ケース面接とは?種類や出題パターン、合格に必要なスキル・心構えを解説

2023年6月22日

2023年6月8日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

コンサルティング会社や外資系企業で取り入れられることの多い採用手法に、ケース面接が挙げられます。通常の面接とどのような違いがあるのか、転職活動を進めるうえでの知識として深めておきたいと考える人も多いでしょう。

今回は、ケース面接とはどのような面接なのか、出題パターンや種類、基本的な流れなどを踏まえながら解説します。ケース面接をパスするために必要なスキルや対策も紹介しているので、ケース面接を用いる企業にアプローチする際の知識として把握しておきましょう。

ケース面接とは

ケース面接とは、回答が難しいとされる題材に対し、妥当な仮説をもとに論理的な思考で回答する面接のことです。「論理的思考力」や「問題解決能力」をチェックするための手法として、コンサルティング会社や外資系企業などで取り入れられています。

ケース面接は通常の面接とは異なり、面接官からの質問に対し、一つひとつ明確な答えを出していくものではありません。個人的な背景や人物としての傾向を判断するのではなく、あくまで課題解決能力を測るための面接です。

ケース面接は、選考ステップにおける難易度が非常に高いとされています。ケース面接を取り入れている企業・業界への転職を考えている人は、本記事で説明する内容をしっかり理解して準備を進めてください。

ケース面接の出題パターン

「売り上げや利益をどのように向上すべきか?」など、企業が直面している課題を解決するための回答を求めてくるのがケース面接のパターンです。顧客数や顧客単価、来客頻度や営業手法など、着目すべきポイントを理解しながら対象の企業に適した案を出しましょう。

また、既存の施策から新しい施策に切り替えることを悩んでいる企業を仮想ターゲットとし、2つの選択肢から適切なものを判断するパターンの出題もあります。

(例:出社義務を撤廃し、完全在宅勤務を取り入れるか否か)

ただ「どちらがいいか」を選択するだけでなく、論理的思考をもって「なぜその選択肢か」も答える必要があります。

ケース面接の種類

ケース面接には、フェルミ推定とビジネスケースの2種類があります。それぞれの特徴を以下で紹介しているので、ケース面接の対策を立てるうえでの参考にしてください。

フェルミ推定

フェルミ推定とは、定量の調査が難しい数値を最低限の情報で導き出す手法のことです。ただ数値を出すだけでなく、論理的思考力をもって説得力のある「仮説」として提案しなければなりません。問題全体を把握し、難題にも向き合って的確な回答を出す力を、フェルミ推定を通じてチェックする企業も増えています。

ビジネスケース

実在する企業や架空の企業を対象に、経営問題を解決するための提言を行うのがビジネスケースです。MECEで論点を整理し、仮説を構築したり課題を特定することが求められます。ビジネスケースはフェルミ推定と組み合わせることが多いため、併せて対策しておくのがおすすめです。

ケース面接の流れ

ケース面接は、以下の流れで進んでいくのが一般的です。

  1. 面接官・企業から課題が与えられる
  2. 個室・もしくは面接官の前で課題に対する回答を作成する(15〜30分が目安)
  3. 作成した回答をもとに面接官とディスカッションする(10分目安)

与えられる課題に応じて、時間の目安は変動する可能性があります。またディスカッションの際は、口頭のみで行うパターンとホワイトボードなどを使用しながら行うパターンの2種類があります。

ケース面接に合格するために必要なスキル

ケース面接に合格するためには、以下に挙げるスキルが必要とされています。

  • 論理的思考力
  • 分析能力
  • コミュニケーション能力
  • プレッシャーへの耐性

それぞれのスキルがケース面接においてどのように活きるのか、以下で詳しく解説します。

論理的思考力

課題に対する回答をただ考えるだけでなく、なぜその回答に至ったのか明確かつ説得力のある答えとして導き出すことが大切です。また、導き出した回答を、論理立てて説明する力も求められます。

分析能力

論理的思考力を用いて課題解決案を導き出すには、分析能力も必要とされます。課題を解決するのに何が必要か、回答につながる要素をさまざまな視点から分析することが大切です。

コミュニケーション能力

ケース面接では、面接官に質問・相談することが可能です。課題解決における疑問点を的確に抽出し、限られた時間で明確な答えを聞き出すためのコミュニケーション能力が求められます。会話がスムーズに進めば、ケース面接で回答した内容に限らず、ビジネスパーソンとしての基礎能力を評価してもらえる可能性もあります。

プレッシャーへの耐性

限られた時間で回答を導き出さなければならないケース面接は、通常の面接よりもプレッシャーがかかります。プレッシャーに押しつぶされず、かつ明確な回答を導き出すことで、実際のコンサル業務でいかに活躍できるかが判断されるでしょう。

ケース面接の対策方法

ここでは、ケース面接を取り入れている企業に採用されるために、実施しておきたいおすすめの対策を紹介します。

関連書籍を読んで知識を深める

ケース面接に関して解説している書籍などを購入し、ベースとなる知識を身につけることから始めるのがおすすめです。インターネット上にもケース面接の情報は多く掲載されているため、情報の取捨選択をしつつ参考にしても良いでしょう。

問題集を解いて実戦力を養う

ケース面接の問題集も販売されているので、実践練習を重ねる意味で活用してみるのも良いでしょう。複数の問題集に取り組むより、一冊の問題集で問題をスムーズに解けるように進めておくのがおすすめです。

ケース面接の失敗例を把握することも大切

ケース面接は準備を十分に進めておかないと、短時間での課題解決は難しいといえます。仮に答えを出せても、的外れな回答になってしまう場合も少なくありません。

反対に、ケース面接対策を意識しすぎるあまり、勉強で得た内容を「暗記する」だけになってしまうこともあります。柔軟な思考力のもと実施しないと、明確な回答を出せないケース面接においては、あくまで自分の思考力や分析力がベースとなることを覚えておくべきです。

まとめ

今回は、コンサルティング企業などで用いられることの多いケース面接について紹介しました。通常の面接とは異なり、企業の課題を解決するためにどのようにすべきかを考える必要があります。

ケース面接で失敗しないためには、出題パターンやケース面接の種類、流れや求められるスキルを把握しておくことが大切です。自身のスキルを活かして明確な答えを導き出す必要があるため、ただ知識を身につけるだけでは成功しないのもケース面接の特徴です。

今回紹介した対策方法や失敗例も参考に、ケース面接を取り入れている企業の転職活動を優位に進めましょう。

監修者・西本 威昭

西本 威昭

・国内大手SIerに新卒入社
 SEやPMとして多くのプロジェクトを経験

・KPMGコンサルティング株式会社に転職
 シニアコンサルタントとしてジョイン
 製造業を中心に複数のSCM案件に参画

・アビームコンサルティング株式会社に転職
 マネージャーとしてジョイン
 製造業を中心にSAP関連プロジェクトに参画

・株式会社Izulに転職
 副業のフリーコンサルタントとして活動する傍ら、
 同社キャリアアドバイザーとして従事

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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