電子契約とは?書面契約との違いや有効性を示す要素について解説

2023年1月10日

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Izul広報チーム

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昨今、企業同士の取引で電子契約が活用される機会が増えつつあります。しかし、書面契約との違いや有効性を示す要素について理解しきれていない方も多いでしょう。この記事では電子契約書について、書面契約との違いやメリット・デメリットの観点で解説します。

電子契約とは

電子契約とは、紙の契約書を使わずに、電子データ上で署名や捺印に代わるやりとりを行う方法です。電子データに電子署名することによって、従来の契約書と同じ証拠力が認められます。ここでは「書面契約との違い」と「電子契約における証拠力」について解説します。

書面契約との違い

書面契約との大きな違いは「物理的な契約書の有無」です。書面契約は、紙に取引の内容などを印刷し、相互に押印して作成・保管を行います。しかし、電子契約では物理的な契約書がなくても、データの送受信や電子署名によって契約を結ぶことが可能です。もちろん、電子契約で作成した契約書もプリントアウト可能です。ただし、印刷されたもの自体が正規の契約書となるわけではありません。

電子契約における証拠力

契約締結における契約書は、必須というわけではありません。しかし、実務上契約書を交わす際は、お互いの行き違いやトラブルを未然に防ぐための証拠書類として活用できます。電子契約にも証拠力が認められています。正式に認められるためには、電子契約が当事者の意思によって締結されたものか明らかにしなければなりません。
電子署名法第3条に基づくと「電子署名が行われているときは、真正に成立したものと推定する」と規定されており、本人が作成した文書であると認められやすくなります。ただし、不動産取引など、一部の契約では書面を用いた契約書作成が義務とされています。

電子契約の有効性を示す2つの要素

電子契約の有効性を示す要素は「電子署名」「タイムスタンプ」の2つがあります。いずれも、紙の契約書では署名・捺印に相当するものです。契約内容によっては、簡素化される場合もあります。ここでは、電子契約の有効性を示す要素がどのような仕組みで用いられているか解説します。

電子署名

電子署名は、電子契約を締結する場合に実印と同程度の証明がある方法です。電子署名を利用する際、事前に第三者機関が本人であることを確認しているため、本人性が担保されています。例えば簡易的な契約内容などであれば、記載の工程を省くこともあるでしょう。この場合、電子サインが同程度の証明力があるとされています。しかし、取引が高額かつ重要である場合は、より慎重に対応しなければなりません。書面の場合、実印と印鑑証明書の添付が必要になることもあります。

タイムスタンプ

タイムスタンプとは、要求・付与・検証の3つのフローを経て、データの信頼性を担保する仕組みです。タイムスタンプには、固有のハッシュ値が一つひとつ付与されます。ハッシュ値のデータはランダムに生成されるため、暗号のような役割があります。そのため、固有のデータを再現することは不可能です。入力データに少しでも変更があると、ハッシュ値も連動して変化します。文書を修正すると当初のハッシュ値と異なるため、文書改ざんが疑われます。

電子契約にするメリット

電子契約にはいくつかのメリットがあり、いずれも従来の紙を使用した契約書では実現できなかった内容ばかりです。

契約締結にかかるコストを削減できる

従来の契約書では、契約金額に応じて印紙の貼付が求められます。契約ごとに印紙を貼らなければならず、取引が増えるとコストも増加します。しかし、電子契約の場合は印紙が不要のため、コストの削減が可能です。
また、書面での契約書は郵便によってやり取りされることケースが多く、切手代も必要です。一方、電子契約を導入すると従来必要だった印紙代や郵送料、封筒やインク代を削減できます。

契約締結までのタイムラグが少ない

電子契約を取り入れることで、契約締結までのタイムラグを最小限にできます。電子契約には、対面や郵便のやりとりで契約書を作成する場合よりも、交渉さえまとまればスムーズに締結に移行できるメリットがあります。
例えば郵便を使ってやりとりする場合、速達でも相手の手元に届くのが翌日以降になってしまうこともあります。さらに、相手からの返送も待たなければなりません。電子契約の場合はオンラインで契約書のやりとりが完結するため、時間短縮につながります。

情報漏洩を抑止しやすい

権限付与やパスワードの組み合わせによる管理で、情報漏洩を抑止しやすくなります。ファイルへのアクセス・送信履歴を確認できるため、情報漏洩が発生した場合でも発生者を特定できます。また、情報漏洩を防ぐ機能がある旨を周知することで、不正を未然に防ぐ効果も期待できるでしょう。

電子契約のデメリット

電子契約は、ルール作りや周知、導入までに大きなリソースを必要とする点など、デメリットも存在します。ここでは、デメリットごとの詳細を解説します。

契約締結権限に関する疑義が生じやすい

電子契約は、基本的にオンラインを通じて非対面で締結します。そのため、誰が締結に関する操作をしたか確認できません。例えば、権限を与えられていない社員が操作してしまうと、あとからトラブルに発展する可能性もあります。トラブルを未然に防ぐには、電子署名を利用したり法務局から電子証明書を取得したりと、権限のある社員が処理した事実を都度確認しなければなりません。

セキュリティ強化を図る必要がある

セキュリティ強化のために、まずはアクセス権の付与や閲覧パスワードを設定しましょう。また、ウイルス対策ソフトなどの導入もおすすめです。セキュリティ対策を疎かにした場合、第三者に機密情報が書かれた契約書を誤送信してしまったり、サイバー攻撃による情報漏洩の可能性が高まります。電子契約を導入する際は、会社のセキュリティ対策を同時に検討しましょう。

業務フローの見直しに時間がかかる

これから電子契約を導入する場合、従来とは異なるシステムを導入します。その際、オペレーション手順などを詳細に確認しておかなければなりません。特に大規模の企業では、検討から導入までに時間がかかることが予想されます。電子契約の導入を検討する際は、できるだけ早期に検討し始めることが重要です。
また、新たにルールを作成し、マニュアル化を進めることも大切です。具体的に「どの種類の契約書を電子化するか」「管理方法や担当者、意思決定のフローは見直すべきか」といった点を事前に明らかにしておくと、スムーズに導入できるでしょう。

電子契約を締結する際の流れ

電子契約を締結する際の大まかな流れは次のとおりです。

  1. 契約交渉する
  2. 契約内容がまとまったら電子契約書を作成する
  3. 電子契約サービスを使用して契約書を先方に送る
  4. 契約交渉の合意が取れたら契約締結(電子署名)をしてもらう
  5. 相手が必要事項を入力・返信すれば手続きは完了
  6. 取り決めたルールに従い、電子契約を管理する

ただし、契約書の種類や利用するサービスなどによって流れは異なります。導入前には、全体の流れについて確認しておきましょう。

まとめ

今回は、電子契約と書面契約書の違いや、電子契約のメリット・デメリットを解説しました。電子契約を導入すると、従来の紙を使用した契約書よりもスピーディーに手続きを進めることができます。導入している企業も増加傾向にあるため、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

監修者・浦田 段

浦田 段

新卒で総合商社に入社。繊維部門で法人営業、政府の大型案件などを経験。その後HRスタートアップのミイダスで、新人賞、売上歴代ギネス記録、年間MVPなどを総ナメし4ヶ月で最短管理職昇格。売上26億円に貢献(4年で1600倍成長)し、Izulにジョイン。
現在は、Izulと並行してアグリテックベンチャー企業にも参画。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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