建設業界の仕事内容とは?適性や年収、必要なスキルや資格について解説

2024年1月15日

2024年1月8日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

建設業界への転職を検討するうえで、業界構造や現状・今後を把握することは非常に大切です。しかし、建設業界に関する詳細まで、転職前の段階で完全に理解できていない人も多いのではないでしょうか。

今回は建設業界に関する知識を求める人に向けて、建設業界の特徴や主な仕事、適性について解説します。建設業界への転職を実現するうえで覚えておくべき知識もまとめているので、ぜひ参考にしてください。

建設業界とは

建設業界とは名称のとおり、住居・オフィスビル・店舗・施設など、多岐に渡る建設物に携わる業界です。ここでは、建設業界の構造・現状・今後について解説しているので、建設業界の理解を深めるための基本情報としてお役立てください。

構造

建設業界は、重層下請構造になっているのが特徴です。重層下請構造とは、元請け事業者が建築・土木工事を受注し、受注内容をサブコンへ発注、さらにサブコンが中小事業者へ発注する構造を指します。

重層下請構造を理解するうえでは、元請け事業者・一次下請け・二次下請け(孫請け)という言葉を理解しておくことが大切です。

元請け事業者一次下請け二次下請け(孫請け)
国・地方公共団体・民間企業から建設を受注するゼネコンのこと元請け事業者から受注するサブコンのこと一次下請けから受注する中小事業者のこと

現状

建設業界は現在、従事者の高齢化が進んでいます。55歳以上が全体の1/3を占めており、若年層の採用・育成の課題を抱えているのが現状です。現在「主力」となっている高齢の職人も今後10年間で引退する人が多いため、新たな戦力を確保することが建設業界の喫緊の課題です。また、コロナ禍により建設バブルが崩れ、コスト面での課題も山積みになっています。

今後

建設業界は今後、若い世代の獲得に力を入れていくと容易に予想できます。労働環境や育成環境を改善し、職人気質ゆえの近づき難いイメージを緩和していくことが重要視されています。また建設業界でも、多くの業界で取り入れられている「DX化」の導入が急務です。受発注業務をはじめ、設計・施工管理など、建設業界にはリモートワークで従事できる業務も多数存在します。今後は、新たな世代の獲得とDX化の浸透が、建設業界が実施すべき施策といえるでしょう。

建設業界の主な仕事

建設業界には、以下に挙げる仕事があります。ここで紹介する仕事内容を、実際に建設業界で働くうえでの参考情報として役立ててください。

  • 施工管理
  • 設計
  • 技術
  • 営業
  • 事務

施工管理

建築物・工作物を建設するため、サブコンなどを管理・監督する仕事です。設計図をもとにした施工図の作成や、施工図をもとにした施工計画の立案などを行います。また、スケジュール通りに施工が進んでいるかをチェックし、必要に応じて作業内容を調整するのも施工管理の仕事です。品質や予算管理、労災事故防止策の考案も施工管理担当が実施します。

設計

建設における、意匠・構造・設備すべての設計を担当します。建築主との打ち合わせ後に土地の調査を行い、そのうえでコンセプトを構築し、設計を進めるのが基本的な業務の流れです。建築士や技術士など、有資格者が担当することも多くあります。

技術

建設現場で必要な新しい技術の開発・導入を担当する仕事です。難易度の高い施工条件や特殊な技術が必要な場面を乗り切れるよう、専門的な視点で現場・企業体制を構築することが技術担当者に求められます。新たな技術を開発・導入することで、対応範囲の拡大や業務効率化の実現が可能です。

営業

クライアント先に赴き、自社で施工してもらえるよう商談するのが営業担当の役割です。自社の技術・実績を提案し、信頼を獲得したうえで成約まで繋げる必要があります。建設にまつわる知識はもちろん、コミュニケーション能力なども必須です。

事務

建設業界の事務職は一般的な事務職とは異なり、総務・法務・経理など幅広い業務を担当するのが特徴です。電話やメール対応、来客対応や伝票・請求書の作成などを行います。また、建設工事に関連する書類作成・管理も事務職の業務範疇です。

建設業界の適性

建設業界に転職する際は、適性を把握しておくことが大切です。ここでは、建設業界に向いている人・向いていない人の特徴をまとめています。

建設業界に向いている人の特徴

建設に関する専門知識や技術を有していることが、建設業界に転職するうえでの最低条件といえます。業界知識を得ることに抵抗がない人も、建設業界に向いている人の特徴です。ほかにも、以下の特徴に当てはまっていれば、建設業界の適性があると判断できます。

  • 危機察知能力がある
  • 問題解決能力がある
  • 交渉が得意
  • 説明が上手
  • 暗算ができる
  • 整理整頓が苦にならない
  • 体力面・メンタル面の強さに自信がある

建設業界に向いていない人の特徴

一方で、体力面やメンタル面に自信のない人は、建設業界には向いていません。建設業は体を使って行う仕事が多いため、健康面に自信がなければ務まらないでしょう。また、昔ならではの風習が根付く業界であり、教育体制の質が現場や工務店によって異なるのも建設業界の特徴です。そのため、無視されることや理不尽に怒鳴られることもあります。メンタルの状態を一定に保てなければ、建設業界で働くのは難しいかもしれません。

建設業界への転職に向けた必要情報

ここでは、建設業界の転職活動に役立つ情報を紹介します。年収・スキル・資格・未経験での就業に関する視点から解説しているので、ぜひ参考にしてください。

年収の傾向

国税庁の調査によると、令和3年段階での建設業界の平均給与は約510万円でした。前年からの伸び率は0.4%なので、大きな変化は見られません。給与としては決して低い水準ではないため、後述するスキルや資格などを豊富に有していれば、安定した収入を取得し続けることが可能です。

情報引用:国税庁|令和3年分民間給与実態統計調査結果について

求められるスキル

建設業界へ転職するうえで重視されるスキルは、以下のとおりです。

  • コミュニケーション能力
  • 計画作成能力
  • 危機察知能力
  • 計算力

上記のスキルを高いレベルで会得しておくことが大切です。また、職種によっては現場で作業することも想定し、体力や腕力を身につけておく必要もあります。

有利な資格

建設業界に転職する際に取得を検討したい主な専門資格は、以下を参考にしてください。

資格名取得により関われる領域
建築士・一級建築士(大規模な建設に携われる)
・二級建築士(一級と比べて扱える規模・資材が制限される)
・木造建築士(木造の建造物のみ扱える)
・一級建築士の合格率は10%台と難易度は高め
電気工事士・建物に配線をつなげる
・冷暖房設備の設置
・電気設備のメンテナンス
・鉄道運航における電気工事
とび技能士・高所での作業
・重量物の運搬
基礎施工士・建物の歪みや倒壊防止における知識
再開発プランナー・都市開発
・町の再開発

未経験での就業について

建設業界は専門知識が必要な業界ではありますが、未経験から業務を通じて学びながら働くことは可能です。とはいえ、未経験者に対する当たりが強い業界でもあるため、メンタルに自信がない場合はある程度の専門知識や技術を身につけてから転職を検討すべきです。

まとめ

建設物の完成に携われるため、やりがいを感じやすいのが建設業界の特徴です。しかし、職人気質が色濃く残っている業界であることから、働きにくさを感じる人もいるでしょう。とはいえ、近年ではDX化や若年層の獲得に力を入れている建設企業も増えています。比較的高収入を得られる業界でもあるため、建設業界に関する知識を本記事で会得し、新たな転職先の候補に加えてみてはいかがでしょうか。

監修者・植草 陽光

植草 陽光

日本製鉄株式会社⇒株式会社リクルート⇒株式会社Izul

1社目では製鉄所での生産管理、本社でのグローバル購買職などバックオフィス系の業務に従事。29歳で営業未経験でリクルートに入社し、地場大手会社の深耕営業を実施し入社半年で表彰を獲得。自身が転職を通じて人生を変えた経験から、Izulのビジョンに共感し、現在は同社のキャリアアドバイザー職として従事。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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