広告代理店とは?種類や仕事内容、やりがい、キャリアパスについて解説

2024年2月7日

2023年12月24日

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Izul広報チーム

Izul広報チーム

広告代理店に対して華やかな業界のイメージがあり、転職したいと考えている方もいるのではないでしょうか。しかし、実際の仕事内容や厳しさがわからないため、転職に踏み出せない人も多くいます。広告代理店にはいくつかの種類があり、それぞれ仕事内容が異なります。

今回は広告代理店の仕事内容や、やりがい、厳しさについて解説します。最後にキャリアパスや向いている人の特徴も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

広告代理店とは

広告代理店とは、広告主(主に企業)から依頼を受けて、販売や集客のためのマーケティングを行う会社です。具体的には、以下のような広告手段を用いて、広告主の売上につなげるためのサポート業務を行います。

  • マスメディア広告:テレビやラジオ、雑誌などへの広告掲載
  • インターネット広告:インターネット上でWeb広告や動画で広告を配信
  • セールスプロモーション広告:折り込み広告や屋外看板などを使った広告

マスメディア広告の特徴は、特定の番組や時間帯、雑誌など、広告主の戦略に応じたターゲット層に向けたプロモーションが可能なことです。

インターネット広告は、ユーザーの検索履歴データをもとに対象者を限定して動画配信などができるため、最も関心のある人に向けた広告を作成・発信できます。

セールスプロモーション広告は、不特定多数に向けて行動を促すために利用され、特定の地域で認知度や存在感を高めやすいのがメリットです。

広告代理店の種類と主な仕事内容

広告代理店は、取り扱う広告の分野や立場によって、「総合広告代理店」「専門広告代理店」「ハウスエージェンシー」の3つの種類に分られます。

それぞれの違いを理解して転職しないと、ギャップを感じてミスマッチが起こる可能性があるので覚えておきましょう。

総合広告代理店

ひとつのメディアや媒体だけでなく、あらゆるメディアの広告を扱います。テレビや新聞、インターネットなど、さまざまな媒体でジャンルを問わず幅広く網羅しているため、複数メディアでの広告展開が可能です。

商品によってターゲット層が変化するため、媒体を上手く使い分けることで効果的に刺さる広告を打ち出せます。このように、多くの選択肢の中から自社に最適な手段を選べるのが総合広告代理店の魅力です。

専門広告代理店

特定メディアの広告を扱います。例えば、新聞広告に特化した代理店や屋外広告に特化した代理店などが分類されます。また、メディアではなく不動産や求人を専門に扱うなど、特定のジャンルの広告のみを扱う代理店もあります。

一つの媒体やジャンルに特化していることから専門的なノウハウがあるのが特徴で、総合広告代理店よりもコストがかからないことが魅力です。一方で、特定メディアしか扱わないため、複数メディアで横断的なプロモーションができない点はデメリットとなります。

ハウスエージェンシー

特定企業の専属広告代理店を指します。つまり、特定の企業や企業グループの広告を全て取り扱う代理店です。大企業の広報部が、広告代理店として子会社化されるケースが多くあります。

業界や自社を熟知しており、自社の方針や今後の見通しなども理解した上で、最適な提案ができることがメリットです。

また、広告代理店に依頼すると仲介手数料が発生することが一般的ですが、ハウスエージェンシーの場合は子会社であることも多く、手数料が不要になる特徴があります。

仕事のやりがいと厳しさ

広告代理店の仕事はターゲットユーザーの反応がダイレクトに受けられるため、広告の成果が狙い通りに出た時などはやりがいを感じられます。一方で、成果物を作り上げるという仕事の特性上、「アイデアが浮かばない」「思うように成果が伸びない」「納期管理が難しい」など、厳しい側面もあります。

広告業界のやりがい

広告業界のやりがいはたくさんありますが、主に「大規模なビジネスに関われる」「人脈が広げられる」「世の中のトレンドを作り出せる」の3つが代表的です。

広告主が大企業の場合、多額の予算をかけて広告を制作することも多く、テレビCMやイベント開催など、大規模なビジネスに関われます。

また、行政やスポーツイベントなどのビッグイベントに携わることもあり、さまざまな業界や企業の人とのつながりができることも大きなやりがいのひとつです。

広告を通じて流行語が生まれたり、商品が話題になるなど、世の中のトレンドを作りだすことにやりがいを感じることもあります。さまざまな業界の広告に携わるため、知見が深まるでしょう。

広告業界の厳しさ

大きなやりがいの裏にある厳しい部分も理解しておきましょう。広告代理店の厳しさで代表的なものを2つ挙げます。

ひとつは成果が求められる点です。広告主は広告費をかけて広告を作るため、広告費に見合う結果が求められます。特に売上やネットのPV数は数値化されるため、効果は一目瞭然です。

もし、広告主が期待した結果が出なければ継続受注できないため、常に結果を出さなければならないプレッシャーがあります。

ふたつ目は激務になりやすいことです。広告制作には広告主や関係者との調整、制作の立ち会いなど多くの業務があります。複数の取引先や制作担当者を巻き込みながら仕事を進める必要があり、連携業務に追われて多忙になりやすいのが特徴です。交渉やコミュニケーションを円滑にするために、仕事外での付き合いも増える可能性があります。

また、複数の広告主のプロジェクトを同時進行することも多く、激務になりやすい傾向があります。基本的に広告主のスケジュールに左右されるため、突発的な事項やスケジュール変更が起こりやすく、納期前には長時間の残業が続くケースが多くあります。

広告代理店に向いている人

広告代理店に向いている人には共通の特徴があります。広告代理店への転職を考えている方は、自分の性格にあてはまっているかチェックしてみてください。

コミュニケーション能力が高い

広告制作は依頼主からの要望の聞き取りやプレゼン、メディア関係者との調整など、多くの人とコミュニケーションをとりながら進める必要があります。

コミュニケーション能力の中でも伝える力は重要です。広告主の考えを制作会社や他部署に対して正確に伝えられなければ、意図とは異なる広告になる可能性があります。

したがって、初めて会う人ともコミュニケーションが取れる方や、コミュニケーションによって円滑な業務を進める能力が高い方は向いているでしょう。

双方の意見をまとめて方向性を統一できる

広告の制作には、多くの関係者の協力が必要となります。そのため、広告主はもちろん、制作会社やマーケティング担当者などから意見を聞いて、全員の方向性を統一させなければなりません。

ディレクター・デザイナー・コピーライターなど、立場や担当している業務がそれぞれ異なるため、チーム内でもさまざまな意見が出るでしょう。これらの意見を集約し、広告主の要望に答える調整能力が求められるため、意見をまとめて方向性を調整するのが得意な方に向いています。

新しいトレンドを細かくキャッチできる

広告業界は最新のトレンドに敏感でなければなりません。常に時代の流れとともに広告は変化していくので、日ごろから情報収集や動向について関心を持つことが重要です。新しいものへの興味や最新のトレンドに敏感になることで、新しいアイデアも生まれやすくなります。

このように、新しいものやトレンドに関心があり、情報をキャッチできる人は広告代理店の適性があると言えるでしょう。

未経験から広告業界へ転職するには

未経験から広告業界への転職を目指す場合は、まず日頃から広告に興味を持つことが重要です。「この広告のターゲットはどのような層なのか」「伝えたいことは何なのか」を想像しながら広告を見ると良いでしょう。

また、近年では動画やSNSでの広告も多いため、Webに関する知識を深めることも重要です。例えば、以下のような分野の知識があれば有利になります。

  • デジタルマーケティング
  • SEOに関する知識
  • アドテクノロジー
  • ホームページの構築

さらには、マーケティングやデザイン関連の資格取得も強みになります。

  • ネットマーケティング検定
  • Google広告認定資格
  • Webデザイン技能検定
  • Webクリエイター能力認定試験
  • Web解析士

広告代理店への転職は未経験からでも目指せるため、転職希望者が多くいます。ライバルに勝つためには、自分の強みをしっかりとアピールすることが必要です。

どのようなアピールをすればいいかわからない方は、転職エージェントを利用しましょう。転職エージェントは企業が求める人物像を事細かに把握しているため、応募企業に応じたアピール方法を教えてもらうことも可能です。

非公開の求人もあるため、自分で探すよりも効率良く転職先を見つけられます。広告代理店への転職を考えているのであれば、転職エージェントを上手に利用することが成功への近道です。

広告代理店からのキャリアパス

広告代理店からのキャリアパスには多くの道があります。上級職に就くなど社内でのキャリアアップのほかに、スキルや経験を積んで他社へ転職する方法や、人脈を通じてフリーランスとして独立するなど選択肢は豊富です。

以下、一般的なキャリアパスの例を2つ紹介します。

営業系職種

広告代理店の業務は広告主のニーズに合わせて、販売戦略や費用対効果を重視した提案をしなければなりません。そのため、広告主の表面的なニーズに加えて、潜在ニーズも見抜いて提案する難易度の高い営業力が身に付きます。

課題を発見し解決策を提案して改善する方法を熟知しているため、営業職であれば即戦力として期待されます。さらに、さまざまな業界知識やコミュニケーション能力が身についている可能性が高く、営業職には適性があると言えるでしょう。

クリエイター職

制作側の職種に進む人も多くいます。代表的な職種は「Webディレクター」「コピーライター」「デザイナー」などです。

  • Webディレクター:Web制作プロジェクトの統括責任者
  • コピーライター:広告のキャッチコピーを考える
  • デザイナー:広告のコンセプトに沿ったデザインを行う

クリエイティブ職は経験者を求めている企業も多く、即戦力として活躍できます。また、実績を積めば将来フリーランスとして活躍することも可能で、企業に属して仕事をするよりも多くの収入を得ることが十分可能です。

まとめ

広告代理店は、結果が求められるかつタイトなスケジュールで仕事に取り組む必要があり、精神的にも肉体的にもタフでなければ務まりません。しかし、自分が携わった作品が世の中に出るという喜びや、広告の効果が得られた時の達成感は他業界では味わえない魅力です。

広告代理店は安定した需要があり、未経験でも転職しやすい職種である一方、人気の高さから採用のハードルが高い傾向にあります。

普段から広告に興味を持つことや、資格取得などでスキルを身に付けることで強みになります。転職エージェントなどを上手に利用しながら、広告代理店への転職を目指してみてください。

監修者・齊藤 穂奈美

齊藤 穂奈美

株式会社日本アクセスで原料の調達・営業を担当→株式会社ファミリーマートへ出向し中食部門の商品担当として従事→出産を機に会社を退職。WEBクリエイターとして独立し、経営者の集客・広報全般をサポート。 現在はIzulで両面コンサルタントと広報を担当。プライベートでは2人の子を育てる母。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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