を一段引き上げるようなイメージ。

確かに、書いた内容を元に深掘りしてもらって、ポジティブな感情と結びつけながら言語化を行っていただいたイメージがありますね。自己分析を進めていくほど「実は自分ってもっとできるかも」って思える瞬間が増えたようにも思います。
ただその前にクリアすべきステップがまだ整理できていないので、「できると思うけれど、何から取り組むべきか分からない」という状態ではありました。とはいえ自己分析を通じて自分の課題やギャップを把握でき、以前より主体的にキャリアを考えられるようになったのは大きかったです。

自己分析では、まず“自分の可能性”と“向かう方向”が見えれば十分だと思ってるんだよね。この時点では道筋までは提示していなかったけど、その「まだ道が見えない」という危機感を持てたこと自体が成果だと思います。現状に満足していれば、今回の転職にはつながっていなかったはずだしね。
自己分析のあと職務経歴書の作成に入っていったと思うけど、これも結構苦戦したよね!

本当に、すごく難しかったです。
まず、リハビリの成果を定量的に測ることを苦手としていたため、数字でアウトプットすること自体に苦戦しましたよね。自分の成果について「どの課題に対して、どの施策を行い、なぜ結果につながったのか」という因果関係を言語化することもできておらず、課題・要因・施策・結果に分けて整理するところが特に難しく感じました。
もちろんリハビリにも可動域や日常生活自立度といった数値はあるのですが、それがどれほど価値のある成果なのか、一般的な指標で説明することも難しかったというのが大きかったなと思います。

棚卸しを進める際に意識していたのは、Sさんが「仕事の最終的なゴールをどう捉えていたのか」を明確にすること。その上でゴール達成のために必要なプロセスや、どの要素が噛み合うと成果が最大化されるのかを分解して一緒に整理していったね。
また、棚卸し全般に言えることだけど、他業種の基準や「何ができるとすごいのか」という客観的視点は個人ではなかなか持ちづらい。Sさんの場合、もともと基準が高く院内のリハビリ文化を変えた経験や学会発表に積極的に挑戦して成果を出したことなど、本来は強みである点を“当たり前”として扱っている印象があった。
そういう魅力的な部分を引き出し、要素として整理しながら、職務経歴書に落とし込んでいったんだよね。

確かに、「それってSさんだけがやってるの?」みたいな質問もよく聞いてくださいましたね!

Sさん自身は「みんなやっているはず」と捉えていることでも、周囲では実際には取り組んでいないケースが多くそこで明確な差が見えてきたんだよね。
Sさんは非常にストイックで、軸が常に自分自身に向いているタイプ。他者の基準に頼らず、自分に厳しく向き合い続けるから、自分の行動のレベル感を客観視しづらいところがあった。そこであえて“他者と比較する視点”を渡して、行動の差分や価値を一緒に整理することで、Sさんの強みを明確化したいという狙いが実はあったりしました!
覚悟と行動量で掴んだ、未経験での新しい挑戦


自己分析、棚卸しとやってやっと面接対策。これも大変だったね(笑)!

そうですね。難しいだろうなと思っていたら、思った通り難しかったです。難しいと感じた一つ目の点は、質問の意図を正しく受け取ることです。面接で聞かれている内容をどう解釈し、棚卸しのどの要素と結びつけて答えるべきか、その“リンクさせる作業”が非常に難しかったです。
二つ目は、自分の考えを適切に言語化する部分です。伝えたい内容は頭の中にあるのに、実際に話すと機械的になってしまったり、文章を読んでいるような温度感になってしまったりと、言葉に落とし込むプロセスで苦戦しました。特に自分の言葉で熱量を持って伝えるという点はかなり意識が必要でした。

まず前提として、自分で十分に理解できていない内容は相手にも伝わらない。だから面接対策では「頭の整理」を最初に徹底するようにしたよね。棚卸しで整理した情報をただ文字で覚えるんじゃなく、自分の中で理解してからアウトプットすることを重視して、ロープレでもその点を繰り返し確認したかなと思う。
あと熱量を持って伝える部分については、最初のロープレの段階ではリハビリ職特有の“細かく丁寧に説明するスタイル”が表に出ちゃってて、営業的なコミュニケーションとは少し違ってたよね。そこでSさんの強みである「コミット力」や「頑張りが伝わる熱量」を、言葉として適切に表現できるようチューニングしていったと思ってる。

その支援のおかげでかなり変わることができたと感じています。特に結論から話す意識や、語彙・声量の使い方など、自信を持って話せるようになったのは大きな変化でした。
一方で自分を“大きく見せる”ような営業トークは性格的に合わず、無理にそのスタイルを取り入れることには抵抗がありました。その点は「素直さが持ち味でもある」と高澤さんにも言っていただき、無理に誇張せず、自分らしいスタイルを残す形で調整することができたと思います。

Sさんの素直さは企業からしても絶対に良いところとして映る部分だと思ったしね。
ここまで一通り支援について聞いてきたけど、なにか印象に残っているエピソードとかある?

2つあります。1つ目は行動量が足りていなかった時に高澤さんから強いフィードバックを受けた場面。自分としてはやっているつもりでも、整理シートのアウトプットが不足していた時がありその際に厳しく雷を落としていただきましたよね。
2つ目は、現職の最終面接のときのこと。その直前に1社落ちてしまい、初めて大きく落ち込んだ状態で臨みました。代表面接では深く思考を問われる場面も多く、「言っていることにギャップがあるのでは」と厳しい指摘も受けました。面接後、高澤さんに「落ちました、申し訳ないです」と電話したと思うんですけど、その時の返答が「受かっていましたよ」だったんですよね。思わず涙が出ました。あれは忘れられない瞬間ですね。

どちらの場面も僕もよく覚えてるな。Sさんは“やり方”にこだわりすぎて行動が前に進まない傾向があって、まずは量に振り切って身体に覚えさせる必要があるなと思ったんだよね。そこで「このままでは絶対に勝てない」「まず量を積み上げるしかない」と強めに伝えたよね。
最終的に内定をお伝えしたときのこと、実は僕には少し違う角度で印象深いエピソードで。Sさんが「嬉しい」というよりも「辛かった」と泣いてたんだよね。得られた結果以上に、“自分を追い込み、乗り越えた”という成功体験を得た瞬間だったのかなと思った。これまで支援してきた中でも、Sさんはトップレベルに自分と向き合い、行動し続けていたと思う。

あのフィードバックのときは高澤さんのことが一瞬嫌いになりました(笑)。ただ初回で「覚悟を持つ」と伝えていたこともあり、逃げるのは違うと思えました。ここで折れたら自分の人生に責任を持てないと感じたんです。
転職活動では、久しぶりに“本気で追い込む経験”をしました。毎日ひたすらやり続ける中でプレッシャーも大きく本当にきつかったのですが、その分内定をいただいたときは心から解放された気持ちで、つい泣いちゃいました。

そんな辛かった転職活動を乗り越えて転職先で働き始めた今のことも聞きたいな。ギャップなく働けている?

はい、入社前後のギャップもほとんどなく、人や組織の雰囲気も面接で受けた印象のままです。嫌な人が誰もいない環境で働けていて、すごく恵まれていると感じてます。課題の特定の仕方や「なぜ改善できていないのか」の深掘り・PDCAの回し方など、毎日向き合うテーマも非常に高度で、自分が求めていた環境だと感じています。
逆に言えば、高澤さんの支援がなければ、このスピード感やレベルにはついていけなかったかもしれないです。実際この環境でフィードバックを受けることにプレッシャーを感じて離職してしまう方もいると聞いていたので、あの段階で徹底的に鍛えていただいたことが今につながっていると思います。

僕の支援で学びになったことが今の仕事でも役立っているんだね。それは本当によかった。
最後に、Izulの支援について感想をください!

業界も職種も変わり、簡単な環境ではありませんが、高澤さんからいただいた言葉を思い返しながら、今の良い環境を活かして結果を出していきたいと思います。定期的に良い報告ができるよう、これからも粘り強く取り組んでいくつもりです。

ありがとう、辛かった転職活動を乗り越えたSさんなら大丈夫だと思います。今後については言い訳しないこと、難しく捉えすぎないこと、そして目の前のことを誰よりもしっかりやり切ることを大切に挑戦し続けてね。良い報告、待ってます。
今日はたくさん話を聞かせてくれてありがとうございました!
