経理とは?仕事内容や年収、転職に活かせる資格について解説

2023年4月6日

2023年4月2日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

経理は、会社を運営するうえで欠かせない職種のひとつです。しかし、経理が具体的にどのような業務を行うのか、理解しきれていない方も多いのではないでしょうか。この記事では、経理の仕事内容や関連する資格について解説しています。経理への転職を検討している方はぜひ参考にしてください。

経理とは

経理とは、会社のお金を管理する事務系の職種です。ほとんどの企業では日常的に金銭のやりとりが発生するため、それらの取引を正確に記録し、お金の動きを把握する役割が必要とされます。定型的な業務が多いため派手さはありませんが、今の資産がどのくらいで、利益はどのくらい出ているのかといった情報を計算・記録する、自社の経営判断に大きな影響を与える重要な職種です。

会計との違い

会計は経理とよく似た職種ですが、実際に大きな違いが存在するわけではありません。会計とは、日々の売上や仕入などを記録し、会社の資金を管理する仕事です。貸借対照表や損益計算書を作成し、企業の内外に会計情報を提供する役割を担っています。経理は「会計業務の一部」ともいえるため、それぞれを明確に区別していない企業も多いでしょう。

財務との違い

財務は、金融機関からの借入・株式発行・M&Aを通じて、会社の資金調達や資金運用を行う仕事です。経営に関わる内容が多いため、企業によっては経営陣が直々に業務を担当することもあります。

経理の平均年収は?

経理職の平均年収は、およそ450万円です。世代によって収入に差があり、20代では300万円〜400万円、40代以降では500万円台というデータもありました。厚生労働省2020年家計調査によると、日本全体の平均年収が約437万円であり、経理職の年収は平均よりもやや高めといえるでしょう。

参考:厚生労働省2020年家計調査

経理の仕事内容

経理の主な仕事は、金銭の流れを記録して管理することです。日常業務に挙げられるものは、以下の通りです。

  • 伝票作成・整理
  • 現預金の出納管理
  • 会計ソフトへの仕訳入力
  • 備品の購入
  • 経費精算

また、従業員の給与計算や社会保険料等の納付、掛金の回収・支払いなども毎月発生する重要な業務です。その他にも、年次の決算業務、税務申告、会計監査の対応など、経理の仕事内容は多岐に渡ります。

会社規模による仕事内容の違い

同じ経理職でも、中小企業と大企業では業務内容に違いが生じることがあります。ここでは、会社規模によって異なる経理の仕事について解説します。

中小企業

中小企業やベンチャー企業の場合、1人の経理担当者が伝票管理・仕訳入力・給与計算など幅広い業務を担当するのが一般的です。さらに、経理だけでなく会計や財務の仕事も兼任している場合もあります。また、決算は年次で行われることが多く、大企業のように複雑な処理を求められない点が違いとして挙げられるでしょう。

大企業

中小企業とは異なり、大企業は経理部門・会計部門・財務部門が独立しているケースが一般的です。企業によっては、経理業務を専門で請け負う子会社を設立していることもあります。上場企業の場合は特に煩雑な処理が求められるため、四半期財務諸表・キャッシュフロー計算書などの作成が必要です。

経理の業務サイクル

経理の仕事は、月間と年間でサイクルが決まっていることがほとんどです。ここでは、経理職の一般的な業務サイクルを紹介します。

月間のサイクル

月初には、期日までに取引先から正しく入金されているか確認します。また、売掛金・買掛金の管理も毎月発生する仕事のひとつです。月末には、関係各所への支払いや請求書発行などの重要な業務が控えています。その他に給料計算も担当している場合は、支給日に必ず間に合うように準備を進めなければいけません。以下に月間のサイクル例を簡潔にまとめているので、こちらも参考にしてください。

  1. 買掛金・売掛金の管理
  2. 入金確認
  3. 源泉徴収税・社会保険料の納付
  4. 給与計算・支払い
  5. 領収書・請求書の発行

年間のサイクル

経理では毎年決まった業務を担当しますが、1年の中でも特に重要なのが決算に関する仕事です。具体的には、経営成績や財務状況などをまとめた決算書の作成などです。さらに年次決算から2ヶ月以内に確定申告を行う必要があるため、決算期の前後は経理職にとって特に忙しい時期といえるでしょう。その他にも、毎年12月〜3月は、年末調整・確定申告・税金の納付などの業務が控えています。年間のサイクルも以下で簡潔にまとめているので参考にしてください。

  1. 決算書類・財務諸表の作成
  2. 確定申告・税務申告
  3. 年末調整
  4. 税金の納付
  5. 賞与計算

経理のやりがい

経理の主なやりがいは、業務を通じて専門性の高いスキルが身につくことです。経理の仕事は日々の入出金管理から税務処理まで多岐に渡るため、お金や税金に関して幅広い知識を得ることができます。経理職はどこの企業でも重宝されやすく、転職が有利になる点も魅力です。繁忙期には業務量が多くなるものの、その分大きな達成感も味わえるでしょう。

経理の厳しさ

経理の厳しい点は、責任が重くミスも許されない仕事であることです。金銭の管理は会社の信用にも関わるため、1円の誤差もないよう集中して業務に取り組む必要があります。また、ほとんどの業務で期日が設けられており、間に合わせるために残業が発生することも少なくありません。特に繁忙期は業務の大変さを実感することも多くなるでしょう。

経理の仕事で活躍する資格

経理職は専門性が高く、転職時には簿記などの資格が求められる場合も少なくありません。ここでは、経理の仕事で役立つ資格を3つ紹介します。

日商簿記検定

簿記の資格でもっとも有名といえるのが日商簿記検定です。1級〜初級までレベルが分かれていますが、転職に活かすためには最低でも3級以上が必要とされます。特に経理職の求人では、応募資格として「日商2級以上」を提示している企業も多いでしょう。決して簡単な資格ではありませんが、半年〜1年ほどしっかり勉強することで十分合格を狙えます。

ビジネス会計検定

ビジネス会計検定は、会計に関する専門知識を身につけられる資格です。1級〜3級までレベルが分かれており、新社会人から経営者まで幅広い層を対象としています。3級では貸借対照表や損益計算書といった決算業務に必要なスキルが学べるため、初めて経理を担当する方はぜひ挑戦してみてください。

給与計算検定

給与計算検定とは、給料計算に関する知識を身につけられる試験です。内閣府公認の財団が認定しており、正式名称は「給与計算実務能力検定」といいます。レベルは1級と2級に分かれていますが、経理担当者は2級を取得していれば十分でしょう。独学でも挑戦しやすく、3ヶ月ほどの学習期間で合格を狙えます。

未経験から経理に転職するには?

未経験から経理に転職するには、資格の有無が重要です。経理は専門性が高く、年齢を重ねるほど経験が重宝される傾向にあります。経理職を目指すのであれば、上記で紹介した日商簿記や給与計算検定などは積極的に取得しておきましょう。その他にも、パソコンやオフィスソフトの基本的な操作スキルを身につけておくことをおすすめします。

まとめ

今回は、経理について解説しました。経理職は専門性が高く、覚えなければいけないことが多いのも事実です。その分やりがいのある仕事で、一度スキルが身につけば長く働きやすく、転職しやすいといった魅力もあります。未経験から経理を目指したい方は、経理に関連する資格の取得から挑戦してみましょう。

監修者・西本 威昭

西本 威昭

・国内大手SIerに新卒入社
 SEやPMとして多くのプロジェクトを経験

・KPMGコンサルティング株式会社に転職
 シニアコンサルタントとしてジョイン
 製造業を中心に複数のSCM案件に参画

・アビームコンサルティング株式会社に転職
 マネージャーとしてジョイン
 製造業を中心にSAP関連プロジェクトに参画

・株式会社Izulに転職
 副業のフリーコンサルタントとして活動する傍ら、
 同社キャリアアドバイザーとして従事

著者プロフィール

Izul広報チーム

Izul広報チーム

株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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