転職時に行われる筆記試験とは?種類・目的・対策を徹底解説

2024年3月2日

2026年3月8日

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Izul広報チーム

Izul広報チーム

転職では面接による選考を行う企業がほとんどですが、なかには筆記試験を受ける場合があります。選考の内容は企業が決めるため、筆記試験が苦手だからといって断ることはできません。そのため、あらかじめ筆記試験の内容や対策方法について理解しておくことが大切です。この記事では、転職時に筆記試験が行われる理由や、実施されるタイミング、試験の種類・目的・対策などについて詳しく解説します。

転職の筆記試験はどんな企業で実施されやすい?

転職の筆記試験(適性検査・Webテスト)は、応募者が多く短時間で適性を比較したい企業で実施されやすい傾向があります。

たとえば、全国採用の大手企業やグループ会社など、中途採用の選考基準を揃える必要があるケースではよく見られます。そのほか、金融・メーカーなどで基礎処理力や正確性を重視する場合や、未経験可の募集でも基礎力や適性確認の目的で導入されることがあります。 

筆記試験が行われるタイミングと形式

転職の筆記試験は、書類選考通過後から一次面接前に実施されるケースが多いです。企業によっては、比較検討を進める段階で一次面接と二次面接の間や、最終判断の材料として最終面接前に行われる場合もあります。形式は主に次の通りで、案内メールで形式と受検期限を先に確認すると準備がスムーズです。

形式特徴事前確認ポイント
自宅Web受検URLから期限内に受検。時間制限あり推奨環境、通信、静かな場所・時間確保
テストセンター指定会場でPC受検。予約が必要な場合もある予約、本人確認書類、遅刻厳禁
会場筆記面接同日に企業で実施される可能性あり持ち物(筆記用具等)、開始時刻

合格ラインの目安はある?通過基準の考え方

合格ラインや通過基準は企業ごとに非公開で、同じテストでも「職種」「応募者数」「採用難易度」によって変わります。

一般的にはSPIなどの能力検査は6〜7割がひとつの目安とされますが、人気企業では応募人数が多いため足切りの基準に使われることもあります。

一方で、適性検査の結果だけで決めず、職務経歴や面接と合わせて総合判断するケースも多いので、まずは7割を目標に、苦手分野の取りこぼしを減らすのが安全です。

転職の選考で行われる筆記試験の種類

転職時の選考で行われる筆記試験の種類は、企業によって異なります。企業で行われる筆記試験は、次のようなものが多く採用されています。

性格適性検査

性格適性検査は、人物像を評価するために行われる試験です。ストレス耐性、責任感、積極性などを測定し、性格特性を確認します。短文の設問に「はい」「いいえ」「どちらでもない」や「あてはまる」「あてはまらない」などの選択肢から回答を選びます。

SPI

SPI(適性検査)は、性格適性検査と能力適性検査を組み合わせた筆記試験です。この試験には、一般常識や基礎学力を測る能力適性検査と、性格や基礎能力を評価する性格適性検査の2つが含まれています。

能力適性検査には「非言語分野」と「言語分野」があります。非言語分野は、数学的な処理や論理思考力を測定し、言語分野では文章の論旨や言葉の意味の理解力を評価します。これにより、思考力、判断力、コミュニケーション力、応用力、新しい知識の吸収力など、実務の遂行に必要な基礎能力が測定できます。
参考:適性検査「SPI」とは?|就職準備応援サイト

SPI試験の攻略方法については、下記の記事でも詳しく解説しています。
関連記事:SPI(適性検査)とは?目的や種類、事前準備から受験方法まで解説

クレペリン検査

クレペリン検査は、性格適性検査や心理テストの一種で、数値の計算を通じて処理能力や性格・行動の傾向を把握する検査です。1列に並べられた1桁の数字を左から順に足し算していきます。そして、合計した数の下1桁の数字を計算した数字の間に記載していきます。これを繰り返すことで、個人の処理能力や性格・行動の特徴を評価します。

例えば、「1、3、5、7、9」の場合は、1と3の間に「4(1+3)」、3と5の間に「8」、5と7の間に「2(12が答えのため)」、7と9の間に「6」を入れていきます。

参考:内田クレペリン検査 <公式> | 株式会社 日本・精神技術研究所(日精研) | 心理アセスメント・心理トレーニング

玉手箱

玉手箱は、日本エス・エイチ・エル社が提供するWebテストで、能力テストと性格テストの2つで構成されています。能力テストでは、「言語」「計数」「英語」といった3つの分野から複数の問題が出題されます。問題の内容は幅広く、企業は業務内容や知りたい情報などに基づいて問題を選ぶことが可能です。

参考:玉手箱Ⅲ – 日本エス・エイチ・エル株式会社

小論文

小論文(論作文)は、転職でも論理的に考えを整理し、文章で伝える力を確認する目的で出題されます。テーマは「リーダーシップ」「失敗から学んだこと」「コンプライアンス」「業界課題への提案」などが代表的です。

転職の小論文に関しては、基本は「結論→理由→具体例→結論(PREP法)」を使用し、主張は1つに絞るのがコツです。字数・制限時間内に書き切れるよう、事前に想定テーマで練習し、誤字脱字や段落分けの正確さも意識しましょう。

時事問題

時事問題は最新の社会情勢や出来事に関する知識を問われるテストです。その年の国家予算額やノーベル賞の受賞者、直木賞や芥川賞の受賞作品や受賞者など、最新の出来事やニュースに関連した問題が出題されます。

応募者の社会や世界の動向への関心度や、情報をキャッチアップする能力を評価するために実施されます。

専門知識に関する試験

専門知識に関する試験は、ITエンジニア、金融業界、研究開発職などの採用プロセスにおいて、職務遂行能力を評価するために実施される試験です。試験の内容は業界や職種によって異なりますが、専門知識やスキルを確認するための問題が出題されます。

例えば研究開発職の場合は、物理や化学に関する知識が問われるでしょう。ITエンジニアの場合は、プログラミングスキルやデータベースの知識、ネットワーク技術など、IT分野に関する専門知識が問われる傾向があります。

企業独自の試験

企業独自の試験は、特定の要素や能力を評価するために、企業が独自に作成した問題を説く試験です。例えば、「当社の〇〇について説明してください」「入社後はどのような業務を行うか知っていますか?」といった問題が出題されます。

転職の採用で筆記試験を行う目的

転職の採用は書類選考と面接のみで十分に応募者を評価できるものと考えている企業も多いでしょう。なぜ、転職の選考において筆記試験を行うのか、詳しく解説します。

基礎能力の把握

転職の採用プロセスで筆記試験を行う主な目的は、応募者の基礎能力を把握することです。この基礎能力には、一般常識や基礎学力、論理的思考力などが含まれます。

企業は筆記試験の結果から「社会人に必要な最低限の知識を持っているか」を確認します。特に、中途採用では即戦力が求められるため、基礎能力があることは前提条件となるでしょう。

性格・性質の確認

筆記試験は、応募者の性格や性質を確認するために行われます。面接だけでは把握できない応募者の性格や性質を詳しく知ることで、自社の業務に適しているかどうかの判断に役立てます。

ここでいう「業務に適しているかどうか」には、チームの一員として組織に適応し、共通の目標に向かって協力関係を構築できるかどうかという視点が含まれています。

採用者が多い場合のスクリーニング

応募者が多い企業は、選考プロセスを効率的に進めるためにスクリーニングとして筆記試験を行うことがあります。一定基準を満たした人物のみ次の選考プロセスへ進めるようにすることで、採用コストを削減するのです。

転職における筆記試験の重要度は?

転職における筆記試験の重要度は、面接ほどではないものの、筆記で一定基準を下回ると選考に悪影響を与える可能性はあります。

中途採用は実績やスキルの再現性を面接で見極める企業が多い一方、筆記試験は応募者を同条件で比較できるため、応募が集まる求人では足切りとして使われやすい傾向があります。加えて、未経験職種やポテンシャル採用では、基礎力・適性を補足的に判断する目的で重視される場合もあります。

逆に言えば、筆記は「高得点で差をつける」より「落ちない点を確保する」発想が有効です。出題形式を把握し、頻出範囲と時間配分を固めて通過水準を安定させましょう。

筆記試験の対策方法

筆記試験で良い結果を出すためには、試験の種類別に対策を立てる必要があります。筆記試験の種類別の対策方法について詳しく見ていきましょう。

能力検査

SPIや玉手箱などの能力検査は、問題集を購入して繰り返し問題を解くことで合格率が高まります。問題に慣れると回答スピードも速くなるでしょう。

性格検査

性格検査においては、正直な回答を心がけることが重要です。企業は嘘や矛盾を見抜くために、同じ意味の質問や関連する質問を繰り返すことがあります。応募者が一貫性のない回答をすると、企業はその回答の信頼性に疑問を抱くことになります。

一般常識

一般常識の試験では、高校までの基礎学力が問われます。ニュースを積極的にチェックして、最近の時事問題を把握しておくことが大切です。大体、1年ほど前までの出来事を中心に調べておくと良いでしょう。

専門性の高い試験

専門性の高い試験は論文形式が一般的です。企業や業界に関する研究を行い、基礎的な質問に答えられるようにしておきましょう。

また、企業・業界の情報を的確にまとめ、自分の考えも交えて書くためのトレーニングも必要です。制限時間内に、相手に自分の考えが伝わる、わかりやすい文章を書けるように練習しておくと良いでしょう。

よくある質問(FAQ)

ここでは、転職エージェントとして相談を受けることが多い質問にお答えします。筆記試験は対策の方向性を間違えなければ、忙しい方でも十分に対応できます。

Q. 性格検査は対策できますか?

A. できます。ただし、テクニックで通過を目指すよりも、回答の一貫性を保つのが最優先です。面接で語る強み・価値観とズレると違和感が出やすいので、迷ったときは「普段の自分」に寄せて答えましょう。

Q. 能力検査が苦手です。どこからやるべき?

A. まずは頻出の型から着手しましょう。短期間なら全範囲を薄く触るより、言語は長文・語彙、非言語は割合・損益・推論など出題頻度が高い単元を固める方が得点に直結します。

Q. 筆記試験の結果が悪くても受かることはありますか?

A. 筆記試験の成績が悪くても合格する場合があります。これは、応募する企業が何を重視しているのか、筆記試験がどのような位置づけなのかによって異なります。例えば、経歴やスキルを重視している場合、筆記試験の成績よりもそれらの要素が優先されるでしょう。

Q. 筆記試験に落ちてしまう主な原因は?

A. 最も多いのは、時間制限に焦って解ける問題を落としてしまうケースです。出題パターンや画面操作に慣れておらず、普段なら取れる問題でも処理が追いつかないことも挙げられます。また、性格検査で回答がブレて、面接で話す内容と整合しなくなるパターンもあります。模試で形式と時間配分を体に覚えさせるだけでも、通過率を上げやすくなります。

Q. 筆記試験と面接対策のどちらに比重を置くべきですか?

A. 最終的に合否を分けるのは面接の内容になるケースが多いです。筆記試験は足切りに使われる可能性があるため最低限の対策は必要ですが、比重は「面接を軸に、筆記は効率よく」が基本です。まずは志望企業でテストがあるかを転職エージェントに確認し、出題形式が分かった状態で対策範囲を絞ると、限られた時間でも成果につながりやすくなります。

まとめ

転職時の筆記試験は、社会人としての基礎力や適性を短時間で確認するために行われます。スクリーニング目的の場合は、一定以上の結果を出さなければ面接に進めないこともあるため、形式を把握して頻出範囲と時間配分を中心に対策しておきましょう。

一方で、中途採用の合否を大きく左右するのは、経験や強みを言語化して伝える面接です。Izulでは、筆記対策の進め方はもちろん、面接で再現性を伝える準備まで徹底的に伴走してサポートしています。転職活動の進め方に迷ったら、ぜひご相談ください。

監修者・植草 陽光

植草 陽光

日本製鉄株式会社⇒株式会社リクルート⇒株式会社Izul

1社目では製鉄所での生産管理、本社でのグローバル購買職などバックオフィス系の業務に従事。29歳で営業未経験でリクルートに入社し、地場大手会社の深耕営業を実施し入社半年で表彰を獲得。自身が転職を通じて人生を変えた経験から、Izulのビジョンに共感し、現在は同社のキャリアアドバイザー職として従事。

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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