定時とは?労働時間に関する制度や定時退社を実現するコツを詳しく解説

2023年4月22日

2024年4月26日

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Izul広報チーム

Izul広報チーム

ほとんどの企業では就業時間が定められており、これを一般的に「定時」と呼びます。「働き方改革」が注目され、ワークライフバランスを重視する動きが拡大し、多くの企業に働き方の見直しが求められています。「定時に帰りたい」と思ったことがある方も多いのではないでしょうか。この記事では「定時」の定義や労働時間に関する制度、定時退社を実現するためのポイントについて紹介します。

定時とは

「定時」は、従業員の労働時間のことを指します。労働時間には「所定労働時間」と「法定労働時間」という2つの考え方があるので、それぞれの定義について確認しておきましょう。

所定労働時間との違い

所定労働時間とは、企業が独自に定めた労働時間のことです。求人票や雇用契約書に記載されている、休憩時間を除いた労働時間を指します。次に紹介する法定労働時間以内であれば、企業が自由に定められることになっています。

法定労働時間との違い

法定労働時間とは、労働基準法第32条によって定められた労働時間の限度を指す用語です。企業や職種を問わず、労働者を1日8時間・1週間に40時間以上働かせてはならないと決められています。そのため、企業は法定労働時間を上回る長さの所定労働時間は設定できません。法定労働時間を超えて労働させる場合、企業は従業員と労使協定を結び、労働基準監督署への届け出が義務付けられています。法定労働時間を超える労働については、割り増し賃金を支払わなければなりません。

一般的な定時は何時頃か

定時は会社によってばらつきがありますが、一般的には8時〜17時・9時〜18時と設定している企業が多い傾向にあります。近年では感染症対策の一環として、通勤電車が混み合う時間を避けるために10時始業などの時差出勤を設けるケースも少なくありません。
所定労働時間は、7時間から8時間の間としている企業がほとんどです。

労働時間に関する制度を紹介

労働時間に関する制度は、所定労働時間や法定労働時間以外にも存在しています。各制度の特徴について紹介します。

変形労働時間制

変形労働時間制とは、繁忙期や閑散期に合わせて異なる労働時間を設定できる制度です。例えば月初の閑散期は労働時間を6時間として、忙しい月末は10時間働くように、柔軟な労働時間の運用が可能になります。この場合、定時はその日によって異なる時間になるでしょう。

フレックスタイム制

フレックスタイム制は、先に紹介した変形労働時間制の一種です。出社時間と退勤時間を従業員が自分で決められるため、理想的なワークライフバランスの実現につながる制度として知られています。フレックスタイム制には定時がなく、定められた1ヶ月の総労働時間分働いていれば、1日に働く時間は自由です。ただし「コアタイム」という時間帯が定められている場合、その時間帯だけは全ての社員が勤務しなければなりません。コアタイムは、フレックスタイム制のバラバラな出社時間によって生産性が下がることを防ぐ目的で導入されています。

みなし労働時間制

みなし労働時間制とは、実際に働いた時間ではなく、事前に定めた労働時間分を働いたとみなす制度です。外勤が多く労働時間を算出しづらい職種や、労働者に時間の管理を任せるべき専門性の高い職種で取り入れられています。みなし労働時間の場合は定時がなく、勤務時間は本人に委ねられます。適用できる職種や条件は労働基準法によって定められているため、該当しない従業員をみなし労働時間制で働かせることは不可能です。

シフト制

シフト制とは、同じ環境で働く従業員同士でも労働時間や出勤日が異なる働き方です。就業規則等に、労働基準法に則った勤務時間が「早番」「遅番」などとあらかじめ定められており、これが定時として扱われます。1日の営業時間が長い店舗や24時間対応が求められる医療機関など、8時〜17時のような働き方だけでは対応できない職種で導入されている制度です。

定時退社を実現させるためのポイント

決められた定時できっちりと仕事を終わらせ、残業せずに退勤したいと考える方も多いのではないでしょうか。ここでは、定時で退社するための5つのポイントを解説します。実行できていないポイントがあれば、ぜひ意識的に取り入れてみてください。

その日に行う業務をリストアップする

始業時間を迎えた朝に、なんとなくメールチェックや取り掛かりやすい雑務から手を付けていないでしょうか。朝一番には、今日やるべき仕事のリストアップから始めるようにしましょう。業務を書き出したら、重要度や緊急性をもとに取り組む順番を決めていきます。重要な仕事や締め切りの早い業務から処理することで、退勤時間に「まだ仕事が残っているけど明日に回そう」と計画する余裕が生まれ、定時で退勤できるのです。

必要のないタスクは取り除く

「前任者からこのように教わったから」「皆同じようにしているから」という理由で、無駄なタスクに時間を取られていないでしょうか。例えば、オンラインのアンケートツールを使わず紙で意見を募り、手作業で集計していては、非効率といえます。必要のない作業は排除したり改善したりすることで、他の業務に時間を割けるでしょう。

作業効率の改善を意識する

スキルや知識を身につけて、作業のスピードアップを図ることもおすすめです。パソコンのショートカットキーを覚えたり、ブラインドタッチを練習してタイピングの速度を早めたりと、時間をかけて習得することで長く役立つスキルは多くあります。自身のスキルが高まり、定時に退勤できると考えると一石二鳥です。

「定時に帰る人」と認識してもらう

定時に帰れない理由として「周りの目が気になる」という場合も考えられます。「皆残業して当たり前」という文化が根付いている職場で、自分だけが早く帰ることは勇気がいるでしょう。しかし、仕事が終わっているのに周りに合わせて残業することは正しい働き方とはいえません。過剰に周囲を気にすることなく「私は定時で帰ります」という姿勢を貫き通すことで、次第に周囲からも「あの人は定時で帰る」と認識されるでしょう。

退勤後に予定を入れる

「日中頑張れば定時退社できる」という仕事量の場合、退勤後の予定を入れてしまっても良いでしょう。「早く仕事を終わらせてあのお店に行こう」といった意識があると、高いモチベーションを持って仕事に取り組むことができます。また、必要性が低い理由で残業を持ちかけられたときにも、予定があると残業を断る口実になるでしょう。

過度な定時退社は軋轢を招く場合も

ここまで、定時退社を実現させるためのポイントについて紹介しましたが、定時退社をすることだけが正解とは限りません。入社したばかりなのに定時退社ばかりに固執したり、チームでの業務や自分に責任がある仕事を残したまま退勤すると、周囲からの評価が下がったり信頼関係を損なう恐れがあります。仕事がないのに残業する必要はありませんが、あまりにも行き過ぎた定時退社は軋轢(あつれき)を招くこともあるので気をつけましょう。

まとめ

今回は、定時の定義や労働時間に関する制度、定時退社するためのポイントについて解説しました。企業や職種によって、さまざまな働き方が存在します。転職活動をする際は、志望先の企業がどのような労働時間制度を導入しているか確認することが大切です。労働時間に関する問題で後悔しないように、正しい知識を身に付けましょう。

監修者・安藤 優也

安藤 優也

大学院まで英語教育を学び、公益財団法人 日本英語検定協会に入社。
教育委員会・大学へのセールス、アメリカでの教員研修、公開試験実施の企画運営等に従事。

その後株式会社リクルートに入社し、営業経験者へのキャリアアドバイザーとして複数回の表彰もいただきました。
チームリーダー・育成者としての実績が認められ、キャリアアドバイザー育成を行う部署に異動。全社のキャリアアドバイザー向けの研修企画や研修講師を経験しました。

大手人材会社でのサービスを経験したからこそのもどかしさや限界を感じ、現在はIzulでコンサルタントを行っています。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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