IT企業という存在は知っていても、実際にどのようなことをする企業なのか漠然としたイメージしかわかないという方も多いでしょう。昨今、AIの進化やDX化の浸透により、ITに関わる企業へ転職したいというニーズが高まっています。
今回は、IT企業の特徴や代表的な職種を紹介します。IT企業そのものについて知るきっかけになれば幸いです。また今回は、IT企業へ転職するメリットや、転職の際に有利な資格も紹介しています。新たなキャリアをIT企業で形成したい方は、ぜひ参考にしてください。
IT企業とは
IT企業は名称の通り、ITに関連する「技術」を取り扱う企業を指します。主に、以下を取り扱う企業が「IT企業」に分類されます。
- ソフトウェア
- ハードウェア
- 情報処理
ソフトウェアを取り扱う企業では、Webサイト・アプリケーション・オペレーションシステムなどを作成します。顧客情報や経営に関する管理など、ソフトウェア開発に関連するさまざまな業務を行うのが特徴です。
ハードウェア関連の企業は、コンピューター・マウス・モニターなど、IT機器の開発・製造を行います。最近では家電やゲーム機にもプログラムを組み込むため、IT機器に関連しない企業も、ハードウェア企業に分類されます。
情報処理を実施する企業とは、クライアントから求められる情報システムを企画・提案するのが主な仕事です。クライアントのニーズに応えるシステムを考案し、導入後のサポートも担当します。
上記3つの領域を取り扱う企業が、IT企業というカテゴリに分類されます。
IT企業で活躍する代表的な職種
ここでは、IT企業で活躍する代表的な職種と、それぞれの特徴を紹介します。
- ITコンサルタント
- システムエンジニア
- プログラマ
- セキュリティエンジニア
- ネットワークエンジニア
- Webデザイナー
- セールスエンジニア
- テクニカルライティング
- 営業
ITコンサルタント
ITの観点から、クライアントの課題を抽出・解決するのがITコンサルタントです。経営戦略や企業戦略をベースに、最適なシステム・サービスを提案します。ITコンサルタントがシステム開発に携わることもあるため、要件定義や設計の知識も必要です。
システムエンジニア
システム開発に必要な「設計」を担当する仕事です。クライアントの課題を聞き出し、解決につながるシステムを提案します。システム開発を円滑に進めるためのコミュニケーションや、開発メンバーとの連携も必要です。
プログラマ
設計書に基づき、システム開発を実施するのがプログラマの仕事です。多数のプログラミング言語を用いて、正確かつスピーディに開発を進めることが求められます。常に技術と知識をアップデートする気概や、クライアントの要望に迅速かつ適切に対応できる、スケジュール管理能力も必要です。
セキュリティエンジニア
サービスやサーバーのセキュリティを保守・管理する仕事です。サイバー攻撃を回避する技術力を駆使して、システムを安全に運用し続ける役割を担っています。障害時の原因調査や、セキュリティ強化に関する最新情報を得て、活用していくことが求められます。
ネットワークエンジニア
ネットワークの設計・運用・保守を担当する役割です。常時運用が必要なサービスが滞ってしまわないよう、損失防止のために目を光らせることが求められます。また、通信トラブル発生時の迅速な対応も重要です。
Webデザイナー
Webデザイナーは、Webサイトの使用感や見栄えを整える役割を担います。色面構成はもちろん、マークアップ言語やプログラミング言語を用いたコーディングまで任せられることもあります。クライアントが求めるデザインを実現できる、ヒアリング力や応用力が必要です。
セールスエンジニア
クライアントに対し、自社システムに関する説明・質疑応答などのサポートを提供するエンジニア職です。営業担当者と共に行動し、システムの仕様や注意点を伝える役割があります。クライアントの課題解決につながる、施策提案も求められます。
テクニカルライティング
Webシステムや製品の仕様に関連する、技術的な文書を作成する仕事です。難解な専門用語を、知識の乏しいクライアントでも理解できるように、簡潔にわかりやすく書く能力が求められます。また、サービスごとのキーとなる説明を、わかりやすくかつ差別化して文章化することも大切です。
営業
自社製品の提案や、クライアントの課題を聞き出すのが営業職の仕事です。製品の受注・制作・納品に関わるスケジュールや、クライアントの予算を把握したうえでの提案が求められます。また、アフターフォローも前提とした提案も必要です。
IT企業に転職するメリット
ここでは、IT企業に転職する主なメリットを紹介します。転職先の候補にIT企業を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
社会への貢献度が高い
昨今の市場はITのニーズが高まっているため、IT企業が世の中に与える影響は大きいといえます。社会的貢献度が高いことから、やりがいをもって仕事をすることができます。
景気の影響を受けにくい
IT技術が進歩する昨今において、IT企業の将来性は非常に高いといえます。キャッシュレス決済や広告など、年齢層を問わずIT技術に触れることが増えました。常に新しい情報やトレンドをもとにした仕事ができるため、景気の影響に左右されにくいのがIT企業に転職するメリットです。
コロナ禍における需要が高い
新型コロナウイルスの影響で、リモートワークの需要が急増し、少し落ち着きを見せている現在も定着している企業が多くなっています。IT企業で取り扱う商材や業務形態はリモートワークと相性がいいため、コロナ禍による需要がある企業といえます。コロナが収束してもリモートワークを続ける方針の企業も多いことから、今後も需要が高まり続ける企業です。
IT企業に転職する際に有利な資格
ここでは、IT企業に転職する際にアピールポイントとなる、主な資格を紹介します。
基本情報技術者・応用情報技術者
IT技術者に必要な基礎能力を証明できるのが、基本情報技術者です。応用情報技術者は、設計や開発、運用まで、基本情報技術者よりも高いレベルのIT技術があることを証明します。
データベーススペシャリスト
データベースの企画・運用・保守に至るまでの、実践で活用できるスキルを証明する資格です。システムを効率的に動かすために重要な部分であるため、システムのベースを担う存在として重宝されます。
ITストラテジスト
ITによる戦略構築スキルを証明する資格です。クライアントのビジネスを成功させるための、調査・分析・計画・設計・展開まで、ITに関連するコンサルティングすべての能力が求められます。
Oracle認定Javaプログラマ
Javaプログラマ向けの試験で、プログラマとしてのレベルを判定するための試験です。ゴールド・シルバー・ブロンズに分かれており、それぞれ難易度が異なります。ブロンズは入門知識、シルバーは開発初心者、ゴールドが上級者を示します。
情報セキュリティスペシャリスト
システムの情弱性を評価したうえで、最適な施策を考案するために活用できる資格です。企画・運用・保守まで、システム開発に関するすべての段階に関する知識が求められます。
まとめ
今回は、IT企業の特徴や職種について紹介しました。市場ニーズが高まり続けるITに関わることで、将来性も期待できます。今回は、IT企業への転職に向けた知識も解説しています。時代背景やニーズに合わせたキャリア形成を検討している方は、本記事を参考にIT企業への転職を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
