KPMGコンサルティングは、ITテクノロジーの活用やリスクマネジメントなどのコンサルティングサービスを提供する企業です。コンサルティング業界への転職を検討する際は、BIG4の1つであるKPMGコンサルティングを検討する方もいるでしょう。この記事では、KPMGコンサルティングの平均年収や他社との比較、転職のポイントなどについて詳しく解説します。
KPMGコンサルティングの平均年収データ
KPMGコンサルティングの平均年収は、タレントスクエア調べで1,328万円でした。全職種・全年代の年収を含むため、経験が浅い場合には1,000万円を下回ると考えられます。続いて、年代別や職種別の平均年収について詳しく見ていきましょう。
年代別平均年収
年齢 | 年収 |
20~29歳 | 約630万円 |
30~34際 | 約877万円 |
35~39歳 | 約877万円 |
40~44歳 | 約1,450万円 |
上記のように、年齢が上がるにつれて給与も上がる傾向があります。ただし、30~34歳と35~39歳の平均年収が同じのため、実力主義の企業といえるでしょう。
職種・役職別平均年収
役職 | 年収 |
ビジネスアナリスト | 650万円~750万円 |
コンサルタント | 750万円~850万円 |
シニアコンサルタント | 850万円~1,100万円 |
マネージャー | 1,100万円~1,300万円 |
シニアマネージャー | 1,200万円~1,600万円 |
アソシエイトパートナー | 1,500万円~ |
パートナー | 2,000万円~ |
KPMGは職種・役職が明確に分かれており、キャリアアップのたびに年収が上がります。ビジネスアナリストの平均年収が650万円~なのに対し、最上位のパートナーは2,000万円~と3倍近い差があります。
KPMGコンサルティングの基本的な給与体系
KPMGコンサルティングの給与体系は、不明です。年収は公開されているものの、月額制か年俸制かは明記されていません。ただし、賞与は年1回支給されることが求人票に明記されています。そのほかの待遇における特徴について詳しく見ていきましょう。
みなし残業制度を採用
みなし残業制度は、あらかじめ一定の残業時間分の残業代を給与に含め、一定時間を下回る場合でも同じ額の残業代を支給する制度です。一定の残業時間分を超えて働いた場合は、超えた分の残業代が追加で支払われます。従業員は労働時間を減らすことで得をするため、短い労働で大きな成果を挙げることに対するモチベーションが上がります。
査定は年2回行われる
KPMGコンサルティングでは、査定が年2回行われます。それだけキャリアアップのチャンスが多いため、若くして高収入を得ることも可能です。査定の内容は公開されていませんが、プロジェクトの成果を中心に評価されると思われます。
他社コンサルティング会社との年収を比較
会社名 | 平均年収 |
野村総合研究所 | 1,242万円 |
ベイカレントコンサルティング | 1,118万円 |
PwCコンサルティング | 1,316万円 |
EYストラテジー・アンド・コンサルティング | 1,393万円 |
KPMGコンサルティング | 1,328万円 |
アクセンチュア | 1,268万円 |
アビームコンサルティング | 1,021万円 |
KPMGコンサルティングの平均年収は、上記の中ではトップクラスです。ただし、役職や年齢によっても異なることに注意が必要です。
KPMGコンサルティングの会社概要
項目 | 内容 |
設立日 | 2014年7月 |
事業内容 | 経営コンサルティング |
URL | KPMGコンサルティング公式サイト |
住所 | 東京都千代田区大手町1丁目9番7号 大手町フィナンシャルシティ サウスタワー |
資本金 | 1億円 |
代表者 | 宮原 正弘 |
従業員数 | 1,795名 |
KPMGコンサルティングはBIG4とも呼ばれているものの、設立日は2014年と歴史が浅い企業です。短期間で多くの結果を残してきたからこそ、BIG4に数えられたといえます。KPMGコンサルティングの特徴について詳しく見ていきましょう。
教育制度が充実
KPMGコンサルティングは、コンサルタントの基盤となる力を強化するために「コンサルティング基礎力強化研修」を実施しています。コンサルタントとして必要な普遍的なスキルをトップコンサルタントが講師となり、オンライン研修を通じて学ぶことが可能です。
さらにオンライン研修だけでなく、対面のオンサイト研修も定期的に開催することで、アウトプットの機会を提供しています。2020年にはKPMG Lakehouse Advisory Universityを設立し、世界中から集まるエキスパートとともに、最先端の知識を学ぶことができます。
キャリアパスが明確
KPMGコンサルティングのキャリアパスは、明確に示されています。最初はBusiness Analyst(ビジネスアナリスト)として、基礎スキルを身につけます。「Consultant(コンサルタント)」、「Manager(マネージャー)」へとキャリアアップが可能です。
それよりも上のクラスでは、大規模なプロジェクトの責任者となる「Senior Manager(シニアマネージャー)」、「Principal(プリンシパル)」、最上位の「Partner(パートナー)」が続きます。
中途採用率が高い
KPMGによると、中途採用率が毎年70%を超えています。2018年度は86%、2019年度は88%、2021年度は79%と少し下がったものの、高い水準を維持していることは特筆すべき点です。これは、転職を希望している人にとってチャンスが多いといえます。
働き方改革制度が充実
KPMGコンサルティングは急速な成長と変化するビジネス環境に対応するために、プロジェクト「LEAP」を通じて働き方改革制度を強化しています。職場環境の整備、生産性向上の仕組み構築、文化と風土の改革に焦点を当てているのです。
柔軟な働き方や長時間労働の是正、有給休暇の促進などによって社員の健康と長期的な働きやすさを重視しているのが特徴です。また生産性向上においては業務工数削減や業務質の向上を目標とし、時間あたりの生産性を高めるような体制作りをしています。
文化と風土の改革では、社員同士のリスペクトや共に成長する文化を醸成し、意識改革を進めています。
人を大切にする社風
KPMGコンサルティングの社風は「人を大切にするNo.1ファーム」です。クライアントにファンになってもらうためには、従業員がKPMGコンサルティングのファンでなければならないと考えていると、代表取締役社長の宮原 正弘氏が述べています。
「オーナーシップ」「リスペクト」「コラボレーション」という3つの価値観をもとに、社員は常に当事者意識を持ち、他者を尊重し、チームで協力して仕事を進められるように体制が整えられています。
KPMGコンサルティングへ転職するには?
KPMGコンサルティングに転職するためには、選考プロセスや転職対策について理解し、準備することが大切です。それぞれ詳しく見ていきましょう。
選考プロセス
KPMGコンサルティングの選考プロセスは、書類選考と適性検査、複数回の面接、オファー面談です。具体的な面接回数は職種や初回の面接の内容などで異なります。オファー面談では、入社の意思の最終確認が行われるため、まずは面接の選考を突破することを目指しましょう。
基本的な転職対策
チームワークを大切にしているため、メンバーと意見に相違が生じた際にどう対応するかや、どのようなプロジェクトに参画したいかなどを質問されます。コンサルタントとしての適性を求められるため、課題解決能力や論理的思考力、コミュニケーション能力などをアピールしましょう。
まとめ
KPMGコンサルティングの平均年収は他のコンサルティング会社と比較して高いため、待遇重視で選ぶのであれば、候補に入れたい企業といえるでしょう。またキャリアパスが明確なため、モチベーションアップにもつながりやすいと考えられます。今回解説した内容を参考に、KPMGコンサルティングが自身に適した企業かどうか検討してみてください。