職群の目的とは?主な例や種類、処遇差との関係性について

2024年3月5日

2024年2月24日

著者

Izul広報チーム

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企業で働く従業員を分類する言葉に「職種」「職位」「職掌」「職群」などがあります。人事部門での職務経験がなければ、これらの違いを完全に理解することは困難ではないでしょうか。

今回は、職群という言葉の概要や類義語との比較も交えつつ、職群制度が企業にもたらすメリットなどを解説します。人事部に所属が決まった方や人事制度について理解を深めたい方はぜひ参考にしてください。

職群とは

職群とは、企業や団体の中で職務内容などの基準によって分けられた従業員の区分けのことです。ここでは、職群の目的、職位や職種との違いについて解説します。

職群の目的

職群の目的は、一般的にそれぞれの職群に応じた人事制度を構築するためだと考えられています。企業内では、数多くの社員を一つの評価基準・給与制度で統一することは難しいでしょう。例えば、営業職と技術職では日々担当している業務の種類や幅が異なり、それぞれの業務に応じた評価基準が必要になります。職群は、全ての従業員が公平な人事評価・報酬を得られるために必要です。

職位・職種との相違点

職群は企業全体での立場や担当する業務によって従業員を分類するもので、職位や職種をくくる分類のことを意味します。対して、職位は組織上の形式的な階級の呼称、課長職や部長職など、業務内容を問わず、比較的小さな単位の中での各従業員のポジションを表すものです。

企業全体での立場や担当業務によって分けられる職群と比較して、職種は営業・経理・人事など、具体的な業務内容によって分類される点が異なります。

職群の例

ここでは、職群の例を以下5つの項目に分けて解説します。

  • 総合職
  • 専門職
  • 一般職
  • 技術職
  • 技能職

総合職

企業の中心的な業務のポジションを担う、以下の業務に該当します。

  • 営業
  • バックオフィス
  • 企画・開発
  • 技術系職種

企業全体の利益や価値を増大させるために長期的なプランで育成される、まさに企業のコア業務のポジションを担う従業員のことです。

専門職

職務を遂行するにあたって職人のように技術力を持った人材や、特定の資格を有する従業員のことです。他の業務と違い、替えが効かないため企業内でも重宝される傾向にあります。

一般職

総合職のサポート業務を中心に行う職を指します。主な業務として、書類作成や顧客対応などの定型業務が多く、仕事の範囲が限定されているという特徴があります。

技術職

専門職と似ている「技術職」は、資格が必要になる職種を指すケースが多い傾向にあります。品質・生産の管理、カスタマーサポート(技術サービス)などを行ういわゆるエンジニアのことを指します。

技能職

技術職とよく間違われてしまう職群に技能職がありますが、技術職と技能職では求められる知識やスキルが異なります。例えば、工場勤務の場合、技​​能職はライン作業や検査組立、機械オペレーターといった、直接的に作業に従事する業務を担います。一方、技術職は工場で作る製品を開発したり、製造ラインを管理する業務を担います。

職群には「従来型」と「コミット型」がある

時代の変化とともに、職群制度の在り方の見直しが注目されています。ここでは、職群を「従来型」と「コミット型」のふたつの分類に分けて紹介します。

従来型

従来型の職群制度を具体例を挙げて解説します。

例えば「総合職」と「一般職」で分類する方法でみていきましょう。企業のなかでは、総合職は会社の業務の中核を担うポジションで、一般職は総合職のサポートを担うポジションに区分けされると本記事でも紹介しました。それぞれの特徴は下記の通りです。

<総合職>

  • 転勤が発生しやすい
  • さまざまな部署で経験を積むことで経験値がアップする
  • 管理職や幹部候補に育成

<一般職>

  • サポート業務や定型業務が中心
  • 業務も限定的
  • 異動や転勤などはほとんどなし

上記のような特徴から、一般職はライフスタイルの変化に対応しやすいというメリットがあります。かつての日本の企業では、主に女性が一般職、男性は総合職に就業する傾向にありました。しかし現在は働き方の多様化が認められ、男性・女性問わず一般職・総合職で働ける環境になっています。

コミット型

近年、職群制度の見直しを行い、総合職・一般職という区分を使用せず、営業や事務などの職域でグループ分けする企業も増えつつあります。

「売上・利益」「品質」「コスト」の3つに分け、それぞれの職群定義を「コミット型職群設定」といいます。

職群と処遇差の関係性

従来型とコミット型の職群制度を紹介したところで一度原点に戻り、ここでは職群と処遇差の関係性について解説します。

さまざまな職種の従業員を大勢抱えている企業では、評価基準や給与制度の確立が必要不可欠です。例えば、職種ごとに業務内容が異なるにもかかわらず、すべての従業員を同じ基準で評価してしまうと、不公平感が生じて、結果的に従業員の勤労意欲を下げることにもなりかねません。そのため、業務内容の違いを視野に入れたうえで、従業員一人ひとりに最適な評価を与えることが重要視されます。

職群が企業にもたらすメリットを把握することも大切

各職種に対する評価基準や、期待する役割などを定義づけし、それに沿った評価制度を可能にするの

が職群制度となります。現代では従業員一人ひとりが自身に合った働き方を選択できるように、従業員自身のキャリア志向や環境の変化を踏まえ、会社が認めた場合に限り職群を転換できる企業も多くなっています。

社内の活性化や従業員のキャリアアップ推進など、職群制度があることで従業員がより働きがいをもって仕事に取り組めるようになるメリットがあります。

まとめ

職群とは、企業の中で一定の基準でおこなう従業員の区分けのことです。従業員の給与制度への不満・不信感は、いずれ企業の成長の妨げとなります。職群制度に工夫をこらし、社内の活性化や従業員のキャリアアップへと繋げることで、さらに大きな企業へと成長する可能性があります。他社との差別化を図る意味でも自社の職群制度を見直してみてはいかがでしょうか。本記事で紹介した職群に関する内容を、今後のキャリア形成に役立ててください。

監修者・座間 智也

座間 智也

原宿で美容師 ⇒ リーフラス株式会社 ⇒ 株式会社スポーツフィールド
サッカー選手になる夢を断念し、美容師からキャリアをスタート、2社目では当時史上最短の入社8ヶ月でリーダー昇格、3年目の25歳で当時社員600名弱の会社で支店長として従事。その後、人材紹介会社へ転職し、入社4年で東日本エリアのマネージャーとして6拠点のマネジメントを経験。現在は個人として4つの事業運営を行いながら、Izul でキャリアアドバイザーとして従事。

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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