営業に興味があるものの、自身に向いているかどうか判断できず、一歩を踏み出せずにいる方は多いのではないでしょうか。未経験でも転職しやすいといわれている一方で、結果を出せなければ辛い思いをするとの声もあります。本記事では、営業が向いている人の特徴や未経験でも活躍したい業界、伸ばしたい能力などについて詳しく解説します。
営業が向いている人の特徴
営業が向いている人は、そうではない人と比べて早く成長できるほか、業務に対するストレスも抑えられるでしょう。営業が向いている人には、次のような特徴があります。
初対面や目上の人に対して物怖じしない
営業の成功は、顧客との信頼関係を築くことにかかっています。物怖じせずに初対面の人々と積極的に関わることで、信頼関係を築きやすくなります。
例えば、クライアントに商品やサービスを提案する際に物怖じせずにアプローチすることで、そのクライアントに自信が伝わり、提案に耳を傾けてもらいやすくなるでしょう。
少ない情報から仮説を立てられる
営業では、クライアントのニーズや課題を理解し、それに応じた提案を行うことが重要です。ニーズや課題を知るためには、クライアントから多くの情報を得なければなりません。しかし、クライアント自身が課題やニーズに気づいていない場合は、十分な情報を得ることが難しいでしょう。そのため、少ない情報から仮説を立てることが重要です。
データ分析ができる
顧客の行動分析、市場調査、売上データの解析など、さまざまなデータを用いた戦略策定がビジネス成功の鍵です。営業担当者は、データを活用してクライアントのニーズを理解し、適切な提案を行う必要があります。例えば、データから得られた情報をもとに、クライアントのニーズや課題を解決するであろう製品やサービスを提案することで、案件化につながる可能性が高まります。
論理的思考力がある
営業担当者は、クライアントのニーズや課題を解決できる製品やサービスであることを論理的に説明し、納得してもらう必要があります。根拠なく感情に訴えかけるような手法では、信頼関係は構築できないでしょう。
また、営業戦略の策定においても、論理的思考力は不可欠です。市場動向や競合情報を論理的に分析することで、適格な営業戦略を立案できます。
失敗から成功のヒントを学べる
営業担当者は、顧客との関係構築やセールスプロセスにおいて、成功と失敗の両方を経験するものです。成功体験だけではなく失敗からも学ぶことで、早く成長できるでしょう。
市場の状況は常に変化しており、次も失敗するとは限りません。失敗の原因を突き止めたうえで改善策を打ち出し、次につなげることが大切です。
相手の仕草一つから心情を読み取れる
コミュニケーションには、言語と非言語があります。営業担当者は、相手の仕草や表情から、その人の感情や態度を読み取ることが重要です。例えば、クライアントが不安や疑念を抱いている場合、それを仕草や言動から察知し、適切にリアクションを取ることで信頼関係を築きやすくなります。
営業未経験でも転職しやすい業界
営業未経験の場合、どの業界に転職すればよいか悩むことでしょう。次の業界は、未経験者も広く募集しているため、転職しやすいと考えられます。
不動産業界
不動産業界では、職種によっては市場分析や不動産取引の法律に関する知識の習得が必要です。新入社員向けに研修プログラムを提供している企業が多いため、未経験でも転職しやすいでしょう。また、顧客が簡単に購入を判断できない高額な商材を取り扱うため、人との信頼関係の構築に自信がある人に向いています。
保険業界
保険営業は、数ある保険商品の中から顧客のニーズに合ったプランを提案します。適している理由を論理的に説明し、相手を納得させる能力が求められますが、これは特別なスキルではありません。また、必要な資格は保険会社が取得をサポートしてくれることが多いため、未経験者でも挑戦しやすいでしょう。
自動車業界
自動車業界は車という高額な商材を取り扱うため、不動産業界と同じく商材の善し悪しだけではなく担当者との信頼関係も購入の可否に影響を及ぼします。製品知識や営業テクニックは必要なものの、コミュニケーションによって顧客との信頼関係を築けるかどうかが重要です。そのため、営業未経験でも挑戦しやすい業界といえるでしょう。
医療機器業界
医療機器営業は、医療機関に医療機器を売り込む仕事です。医療分野に関心や情熱がある人にとって大きなやりがいを感じられるでしょう。医師に医療機器の機能や従来品との違いを論理的に説明し、医療の質向上につながることを伝える必要があります。論理的思考力や分析力などがあれば、未経験でも挑戦できます。
IT業界
IT業界では、クライアントの課題を解決できるサービスを提供します。 IT業界は急速に進化し続けており、新たなテクノロジーやサービスが短期間で登場します。そのため、経験者と未経験者で結果に大きな差がつきにくく、未経験でも好成績を残せることも少なくありません。
トレンドの変化に敏感で、最新情報を集め続けられさえすれば、未経験でも活躍できるでしょう。
広告業界
営業担当者はWeb広告の重要性を伝えて案件化するだけではなく、クリエイティブ部門と連携し、クライアント企業に適した広告の制作をサポートします。また、データに基づいてターゲットを絞り込み、広告を運用しながら効果を測定することも必要です。
顧客と継続的に関係を構築する必要があるため、分析力はもちろんコミュニケーション能力に優れた人に向いています。
コンサルティング業界
営業とコンサルティングの両方で、優れたコミュニケーション能力が必要です。営業では顧客との信頼関係を築き、コンサルタントはクライアントとの対話を通じて問題を理解し、解決策を提案します。営業で培ったコミュニケーションスキルは、コンサルタントとしても役立つため、営業に向いている人はコンサルタントにも向いています。
営業が向いている人が伸ばしたい能力
営業が向いているからといって、最初から高い成果をあげられるわけではありません。次のような能力を磨くことで、未経験でも好成績を残せるようになるでしょう。
ヒアリング力
ヒアリング力は、顧客が何を求めているのかを的確に理解するために不可欠です。顧客の要望や課題を把握し、それに基づいて適切な提案やソリューションを提供する必要があります。また、適切なヒアリングを行うことで、顧客との信頼関係の構築につながります。
課題解決力
課題解決力は、顧客の問題やニーズを迅速に解決する能力です。顧客満足度が向上し、長期的な信頼関係を築くことにつながります。データの分析力のほか、少しの情報から仮説を立てられるスキルも必要です。
分析力
分析力を持つ営業担当者は、顧客のビジネス状況や課題を戦略的に分析できます。これにより、顧客に最適なソリューションを提案しやすくなります。複数のデータをかけ合わせて仮説を立てられるスキルもできれば習得しておきましょう。
まとめ
営業に向いている人は、コミュニケーション能力や分析力が高く、少ない情報から仮説を立てられる人です。これらのスキルを持つのであれば、未経験でも営業として活躍できる可能性が高いでしょう。ただし、転職先の社風や待遇、取り扱い製品・サービスなどもチェックして、自身に適した企業を見つけることが大切です。