「経営に関するヒト・カネ・チエの生態系を創り、社会の創造と変革を行う」というビジョンを掲げるグロービス様。中心事業であるグロービス経営大学院や企業研修、組織開発コンサルティングにはじまり、2016年からはエンジニア組織を組成しEdTech/HRTech事業を開始、ベンチャー投資や地方創生事業など多角的に事業を展開しています。
グロービスで働くことで得られる経験や、Izulからの採用支援について、経営管理本部 採用チーム マネジャーの坂本さんにお聞きしました。
目次
- 「創造と変革」を掲げ、多角的な事業展開／人材育成事業をベースにテックカンパニーからグローバル拡大へ
- 挑戦を後押しする文化とキャリアの拡がり
- 「青い炎」の方に合う、グロービスのカルチャー
- 企業と候補者、それぞれの理解を深めて向き合うIzulへの信頼度の高さ
＜プロフィール＞
坂本 美紀（さかもと みき）さん：株式会社グロービス 経営管理本部 採用チーム マネジャー
起業経験を経て2012年よりグロービスに参画。
法人営業部門にて法人営業、スクール法人事務局リーダーを経て、現在は経営管理本部で採用マネジャーを務める。並行して思考領域の研究開発チームに所属し、論理思考や問題解決、コミュニケーション、ファシリテーションなど思考領域で幅広く講師登壇や教材開発、講師育成に携わる。
中田 潤一（なかた じゅんいち）：株式会社Izul 代表取締役
https://izul.co.jp/consultants/nakata/
齊藤 穂奈美（さいとう ほなみ）：株式会社Izul コンサルタント
https://izul.co.jp/consultants/saito/
「創造と変革」を掲げ、多角的な事業展開／人材育成事業をベースにテックカンパニーからグローバル拡大へ
ーグロービスのビジョン、事業内容について教えてください。
坂本：ありがとうございます。
私たちの根幹にあるのは、「経営に関するヒト・カネ・チエの生態系を創り、社会の創造と変革を行う」というビジョンです。このビジョン実現のために、それぞれの事業が有機的に連携し、個人や組織の成長、そして社会全体の成長と変革に貢献することを目指しています。まさに社会貢献本業カンパニーですね。
グロービスと聞くと経営大学院のイメージが強いかもしれませんが、企業研修や組織開発コンサルティング、ベンチャー投資や地方創生など多角的に事業を展開しており、さらにはEdTech／HRTech事業や、グローバル展開も拡大しています。
中田：グロービスはさまざまな事業ドメインを増やし、多角化していますよね。ここ数年、とくにスピードが早まっている印象です。
坂本：そうですね。グロービスは事業スピードが速いことも特徴のひとつといえるかもしれません。例えば、今年度は方針のひとつにグローバル推進を掲げており、海外7拠点から、2026年にかけて3拠点を増やす予定で動いています。この方針に合わせて、年度初めにグローバル人材育成の制度も起ち上げています。全社一丸となって、方針実現に向けて動いていくようなイメージですね。
近年はAIなどテクノロジーの進化のスピードが速くなっており、以前はそれなりに開発のハードルがあった多言語展開も格段に進めやすくなっていますね。外部環境の変化に応じて柔軟に事業を変化させてきています。
中田：グロービスは創業から30年以上経っています。事業期間が長くなると経営のスピード感を失っていく企業が多い中で、生き生きと事業展開をしていることが印象的です。それはなぜでしょうか。
坂本：私たちは「創造と変革を行う」の言葉通り、私たち自身も日々成長し変化していくことで社会に貢献していきたいと考えています。変化していくことが前提ですね。
そのため、組織が大きくなっても組織の階層はあえて増やさず、意思決定のスピードを維持しています。
近年では組織再編も活発です。直近では23年にtoCのマーケティング部門を新設、翌24年にはtoBのマーケティング部門を新設しマーケティング活動に注力しています。大学院事業、法人事業、EdTech事業とそれぞれで事業成長を推進してきましたが、いずれの事業もエンドユーザーはビジネスパーソンの皆さんであり共通です。それぞれの部門に点在していたマーケティング機能を切り出し、プロダクト横断型のマーケティング組織を新設することで、より広く多くのエンドユーザーの皆様に価値提供できるように、私たち自身が変革を生み出す動きもしています。
挑戦を後押しする文化とキャリアの拡がり
ー坂本さんは現場・人事両方のご経験をお持ちだと思いますが、実際にグロービスで働く面白さや、やりがいについて教えてください。
坂本：ありがとうございます。
グロービスは社会貢献本業カンパニーとして常に社会の創造と変革に挑戦しており、その最前線で働くことには大きなやりがいと面白さがあると思います。
新たな教育プログラムの開発や企業の組織課題に対するコンサルティング、EdTech事業やベンチャー投資、直近では地方創生文脈での大規模音楽フェスの開催など、一つ一つの事業が社会に影響を与える可能性を秘めており、毎年スピード感をもって進化していく事業にワクワクしています。
また、グロービスが社員一人ひとりの可能性を信じ、自由と自己責任のもと、チャレンジできる環境が整っていることもあげられると思います。大学院の進学支援にはじまり、自己啓発支援の制度も充実していますので、仕事と並行して学びを継続している方も多いですね。また、グロービスでは、毎年チャレンジを自己申告する制度があります。年度の活動を棚卸し、今後どのようなチャレンジをしていくか、長期的なキャリアを自ら考える仕組みを用意しています。
私自身も入社して14年になりますが、最初の10年は法人部門に在籍しており、法人営業やバックオフィスのマネジメント、並行して大学院に通い修士を取得し講師登壇や研究開発など、常にチャレンジしてきました。10年の節目で次の10年を何にコミットするかを考え、更なる事業成長に貢献すべく、その成長の源泉となる自社の組織や人に貢献したいと考え、手をあげて人事へ異動しています。入社したときはここまでキャリアの幅が拡がるとは想像していませんでしたが、常に楽しみながらストレッチチャレンジができているのも、どんな時も常に応援してくれる仲間と組織があったからだと思いますし、心から感謝しています。
齊藤：自らが主体的にキャリアをデザインできるのはとても魅力的な環境ですね。
坂本：仰る通りですね。採用に携わるようになり、グロービスの魅力をお伝えするために制度理解を深めてきましたが、主体性を尊重し、個の成長が組織、社会の成長につながるように、考え抜かれた制度が用意されていると感じます。
―今、グロービスで働く面白さについても教えてください。
坂本：現在はAIの進化のスピードが非常に速く、ビジネス環境が大きく様変わりしていく過渡期にあると思います。グロービスでは全社でAI活用を推進しており、既存事業の更なる成長に向けた変革に加えて、新規事業を生み出す取り組みも始めています。社員各自がアンテナ高くキャッチアップしており、組織横断のコミュニティも多くありますが、最近はAIの活用を推進するコミュニティも大変盛り上がっていますね。
新規事業や部門の新設、グローバル展開など、事業がスピード感をもって拡大しており、チャレンジ機会の幅も広がっていると感じます。自らの可能性を信じて成長し、組織貢献を通して社会に貢献していく、このような意欲をお持ちの方には、面白いタイミングではと思います。
「青い炎」の方に合う、グロービスのカルチャー
―グロービスにフィットするのはどのような人でしょうか？
中田：私が思うグロービスを志望する方の特徴は、現状の自分にいい意味で満足していない方だと思っています。これまでも仕事を頑張ってきて周囲からは優秀だと思われていても、まだ自分自身に満足できていない。もっと主体的に動きたい、さらに知識をつけたい、経験を積みたいという潜在的な成長意欲がある方です。炎に例えるなら、赤い炎ではなく青い炎という感じです。
坂本：ありがとうございます。面白い表現ですね。重ねてみると、赤い炎の方は自分の成長だけに目が向いている人のイメージでしょうか。グロービスにフィットするのは、自らの成長に加えて、その先に他者や社会への貢献意欲を持つような方ですね。
中田：炎があることは、そもそも素晴らしいことですよね。自分が学んだことや得られた情報や経験に対して、自分なりの思考や思想をもってアウトプットができる人たちです。ただ、アウトプットに違いがあると思います。自分のことだけを語る人と、自分を語りつつも世の中全体を見ている方がいて、後者がグロービスに合う方だと感じています。
所属している組織の課題に対し、上層部と現場にはそれぞれどんな考えがあって、なぜギャップが生まれているのかを構造的に捉えて、どうアプローチをしていけばいいかという視座で考えられる人のイメージです。
坂本：多様な価値観があるなかで、課題に対して俯瞰して考えを深め、自分事としてアプローチをしていけることは大事ですね。グロービスでは互いに学びや気づきをシェアしあい、対話しながら事業を推進していく文化があることもひとつの特徴です。
中田：一緒に働く人が魅力的であることは、グロービスで働く大きなメリットです。自分と社会の成長をつなげて考える視座の高い方たちと仕事ができます。
―2025年に「働きがいのある会社」ランキングで6位に選出され、12年連続での選出となったそうですね。なぜ、このような評価が得られているとお考えですか？
坂本：グロービスでは自社を「社会貢献本業カンパニー」と位置づけていますが、事業の成長が人や組織、社会の成長につながっていると日々実感できることが働きがいにつながっていると思います。そのベースとして、社員ひとりひとりが成長できる機会が組織に根付いていることも特徴です。学びを生かしてチャレンジすることで組織にも貢献できるという好循環が生まれています。
制度として自己啓発支援があるというだけでなく、MBOの評価項目のひとつとして自己啓発が取り入れられています。継続的な自己成長がベースにあり、それが前提となって組織成長が生み出されていくような構造ですね。
齊藤：御社は主体的なチャレンジを大事にされていますよね。
坂本：グロービスではやりたいことがあれば手をあげる機会があり、頑張り次第でチャレンジができる環境です。
例えば地方創生事業のひとつとして「LuckyFes」という音楽フェスを開催していますが、この事業ももともと既存の教育事業に従事していた音楽好きのメンバーが兼務や異動をして企画しています。事業が多角化しているため、グロービスの中でのキャリアの選択肢も広がっていますね。
中田：異動できる制度がある企業は増えていますが、手をあげても実現されないケースも多いと聞きます。しかし、グロービスの場合は本人が希望する異動が数多く実現していますよね。
坂本：もちろんグロービスでも希望者全員が異動できるわけではありませんが、キャリア選択についても性善説に則った自由と自己責任を原則とし、主体的に考えていただくことを大事にしています。
中田：性善説が機能するのは採用がうまくいっているからという側面がありますよね。採用でしっかりとカルチャーに合う人を見極めているからできるのではないかと思います。
坂本：仰るとおりですね。グロービスはカルチャーフィットを重視しています。例えばスキル面では優秀な方であったとしても、カルチャーフィットがなければ採用しないことを徹底しています。
HRポリシーのひとつとして、「Valueの共有」と「異質の効用」を掲げています。
「Valueの共有」の原則
採用にあたっては、能力を重視しながらも、グロービスの価値観、ミッション／ビジョンを共有できることを最重視する。この点については一切の妥協を排して臨むものとしたい。「異質の効用」の追求
異質な人材をすすんで採用し、異質と異質との融合により、クリエイティビティーを重んじる新たな企業文化を作り出していきたい。
※グロービス“HRポリシー“
多様な経験を持つ社員が集う組織ですが、「異質の効用」の追求ができるのも「Valueの共有」の原則があるからこそだと思いますね。
―カルチャーフィットが大切というお話でしたが、グロービスのカルチャーについて教えてください。
坂本：グロービスのカルチャーは、HRポリシーとグロービス・ウェイに根ざしています。
価値観に基づく自律的な組織運営:
グロービスではHRポリシーのひとつに「Management by Value」という方針を置いています。規則や命令で管理するのではなく、社員一人ひとりが共有する価値観に基づいて自律的に行動する「性善説に則った『自由と自己責任』」を基本精神としています。「グロービス・ウェイ」の存在:
「経営に関するヒト・カネ・チエの生態系を創り、社会の創造と変革を行う」というビジョンを実現するための原理原則として「グロービス・ウェイ」を定めています。これは企業活動のすべての根幹となっており、多様なバックグラウンドを持つ社員が同じ方向を向いて進むことを可能にしています。個の尊重とチームワークの両立:
社員が自律して働く一方で、互いを尊重し、協力してより良いものを創り上げていくチームワークを大切にしています。
※グロービス“HRポリシー“
※グロービス“グロービスウェイ“
企業と候補者、それぞれの理解を深めて向き合うIzulへの信頼度の高さ
―さまざまなエージェントと取り組みをされていますが、Izulの支援で特徴的だと感じることはありますか？
坂本：Izulの特徴は2つあります。1つは書類選考通過率が50％以上と非常に高いことです。Izulは候補者のご経験だけでなく志向性を深く見極め、グロービス理解も深めてくださっているからこそだと感じています。
2つめの特徴は候補者の短期的な転職サポートだけでなく、長期的な視点でサポートしていることです。実は内定者向けにアンケートを実施しており、おすすめのエージェントをヒアリングしているのですが、内定者の声としてもIzulの評価は高く、「キャリアの棚卸を徹底してサポートしてくれる」「自分の求めていることや考えを深堀りしてくれる」などのお声を多くいただいています。
中田：求職者の方は仕事をしながら転職活動をしていることが多いので、準備不足のまま選考に進んでしまうことがあります。Izulではそういったことがないよう、キャリアの棚卸をしっかりと行い、思考の整理のサポートもさせていただき、その方の能力を100％発揮できるようにしたいと思っています。本来の力が発揮できない状態で選考を受けてしまって、お見送りになってしまうのはもったいないですから。
齊藤：Izulでもグロービスに入社した方に入社後の様子をお聞きしていて、グロービスは入社後の満足度が非常に高いです。先ほどの「自由と自己責任」の話につながりますが、チャレンジするときの後押しがあり、思った以上にチャレンジさせてもらえる、失敗したときにもすぐにフィードバックをもらえるなど、カルチャーを社員ひとりひとりが体現しているという声をよく耳にします。トライ＆エラーができ、失敗を許容してくれる文化なのだと感じています。
ほかに「大学院に通いキャリアアップしたり、子育てと両立しながら自分のペースで働けるので、中長期で成長しながら働けるイメージを持ちやすい」という声も多く聞きます。
中田：入社後の満足度が高いと、求職者の方に対してグロービスをポジティブに伝えやすいです。入社された方の満足度が高いと、コンサルタントもまたご紹介したくなります。
坂本：それはうれしいですね。私たちもグロービスフィットのある方に入社いただくことが重要だと考えています。入社後にご自身の可能性にチャレンジしていけそうかを見極めたいですね。
―Izulとの取り組みの中で、印象的なエピソードはありますか？
坂本：印象的な出来事は多々ありますが、特に心に残っているのは、ある候補者様をご紹介いただいた時のことです。ご経歴だけを見るとグロービスの募集要項からはやや離れているように見える方でしたが、Izulの担当者から、これまでのキャリアで培われた「自由と自己責任」のもと困難な課題にチャレンジし乗り越えてきた具体的なエピソードを、非常に熱意をもって伝えてくださったのです。
カルチャーフィットを大事に採用している私たちに対して、Izulは求職者様の根底にある価値観や想いまで深く掘り下げて理解したうえで適切に伝えてくださる、この印象的な出来事を通じて、改めてIzulの高いマッチング力と求職者への深い理解に感銘を受けました。結果として、その方は選考を通過され、入社後も大いに活躍されています。
このような、書類から見た数字だけでは測れない求職者の潜在的な可能性や熱意を引き出し、グロービスとの最適な出会いを創出してくださることに大変感謝しています。
齊藤：ありがとうございます。カルチャーフィットの観点は求職者の満足度にもつながりますので、普段から非常に重要視しています。
私の方からは、グロービスの採用担当の方とのやり取りについてお話したいです。グロービスは事業が多角化されていて非常に多くのポジションがあるため、ご紹介したポジション以外に、候補者の方に合うところがないかをしっかりと見てくださっている印象があります。
フィードバックいただくときにも、「このポジションだとスキル面が難しいかもしれないけれど、このポジションはどうですか」とフラットなコミュニケーションをしていただいています。
また、求職者のご経歴が書類選考を通過するのが少し難しい場合にも、その方の背景をしっかりお伝えすると「一度お会いしたいです」とおっしゃっていただけることがあります。人事の方にとっては工数がかかることですが、人の可能性をとても見ていらっしゃると感じます。
坂本：Izulからの紹介という信頼感が大きいです。書類の限られた情報だけですべてを見極めることはできないので、信頼しているIzulが可能性を感じて推薦くださる方にはお会いしてみたいと思うことが多いですね。
齊藤：ご紹介して選考に進んだ求職者の方には、グロービスの面接を受けた感想を聞いています。「自分の描きたいWILLや価値観が、グロービスとマッチするのかをしっかりとコミュニケーションを取ってもらった」「これまで考えたことがない視点の質問をされて、深く考える機会になり気づきがあった」という声を聞きます。面接を受けると、グロービスでチャレンジしたい、もっと学んでみたいと考える方が多いです。
―Izulに今後期待することを教えてください。
坂本：グロービスをよくご理解くださっており、フィット感の高い方を多くご紹介いただいているため信頼度は抜群です。新たな事業展開に伴い、採用ポジションは多様性を増していますので、グロービスに合う方を引き続き幅広くご紹介いただけるとうれしいです。
中田：更なる期待というプレッシャーをいただきました。Izulでは、さまざまなポジションの専門的なコンサルタントを集めてきているので、より幅をもってご紹介していきたいと思っています。長期的にはグロービスの全領域を網羅できるような紹介を努めていきますので、引き続きよろしくお願いいたします。
―ありがとうございました！
