転職理由は建前で伝えるべき?本音を隠してしまう理由や正しい回答法を解説

2023年2月27日

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Izul広報チーム

Izul広報チーム

転職を決意する理由は人それぞれです。中には、ネガティブなきっかけで転職する人もいるのではないでしょうか。転職活動を進めるにつれて、面接で転職理由を問われることは少なくありません。たとえネガティブな退職理由でも本音をそのまま伝えるべきなのでしょうか。
この記事では、転職理由の本音と建前や、上手に伝えるための回答例を紹介します。

転職理由には本音と建前がある

転職理由を聞かれて、ポジティブな話ばかりを上手に伝える人もいます。しかし、転職前の職場を辞めるという決意の背景には、誰でもなにかしらの不満があるものです。転職活動をする人それぞれが本音と建前を抱えているので、面接における伝え方は共通の悩みだといえます。

よくある本音の転職理由を紹介

はじめに「本音」の部分に着目してみましょう。転職理由としてありがちな本音を4つ紹介します。

人間関係がうまくいかなかった

ほとんどの仕事において、働く以上は社内外の人間やお客様など、誰かしらと関わりを持つことになります。人と人が関わると、どうしても人間関係のトラブルが発生します。職場で人間関係の問題を抱えると、普通に出社して普通に働くことすら辛くなってしまう場合もあるでしょう。退職を決意するほどの強いストレスを感じることも、大いに考えられます。

給料や待遇面に不満があった

給料や福利厚生などの待遇に不満があり、より良い条件の会社へ転職するパターンです。中には、低賃金によって毎月の生活も成り立たないという辛いケースもあるようです。仮に、同じような職種や同じくらいの労働条件でより高い給料を得られる仕事があれば、転職したいと考えるのは自然なことでしょう。

業務内容にやりがいを感じられなかった

仕事を続けていくためには、熱意やモチベーション、やりがいといった要素も大切です。「入社したら望んでいない仕事ばかり」「本当は違う仕事をしたかった」という日々が続くと、仕事にやりがいを見出すことは難しくなります。成長意欲があるからこそ、やりがいを感じられる仕事をしたいと考えて転職を決める方も少なくありません。

労働環境に問題があった

近年では「働き方改革」という言葉が広まった一方で、未だに「ブラック企業」と呼ばれる過酷な労働環境の会社も存在しています。極端に長い労働時間や残業代の不払いなど、違法な働き方を強要されたという報道を目にすることもあるのではないでしょうか。労働環境が整っていない職場では、精神的にも肉体的にも長く働き続けることは困難です。

つい本音を隠してしまう理由

続いて「建前」の部分について解説します。本音の転職理由を隠してしまう心理について、考えてみましょう。

待遇の不満を述べると印象が悪くなる恐れがある

本当の退職理由を話さない代表的な理由は「面接官からの印象が悪くなることへの恐れ」です。採用されるために、少しでも良い印象を残したいと思うのは求職者にとって当然でしょう。
例えば、より高い報酬を望んで転職活動をしているものの、お金のことばかり話さないほうがいいかもしれないと考え、本音を隠して別の建前を話してしまうこともあります。本音を話すことで印象が悪くなるとしたら、確かに本音を隠す心理は理解できます。

すぐに辞めてしまうと思われたくない

「休みが少ない」「残業が多い」といった本音の退職理由を話しても、選考中の企業にとって珍しい事例ではないかもしれません。「自社で採用しても辞めてしまうかもしれない」といった低評価に繋がる可能性を考えると、本当の理由を話すことをためらってしまうでしょう。

他人のせいにする性格というイメージを持たれやすい

企業にとって、責任感が強く成長していく社員に共通する条件のひとつが「自責思考」です。反対に、転職理由として自分以外の原因ばかり話す人は「他責思考」だと捉えられる恐れがあります。他責思考の人は当事者意識を持たず、問題を解決する能力に乏しいとされています。そのため、他責思考だとカテゴライズされそうな転職理由は隠したいと思うようになるのです。

本音を隠したくても面接で嘘を付くのはNG

ここまで、本音を隠してしまう心理について紹介しました。
いくら選考で有利になるからといって、面接で嘘をついてはいけません。面接官は採用のプロであり、嘘や矛盾点を見抜かれてしまう可能性も大いにあります。嘘が発覚した場合、面接の場で嘘を付くような人物はまず採用されることが無いでしょう。また、嘘をついて採用を勝ち取れたとしても、入社後は自分がついた嘘のせいで話を合わせ続けたり、身の丈以上の仕事を担当させられたりと、苦労することになりかねません。
隠したほうが良い本音があることも事実ですが、嘘をつくことはやめた方が望ましいです。

本音の転職理由を上手に伝える回答例

本音を話すと印象が悪くなりますが、嘘をついてはいけません。どのように転職理由を伝えるべきなのでしょうか。最後に、よくある転職理由に合わせた回答例を4つ紹介します。ぜひ参考にしてください。

人間関係が理由の場合

前職は仲間意識が低く、それぞれが個人プレーで業務を進める社風でした。また、上司から指示があった業務以外は取り組むことが許されない環境だったため、『こうしたほうがいいのではないか』と思うことがあっても実行できませんでした。私は、チーム全体で協力することで大きな力を発揮できると考えています。そこで、社員それぞれの意見に耳を傾け、課題に対してチームで取り組める御社の環境でスキルアップを目指したいと考えました。

人間関係の問題については直接的な表現を避け、「個人プレー」「上司からの指示でしか動けない」という言い方に抑えています。そして「スキルアップ」「チームで取り組む」という転職理由を挙げ、最後は志望動機にも繋げているスムーズな流れです。

給料や待遇面が理由の場合

前職は年功序列の文化で、成果を上げても評価に繋がることはありませんでした。年齢や在籍年数、役職関係なく、成果を評価していただける御社に魅力を感じ、応募に至りました。

「給料が低い」「待遇が悪い」という理由をそのままつたえると、お金のことだけを優先している印象を与えてしまいます。そこで、「成果が評価されない」という表現にとどめています。

業務内容が理由の場合

営業の仕事をしたいと考えて入社したものの、人が足りないという理由で事務職を担当していました。一時的な配置という話だったため、仕事のスキルも備わると思い仕事を続けてきましたが、1年以上経っても希望していた営業職に移ることが叶わないため転職を決意しました。

「求人票と実際の仕事内容が違う」という不満は、愚痴として話してしまいがちです。そこで、希望しない仕事でも前向きに取り組んでいたという姿勢を見せることで、好印象に繋がります。

労働環境が理由の場合

前職では社内で表彰されるほど全力で仕事に打ち込んでいましたが、慢性的に労働時間が長く、夜中まで残業することも当たり前という生活でした。高いパフォーマンスを出すためにも、リフレッシュする時間を取り入れたり自己学習できる時間を確保したいと考えています。

「残業が多いから辞めた」という事実だけを伝えると、またすぐに辞めてしまいそうな印象を与えてしまいます。仕事への姿勢や具体的な状況を詳しく説明することで、企業からの理解を得やすくなるでしょう。

まとめ

「転職に失敗したくない」という思いが強いあまり、本音を話すべきか、嘘をつけばいいのかと悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。転職理由の説明は事実をベースにしつつ不満を述べることは避けて、上手な表現を目指しましょう。

監修者・齊藤 穂奈美

齊藤 穂奈美

株式会社日本アクセスで原料の調達・営業を担当→株式会社ファミリーマートへ出向し中食部門の商品担当として従事→出産を機に会社を退職。WEBクリエイターとして独立し、経営者の集客・広報全般をサポート。 現在はIzulで両面コンサルタントと広報を担当。プライベートでは2人の子を育てる母。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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