顧客リストとは?メリットや作成方法、取り扱いの注意点を解説

2023年11月21日

2024年9月5日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

営業やマーケティング活動において顧客リストは必須です。顧客リストを持たない場合は適切なタイミングでアプローチできないため、機会損失につながります。顧客リストは、Windows搭載PCにプリインストールされていることが多いExcelを使えば簡単に作成できます。

そこで今回は、顧客リストの特徴やメリットから作成方法、取り扱いの注意点まで詳しく解説します。

顧客リストとは

顧客リストとは、保有している顧客情報をリスト化したものです。単にリスト化するだけではなく、業種や資本金、役職、連絡先などを細かく分類し、簡単に検索できるようにします。顧客リストを作成しておくことで、適切なタイミングで顧客にアプローチできるようになります。

顧客リストを作成するメリット

単に顧客リストを作成・保管するだけでは、その効果を得ることはできません。顧客リストを作成する次のメリットを理解して、適切に運用しましょう。

情報漏洩リスクの低下

顧客データには、企業の基本情報だけではなく、担当者の名前や連絡先、役職など個人情報が含まれています。これらの情報が社内のさまざまな場所に散らばっていると、情報漏洩対策が大変です。そこで顧客リストとして1つにまとめて管理することで、情報漏洩を防止しやすくなります。例えば、顧客リストはクラウドサービスにアップロードしておき、社内で共有する方法があります。

ダウンロード禁止を義務付けておけば、情報漏洩のリスクは大きく軽減するでしょう。

効率的な再アプローチが可能になる

顧客リストを作成することで、顧客情報がどれだけ増加しても効率的に管理できます。再アプローチが必要なタイミングで該当顧客の情報を速やかに抽出できるため、機会損失の防止につながります。例えば、特定の業種に向けた製品・サービスを開発した場合、顧客リストから営業先として有力な企業を迅速に抽出し、営業担当者への共有が可能です。

営業先のリストアップは直接利益を生み出すコア業務ではなく、間接的に利益につながるノンコア業務です。ノンコア業務はなるべく効率化した方が売上アップや機会損失の防止につながりやすいため、顧客リストの作成は前向きに検討しましょう。

リストマーケティングに活用できる

リストマーケティングとは、見込み客や既存顧客のリストをもとに信頼関係の構築や育成を行い、製品・サービスを提案する手法です。顧客リストに掲載した企業は、自社と何らかの接点を持ちます。例えば、製品・サービスの問い合わせ、セミナーや展覧会への参加申し込み、メールマガジンへの登録などをきっかけに顧客リストに登録されます。

これらのアクションを起こした見込み客・既存顧客は自社の製品やサービスに興味を持っているため、新規顧客開拓よりもコストを抑えて大きな売上が期待できるのです。

顧客リストの作成方法

顧客リストの作成に複雑なシステムは必要ありません。Windows搭載PCに多くプリインストールされているExcelで容易に作成できます。ここでは、Excelで顧客リストを作成する方法について詳しくみていきましょう。

1:リスト項目を決める

まずは、顧客リストの項目を決めます。一般的な項目は次のとおりです。

・顧客番号

・企業の名称、住所

・担当者情報

・接点を持ったきっかけ

・対応状況

・成約の履歴

・自社の担当者

・備考

顧客リストの項目は、製品・サービスの性質やアプローチの方法などに応じて取捨選択しましょう。項目は、セルの横軸に記載します。

2:入力する

顧客情報をExcelに入力します。手作業で入力するため、顧客情報の数によっては相応の時間がかかります。特に、コピー&ペーストではなく、名刺情報を手入力する場合はより長い時間がかかることに留意しましょう。名刺情報を写真撮影してデータ化できるツール・アプリを使うと効率的です。

顧客情報の入力後は、該当セルをすべて選択し、「ホーム」→「テーブルとして書式設定」をクリックします。顧客リストのデザインを選択すると、範囲指定したリストがデータベース化されます。

3:関係者がアクセスできるように設定する

顧客リストは、関係者だけがアクセスできるように設定します。Google ドライブにアップロードし、共有設定すると便利です。その際は、ExcelをGoogle スプレッドシートに変換すると、リアルタイムで複数人が同時編集できるようになります。編集した内容は自動で保存されるため、保存忘れによるデータ消失の心配もありません。

Excelにパスワードをかけて共有する方法だと、顧客リストを随時更新できないため、業務効率の低下や情報の更新忘れが発生します。

顧客リストはCRMでの管理がおすすめ

顧客リストの作成・管理には、CMS(Contents Management System)を使うとよいでしょう。CMSとは、顧客データの保存・管理・更新・活用ができるツールのことです。Webサイトの問い合わせ情報から顧客情報を抽出し、自動でリスト化するだけではなく、メールの自動配信や行動分析なども行えます。

顧客リストを取り扱う際の注意点

顧客リストを取り扱う際は、機会損失の防止や再アプローチの効率化といったメリットを得るために次の注意点を押さえましょう。

運用ルールを設ける

顧客リストは、内容を随時更新するとともに、情報漏洩を防ぐための対策が必要です。運用ルールを策定し、社内の関係者全員に共有しましょう。また、SNSでの情報漏洩も懸念されるため、あわせて注意喚起することが大切です。

セキュリティ対策を施す

顧客リストは多くの企業情報が1つになったデータファイルであり、これ1つが漏洩するだけで企業の社会的信用性は大きく低下します。そのため、万全のセキュリティ対策を施しましょう。例えば、クラウドストレージサービスにアップロードする場合は、アクセス件を限られた人物にのみ共有するほか、退職者が出る度にパスワードを変更するのが有効です。

また、差出人不明のメールの添付ファイルを開いたことでマルウェアに感染し、顧客リストを不正に取得される場合もあります。そのため、差出人不明のメールの添付ファイルを安易に開かないような基本的なセキュリティ対策についても共通認識としましょう。

情報漏洩の責任所在を明確にする

万一、情報漏洩が発生したときに備えて、責任の所在を明確にしておくことが重要です。情報漏洩すると、被害を受けた人物や企業から損害賠償請求を受ける恐れがあります。会社が大きな損害を受けたときに情報漏洩をした人物や責任者に罰則が与えられない場合、従業員が不満を感じるでしょう。

情報漏洩の責任の所在を明確にすることで、責任者としても顧客リストの適切な取り扱いを意識できるようになります。

まとめ

顧客リストには、企業情報や過去の商談・成約の履歴などの情報を掲載します。適切なタイミングでの再アプローチ、機会損失の防止など、企業の利益につながる効果があるため、なるべく早く作成することが大切です。ただし、情報漏洩対策や運用ルールの策定などの準備は欠かせません。今回、解説した内容を参考に、顧客リストを適切に作成・運用しましょう。

監修者・中田 潤一

中田 潤一

株式会社キーエンス株入社後、サントリー株式会社→アリババ株式会社→株式会社リクルート住まいカンパニー リクルート在籍時に株式会社Izulを立ち上げ、現在に至る。株式会社Izulを含め4社の代表取締役を勤める。スキルシェアサービス「タイムチケット」では就職・転職カテゴリーで46ヶ月連続1位獲得、年間アワードを3年連続受賞。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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