20代での転職は、他の年代と比べて選択肢が多く、未経験の職種にも挑戦しやすいとされています。一方、結婚・出産といった将来のライフイベントを考慮しなければならず、転職活動に悩んでいる女性も多いのではないでしょうか。この記事では、20代女性の転職を成功させるポイントやおすすめの職種について解説しています。転職を検討している20代女性の方はぜひ参考にしてください。
20代女性の転職事情
女性向け転職サイト「type女性の転職エージェント」によると、年齢別の求人数は25歳から増加し続け、29歳でピークを迎えています。20代後半はある程度の社会人経験やスキルを身につけている方が多く、企業からの需要が高くなりやすい点が特徴です。また、結婚・出産といったライフイベントだけでなく、今後のキャリアアップや労働環境の改善のために転職を検討するケースも多く見られます。
年代別・転職のポイント
ひとくちに「20代女性」といっても、年齢によって転職を成功させるためのポイントは異なります。ここでは、20代前半と後半に分けて詳しく解説します。
20代前半の場合
20代前半の場合は第二新卒として扱われるケースが多く、経験やスキルよりもポテンシャルが重視される傾向にあります。未経験の職種にも挑戦しやすいため、仕事への意欲を積極的にアピールするとよいでしょう。また、社会人経験がある場合は最低限のビジネスマナーが求められます。
20代後半の場合
20代後半になると、転職先で即戦力としての活躍を求められるようになります。しかし、20代後半でも未経験の職種に挑戦することは可能ですので、これまでの業務経験や実績をどのように活かせるのか積極的にアピールしていくとよいでしょう。また、育休制度は入社1年以降でないと利用できない企業が多いため、直近で結婚や出産を予定している場合は注意してください。
20代女性に人気の転職先
転職で未経験の職種に挑戦する際は、理想のキャリアやライフスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。ここでは、20代女性の転職先として人気の高い職種を6つ紹介します。
事務職
事務職は基本的なパソコンスキルがあれば未経験から挑戦しやすく、ワークライフバランスを大切にできる職場が多いため、20代女性から高い人気を集めています。一方で、スキルを身につけづらく、他職種より給料が上がりにくい点がデメリットです。キャリアアップを目指したい場合は、医療事務や金融事務など専門性の高い事務を目指すとよいでしょう。
Web系
20代のうちに手に職をつけたいなら、ライター・デザイナー・マーケターといったWeb系の職種に挑戦するのもおすすめです。Web業界は市場の拡大が続いており、多くの企業で未経験者を歓迎しています。また、Web系職種は場所を問わず働きやすいことから、在宅ワークで子育てや家事と両立しやすい点もメリットです。
営業職
営業職は未経験歓迎の求人が多く、実績やスキルがなくても挑戦しやすい点が特徴的です。インセンティブを設けている企業であれば成果が収入に直結するため、年収アップを目指したい女性に適しています。ただし、業界・企業によっては残業や休日出勤が多く、ハードワークになる可能性があります。転職する前に、女性社員の割合や勤務年数なども併せて調査しておくとよいでしょう。
技術職
技術職は一見男性のイメージが強い職種ですが、現在では女性の技術者も多く存在しています。未経験者を積極的に採用する企業や入社後に研修を行う企業もあり、働きながら手に職をつけることが可能です。また、技術者は転職市場で需要が高いことから、出産などで一度離職しても再就職しやすいといったメリットがあります。
広報職
広報職も20代の女性から人気の高い職種です。主に取材を受けたり、プレスリリースやSNSの配信を行ったりと、会社の顔として活躍します。ただし、人気が高い分倍率が高く、経験者が優遇される傾向にあります。一方、未経験でも営業職や商品企画職などの経験があると転職で有利に働きやすいため、ある程度業績を積んだ20代後半に向いているといえるでしょう。
販売・サービス職
アパレル・美容系・雑貨店などで勤務する販売職やサービス職も、比較的20代の女性が多く働いている職種です。主に接客を行いながら、レジ打ちや品出し、在庫管理なども担当します。好きな商品を身近に触れられる点が魅力的ですが、立ち仕事で体力が必要・給料が上がりづらいといった点から、20代前半までの女性に向いているといえるでしょう。
20代女性が働きやすい転職先の特徴
ライフスタイルの変化に影響されず長く働くには、女性が働きやすい転職先を選ぶことが大切です。ここでは、その特徴を4つ紹介します。
育児経験者が多い
男女問わず育児経験のある社員が多い職場は、自然と育児への理解が高くなります。子どもの発熱や保育園からの呼び出しなどによる急な欠勤・早退にも柔軟な対応を受けやすく、育児と仕事の両立に適しているといえるでしょう。また、育児経験者同士であればお互い共感しやすいため、ストレスなく業務をサポートしあえる傾向にあります。
社内制度が整っている
企業によっては、さまざまな制度を独自に用意していることがあります。企業によって社内制度の内容はさまざまで、子ども手当や資格手当のようによく耳にするものから、昼寝制度やスポーツジム利用料負担のようなユニークなものまで多岐に渡ります。充実した社内制度はモチベーションの向上につながり、前向きに働きやすくなるでしょう。
ダイバーシティ推進企業
ダイバーシティ推進企業とは、多種多様な人材の登用を積極的に進める企業のことです。国籍・性別・年齢などによる区別を行わないため、古い価値観に囚われることなく女性が活躍しやすい環境といえるでしょう。育児中の時短勤務を導入している企業も多く、子育てと両立したい方にも適しています。
くるみん・えるぼし認定企業
「くるみん認定」と「えるぼし認定」は、それぞれ育児との両立支援や女性の活躍推進に取り組んでいるとして、厚生労働大臣からの認定を受けている企業を指します。認定を得るには実績を残さなければいけないため、女性が働きやすい環境が整っているといえるでしょう。なお、認定マークはホームページなどに掲載されています。
面接時の服装マナーを解説
企業から特に指定がない場合、面接はスーツで受けるのが一般的です。ただし、新卒・第二新卒以外の方はリクルートスーツは避けたほうがよいでしょう。ここでは、面接時の服装マナーについて詳しく解説します。
パンツスタイルの場合
パンツスタイルは快活な印象を与えるため、営業職などに適しています。ただし、カジュアルな印象になりすぎないよう注意してください。細身のシルエットやワイドパンツは避けるのがおすすめです。また、ズボン裾の長さはパンプスのヒールにかかる程度を目安にしましょう。
スカートスタイルの場合
スカートスタイルは柔らかく落ち着いた印象を与えるため、特に事務職や受付の面接に向いています。スカート丈には注意が必要で、立った時に膝の半分が隠れる程度の長さが適切です。スカートの形はタイトかセミタイトが基本ですが、スリットが深すぎるものは避けるようにしてください。
メイク・ネイル
面接時のメイクは、清潔感を保ちつつナチュラルな印象を与えるものが適しています。特にアイメイクやチークが濃くなりすぎないよう注意してください。一方、素の唇では血色が悪く見えてしまうため、リップはきちんと塗ることが大切です。ネイルについては薄いピンクやベージュなど自然な色に留め、ラメやストーンなどの装飾は避けましょう。
20代女性が転職する際の注意点
ここでは、20代の女性が転職する際に注意すべきポイントを3つ紹介します。転職活動の失敗を避けるためにもぜひチェックしてください。
自己分析でキャリアプランを明確化する
転職を成功させるには、自己分析が非常に重要です。これまでの経験や身につけたスキルを棚卸ししたうえで、自分の強みは何か、他の仕事にどのように活かせるのかを整理しておきましょう。そのうえで今後のキャリアプランを組み立てていくと、転職活動をスムーズに進めやすくなります。
将来の生活と仕事の比重を考える
20代での転職では、結婚・妊娠・出産といった大きなライフイベントが起きる可能性も考慮する必要があります。今の状況だけで転職先を決めてしまった結果、生活の変化によってすぐに辞めざるを得なくなるケースも少なくありません。将来どのような生活がしたいのか・どのような働き方がしたいのかを整理して、転職の軸を決めておくことが大切です。
条件の優先順位を決めておく
転職において希望の条件を優先するのは大切ですが、あまりにこだわりすぎると転職活動がスムーズに進まなくなってしまいます。条件面は優先順位をつけるようにして、給与面・勤務地・残業時間など絶対に譲れない条件のみピックアップしておくとよいでしょう。優先順位については今後のキャリアプランやライフプランをもとに決定するのがベストです。
まとめ
この記事では、20代女性の転職事情や転職成功のポイントについて解説しました。20代は未経験の職種にも挑戦しやすく、他の年代と比べて転職の選択肢が多い点が強みです。また、結婚・出産といった将来のライフイベントを想定して転職先を選ぶ必要があります。自分のキャリアプランを実現できる企業で長く働き続けられるよう、自己分析など事前準備は入念に行いましょう。今回の記事もぜひ参考にしてください。