反響営業は広告を展開し、反応した見込み顧客に対して営業活動をする手法です。この記事では、反響営業の仕事内容や必要なスキル、向いている人の特徴を解説します。営業職への転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
反響営業とは
反響営業とは、インターネットやテレビCM、DM（ダイレクトメール）などの広告媒体を通じた営業を展開するスタイルの営業手法です。メディアで宣伝活動を行い、レスポンスのあったユーザーを見込み顧客とします。
見込み顧客の反応や商材・サービスの種類に合わせて、ターゲットリサーチからプロモーション・販促の戦略などを展開し、それらのアプローチと連動させることで、効果的な営業につなげます。
反響営業は多額の広告費用がかかるため、不動産・自動車など高単価の商材やサービスを対象に実施されることが多い傾向にあります。
反響営業の仕事内容
一般的に「営業」と聞くと、積極的に顧客の元へと出向く「新規開拓営業」や「ルート営業」などをイメージする方が多いでしょう。しかし反響営業は、問い合わせてきた人を対象とする受動的なスタイルが特徴です。ここでは、反響営業の仕事内容について解説します。
メディアを活用した広告企画・出稿
広告から見込み顧客を獲得していくため、メディアを活用した広告企画・出稿は、反響営業のもっとも重要な仕事です。
自社のサービスや商品をどのように見せるか、消費者のニーズをいかに刺激するかが求められます。またメディアを利用して広告を展開する場合、規模が大きくなるほど予算も増加します。
見込み顧客に対する問い合わせ対応
広告によって興味を持った見込み顧客に対する、問い合わせや来店対応も反響営業の仕事です。見込み顧客の数が増えれば成約率は高くなりますが、確実に成約につなげるためのコミュニケーションスキルや営業力が求められます。
広告料に多額のコストを注ぎ込んでいる分、一つひとつのチャンスを逃さないことが重要です。問い合わせや来店など反応を示した見込み顧客の多くは、広告を見て商品に興味を持った新規顧客です。
したがって見込み顧客との接点は、一度きりの可能性が高いでしょう。そのため反響営業には、短時間で見込み顧客のニーズを確実につかみ、成約につなげられるスキルが必要です。
反響営業で得られるやりがいや楽しさ
顧客ニーズを反映した広告を展開できれば、反響を呼び、レスポンスを得ることでやりがいを感じられるでしょう。
また反響営業は自社商品に興味を持った人に対して営業活動をするため、新規開拓スタイルの営業よりも、顧客から敬遠される可能性が低くなります。
顧客ニーズを事前にリサーチ・分析し、適した提案ができれば、比較的成約を得やすい営業手法といえます。
反響営業に向いている人の特徴
反響営業には情報収集能力などのスキルに加え、プレッシャーへの強さなども求められます。ここでは反響営業に向いている人の特徴を紹介します。
情報収集能力や企画力に自信がある
反響営業は、消費者の関心や興味の対象を広告に反映する必要があります。そのためには、情報収集力や企画力が欠かせません。
企画した広告の反応が思わしくなかった場合、原因を突き止める分析力が必要です。情報収集力や企画力、現状分析能力など、マーケティング思考が備わっている人はターゲットニーズを把握しやすい人材といえます。ターゲットニーズの把握は成果にもつながりやすいため、反響営業がもつべき重要なスキルです。
プレッシャーに強い
反響営業に限らず、営業職はノルマが課せられており、目標数値達成が求められる職種です。そのため、一定の成績を求められることにストレスを感じない人は、反響営業に向いているといえるでしょう。また、プレッシャーを感じる場面の方がやりがいを感じる人にも向いている仕事です。
仕事に強いやりがいを求めている
反響営業には基本的にノルマが設けられているため、自分の評価を数字で示したい人におすすめの仕事といえるでしょう。
反響営業の営業スタイルには、自分の考えたマーケティング戦略に沿って行動できる魅力があります。自分の能力を最大限に使って営業成績を上げられるため、強いやりがいを感じることができるでしょう。
臨機応変な対応が得意である
反響営業は「待ち」の営業スタイルとされていますが、臨機応変な対応も求められます。見込み顧客の反応によっては、即座に興味のありそうな関連商材・サービスを提案するなど、ルートセールスや飛び込み営業のような「攻め」の営業を求められることもあるでしょう。
そのような場面でも固定概念に縛られない行動力を持ち、臨機応変に動ける人が反響営業に向いているでしょう。
反響営業に必要なスキル
希望する職種で働くためには、必要とされるスキルを持っていないと長く続けることが難しくなることもあります。ここでは、反響営業に必要なスキルをいくつか紹介します。自分の適性を見るためにもチェックしてみてください。
リサーチやデータ分析のスキル
反響営業はターゲット層に対して商品やサービスを紹介するだけでなく、広告の企画も担当します。ターゲット層がどのような情報に関心を持つのかを多角的にリサーチ・分析し、的確に広告に反映させる必要があります。
反響が取れなかった場合には原因を分析し、反響が得られるようにブラッシュアップしていかなければ成約率を高められません。そのため企画から実際の集客に至るまで、数多くのリサーチと分析をこなすスキルが必要です。
ロジカルシンキング
成約につなげるためには、商品やサービスへの興味・関心から、ニーズやベネフィットを見込み顧客に感じてもらわなければなりません。見込み顧客の求めるものは何かを的確に把握し、筋道を立てながら商品やサービスを説明することが求められます。
そのため、課題を体系的に整理して解決策へと導くロジカルシンキングは、反響営業に必須のスキルです。
ヒアリングスキル
レスポンスがあった見込み顧客から質問や疑問をくみ取って回答するには、見込み顧客のもつ課題や悩みを深掘りするヒアリングが重要です。
商品の購入やサービスへの契約は見込み顧客が納得して初めて成立するため、しっかりと要望や悩みを聞き取るスキルが欠かせません。
そのため、高いヒアリングスキルを有し、ニーズに合った提案が行える人は反響営業に向いているといえます。
反響営業に転職するには？
反響営業に応募するときは、担当業務を確認しましょう。反響営業の業務は広告宣伝担当と問い合わせ担当の2つに分けられ、担当する業務によって仕事内容が大きく異なってきます。
広告宣伝の場合はマーケティング、問い合わせの場合は営業要素が強い仕事といえるでしょう。
反響営業をはじめ、営業職は会社の売上を作る仕事であり、どの業界でも比較的転職しやすい職種とされています。また業務遂行にあたり資格が不要な場合が多く、応募のしやすさも特徴です。
まとめ
今回は反響営業の仕事内容や必要なスキル、向いている人の特徴を解説しました。
反響営業は広告媒体を使用して、見込み顧客を集める手法です。顧客のニーズを捉えた企画を検討する必要があり、リサーチ力や論理的な思考に長けている人は、反響営業に向いています。
また反響営業は比較的転職しやすい職種でもあります。転職を検討している方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
