NTTドコモの経営企画に転職成功!戦略的キャリア支援の舞台裏

2025年6月10日

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Izul広報チーム

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新卒で大手食品メーカーに入社し、営業配属となった後経営企画部署へと異動になったEさん。プロパー社員でありながら早い段階から経営企画としてのキャリアを歩み始めるという少し珍しい経歴をお持ちのEさんに、今回4社目となるNTTドコモへ経営企画として転職するまでのお話をお伺いしました。

「経営企画」というと、特に大手企業ではほとんど設置されている部署のように感じますが、その実どんな仕事をしているのかを知る機会は多くはありません。今回は「経営企画の仕事とは」という部分にも焦点を当てていますので、
・(現在経営企画ではないが)経営企画に興味がある方
・経営企画として転職したいと考えている方
など広くさまざまな方に参考にしていただければと思います。

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そもそも、経営企画の仕事とは?

―まず、これまでのキャリアについて伺いたいと思います。新卒では大手食品メーカーに入社されているんですよね?

Eさん:はい、私はアメリカの大学に在籍していたこともあり、ボストンキャリアフォーラムという海外留学生をはじめとしたバイリンガル人材の就職活動イベントに参加しており、そのイベント経由で採用していただきました。

元々はマーケティング志望でしたが、実際の配属は営業、エリアは広島支社でした。当時は地方勤務も望んでいませんでしたし、マーケティングをやりたいことは伝えていたので、最初は正直落ち込みましたね。

―初期配属は希望と異なる形になってしまっていたんですね。そこから経営企画に異動されたのは、どんな経緯だったんでしょうか?

Eさん:配属に納得がいかなかった私は、人事にその疑問をぶつけたんです。すると、人事からの返答は「実績を出してから」という内容のものでした。それがすごく悔しかったということと、当時営業には、成績優秀者として表彰されるとアメリカの小売現場の視察研修に参加できる特典があったんです。

元々私は海外志向が強い人間なので、その2つが追い風となり、営業に全力を注ぐようになりました。
結果として無事営業として表彰され、視察の機会を得ることができました。その後の人事面談で「これだけの実績を出しました。今後は海外駐在も視野に入れています」とアピールも続けたところ、2年目の終わり際に本社経営企画部内の海外事業推進部への異動が決まりました。

―経営企画は、規模の大きい会社であれば必ず設置されている部署のように感じるのですが、実際に従事されている方は非常に少ないと思います。そこで、ぜひ経営企画のお仕事についてもお伺いしたいのですが、実際にどのような業務をされているのでしょうか?

Eさん:まず、経営企画には大きく2つの側面があると考えています。1つは、PL・BS・CFなどの財務指標を読み解き、数字で経営を支えること。もう1つは、その分析をもとに課題を抽出し、実行・推進を通じて改善につなげていくことです。

企業によっては数字の集計だけを担う場合もありますが、私は両面を担ってこそ、本来の意味での経営企画だと捉えています。経営企画の業務は、ルーティンワークが6〜7割を占めていて、月末に数値を集計し、月初に分析・報告する。そのサイクルの中で空いた時間をどう使うか、課題解決や提案の自主性が問われます。

―課題解決や提案というと営業経験が活きる部分もありそうですが、経営企画に異動されて実際にそんな場面はありましたか?

Eさん:営業経験は非常に活きましたね。特に、自主的に動いて結果を出す力や、相手との関係構築力は、経営企画の場面でも大きく役立ちました。

たとえば、アメリカでの視察研修に参加することを目指して、営業成績を上げる過程で、「どうすれば売上を伸ばせるか」「どのようにお客様と関係を築けるか」を常に考えながら営業活動に取り組んでいたことがここで活きて、「日本で成功した売場の設計や棚割りの工夫を、海外市場でも応用できるのではないか」といった提案を行うことができました。

現場での実務を理解していたことで、海外の関係者からも信頼を得やすかったです。単なる「数字を見ているだけの本社人材」ではなく、「現場を知っている人」として受け入れてもらえたのは大きかったですね。

―では逆に、難しさを感じた部分についてはいかがですか?

Eさん:正直に言うと、財務諸表を全く読めない状態で異動したので、PL、BS、CFといった言葉自体が「呪文のように感じた」と言っても過言ではありませんでした。最初は入門書を読みながら自分で勉強してキャッチアップしていくしかなく、非常に苦労しましたね。

経営企画職を求める多くの企業では「数字に強い人」「財務諸表が読める人」を前提にしている印象が強いです。私の場合は「課題を自分で設定して解決していく力」を評価していただいて異動できた部分が大きかったと思うので、知識については地道な努力を重ねました。

ー経営企画の仕事のやりがいや面白さについて、どう感じていらっしゃいますか?

Eさん:やはりやりがいを感じる点としては、社長直下やCFO直下といった上層部と密にコミュニケーションを取る機会が多いことですね。会社の中でも最も意思決定に近いポジションで仕事ができるという点は非常に魅力的です。

自分が提案・実行した施策が、経営判断の一部として組み込まれ、結果として会社の業績に影響を与えるということも少なくありません。そうした経験を通じて、「自分がこの会社に貢献した」という実感が得られることは、大きなやりがいにつながっています。

もちろん、現場と経営の間で板挟みになる場面も多く、決して楽な仕事ではありません。ですが、そこで腐らずに、しっかりと最後までやり切ることで得られる経験は、他に代えがたいものだと思いますし、将来的にどのような組織に行っても活かせる力になると感じています。

経営企画の転職、その裏側

―経営企画部の中では、他の社員の方々はどういったキャリアパスを歩まれている方が多かったですか?

Eさん:基本的には、財務や経理の出身者が圧倒的に多かったですね。中には、財務経験を積んだ後に海外駐在し、現地でCFOのようなポジションを担っていた方もいらっしゃいました。いわゆる「総務→営業→経営企画」といった社内ローテーションはほとんどなく、仮にあるとしても「営業企画」「財務企画」など、企画寄りのポジションを経てから経営企画に入るケースが多い印象でした。

また、新卒入社であるプロパー社員はほぼゼロで、中途で転職してきた方がほとんどでした。私が1社目でこのポジションに配属されたのは、珍しいパターンだったと思います。

たしかに、プロパー社員で経営企画配属というケースはIzul内でもほとんど聞きませんね。前提として経営企画は財務会計のスキルを重視する会社が多い印象ですが、その中で営業など現場での経験というのは、評価されづらいのではないかとも感じます。営業から経営企画に転身されたEさんの実感としてはいかがでしょうか?

Eさん:おっしゃる通り、財務面を重視して採用・異動を進める会社の場合は、経営企画として「数字を扱える人材」がまず求められている印象があります。そうした企業では、経営改善やプロジェクト推進といったタスクフォース的な動きまでは、あまり求められていないのかもしれません。

一方で、「現場視点も持ちつつ、自ら課題を発見して改善を回していくような人材が欲しい」と考えている企業であれば、私のように営業の最前線にいた経験を強みとして評価していただけるケースもあると感じています。私は営業という一番下流のポジションにいたからこそ、現場の空気や感情を理解できますし、そこから上流に上がってきたという背景があることで、より実態に即した提案や推進ができると考えています。

結果的に、そういった人材を求めている企業にとっては、現場経験や自発的な推進力こそが、むしろプラスになるのではないかと感じますね。

なるほど。企業によって経営企画に求められる要件が異なるからこそ、ご自身の強みがマッチすればチャンスのあるポジションでもあるのですね。

Eさん:そうですね。ただ、補足としてお伝えすると、中の人として中途入社の方を見てきた感覚値としては28歳くらいまでであれば、財務の専門的な経験がなくても、経営企画へのチャレンジは十分可能だと思います。

また例えば、営業職として原価計算などの収支管理を行っていた経験がある方であれば、31〜32歳くらいまでならまだ門戸は開かれている印象があります。

ただ、35歳を超えてくると、やはり企業側も即戦力性を強く求める傾向があり、財務経理や経営企画のバックグラウンドを持っていることが前提になってくる気がします。未経験からのチャレンジはかなり難易度が高くなってくるのではないかと思いますね。

中田:基本的に、30歳を超えてからのキャリア形成では、一定のスキルマッチが前提になってきます。今回のEさんのケースで言えば、それは「ファイナンススキル」でした。

30代で経営企画などの専門職を目指す場合、「ファイナンスに強いです」といった表面的なPRだけではなく、そこにどんな具体的なスキルがあるのか、あるいは人を動かす経験を通じてどう貢献できるのかという観点でのアピールが求められます。言い換えれば、「一定の土台があって初めて、どんな軸で自分を売り込むか」を設計するフェーズに入るのが30代の転職だということですね。

今回のEさんも、1社目・2社目での経験がなければ、そもそも勝負にならなかったと思います。その経験があったからこそ、その上でどう自分を打ち出すかという転職戦略の設計ができたのだと感じています。

Eさん:まさに、中田さんにおっしゃっていただいた通りだと思いますね。転職活動のなかで何度も「1社目・2社目の話を聞かれなかったら、もうその時点で落ちる可能性が高い」と言われていたのですが、実際に内定をいただいた企業では、その話を非常に深く聞いていただいた印象があります。

ですので、面接ではまずそこをしっかり土台として伝えたうえで、そのうえで何をプラスしてアピールするか、その戦略がとても重要だったと実感しています。

1社目、2社目というお話が出てきましたが、Eさんは今回の転職で4社目となるんですよね。1社目の日系大手食品メーカーから、2社目の日系大手IT企業(電子決済)、そして3社目の外資系医療機器メーカーへ転職された理由をそれぞれお伺いさせてください。

Eさん:1社目から2社目への転職理由は、「海外で働きたい」という思いがあったことが大きいです。
1社目にそのまま在籍し続けても、海外駐在のチャンスが得られるのは入社10年目以降。当時の私はまだ4年目で、あと6年はかかるという見通しが立っており、そこに不安を感じていました。
一方で、2社目に選んだIT企業であれば、努力次第で、比較的早いタイミングで海外事業に関われるチャンスがある環境だったんです。

加えて当時、その企業の主力サービスが立ち上げ4年目のフェーズで、まだまだ成長途中でした。いわゆる成熟期に入ったばかりの1社目よりも、変化の大きい環境で経営企画としての経験を積むにはふさわしいと感じた点も、転職の後押しになりました。

2社目では、数字面の分析や課題の抽出、問題提起から周囲を巻き込んでの改善活動に取り組んでいました。ただ、いくつかのプロジェクトを進めるなかで、自分自身が一貫して課題解決に関われないもどかしさを感じるようになったんです。たとえば、自分が見つけた課題に対して「これはマーケティング部門が担うべきだね」と判断されて以降、そのプロジェクトはすべてマーケに移管され、自分は関わらなくなってしまうことがありました。だからこそ、自分で見つけた課題に対して、実際に手を動かして事業として育てていける環境に身を置きたいと強く思うようになりました。

そんなときに、たまたま出会ったのが前職である外資系の医療機器メーカーの事業企画の求人でした。事業内容も非常に面白そうで、より深く事業に入り込める環境が整っている印象を受けたため、応募を決めました。

ー3社目でいわゆる経営企画からは少し離れ、事業企画よりになられているのですね。実際のお仕事は、事前の期待通りだったのでしょうか?

Eさん:事業の推進に関わる仕事は非常にやりがいがありましたし、マネージャー職として入社させていただいたこともあり、多くの学びを得ることができました。

ただ、振り返ってみると、一つの事業だけにフォーカスするよりも、やはり会社全体を俯瞰しながら数値と向き合い、全体最適を見据えて推進していくような経営企画の仕事のほうが、自分には合っているのではないかと感じるようになりました。

今回の転職は、そうした自身の志向を再確認したうえで、少し急ぎすぎたキャリアの流れを
修正しようと考えたことが背景
にあります。

改めて振り返る「なぜ経営企画なのか?」

―今回の転職活動についてのお話がでたのでお伺いしていきたいんですが、今回Izul含めて何社か転職エージェントと面談されているんですよね。さまざまな選択肢がある中で、Izulに最終的に決められた理由は何だったのでしょうか?

Eさん:「うわべではなく、人に寄り添ってくれる転職エージェント」だと感じたことです。
これまでの転職では、初回面談が形式的に終わってしまうことも多く、「では求人紹介しますね」とすぐに本題に移ってしまうことがほとんどでした。私自身も転職に慣れている前提で対応されることが多くて。

でも中田さんは、そうした前提を一度ゼロに戻して、私個人と向き合ってくれたんです。その姿勢に人柄の温かさと信頼感を感じ、「この人なら安心して任せられる」と思えたのが決め手でした。中途半端に複数に相談するよりも、「信頼できる一人と向き合って戦略的に動いた方が早い」と判断し、中田さんに絞って伴走いただくことを決めました。

中田:Eさんは、エージェントに2つのことを強く期待されていたと感じています。

1つは、本気でキャリアを相談できる“対話相手”が欲しかったということ。これまでの転職エージェントは求人の紹介やエントリー代行が中心で、相談に乗ってくれる存在ではなかったんですよね。

そしてもう1つは、転職戦略を一緒に設計してくれる伴走者が欲しかったという点です。Eさんのキャリアは、異動の影響などでやや複雑さがあったので、「どう語れば一貫性が出るか」を一緒に構築する必要がありました。その2点に対して「ここなら応えてくれそうだ」と感じていただけたのが、ご縁の始まりだったと思っています。

弊社のサービスをご利用いただいた方の多くが、面談を通して自身の棚卸しやキャリアの見直しの必要性を感じてくださいます。Eさんは、ご自身でそういった課題感を当初から持たれていたのでしょうか?

Eさん:私の場合、特に「このまま事業企画で良いのか?」という点について強く悩んでいました。
3社目では、経営企画からサービス寄りの事業企画にシフトしていたのですが、それが本当に自分が進みたい方向なのか、ずっと引っかかっていて。だからこそ、キャリアの方向性をしっかり壁打ちしながら確認したいという思いがありました。

これまで2回の転職を自力でやってきた経験から、「面接ではストーリーが曖昧だったり、話の結末が見えないと、評価されない」ということは身をもって痛感していました。だからこそ、自己分析と転職サポートを丁寧にしてくれるエージェントが必要だと感じていたんです。

―今回の転職活動において、特に苦労されたことはどんな点でしたか?

Eさん:一番苦労したのは、自分のキャリアの方向性をどう意思決定するか、という部分です。
具体的には、「どの領域でこれからキャリアを積んでいくべきか」を非常に悩んでいました。営業出身だったので、選択肢としてプリセールスのようなポジションもあり得るのでは、という示唆も他社転職エージェントからいただいていました。

ただその中で、中田さんが私のこれまでのキャリア全体を踏まえて、「今のタイミングでプリセールスに進むのではなく、まずは経営企画という土台をしっかり築くべきだ」と厳しく、かつ的確にアドバイスをくださいました。中田さんとの壁打ちは2~3回にわたって行い、自分自身でも深く考え抜いた結果、「確かに今は経営企画に挑戦するべきだ」と腑に落ちたんです。

もう一点、苦労したのは「自分の恥ずかしい部分」、つまり、普段あまり見つめることのなかった自分の人間性に向き合うことです。これまであまり深く自己分析をしてこなかったこともあり、「なぜ自分はこういう選択をしてきたのか」「なぜそれがうまくいかなかったのか」といった部分を、中田さんと一緒に掘り下げるプロセスは大変でしたが、非常に大きな学びでもありました。

正直なところ、今回の転職活動では、仕事の棚卸しよりもキャリアの壁打ちの時間の方が多かったように思います。棚卸しについては「このポイントはもっとアピールできるね」といった具体的なフィードバックがあり、面接対策にも非常にスムーズにつながっていきました。

中田:今回の転職における戦い方というのは、正直なところ、少し難易度の高いアプローチだったと思います。Izulのように、普段からキャリア戦略に基づいた伴走支援をしていないと、そもそも難易度が高いアプローチということにも気付けず、「海外大卒、大手企業で経営企画・事業企画を歴任してきた優秀な方」という表面の理解だけで現職と似たような求人を提案され、結果不採用で詰んでいた可能性もありますからね。 

というのも、面接で最も質問されやすいのは「直近の経験」なのですが、その直近経験だけで勝負すると、選考通過がかなり厳しい状況だったんです。

そこで、事前に「最も強みとして打ち出せるのは1社目の経験である」という方針を設定し、2社目の経験はそれを補完する形で語っていく、という戦略を立てました。その方針に基づいて、職務経歴書も1社目の内容を厚めに記載するよう構成を調整し、面接でもどのようにその経験を軸に話すか、一緒にシナリオを練っていきました。

事前にこのような方針を明確にしておくことで、聞かれやすい領域に対しても自信を持って対応できるようになりましたし、強みをしっかりアピールできる形で進められたと思います。

―なるほど。職務経歴書も拝見させていただいたのですが、非常にコンパクトにまとまっていて、読みやすい印象を受けました。これは転職活動の中で書き換えたのでしょうか?

Eさん:はい。最初に中田さんに見ていただいて、「この部分は営業職ではないから、もう少しシャープに整理しましょう」とか、「ここは逆に、もう少し具体的に厚みを出したほうが良いですね」といったアドバイスをいただきました。

それをもとに私の方で書き直し、再度中田さんに確認していただいて、「これで行きましょう」と最終的に形が決まった、という流れです。

中田:今回のケースではEさんが30代ということもあり、ある程度のスキルや経験値が備わっていることは、職務経歴書を見れば自然と伝わると考えました。

ですので、職務経歴書の役割としては「強みをどこに置くか」「どの経験を中心に語ってもらうか」を明確にすることの方が重要でした。ポテンシャルで勝負するような20代の戦い方とは異なり、あえて情報を盛り込みすぎず、面接官が「ここを詳しく聞きたい」と思えるような設計にすることを重視したんです。

転職活動に「プロの視点を入れる」ということ

―今回の転職活動を通じて、ご自身のキャリアの方向性や「ありたい姿」が見えてきたのではないかと思います。今回の転職は、ご自身のキャリアロードマップの中でどのような位置づけになるのでしょうか?

Eさん:私はこれまで、数字の分析や事業推進といった領域で経営企画を担当してきましたが、「戦略を描く」という部分にはあまり触れてこなかったんです。

その意味で、今回の転職では「戦略という絵を描き、それを推進していく」という新たな領域にチャレンジできる機会を得られたことが、自分のキャリアにとって大きな意味を持っています。完成度という観点で言えば、これで経営企画における「数値」「推進」「戦略」という3つの要素すべてに触れることができ、ようやく土台がしっかり固まってきた感覚があります。

今後はこの基盤を活かしながら、より広い選択肢を持てるキャリアを築いていけるようにしていきたいと考えています。

中田:「明確なゴールに一直線で向かう」というよりも、今回の支援ではEさんと何度も壁打ちを重ねながら、徐々にご自身の価値観やキャリアイメージの輪郭を描いていく、というプロセスが重要だったと感じています。

Eさんの場合、ご本人が「チームで協働していくこと」に価値を置かれていたので、個人主義的な文化の強い外資系企業や、ドライブの強いスタートアップよりも、しっかりとした組織基盤がある中で、自ら主体的に動ける環境の方が向いているだろうと考えました。

そういった価値観や志向性に合った企業を選定するためにも、単にスキルマッチを見るだけではなく、「この方がどんな環境で力を発揮し、満足度高く働けるか」という観点で企業を選んでいったというのが今回の支援の肝だったと思います。

ーEさんの中で、今回内定を獲得されたNTTドコモ社の経営企画以外にも、気になる企業や行きたいと感じたところはありましたか?

Eさん:正直に言うと、NTTドコモが最初から「行きたい」と思っていた企業でした。中田さんとも「ここに入社できたら最高ですね」と最初から共有していて、そこに向けて本気で内定を勝ち取りに行くというスタンスでした。

不思議なほど、そこに至るまでの道のりも中田さんと二人三脚で歩んできたという感覚が強くて、「どうやって内定を勝ち取りに行くか」という戦略まで一緒に練り上げてくださったのが、本当に心強かったです。

面接にあたっても、「NTTドコモ社の面接官は、こういう点を見てくると思いますよ」といった事前の中田さんの予測がすべて的中していました。「海外の大学を出ている」「1社目が大手企業」といった経歴に対してどう見られるかを的確にアドバイスしてくださって、さらに「自分がこれまでどのように推進してきたか」をどう表現すべきかまで、しっかりと整理して臨むことができました。

中田さんの言葉を借りるなら「カーペットを敷いて、その上を面接官に歩いていただくような構成」で、全体が設計されていたように感じます。個人的には“中田マジック”と呼びたいくらい、本当に頼もしかったです。

ー他社の転職エージェントからは、他社での方向性も提案されていたんですよね?

Eさん:そうですね。大手IT企業を勧めてくださった方もいました。その企業でも貢献はできると思いますし、魅力的な部分もありました。ただ、そこでは「私が本当に得たい状態」は手に入らないという感覚がありました。

私自身、キャリアに対する思いとして「超有名企業の所属という背景をベースに業界内で名前を轟かせたい」というタイプではありません。むしろ、ある程度組織として整っている環境の中で、自分の強みを活かしてその組織の中で一番になれるような輝き方をしたいと考えています。

その想いも、中田さんとの原体験の深掘りを通じて一緒に言語化していただき、自分でもすごく納得がいきました。

ー転職して入社されてから1ヶ月が経ちましたが、職場の印象や業務とのギャップなどはありましたか?

Eさん:まず、入社して本当に良かったなと感じているのは、チームの方々が非常に洗練されていて、風通しがとても良い点です。どなたも相談しやすく、こんなに環境の整ったチームがあるのかと驚くほど、恵まれた職場だと感じています。

むしろ良い意味でのギャップだったのは、「思った以上に任せていただけている」という点です。入社後1週間くらいは社内のことを把握する時間をいただいていたのですが、それを過ぎたあたりからは、「もう大丈夫そうだから、どんどんやってみて」というスタンスに変わりまして。突然大きなタスクがポンと振られたときには少し驚きもありましたが、同時に「ここがしっかりアピールすべき場面だ」と思って、全力で取り組みました。

ーIzulの支援について、感じたことを教えていただけますか?

Eさん:まずIzulの支援が向いていない方をあえて挙げるなら、「自分の人生なのにすべてを丸投げしてしまう方」だと思います。

転職活動は、ある意味で自分の人生の大きな節目になります。その中で「自分のキャリアはめちゃくちゃだけど、転職エージェントが何とかしてくれるだろう」といったスタンスでは、正直なところ厳しいのではないかと思います。

一方で、「今の状況は厳しいけれど、自分でなんとかつかみ取りたい」という強い意志を持っている方、そして、期日を守りながら毎回の面談の準備をきちんと進められるような方にとっては、本当に最高のパートナーになると思います。

また、内定後も中田さんからLINEで時々連絡をいただいているんですが、ここまでしてくれる転職エージェントってすごく珍しいですよね。温かく見守っていただけることが嬉しいですし、こうやって内定後や入社後にも関係性を維持できているという意味でも、最高のパートナーだと私は感じています。

ー最後に、今回の転職活動を振り返っての感想を教えてください。

Eさん:今回の転職を通じて「キャリアを本当のプロの視点を入れて見直すことの重要性」を非常に感じました。自分一人でキャリアを考えていると、どうしても視野が狭くなりますし、自分の経験の価値を過小評価してしまいがちです。でも、今回のプロセスでは、自分の過去の経験を丁寧に棚卸ししていただいた上で、「自分がどんな価値観を持っているのか」や「どんな未来を描きたいのか」といったことまで深掘りしてもらえました。

そのうえで、価値観や将来像に合う求人を提案していただけたのは、自分にとって非常に大きな学びでしたし、安心して判断を下すことができました。

転職を検討されている方には、「自分がどうありたいか」「どこに可能性があるのか」を一度立ち止まって考えてみてほしいです。Izulさんのような支援者と一緒に話すことで、視野が広がり、自分の可能性の解像度も一気に高まります。

腐らず、今いる場所でしっかり取り組むこと。そして、本当に難しいと感じたときには、早めに次の一手を打つこと。それが、結果として自分の未来をひらくことにつながると思っています。

この支援を担当した人

コンサルタント・中田 潤一

中田 潤一

キーエンスに新卒で入社後、サントリーとアリババを経て、リクルート住まいカンパニー(現リクルート)に転職。リクルート在籍時にIzulを立ち上げ、現在ではIzul含め複数社の代表取締役を務める。スキルシェアサービス「タイムチケット」では就職・転職カテゴリーで46ヶ月連続1位獲得、年間アワードを3年連続受賞。

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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