承認欲求とは?意味や特徴、欲求が強い人の対処法を解説

2022年11月23日

2024年3月27日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

承認欲求は、他者から認められたいと感じる欲求のひとつです。承認欲求の強い人には「過剰に他者からの評価を気にする」「注目を集めるために自慢話をする」「必要以上に他人との違いを気にする」などの特徴があり、適切な対処法を学ぶことで仕事や日常生活に活かすことができます。この記事では、承認欲求の意味や特徴、欲求が強い人への対処法について解説します。

承認欲求とは

承認欲求とは、他者から褒められたい、自分のことを価値ある存在として認められたいといった欲求を指します。承認欲求が強い人は誰かに褒めてほしい、注目してほしいという意識が強い傾向にあります。話題の中心が常に自分のことになりがちで、他人の話に耳を傾けない人が多いことも特徴です。そのため周囲と摩擦を起こしてしまう人もいます。
しかし、承認欲求が高いのは悪い面ばかりではありません。例えば、褒められたい・認められたいという思いから、他者よりも努力することが多い傾向にあります。

他者承認欲求との違い

他者承認は「ほかの人から認められたい」という承認欲求のことです。多くの人から注目を浴びたり、富や名声、権力などを持ったりすることで満たされる欲求を指します。一般的に承認欲求というと他者承認欲求を指す場合が多く、承認欲求の種類のひとつが他者承認欲求です。

自己承認と自己顕示欲

ここでは、混在しやすい自己承認と自己顕示欲の違いについて解説します。

【自己承認】

自己承認とは「自分のことを自分で認める感情」を指します。自己承認欲求が満たされる基準は人それぞれで、仕事の能力や実績・容姿・社会的地位・プライベートの充実度などさまざまです。自己承認欲求は「自分はこれでいいんだ」と感じれば満たされる欲求です。第三者や社会から認められたいという他者承認欲求とは異なります。

【自己顕示欲】

自己顕示欲は、他者に対して能力やステータスをひけらかしたい感情を指します。顕示の意味は「はっきり示すこと」を意味するため、自己顕示は自分をもっと目立たせること、自分を際立たせることと解釈できます。

自己承認と自己顕示欲には、矢印の方向が自分に向いているか、他者に向いているかの違いがあります。

現代人の承認欲求が強い理由

現代の20代〜30代は、承認欲求が特に強い世代といわれています。ここでは、現代人の承認欲求が高い理由について見ていきましょう。

SNSの影響

ツイッターやインスタグラムなど、SNSを通じて手軽に承認を得られる時代になりました。「いいね!」を押されることで承認欲求が満たされ快感を得られますが、次第に快感の刺激をもっと味わいたい、また欲しいと思い始め、SNSから抜け出せなくなってしまう人も少なくありません。「いいね!」が欲しいために嘘の投稿をしたり、過激な内容の投稿をしたりする危険性があります。
SNSの使い方は人それぞれで、多様な楽しみ方、活用法があります。しかし、度を超えてしまうとSNSの反応が気になってスマホが手放せなくなるなど、日常生活に支障をきたす恐れもあります。

時代の影響

ITテクノロジーやWebの発達・進化により、スマートフォンやPC、タブレットなどが発達して個人が手軽に情報を発信できる時代になりました。従来は個人が企業のなかで埋もれていたといっても過言ではありませんでした。IT化・ソフト化が進んでいくなかで個人が価値を発揮できる環境が整い、多くの人がさまざまなツールで情報を発信しています。
また、多くの人がSNSで情報を発信していますが、すべての人が注目されているわけではありません。人々の目に留まることがなく、「いいね!」などの反応がつかない人も少なくありません。
このような状態は、いわば無視されていることと同義です。多くの情報発信が行われるほど「自分を見てほしい」「自分の投稿を認めてほしい」という思いが生まれやすい状態になり、承認欲求が高まっていくことが考えられます。

家庭の影響

例えば、両親から褒められてこなかった、認められてこなかった人は「自分を認めてほしい」欲求が満たされないまま成長していきます。結果として、他者から認められたい承認欲求が高まるケースが多いといわれています。現代では、共働き家庭の増加や離婚率の上昇など、子どもの環境は従来と比較して大きく変わりました。子ども時代の承認欲求への対処は、より気を遣って対応する必要がある点を忘れないようにしましょう。

承認欲求が強い人の特徴

ここでは、承認欲求が強い人の特徴を3つ紹介します。

自分の話が好き

承認欲求が強い人は、基本的に自分の話を聴いてほしいという欲求が強く、相手の話よりも自分の話に終始する傾向にあります。多少強引にでも話の軸を自分に向けさせ、自分が話したいことを話してしまい、周囲との関係性を上手く構築できない場合があります。
また、自分の話に対して肯定してほしい・否定されたくないという欲求を持っているため、自分の話を否定されたり無視されたりすると強い怒りや悲しみを見せる場面もあります。

他人との違いを気にする

自分と他人を比較してしまうのは、自分に対して自信がない表れでもあります。他者が自分より劣っている部分を見出し、自分の存在価値を認めようとします。存在価値を確認するために他人と比較してしまうのは、承認欲求が高い人の特徴です。

目立ちたがり屋

目立ちたがり屋の人は、常に誰かに相手をしてもらいたい・構ってほしいと思っています。SNSなどに投稿した写真や文章への反応が多いほど、自分に価値があると思う傾向があります。そのため、自分よりも他人からの注目を得ている人を見ると落ち込みやすい特徴があります。
目立ちたがり屋で承認欲求の強い人のなかには、先述した家庭環境の影響を強く受けている人もいます。家庭であまり構ってもらえなかったケースや、学校生活で注目される経験が少なかった場合において、存在を認められたいという気持ちが過度な承認欲求を持ってしまう原因になり得るでしょう。

自分に自信がない

自分に自信が無いことから承認欲求が強くなってしまうケースもあります。自分の欠点や弱みばかりが目についてしまい、自分で自分を認められないことが原因です。そのため、他者から認めてもらうことでしか、承認欲求が満たせない傾向にあります。

承認欲求が強い人の対処法

承認欲求が高い人への対処法は、否定しないことです。仮に指摘したいポイントがある場合は、可能な限り相手に寄り添い「あなたの味方」という意思を示して、柔らかい口調・言葉でアドバイスしましょう。ただし、相手の承認欲求を満たし過ぎてしまうと依存される恐れがあるため、注意しましょう。承認欲求が高い人は欲求を満たしてくれる相手に近付いてくるためです。
承認欲求が高い人は、無視されると相手から強烈に否定をされたと感じます。相手に対し、強い敵対心を持ってしまう場合があるでしょう。承認欲求が強い人への対処法は、否定せず話を聴き、相手に味方であることを伝える、優しくアドバイスするなどが対処法に挙げられます。
また、自分の発言や行動を否定されると感情的になって、反論してくる人も多いため注意が必要です。

承認欲求をなくすには何をすべき?

承認欲求が強いことを自覚していても、承認欲求をなくせずに悩んでいる方も多いでしょう。結論を述べると、承認欲求がなくなることはありません。食欲や睡眠欲と同様、承認欲求を満たすことでしか解決しません。食欲や睡眠欲は自分1人で解決できます。しかし、承認欲求は「他者からのアクションによって満たされる」という点が、決定的に異なる点です。
加えて、他者から何かをしてもらうのは簡単ではなく、コントロールすることも難しいでしょう。そのため、承認欲求を満たしたいという気持ちがそのまま実現されにくいことが実情です。解決策としては、他人の承認欲求を満たすことが挙げられます。他人の承認欲求を満たすことで、相手から「自分を認めてくれる人」と認識されます。相手から必要とされる人になることで、自身の承認欲求を満たすことにつながるでしょう。
また強い承認欲求を持っている人は、相手に何かをしてもらうことに期待しすぎる傾向があります。自分が期待することを他者に求めても、他者が自分の思い通りに動くことはないため、他者に期待している状態では、承認欲求が満たされることはありません。
承認欲求を満たす方法を考えることが、結果的に承認欲求をなくすことにつながります。

まとめ

今回は、承認欲求が高い人の特徴や対処法を紹介しました。
承認欲求が高いのは悪いことだけではありません。周囲から認められたいという理由で、ほかの人よりも努力する気持ちが芽生えるなど、良い面もあります。
しかし、承認欲求が高い人は自分の話ばかりをする、否定されると感情的になりやすい面もあります。本記事を承認欲求が高い人への対処法の参考にしていただければ幸いです。

監修者・植草 陽光

植草 陽光

日本製鉄株式会社⇒株式会社リクルート⇒株式会社Izul

1社目では製鉄所での生産管理、本社でのグローバル購買職などバックオフィス系の業務に従事。29歳で営業未経験でリクルートに入社し、地場大手会社の深耕営業を実施し入社半年で表彰を獲得。自身が転職を通じて人生を変えた経験から、Izulのビジョンに共感し、現在は同社のキャリアアドバイザー職として従事。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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