新卒で企業に入社したものの、どうしても社風や業務内容が合わず転職を検討するケースは少なくありません。しかし、新卒1年目の転職は厳しいのではと考えている方は多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、新卒1年目の転職における注意点と転職成功のポイントについて解説しています。新卒1年目で転職を検討している方はぜひ参考にしてください。
新卒1年目の転職が厳しいといわれる理由
一般的に、新卒1年目での転職は厳しいといわれています。ここでは、その主な理由を3つ紹介します。
企業からネガティブな印象を受けやすい
新卒1年目で転職する最も大きなデメリットは、企業からネガティブな印象を受けやすいことです。転職活動時に企業から「不満があったらすぐ退職してしまうのではないか」と思われることがあります。その結果、採用を避けられるケースも多く、転職活動が難航することも考えられるでしょう。
年収が下がるおそれがある
一般的に、転職市場においては即戦力となる人材が求められます。しかし、新卒1年目は経験や実績がほとんどないため、高い待遇での転職は難しいのが特徴です。そのため、未経験として給与を低く設定されたり、現職であった資格手当がもらえなくなったりと前職と比べて年収が下がりやすい傾向にあります。
新卒時より求人数が少ない
新卒時では多くの企業が募集を行っていますが、中途入社を受け入れている企業は限られています。そのため、新卒での就活と比べて求人数が少ない可能性があります。新卒1年目の転職はネガティブな印象を持たれやすい上に選択肢が多くないため、その分難易度が上がるといえるでしょう。
新卒1年目でも転職したほうがいいケース
新卒1年目の転職は厳しいとされているものの、職場の状況によっては転職したほうがいいケースも存在します。ここでは、よくあるケースを4つ紹介します。
労働環境が明らかに悪い
モラハラ・パワハラやサービス残業が横行しているなど、労働環境が明らかに悪い場合は新卒1年目でも転職を検討したほうがよいでしょう。具体的には、給与と業務内容が明らかに見合っていない・残業時間があまりに長すぎる・理不尽に暴言を吐かれるといった状況が該当します。ストレスで精神的な悪影響が出る前に、早めに転職したほうがよいでしょう。
どうしても社風が合わない
就活時に企業研究を念入りに行っていたとしても、実際に入社してみると職場の雰囲気がイメージと違うことはあります。社風や企業文化は簡単に変えられるものではないため、どうしても自分に合わない場合は、転職も有効な手段といえるでしょう。
現職では目指すキャリアを実現できない
入社前に聞いていた部門に配属されなかったり、志望した職種を担当できなかったりと現状のままでは目指すキャリアを実現できない場合も、転職を視野に入れたほうがよいでしょう。ただし、異動や配置換えを考慮してもらえる場合もあるため、転職前に上司に相談することをおすすめします。
会社の経営状況に問題がある
自社の商品・サービスの将来性に不安がある場合や業績が極端に悪化している場合など、会社の経営状況に明らかに問題があるときも転職を検討したほうがよいでしょう。事業撤退で給与が著しく下がったり、最悪の場合、倒産して突然職を失うおそれもあります。転職する際は、将来性のある業界・企業を選ぶことが大切です。
新卒1年目で転職しないほうがいいケース
ここでは、新卒1年目で転職しないほうがいいケースを4つ紹介します。次の内容に該当する場合は、転職を検討し直したほうがよいでしょう。
現職になんとなく不満がある
現職に対する漠然とした不満だけで転職を検討するのは、できるだけ避けたほうがよいでしょう。新卒1年目の時点では社歴が浅いうえに仕事に慣れていないことも多く、今後状況が変わることも十分期待できます。また、改善できそうな内容であれば上司に相談してみることもおすすめです。
やりたい仕事ができていない
志望する職種や業務があっても、新卒1年目ではまだ担当させてもらえないことがあります。そのため、やりたい仕事ができていないからといって転職を検討するのは時期尚早といえるでしょう。ほかに大きな不満や問題点がない場合は、もうしばらく様子を見ることをおすすめします。
周りの転職に影響を受けた
身近な人が転職していると「自分も転職したほうがよいのでは」と影響を受けることがあります。しかし、周りが転職しているからといった理由で転職してしまうと、後悔につながりやすいため注意が必要です。漠然と転職したいと感じたときは、本当に自分の意志なのか見つめ直してみるとよいでしょう。
入社してから半年未満
一般的に、入社して半年未満は研修中か研修が終わって配属されたばかりの状態です。まだ業務内容や社風を正しく理解しているとはいえないため、この段階で転職を検討するのはおすすめできません。ただし、ハラスメントが横行しているなど、明らかに労働環境が悪い場合は転職を検討したほうがよいでしょう。
新卒1年目の転職を成功させるポイント
ここでは、新卒1年目の転職を成功させるポイントを5つ紹介します。転職活動を始める前にぜひチェックしてください。
第二新卒枠を活用する
第二新卒とは、社会人経験3年前後の若手を指す言葉です。新卒1年目の転職では、第二新卒枠を狙うことで転職を成功させやすくなります。ただし、新卒と異なり最低限のビジネスマナーや知識が求められるため、新卒の就活とは別物として転職活動に挑むことが大切です。
自己分析を丁寧に行う
転職活動を始める前に、自己分析を丁寧に行って自分の強みや特徴を整理し直すことが大切です。新卒1年目で転職を検討したということは、現職が自分とは合っていなかった可能性が考えられます。転職先でミスマッチを引き起こさないよう、現職で合わなかった部分も含めて判断していくとよいでしょう。
業界・企業研究を徹底的に行う
新卒1年目で転職する場合、就活時に行った業界・企業研究をそのまま流用せず、改めて分析し直す必要があります。特に社風や企業文化が合わずに転職する場合、企業研究をおろそかにすると転職先でも同じ状況に陥りやすいため要注意です。同じ業界への転職を志望する場合も、改めて情報収集を行うとよいでしょう。
キャリアプランを明確にする
入社後に後悔しないためには、今後のキャリアプランを明確にすることが重要です。憧れや待遇の良さだけで判断して転職すると、ミスマッチになる恐れがあります。新卒1年目で合わなかった部分も踏まえて、改めて将来のキャリアを考えてみるとよいでしょう。
転職エージェントを活用する
転職活動を効率よく進めたいなら、転職エージェントの活用がおすすめです。転職エージェントでは応募書類の添削や面接練習も行っているため、転職に自信がない方にも適しています。また、客観的な視点から求人を紹介してもらえることから、自分に合った企業と出会える可能性が高まるでしょう。
新卒1年目で転職する際の注意点
新卒1年目で転職する場合、いくつかの点に注意しながら転職活動に取り組む必要があります。ここでは、主な注意点を4つ紹介します。
就活と転職活動の違いを理解しておく
就活と転職活動はまったく別物なので、同じ感覚で取り組むと失敗しやすくなります。就活では学生時代の経験が自己PRになりますが、転職活動では前職で身につけた経験やスキルを問われる点が特徴的です。新卒1年目は業務経験が少ないことが多いため、自己PRが難しい場合は転職エージェントに相談してみるとよいでしょう。
転職理由は前向きに伝える
転職活動の面接では、転職理由はできるだけ前向きに伝えることが大切です。現職の悪口をそのまま話してしまうと「自社に入社しても同じことで辞めてしまうのでは」とマイナスな印象を与えてしまいます。実際にネガティブな理由で転職する場合でも、前向きな表現に言い換える努力が必要です。
希望条件を絞りすぎない
新卒1年目の転職では、就活時よりも希望条件にゆとりをもたせる必要があります。新卒1年目は転職市場で評価が厳しくなりやすいため、希望条件を絞りすぎると転職までに時間がかかってしまいます。求人を探す前に、譲れない条件を2〜3項目整理しておくのがおすすめです。
大手企業・人気企業ばかりに応募しない
大手企業や人気企業にこだわりすぎると、転職活動が難航する恐れがあるため注意が必要です。このような企業の中途採用は高いスキルや実績を持った即戦力を求めているケースが多いため、経験の浅い新卒1年目にとってはハードルが高いといえます。ネームバリューだけを意識しすぎず、自分に合った企業を見つけることを大切にしてください。
まとめ
この記事では、新卒1年目の転職について解説しました。一般的に転職市場では即戦力が求められるため、新卒1年目の転職活動は難航する可能性が高いといえます。転職活動を成功につなげたい場合は、親身なサポートを受けられる転職エージェントの活用がおすすめです。Izulの転職エージェントでは、徹底的にヒアリングしたうえで、求職者のキャリア形成を重視した伴走型のサポートを実施しています。まずは相談からでもお気軽にご利用ください。
