転職の面接はスーツで臨むことが基本ですが、企業によっては「私服でお越しください」「あなたらしい服装で」など、服装に関する指示を受けることがあります。スーツ着用であれば迷う要素はありませんが、私服の場合はどのようなスタイルが適しているのでしょうか。この記事では、私服面接における最適な服装や、面接で私服を指定する企業の意図などを解説します。
企業が私服面接を行う理由
企業が私服面接を行う理由は、以下の3点が挙げられます。
- 自由な社風であることをアピールするため
- 気軽にリラックスした状態で面接を行うため
- 社会人としての基本的なマナーを確認するため
また、アパレル・デザイン業界の場合は、ファッションセンス自体が仕事をする上で重要な役割を果たします。私服のセンスが選考基準となる場合もあるため、業界によっては面接時の服装に気を配る必要があります。
「私服でお越しください」と言われた場合、スーツはNG?
「私服でお越しください」と面接前に案内された場合は、指示通り私服で臨む必要があります。私服面接でおすすめの服装は次章で解説しているため、 参考にしてください。また、企業によっては「服装自由」「私服可」と指示される場合もあります。それぞれの指示ごとに適した服装は以下の通りです。
指示 | 適した服装 |
---|---|
服装自由 | オフィスカジュアルorスーツ |
私服可 | オフィスカジュアルorスーツ |
あなたらしい服装 | 業界・企業にマッチした服装 (採用サイトなどで職場の雰囲気を確認し、社内に馴染める服装を選ぶ) |
【男性編】私服面接でおすすめの服装
業界によっても異なりますが、基本的に私服で面接に臨む場合は、オフィスカジュアルが好印象を与えます。ここからは男性の私服面接でおすすめの服装を、ジャケット・インナーなどのアイテム別で紹介します。
ジャケット
ジャケットは、ブラックやネイビー、ブラウンといった落ち着いた色味のものを選びましょう。素材はビジネスシーンで主流のポリエステル素材やコットン素材が無難です。サイズはジャストサイズを選ぶと、スマートな印象を与えられるでしょう。肩パットが入っていると堅い印象になるので、芯地のないジャケットを選ぶと適度なカジュアル感を演出できます。
インナー
インナーはホワイトのシャツが最もおすすめですが、全体のバランスによってはストライプ柄もオフィスカジュアルに適しています。ジャケットを着用する場合は、色のついたポロシャツや、明度の高いシャツを着用しても違和感はありません。夏はポロシャツ1枚でも問題ありませんが、なるべく綺麗な色味・シルエットのものを選んで着用しましょう。
パンツ
パンツはチノパンやスラックスが推奨されます。カラーはブラックやネイビーなどの落ち着いた色味を選ぶと良いでしょう。また、パンツのサイズを決める際は、裾の長さに注意してください。立ったときに裾が靴に被らない程度の長さのパンツを選ぶと、清潔感のある足元を演出できます。
シューズ
シューズはトップスとパンツの雰囲気にマッチするものを選びましょう。ジャケット・パンツスタイルの場合は、ブラックやブラウンなどのレースアップシューズやスニーカーを合わせます。
これに対して、ポロシャツ1枚などのカジュアルスタイルで面接に臨む場合は、ローファーなどで足元の印象を引き締めると良いでしょう。また面接官によっては、靴の手入れが行き届いているかどうかを確認する場合もあります。必ず面接前に磨いて、汚れを落としておきましょう。
カバン
カバンは革製のトートバッグやビジネスリュックを選びましょう。ブラックやネイビーなどの落ち着いた色味で、ポケットが多すぎないシンプルなデザインが最適です。PCスリーブや内ポケットの数は使い勝手に大きく影響するため、新調する場合は用途を考慮して購入を検討しましょう。面接時はカバンを床に置く場合もあるので、底マチのある自立タイプであればよりスマートさを演出できるでしょう。
【女性編】私服面接でおすすめの服装
女性も男性と同様に、私服面接に臨む場合はオフィスカジュアルを意識しましょう。以下、私服のアイテム別で推奨される服装を解説します。
ジャケット
女性の場合もトップスはジャケットが最適です。カラーは無難なブラックのほか、ネイビーやベージュ、グレーなどを選んでも合わせやすいです。そのほか、カーディガンを着用しても適度にカジュアル感を演出できます。
インナー
インナーはパステルカラーや白など、淡い色味のシャツやブラウスが最適です。秋冬にはニット生地を合わせるなど、季節にマッチした服装を選びましょう。過度な透け感のあるブラウスや、胸元がはだけすぎたシャツなど、ファッション性が高い服はビジネスシーンにマッチしないため、避けることが無難です。
スカート・パンツ
スカートを着用する場合は、膝丈まで長さがあるものを選びましょう。パンツの場合は、八~十分丈のスマートなシルエットのものが最適です。カラーはジャケットと近い色味を選ぶと統一感を演出できます。素材はナイロン生地がおすすめです。デザインは花柄やヒョウ柄など、派手すぎるもの以外であれば問題ありません。 補足としてスカートを着用する場合は、ストッキングを履いて生足を避けるのがマナーです。
パンプス
足元は落ち着いた色味のパンプスが最もおすすめです。パンプスのヒールの高さは3〜5cmが理想的です。私服とはいえ、厚底スニーカーやブーツなどファッション性が高すぎるものは避けましょう。男性と同様に靴の汚れには注意し、パンプスを磨いてから面接に臨んでください。
カバン
カバンはA4書類が入るサイズで、素材はナイロンやレザーのものを選びましょう。カラーはブラック・ネイビー・ベージュなどの落ち着いた色味が最適です。ウエストポーチやクラッチバッグなど、普段使いのイメージが強いバッグは、ビジネスシーンに合わないので避けるのが無難です。
アクセサリー
女性の場合はネックレスやイヤリングなどを着用することも多いですが、目立ちすぎるものは控えましょう。アクセサリーはあくまでもアクセントとして、できるだけ小ぶりなものを選ぶことが大切です。加えて香水の付け方にも注意が必要です。付けるとしても足首に少量程度にとどめて、さりげなく香るくらいに抑えてください。
面接では何よりも清潔感が重要!
スーツと私服、どちらの面接においても重要なのが清潔感です。面接では求職者の中身を全て把握できないからこそ、見た目の印象が大きく影響します。たとえ私服の選定に成功したとしても、「シャツにシワがある」「靴が汚れている」など、少しでも清潔感を損なう部分があれば、面接官に好印象は与えられません。
また服装だけでなく、髪型やメイク、姿勢、表情なども候補者の清潔感に影響を与えます。外出前に鏡の前で最終確認をして、全てに抜かりがない状態で私服面接に臨みましょう。
まとめ
今回は私服面接を指定された場合の考え方や、服装の選び方について解説しました。一般的に私服で面接に臨む場合は、オフィスカジュアルで統一することが無難です。
男性はジャケットにチノパンやスラックスを合わせるスタイル、女性はジャケットやカーディガンにスカートまたはパンツを合わせるスタイルが一般的です。清潔感や表情、態度も好印象を与える重要なポイントなので、ぜひ意識して面接に臨んでください。