リテール営業とは?業界の特徴や多い業種、必要なスキルを解説

2023年1月30日

2024年5月20日

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Izul広報チーム

Izul広報チーム

リテール営業は、商品やサービスを販売店ではなく個人に対して営業することを指します。「リテール営業ってどんな仕事内容なのかわからない」「どんな人がリテール営業に向いているの?」と疑問を持っている方も多いでしょう。この記事では、リテール営業の業務内容や特徴、必要なスキルについて解説します。また、リテール営業はどのような業種に多いのか、具体例も紹介します。

リテール営業は、営業職に関心がある方やスキルを身に付けたい方におすすめの職種です。本記事で紹介している業務内容などを把握し、転職活動の参考にしてください。

リテール営業とは

リテール営業とは、商品やサービスを販売店ではなく個人に対して営業することです。例えば食品を扱う企業の場合は、商品を販売する小売店に営業するのではなく、商品を購入する消費者個人に営業することを指します。

リテール営業と法人営業の違い

リテール営業が個人向けの商品・サービスを販売するのに対して、法人営業は企業や団体に向けて提案を行います。リテール営業と法人営業の主な違いは、「購入の意思決定から契約完了までの期間」と「成約後の金額規模」です。

リテール営業は自身と顧客の間のみで提案を行うのが特徴で、顧客が商品・サービスを気に入った場合はすぐに成約します。法人営業の場合は、自社・取引先ともに多くの担当者が関わり、企業内で合議が行われたうえで成約します。

リテール営業は契約までのスピードが早い反面、扱う商品・サービスによっては一件あたりの販売単価が低くなりやすい特徴があります。一方で法人営業は、成約までのプロセスは長いものの、商談がまとまれば一度に大きな金額が動きます。

リテール営業が多い業種

リテール営業が多い業種は次の3つです。

  • 金融業界
  • アパレル業界
  • 不動産業界

上記3つのほかに、自動車業界や人材業界などもリテール営業に含まれます。リテール営業と一口にいっても、業態や商品によって扱い方が異なります。

金融業界

金融業界におけるリテール営業は、店内で金融商品を販売する方法と外回りで既存の顧客に対応する方法の2通りがあります。

店内での業務は、住宅ローンや教育ローンなどのローン商品や投資信託、保険販売です。また、お客様の資産形成や資産計画についての相談も含まれています。

金融業におけるリテール営業は、中小企業に対して実施することもあります。そのため、販売する商品の金額が大きくなる傾向にあるでしょう。

アパレル業界

アパレル業界におけるリテール営業は、直接消費者に営業するのではなく、自社商品を扱う販売店スタッフに対して実施されます。

ディスプレイの仕方を考えたり、販売スタッフを教育したり、マネジメントやマーケティングの要素が強い業務です。そのため、実際に店舗に出て商品を販売することはありません。

不動産業界

不動産業界のリテール営業は、土地や建物の販売が基本的な業務です。個人に建売物件や賃貸マンションなどを提案するほか、地主に対しても不動産商品を案内します。

不動産業界に対するリテール営業は業務内容が幅広く、扱う商品の規模が大きくなっています。一件あたりの販売金額が小さくなりやすいリテール営業ですが、不動産業界では一件の契約で大きな金額が動くのが特徴です。

ほかの業界と比べると扱う金額や規模が大きいため、販売しにくい一面もあるでしょう。しかし、リテール営業のなかでも成果が大きい不動産業界は、商品を販売するやりがいを感じられる点が魅力です。

リテール業界の特徴

リテール業界の特徴は以下の2点です。

  • 顧客とのやり取りが重要視される
  • 契約までの期間が短い

リテール営業はどのような特徴を持っているのか理解できれば、営業のなかでも自分に合っているか判断できるでしょう。

顧客とのやり取りが重要視される

リテール営業は、顧客が自社の商品やサービスを気に入ってもらえれば、素早い購入につながります。

そのため、顧客とのやり取りや信頼関係が鍵を握ります。営業者との相性や人柄で商談が決定することもあるため、顧客の潜在的なニーズを把握し、感情を動かすことも必要です。コミュニケーションを重要視し、顧客の課題の解決が反映できる商品やサービスを提案することが大切です。

契約までの期間が短い

リテール営業は、商品提案から契約までの期間が短いことも特徴です。先にも述べたように、リテール営業は個人に対する営業のため、購入を決めるのは顧客です。

法人営業のように、さまざまなプロセスを経て決済されるわけではないため、意思決定から契約終了までの期間が短くなります。また、顧客先に足を運ぶ機会や一回の商談にかかる時間は、法人営業と比べると少ない傾向にあるでしょう。

リテール営業に必要なスキル

リテール営業には、以下で紹介する4つのスキルを保有しておくことが重要です。各スキルが高ければ、リテール営業として活躍しやすくなるでしょう。

  • コミュニケーション能力
  • 情報収集スキル
  • 商品・サービスの提案力
  • 個人ノルマを達成する力

コミュニケーション能力

リテール営業に必要なスキルに、高いコミュニケーション能力が挙げられます。

セールストークの得意な人が良い営業だと考える方もいるかもしれません。しかし、あくまで重要なのは自社の商品の良さを伝えられるスキルです。

何よりも顧客が商品に興味を持ち、話を聞いてもらえることが大切です。そのため、何気ない顧客の話から悩みを引き出せるヒアリング力も、コミュニケーション能力として求められます。

情報収集のスキル

自社で扱う商品に関することなど、常に新しい情報を把握しておかないと、顧客との信頼関係が崩れてしまう恐れがあります。

特に金融やアパレル業界は情報の動きが早いため、最新情報を積極的に集めなければなりません。

リテール営業には、新しい情報にアンテナを張り顧客ニーズに応えられる情報収集能力が求められています。

商品・サービスの提案力

個人への営業がほとんどを占めるリテール営業では、顧客のニーズを汲み取って最適な商品・サービスを提案するスキルが求められます。

いくらコミュニケーション能力に長けていても、顧客の悩みを解決できる商品・サービスの提案になっていなければ、購入にはつながりません。

単に契約金額が高い商品を売り込む方法は通用しないので、顧客の利益を第一に考えた提案プランを考えましょう。顧客との会話の流れから適切な商品やサービスを選び取り、魅力をわかりやすく伝える提案力・説得力を磨くことが重要です。

個人ノルマを達成する力

個人主義的な側面が強いリテール営業では、課せられたノルマを自身で管理・達成する力も求められます。

法人営業のように複数人のチームで営業を行うケースが少ないため、顧客とのやりとりや進捗管理、ノルマ達成に向けた目標設定などは自分で行う必要があります。

目標達成までのアプローチや数値管理も自身で行うので、達成に向けて努力する根気と目標を追い求めるストイックさが求められます。

まとめ

この記事では、リテール営業が多い業種や業界の特徴、必要なスキルについて解説しました。

リテール営業は顧客との距離感も近いため、信頼関係を築くことが大切です。また、顧客の話を十分に聞き入れ最適な提案をすることも重要です。

法人営業と比べると薄利多売になるため、成果が上がりにくいと感じるかもしれません。しかし、不動産業界などでは実績次第で大きな仕事を得られるチャンスもあります。

顧客とコミュニケーションを取りながら信頼関係を築いていきたい方にリテール営業はおすすめです。営業職に興味のある方は、リテール営業担当をキャリアのひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。

監修者・江部 臨太郎

江部 臨太郎

新卒からアパレルショップ「FREAK'S STORE」に4年勤務。顧客売上全国1位を達成し副店長に昇格後、うなぎ屋「のだや」に転職。ホール責任者として2年勤務し、1年間の無職期間を挟み、リクルートに入社。広告メディア「SUUMO」を取り扱う一気通貫型の法人営業に2年間従事し、在籍期間で合計6回の社内表彰を獲得。その後、転職サイトdodaなどを取り扱うパーソルキャリアの新規事業開発室「Innovation Lab.」に転職。サービス業向けのDXを行うバーティカルSaaS「Sync Up」の新規事業立ち上げにBizサイド1人目としてジョイン。SaaS型パイプラインセールスの基盤構築と事業拡大に貢献。その後、パーソルイノベーションに転籍し、同事業部で計2年間、社内スタートアップの "0→1" フェーズに携わり、現職へ。執行役員として人材紹介サービス「Izul」の立ち上げに参画。現在はIzulの事業全体の戦略推進担当を担いながら、キャリアアドバイザーチームのマネジメント、及び自身もプレイヤーとして活動中。同時に個人事業主として、住宅メーカーやインテリアショップなどtoC事業者に向けたコンサルティング業務に従事している。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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