新卒で就職したものの、実際に働いた結果、ミスマッチを感じて転職を考えるケースは一定数あります。特に2年目での転職は、「本当に今辞めてもいいのか」という不安から、判断が難しくなるケースも少なくありません。本記事では、新卒2年目で転職活動を始める際の注意点と、転職成功のためのポイントを具体的に解説します。2年目での転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
新卒2年目でも転職のチャンスはある
新卒2年目での転職はマイナスイメージをもたれることもありますが、実際には十分なチャンスがあります。ここでは、新卒2年目で転職を考える人の実情と主な転職理由を解説します。
新卒2年目での転職の現状
厚生労働省が発表した「新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)」によると、新卒入社後2年以内の離職率は24.6%となっています。一方、「第二新卒枠」を設けて積極的に採用を行う企業も多く、新卒2年目での転職が不利に働くとは限りません。
出典:新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)を公表します|厚生労働省
新卒2年目で転職を検討する主な理由
新卒2年目で転職を検討する理由はさまざまですが、以下のようなケースが多く見られます。
- 入社前の想定よりも収入が低かった
- 実際の業務が、当初の希望と異なっていた
- ハラスメントが常態化していた
- 長時間労働や休日出勤が続いていた
- 社内の人間関係でトラブルがあった

新卒2年目での転職が難しいといわれる理由3選
新卒2年目でも転職のチャンスはあるものの、企業によってはマイナスの印象をもたれることもあります。ここでは、新卒2年目での転職が難しいとされる理由を3つ解説します。
社会人としてのスキルが身についていない
入社後まもなく退職した場合、基本的なスキルやビジネスマナーが身についていないのではないかと懸念されることがあります。転職活動では、応募書類の書き方や面接時の受け答えを通じて、ビジネスマナーが備わっていることを適切に伝えましょう。
早期離職を懸念される
新卒入社から2年以内に退職した場合、「辞め癖があるのでは」「入社してもすぐに辞めてしまうのでは」といった懸念を企業側が抱くことがあります。こうした懸念を転職活動の中で払拭できないと、転職活動が難航する可能性があります。
仕事への意欲や熱意が不安視される
新卒2年目で退職した場合、早期離職に対する懸念に加え、仕事への意欲や熱意が十分であるか不安視されることがあります。多くの仕事は慣れるまで一定の時間がかかるため、「忍耐力がないのでは」「すぐに投げ出すのでは」といった印象を与える可能性もあります。
新卒2年目の転職を成功させるポイント
新卒2年目での転職はネガティブな印象をもたれやすいため、戦略的に進めることが重要です。ここでは、転職を成功させるための4つのポイントを紹介します。
第二新卒向けの求人を狙う
新卒2年目で転職活動を始める際は、まず第二新卒者向けの求人を確認するのが有効です。企業によっては「最低限のビジネスマナーが備わっている」「他社の文化に染まりすぎていない」などの理由から、第二新卒枠を設けていることがあります。実務経験や具体的な実績を求められないケースが多いため、積極的に検討するとよいでしょう。
業界・企業研究を徹底する
第二新卒で転職する際は、新卒時に就職活動を経験している場合でも、改めて業界・企業研究にしっかり取り組むことが大切です。業界や企業が求める人物像を正しく把握することで、転職後にどのように活躍できるのかを効果的に伝えやすくなります。また、入社後のミスマッチの防止にも有効です。
自己分析を改めて行う
新卒2年目で早期離職する場合、原因の多くは企業とのミスマッチにあります。転職活動を始める前に改めて自己分析を行うことで、自分に適した職種や働き方を客観的に判断しやすくなるでしょう。応募書類や面接時の自己PRにも効果的です。
転職エージェントを活用する
新卒2年目での転職活動に不安がある場合は、転職エージェントの活用がおすすめです。キャリアカウンセリングを通して自分に合ったキャリアプランを整理できるほか、ミスマッチの防止にもつながります。また、応募書類の添削や面接対策などの支援を受けられる点もメリットです。

新卒2年目で転職活動を行う際のコツ
ここでは、新卒2年目で転職活動を行う際のコツを3つ紹介します。転職活動を始める前にぜひチェックしてください。
転職理由は前向きに伝える
転職活動で退職理由を聞かれた場合は、できるだけ前向きな表現を心がけることが重要です。前職の不満や愚痴などのネガティブな理由をそのまま伝えると、「同じ理由で再び退職するのでは」と懸念される可能性があります。たとえ事実であっても、言葉選びや伝え方には十分注意しましょう。
早期離職になった理由を見つめ直す
転職活動を始める前に、「なぜ新卒2年目で退職を検討したのか」を冷静に分析しておきましょう。早期離職の原因を正しく把握していないと、同じ理由で再び退職する可能性があります。また、転職後も安定して働き続けるための対策を事前に検討しておくことも大切です。
現職で異動や配置換えができないか相談する
現職の人間関係や仕事内容に不満がある場合は、転職を検討する前に、異動や配置換えの可能性について上司に相談するのも一つの選択肢です。部署や担当業務が変わることで、転職理由となっていた悩みが解消されることもあります。
新卒2年目で転職を検討する際の注意点
ここでは、新卒2年目で転職を検討する際の注意点を4つ紹介します。転職活動の失敗を防ぐためにも、ぜひ参考にしてください。
漠然とした不満だけで転職しない
新卒2年目に限らず、「仕事が楽しくない」「他にもっと良い仕事があるのでは」といった漠然とした不満だけで退職してしまうと、転職後に後悔する可能性があります。転職を繰り返さないためにも、退職を検討する理由を紙に書き出すなど、客観的に自分の気持ちを整理することが大切です。
就活と同じ感覚で転職活動を進めない
就職活動と転職活動では、企業が求めるスキルや評価基準などが大きく異なります。就活と同じ感覚で転職活動を進めると、ミスマッチにつながる可能性があるため注意が必要です。自己分析や業界・企業研究を改めて行い、ゼロから取り組む姿勢が重要です。
キャリアダウンも受け入れる
新卒2年目で転職した場合、新卒入社時と比べて企業規模や年収が下がる可能性があります。2年目の時点では専門的なスキルや実績が十分でないケースも多く、すぐにキャリアアップを実現するのは難しいのが現実です。理想を追い求めすぎると転職活動が難航する可能性があるため、慎重に判断しましょう。
転職先が決まってから退職する
現職に不満がある場合でも、次の転職先が決まってからの退職が望ましいといえます。転職活動は時間がかかることも多く、無職の期間が長引くと収入面での不安に加え、焦って自分に合わない企業を選んでしまうリスクも高まります。
まとめ
この記事では、新卒2年目で転職する際の注意点や転職活動の進め方について解説しました。第二新卒枠を設けている企業も多く、新卒2年目でも転職のチャンスは十分にあります。ただし、転職活動をスムーズに進めるためには、転職エージェントの活用が効果的です。
Izulの転職エージェントでは、入社後のミスマッチを防ぐために丁寧にヒアリングを行い、キャリア形成を重視した伴走型のサポートを提供しています。転職を検討している方は、まずはお気軽にご相談ください。