Googleは、世界トップクラスのシェアを誇る検索エンジンを持つ一大IT企業です。世界の名だたる有名企業GAFAの一角であるため、転職難易度は非常に高いと感じている方が多いのではないでしょうか。この記事では、Googleへ転職するために押さえておきたい転職の難易度や選考プロセス、転職成功のコツなどについて詳しく紹介します。
Googleへの転職は難しいのか
Googleは世界最大級のインターネット検索エンジンを提供しているIT企業です。サービスの普及率は圧倒的で、検索エンジンである「Google」の閲覧数は世界第一位、傘下の動画配信サービス「YouTube」は世界第二位といずれも高い独占率を誇っています。関連するITサービスや広告収入の成長性も高く、コロナ禍による巣篭もり需要で大きく業績を伸ばした企業でもあります。世界的に知名度の高いGAFA企業の一角であるため、転職難易度は基本的に高いと言えるでしょう。本気で転職を目指す場合は、次の3つのポイントに留意する必要があります。
目指すポジションで異なる
Googleは、エンジニアやセールス、人事、ファイナンスなど、あらゆる職種の人材を募集しています。事業の根幹であるIT・インターネット開発系の職種が有名であるものの、ポジションによって倍率が異なるうえに求められる条件も異なります。そのため、どのポジションを狙うかによって転職成功率は異なると言えるでしょう。
求める待遇で異なる
大企業であるGoogleの福利厚生・待遇はかなり充実していますが、求める待遇が高くなればなるほど、高いスキルや豊富な経験を求められます。中途採用による転職の場合は、Googleが求める高い水準の能力を満たしつつ、唯一無二のスキルで自身が参加するプロジェクトに貢献する必要があります。
応募時期で異なる
転職活動をする人が増える4月入社を見込んだ3月、夏のボーナスを受け取ってから退職することを想定した8月は、転職難易度が上がります。ただし、ライバルがどれだけ増えたとしても、Googleの選考基準は変わりません。他人と比べたり真似したりするのではなく、自分がGoogleが求める人材であることを適切にアピールしていくことが大切です。
Googleの選考プロセス
Googleは選考プロセスをWebサイトで公開しています。全ての人が同じ情報を入手し、公平に転職のチャンスを得られる環境が構築されています。Googleの選考プロセスは次の通りです。
自己分析
Googleは、求人に応募する前に自己分析することを推奨しています。過去の経験やスキル、成果を達成したのは独力とチームワークによるもののどちらが多いか、問題解決と話し合いを進めることのどちらが楽しいかなどを分析し、自分の適性や強みを確認します。
求人情報の検索
Googleは、Webサイトや採用チームのYouTubeチャンネルなどから情報を入手し、自分に合った適切な職種を見つけることを推奨しています。勤務地や募集条件などを踏まえ、自分に合った求人に応募しましょう。
履歴書の作成
募集要項に記載されているスキルや経験を持つ旨を職務履歴書に記載します。この際、裏付けのためのデータも必要です。また、自身が関わったプロジェクトの成果物や評価方法を具体的に記載します。リーダーシップを取った経験がある場合は、チームの規模や業務範囲などを記入しましょう。
たとえ職歴が浅くても、スキルや知識を確認できるプロジェクトや経験について記入が必要です。長々と記入するのではなく、正確かつ簡潔な文章を求められます。
オンラインで応募
Google 人材募集ページで希望に沿った職種情報を確認し、オンラインで応募します。なお、初めての応募で不採用となっても、他の職種に応募を続けても問題ありません。多くのGoogle社員は現在の職種に就く前に、他の職種に応募した経験があります。
面接
Googleは、全ての採用希望者を同じ観点から評価します。自由回答形式の質問を投げかけ、質問の意図をどのように捉えて解決に導くのかを観察し、協調性や強み、思考様式などを把握します。
内定
人事担当者から採用の旨が通知され、それを承諾すればGoogle社員として働くための準備へと進みます。報酬や福利厚生、保険、バッジなどについて説明を受けます。
Googleへの転職に英語は必須?
Googleは、ポジションによって求められる英語力が異なります。マネージャー以上のポジションでは、ビジネスレベル以上の英語力が求められます。エンジニアや国内法人向けのセールスには高い英語力は求められません。ただし、社内資料は基本的に英語のため、ある程度の英語力は必須です。
Googleの報酬制度・福利厚生
報酬制度
Googleは、「最も優秀な人材は会社が思っている以上に優秀で、会社が払う報酬以上の価値がある」と考えています。そのため、同じ業務を担当する2人の社員が会社のもたらす影響に100倍の差があれば、報酬も比例して100倍になるケースが実際にあるそうです。このような極端な差がつく報酬制度を実現できる会社はなかなか無く、この制度を機能させるのは困難でしょう。
Googleは、評価制度を機能させるために2点の要素を徹底しています。「評価の対象となる業務がもたらす影響を明確にする」「管理職が制度をしっかり理解し、評価される社員に説明を行う」これらを社内に浸透させる仕組みをつくり、社員の成果を報酬として適切に還元しています。
福利厚生
Googleは社員に対し、「仕事とプライベートの効率を高めてほしい」、「Googleを超えて広がるコミュニティづくりに励んでほしい」という想いから、福利厚生が充実しています。
一部例として下記が挙げられます。
・自転車の修理
・ドライクリーニング
・産地直送の有機食品と肉類の配送
・移動美容室とサロン
・移動図書館
・コミュニティ運営(子供の職場参観、ランダムランチなど)
日常生活の雑用や心配事を排除することで、仕事への生産性を向上させてほしいという想いから、社員に様々な福利厚生を提供しています。
Googleが募集しているエリア・部門・職種
Googleが募集しているエリアや職種は随時変更されます。勤務地や職種、それぞれの業務内容について紹介します。
勤務地
勤務地は日本のみならず、北米や中南米、ヨーロッパ、アジア太平洋、アフリカ、中東の各国です。主要都市から郊外の町まで、さまざまな勤務先があります。勤務先と職種の2つが一致して初めて応募できます。アメリカ本社に応募することも可能ですが、日本で転職を検討する場合は、Google Japanを選ぶのが一般的です。
職種
Googleは次のような職種を募集しています。扱うサービスがIT分野に偏っているため、エンジニア・ウェブ開発・マーケティングといったIT系職種が多く募集される傾向があります。
職種 | 業務内容 |
エンジニアリング、テクノロジー | ソフトウェアシステムの開発、プログラム業務の監督、システムの信頼性の向上など、複数のポジションを設定 |
セールス、サービス / サポート | 革新的プロダクト、顧客のための重要なソリューションを作る |
マーケティング / コミュニケーション | イベントの企画・開発、分析など |
ビジネス ストラテジー | 買収や投資の判断、プロダクトの収益化戦略、新興市場のパートナー開拓など |
リーガル | ビジネスにおける契約交渉やユーザーエクスペリエンスなどの問題を解決する方法を導き出す |
ファシリティ | コラボレーションを促す作業環境を整え、業績アップを目指す |
デザイン | 複数分野の知識を用いて個性的かつ魅力的なGoogleプロダクトのデザインを生み出す |
ファイナンス | 会計や業績予測、プロジェクト管理などの問題を解決する革新的な方法を生み出す |
人事 | Google が成長し続けるために必要な人材を随時募集し、Googleに相応しい人物を見定める |
Googleへの転職を成功させるコツ
Googleは、英語力が必須であることに加え、十分なスキルや経験が求められます。また、組織の中で率先して行動できるリーダーシップも必要です。さらに、必要な情報を集めて課題を解決する能力も欠かせません。これらは多くの企業で求められるものです。
Googleならではの採用基準は、Googleらしい人物であることです。困難な状況を楽しめる、現状に満足せずに挑戦し続けられる、ユーザーファーストで行動できる、フィードバックを次に活かせるなど、さまざまな条件が求められます。また、各人の仕事に対する情熱、独自の経験や視点も、未来の Google 社員という観点で重要視されます。これらを理解していることを履歴書や面接で証明することで、転職の成功率が高まるでしょう。
まとめ
Googleは高い人気を誇る外資系企業なので、転職難易度は非常に高いと言えます。ただし、卓越したITスキルや経験があれば、Googleらしい人物であるという条件を満たし、強みをアピールすることで採用される可能性を引き上げられます。今回紹介したポイントを押さえつつ、自身が活躍できる職種を探してみてください。