コンサルファームのカオスマップとは?各社の分類や特徴、活用方法について解説

2024年3月16日

2024年1月16日

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Izul広報チーム

Izul広報チーム

コンサルファームについて研究する際は、各社が提供しているカオスマップが役立ちます。自身に合った企業選びにおいて、カオスマップは欠かせません。また、コンサルファームの分類についても理解することが大切です。本記事ではコンサルファームのカオスマップを3つ紹介するとともに、各社の分類や特徴について解説します。

カオスマップとは

カオスマップは業界地図のことで、各企業の特徴や関係性を視覚的に示すものです。カオスマップを活用することで、各企業の立ち位置や相互の勢力関係を理解しやすくなります。企業研究において業界事情を調べる際には、1社ずつ特徴や歴史、事業内容などを確認しなければなりません。カオスマップを使えば、業界の全体像を大まかに把握できるため、企業研究が効率的に進みます。

コンサルファームのカオスマップ3選

コンサルファームのカオスマップは複数存在し、それぞれ異なる特徴があります。ここからはコンサルファームのカオスマップを3つ紹介します。

コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社のカオスマップ

コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社が公開する「コンサルティング会社 カオスマップ2023」は、コンサルティングファームの特徴や得意領域を9つに分類しています。さらに業界動向に関する考察も行っているのが特徴です。最新版では64社のコンサルティングファームを各得意領域に合わせて詳細にマッピングし、分類を実態に即して細分化しました。例えば「業務」領域を「ビジネス」や「IT」などに細分化することで、直感的に理解しやすくしています。

株式会社リブ・コンサルティングのカオスマップ

経営戦略やビジネスエグゼキューション支援を提供するリブ・コンサルティングが公開した「コンサルティング業界カオスマップ2023」では、デジタル変革やサステナビリティ、新規事業などのプロジェクトテーマがある中で、コンサルティング業界がますます複雑化していることを示しています。前年の版より14社が追加され、計89社の企業と組織の得意領域をマッピングしており、各ファームの社員数も独自調査によって作成されました。

「AI」カテゴリを新たに追加し、AIソリューションの開発およびコンサルティングを得意とする企業をピックアップしています。

アーツアンドクラフツ株式会社のカオスマップ

ブランドとコンサルティングの事業を展開しているアーツアンドクラフツ株式会社は、2023年版の「カオスマップ」を公開しました。同社のカオスマップでは、コンサルティングサービスの需要が規模に関わらず拡大している様子が明らかになっています。

かつては大手企業に限られていたコンサルティングサービスが、フリーランス市場の成長や元コンサルタントが事業会社に転職することによる認知向上により、規模や用途に関係なく広範な企業で利用されるようになっているとのことです。この変化の中で、BIG4に代表される総合系ファームが領域を超えて拡大する一方で、ベンチャー企業は専門特化型で大手との差別化を図るなど、コンサルティングサービスのサービス領域も多様化していることがわかります。

同社のカオスマップには総合系、FAS/M&A系、人事系、戦略系、デジタル系、業務・IT系などのカテゴリが掲載されているため、コンサルティング業界の多様性と動向を直感的に把握できます。

コンサルファームのカオスマップ活用方法

コンサルファームのカオスマップは、転職活動に役立ちます。基礎知識の習得や自身に適した転職先の選定などに活用することで、転職活動がスムーズに進むでしょう。ここからは、カオスマップの活用方法について詳しく解説します。

コンサル業界の基礎知識の獲得

カオスマップは、コンサルティング業界における各ファームの特徴、得意分野を一覧で確認することが可能です。カオスマップによりコンサル業界の全体像を俯瞰的に理解し、各企業のポジショニングや差別化ポイントが理解できるのです。

またカオスマップは分野ごとに企業を整理しているため、どの企業がどの領域で強みを持っているかを把握できます。

自身に適しているコンサルファームのピックアップ

コンサルティング業界のカオスマップは、自身に適したコンサルファームを見つけるのに有益です。得意分野やサービス、企業文化、プロジェクトの規模などを確認し、自身の興味やスキル、働き方に適したファームをピックアップできます。

コンサル業界の分類

コンサル業界は、いくつかの系統に分類できます。カオスマップで得た情報と合わせて、次の分類についても把握し、企業選びに役立てましょう。ここからはコンサル業界の分類について、詳しく見ていきます。

戦略系コンサルティング

戦略系コンサルティングは、CEOや経営陣と協力し、経営戦略、新規事業戦略、M&A戦略など、企業のテーマに焦点を当てたプロジェクトを実施します。単なる戦略の提案だけでなく、企業内に入り込んで実行までサポートするファームもあります。

総合系コンサルティング

総合系コンサルティングとは、主に旧会計系ファーム(Big4)が中心で、企業の経営課題に幅広く対応するサービスを提供しているファームのことです。戦略から業務改善、システム導入、アウトソーシングまでをカバーし、他メンバーファームやグローバルネットワークと連携して協働する企業もあります。

シンクタンク系コンサルティング

シンクタンクは近年、国内外のグローバルプロジェクトにも積極的に参加し、単なるシンクタンクの垣根を越えて、純粋な経営コンサルティングを展開しています。経済調査、リサーチ、マネジメントコンサルなど、幅広いサポートが可能です。

IT系コンサルティング

IT系コンサルティングは、大企業だけでなく中堅企業や中小・ベンチャー企業に対してもIT戦略策定や業務改革支援などを提供するのが主な業務です。ITプロジェクトに限らず、戦略部隊を設立し最上流のコンサルティングに進出している企業もあります。

医療・ヘルスケア系コンサルティング

医療・ヘルスケア系コンサルティングは、戦略からシステムまで幅広いサービスを提供し、薬局、歯科、介護などを得意分野としながらも各社が差別化を図っているのが特徴です。中には医療関連の事業を展開しながらも、多角的なアプローチでコンサルティングにも取り組む企業も存在します。

組織人事コンサルティング

組織人事コンサルティングは、企業の組織ビジョン・人事戦略の策定から人事制度の構築・導入まで、人と組織の変革に焦点を当て、専門的な人事コンサルティングを提供するのが主な業務です。人事部門に留まらず、年金、福利厚生、人材開発など多岐にわたるテーマに対しても幅広いコンサルティングを提供している企業もあります。

企業再生・事業再生コンサルティング

企業再生・事業再生コンサルティングは、企業内の金融債権者やステークホルダーの間に入って再生サポートを行いつつ、実際に企業内でハンズオンで業務改善や事業再生のコンサルティングを提供します。FAS系や他のコンサルティングファームとは異なり、より深い業務改善や再生サポートに焦点を当てるのが特徴です。

監査法人系コンサルティング

監査法人系コンサルティングは、監査だけでなく、マネジメントコンサルティングやITアドバイザリーなどのコンサルティングサービスを提供する企業もあります。クライアントの多様なニーズに応えるため、財務・税務関連にとどまらず、リスク・セキュリティ、IPOなど幅広いテーマに対応しているのが特徴です。

業務・業界特化系コンサルティング

業務・業界特化系コンサルティングは、製造業や各種業界に特化した専門家プロフェッショナルファームです。激化するグローバル競争への対応を支援しています。業界特有の知見やノウハウを武器に、クライアントにより深く入り込んだコンサルティングを行います。

まとめ

さまざまなテーマに特化したコンサルティングファームが存在し、それぞれが独自の強みや専門性を持っています。戦略系や総合系、医療や製造業、人事など、多岐にわたる分野をそれぞれ研究し、自身に合ったコンサルファームを見つけることが大切です。今回、解説した内容を転職活動に役立ててください。

監修者・西本 威昭

西本 威昭

・国内大手SIerに新卒入社
 SEやPMとして多くのプロジェクトを経験

・KPMGコンサルティング株式会社に転職
 シニアコンサルタントとしてジョイン
 製造業を中心に複数のSCM案件に参画

・アビームコンサルティング株式会社に転職
 マネージャーとしてジョイン
 製造業を中心にSAP関連プロジェクトに参画

・株式会社Izulに転職
 副業のフリーコンサルタントとして活動する傍ら、
 同社キャリアアドバイザーとして従事

著者プロフィール

Izul広報チーム

Izul広報チーム

株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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