内定と内々定はどう違う?選考の流れや自分から辞退する場合の注意点を解説

2023年1月27日

2024年6月10日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

内々定とは、内定の前段階を指す言葉です。内定との違いがわからず、混乱してしまう方もいるのではないでしょうか。
今回は内定との違いに触れながら、内々定から内定までの流れについて解説します。また、内々定と内定を辞退する場合に押さえておきたいポイントや、企業側から取り消されるパターンについても触れていきます。
求職活動のゴールである内定と、内定に至るまでのステップである内々定。双方の違いや注意点を理解して、今後の求職活動に活かしてください。

内定とは

労働契約を結ぶ直前の段階で、入社が確定している状態のことを内定といいます。書面やメールなどで企業から通知があり、入社承諾書・採用承諾書を通じて企業と求職者双方の意思確認を行うと、始期付解約権留保付労働契約が成立します。その後、労働契約が交わされることで、労働契約が結ばれるというのが内定の一般的な流れです。
内定を完了させる前には、企業から送られてくる書類をしっかり確認しておかなければなりません。勤務条件や給与、待遇面に関する不明点があった場合は、内定を承諾する前に必ず確認をとっておきましょう。

内々定とは

内々定とは、採用予定通知を表す言葉です。優良な人材を確保しておくために企業が実施する策であり、内定の前段階と認識しておけばわかりやすいでしょう。
内々定を出す理由には、政府の意向が背景にあります。政府は企業に対して内定通知を出す時期を要請しています。要請に法的拘束力はありませんが、大企業はこれに従っています。
しかし、場合によっては政府の要請する時期より前に選考が終わったり、優良な人材に出会ったりすることもあるでしょう。そのため、内定を出さないまま人材を確保しておく手段として、内々定という形をとる傾向にあります。

内定と内々定の違い

内定と内々定の違いは、法的拘束力の有無です。内定承諾書の内容を確認し、企業・求職者双方が同意した段階で労働契約が交わされます。労働契約の締結は、法的拘束力の発生と同義です。そのため、内定を取り消すことは解雇と同様であることを覚えておきましょう。
対して内々定は、人材をつなぎとめておくための手段であるため、正式な内定には至っていません。そのため法的拘束力がなく、企業も求職者も内々定をなかったことにできます。

内々定から内定までの流れ

一般的に、内々定を出した段階で入社の意思を確認する期間があわせて通知されます。求職者は企業の指定する期間中に、入社するかどうかを考えることが可能です。
指定された期限までに入社意思を固めたら、企業にその旨を伝えましょう。その段階で内定通知時期に入っていたら、そのまま内定が出ます。もし内定通知時期よりも早い段階で入社を決めても、完全に内定が出るまでに時間がかかることを覚えておきましょう。

内定までの期間は企業によって異なる

内々定が出るのは、学生が卒業する年度の6月1日以降が多くなっています。ただし、企業によっては、6月1日以前に内々定を出す場合もあるでしょう。内定は、卒業年度の10月1日以降に出されることが一般的です。これは政府が推奨する時期です。しかし、10月1日以前に出す企業もあるでしょう。
上記で触れたように、内々定は一般的に、新卒の学生を対象に行われるものです。転職シーンにおいては内々定が発生しない場合もあるので、ここで紹介した期間はあくまで参考程度に覚えておいてください。

内々定・内定を辞退する場合の注意点

内々定と内定は、自分の意思で辞退することが可能です。ただし、辞退するうえで覚えておかなければならないのが、以下の3点です。

  • 辞退して後悔しないか冷静に考える
  • 辞退の連絡はできるだけ早めに行う
  • 敬意をもって辞退することを伝える

ここでは、内々定と内定を辞退するうえでのポイントについて詳しく解説します。

辞退して後悔しないか冷静に考える

内々定・内定を辞退して、今後の自分にデメリットがないかをまず考えてください。一度辞退してしまうと、もう一度その企業に入社の意思を伝えることは困難です。仮に伝えられたとしても、再度採用されることはほとんどないでしょう。内々定・内定を辞退して後悔しないように、今後のキャリアや自分自身の気持ちを冷静に見つめ直したうえで判断してください。

辞退の連絡はできるだけ早めに行う

辞退の意思を固めたら、企業に対してすぐに連絡しましょう。内々定を出した段階で、入社することを前提に準備を進めている企業も多いためです。入社準備が完全に整った段階で辞退を申し入れてしまうと、企業に多大なる迷惑をかけることになります。トラブルに発展する危険性もあるため、辞退する意思を固めた段階で連絡を入れましょう。

敬意をもって辞退することを伝え

辞退の連絡は、できるだけ電話で伝えるようにしてください。メールでの一方的な連絡はマナー違反と捉える企業もあるため、避けましょう。辞退するとはいえ、自分を採用しようとしてくれた企業であることに変わりはありません。誠意をもって辞退の旨を伝えましょう。

内々定・内定は企業から取り消される場合もある?

内々定と内定は求職者の意思で辞退できるだけでなく、企業から取り消される場合もあることを覚えておきましょう。以下に該当した際は内々定・内定を取り消されてしまいます。

  • 肉体的・精神的不調で働けないと判断された
  • 犯罪行為をはたらいた
  • 企業の業績悪化や不祥事

内々定・内定を取り消される場合について以下で詳しく解説します。

肉体的・精神的不調で働けないと判断された

大きな怪我や病気などで、入社後の業務を遂行するのが困難だと判断された場合は、内々定・内定を取り消される可能性があります。ただし、単に「怪我をした」「病気になった」という理由だけでは取り消されません。あくまで「業務遂行」を基準としたうえで判断されます。精神疾患なども、肉体的不調の場合と同様です。

犯罪行為をはたらいた

入社までの期間で犯罪行為をはたらき、刑罰を受けた場合は内々定・内定の取り消し対象になります。但し、刑事罰を受けたからと言って、必ず内定を取り消されるというわけではありません。内定を取り消さざるを得ない客観的な合理性や社会的な相当性があり、犯罪行為が企業の今後に悪影響を与えるものであった場合に、取り消されることが多いといえます。

企業の業績悪化や不祥事

内々定・内定通知後に企業の運営が困難になった場合、やむをえず取り消すことがあります。こちらは企業の都合ではあるものの、退っ引きならない事情であるため受け入れざるを得ません。企業の都合で取り消される場合は、念の為理由を詳細に聞いておきましょう。内々定・内定を取り消すために虚偽を述べている可能性があるためです。

まとめ

今回は、内々定と内定の違いについて解説しました。どちらも入社に関するある程度の確約とはなるものの、法的拘束力の観点で違いがあります。内々定と内定は、状況に応じて自身の意思で辞退することが可能です。ただし、辞退する場合は、今回紹介した注意点を参考に相手に失礼にならないように対応しましょう。
また内々定と内定は、企業側から取り消されることもあります。取り消されるパターンを把握しておくことで、その後の動きを明確にできるでしょう。
内々定と内定の違いがわからないと感じている方も、通知が届いた後の流れやイレギュラーについて知っておきたい方も、ぜひ今回の内容を参考にしてください。

監修者・押目 隆之介

押目 隆之介

日本郵船グループにて3年間国際物流業務に従事。
リクルートに転職し、約5年間住宅・不動産領域のメディア営業およびマネジメントを経験後、前職のAbemaTV(サイバーエージェントより出向)にてコンテンツ戦略プロデューサーとして約4年間勤務しておりました。

現在は、自身の事業の経営も行いながら、リクルート時代の同僚であった中田の立ち上げたIzulにて、20~30代の方々を中心としたキャリア支援のお手伝いもさせていただいております。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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