始末書とは?その書き方、ポイント、作成が必要となるシチュエーションを解説

2023年10月10日

2024年4月26日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

仕事をする中で何らかのミスやトラブルを引き起こした場合、始末書の提出が求められることがあります。今回は、始末書の概要や目的、記入時のポイントや作成が必要なケースについて紹介します。基本的な始末書の書き方やよくある疑問にも回答しているので、ぜひ参考にしてください。

始末書とは

始末書とは、業務中のミスや取引先とのトラブルが発生した際、自身が所属する企業に対して謝罪・反省の意思を示すための書類です。ここでは、始末書を作成する目的や他の文書との相違点を解説します。

始末書を作成する目的

始末書は、ミスやトラブルに対する「反省」と「再発防止」の意思を示す目的で作成する書類です。始末書を作成することで、反省と再発防止の意識が高まりやすくなります。また自社に対して、ミスやトラブルの要因や事実関係を明らかにする目的で作成されます。

反省文・顛末書との相違点

始末書と混同しやすい書類が、反省文と顛末書です。ここでは始末書と反省文や顛末書との違いについて詳しく解説します。

反省文は自身の行動の改善を目的とした文書であり、個人的な書類として活用されるのが特徴です。始末書を提出すると企業からペナルティーを受けることがあるのに対し、反省文はミスやトラブルを再発させないよう気持ちを改める意味で作成するもので、企業からのペナルティーはありません。

顛末書は、ミスやトラブルが「なぜ発生したのか」その全経緯を報告するために作成される社内向けの文書です。始末書と大きく異なる点は作成者で、顛末書は直接関与しない立場の人間が作成します。ミスやトラブルを引き起こした人物の上司が、客観的な視点で作成するのが顛末書です。

始末書を書くことになる主なケース

始末書は遅刻や欠勤の多発、自社・取引先へ損害を与えた場合などに作成が求められます。また、社内規則に違反した際も、始末書が必要です。ここでは始末書を書くことになるケースについて、詳しく解説します。

遅刻・欠勤を繰り返す

正当な理由もなく、遅刻や欠勤を繰り返した場合に始末書の作成・提出が求められます。家庭や体調の事情がある場合以外の遅刻と欠勤の多発は、始末書提出の対象になることを覚えておきましょう。

自社・取引先に損害を与えた

業務中のミスが原因で自社や取引先が損害を被った場合、始末書の作成が必要となります。また、ミスやトラブルが長期間放置され、それが結果的に大きな損害につながった場合も始末書の提出が必要となります。

社内規則に違反した

社内規則やコンプライアンスに違反したり、人間関係のトラブルを引き起こしたりした場合など、社内の風紀を著しく乱したときも、始末書の作成と提出が必要となります。

始末書の書き方

ここでは、始末書の基本的な書き方を4つの手順に分けて紹介します。始末書は、以下の手順で書くのが一般的です。

  1. 日付・宛先・自署
  2. 表題
  3. 年月日・日時
  4. 事実内容

それぞれのステップで何を書くのか、詳しく解説します。

1:日付・宛先・自署

始末書の冒頭には、日付・宛先を記載し、自筆で署名してください。日付は文書の右側上部、宛先は左側上部に記載するのが一般的です。日付と宛先は、表題よりも上の位置に記載します。署名は日付と宛先よりも下の位置で、かつ右側に位置するよう記載してください。ただし、事実内容の下に署名を記載するケースもあります。

2:表題

一目で始末書だとわかるよう、表題を書きます。始末書の上部に中央寄せで「始末書」と記載してください。Webで作成して始末書を提出する場合は、ファイル名の冒頭を「始末書」にする必要があります。

3:年月日・日時

始末書における年月日・日時は、トラブルやミスが発生した時点の情報を指します。正確に記載し、かつ時系列順に簡潔に事実を並べることも大切です。年月日と日時を正確に書くことで、読み手がストレスなく始末書の内容を確認できます。

4:事実内容

年月日・日時まで記載したら、始末書の「本筋」となる事実内容を書きます。事実内容を書く際は、正確かつ虚偽のない内容を意識してください。事実関係を正確に記載したうえで、反省と再発防止の意思を示す文章を書き足します。末尾・右側に「以上」と記載し、始末書の作成は完了です。

始末書を書くうえでのポイント

始末書は、簡略化を意識しつつ、嘘を書かないことが大切です。また、提出するタイミングを考えることも、始末書作成において重要です。ここでは、始末書を書くうえで押さえておきたい、3つのポイントを解説します。

簡略化を意識する

始末書を書くうえでは、簡潔さ・正確さを意識することが大切です。反省・謝罪の意思、ミス・トラブルの内容を、できるだけ簡潔かつ正確に記載してください。また自身に過失があること、再発防止における対策も記載します。回りくどい表現は使用せず、誰が読んでも内容を把握できるような書き方を意識してください。ただし、簡略化を意識するあまり内容が薄くならないように注意しましょう。

嘘は書かない

始末書には嘘を書かず、ミス・トラブルの内容を正確に記載してください。自身の過ちを正当化せず、事実のみを書くことが大切です。保身や言い訳と捉えられるような文章も、始末書に記載すべきではありません。仮にトラブルの原因が自身ではなくても、責任転嫁する文章は書かず、自身が未熟であったと素直に反省し謝罪しましょう。

提出のタイミングを考える

始末書は、いつ提出するか考えることも重要です。基本的にはミスやトラブルが発生し、対処した段階で作成します。始末書には再発防止の対策を記載する必要があるため、ミスやトラブルが発生してすぐ作成するのではなく、一旦解決した段階で作成してください。ただし、解決に時間がかかる場合や原因が明確にならない場合は、上司にその旨を報告し、作成に時間を要する旨を伝えましょう。

始末書に関するよくある疑問

ここからは、始末書に関するよくある疑問とその回答を紹介します。始末書と解雇の関係性にも触れているので、よく読んでいざというときに備えておきましょう。

Q.始末書は必ず提出しなければならない?

自身のミスが原因で自社・取引先に損害を出した場合は、始末書の提出が求められます。ただし就業規則に提出が必須の旨が書かれていなければ、提出は強制されません。始末書は法的拘束力のある文書で、ミスやトラブルの「証拠」としても活用されます。そのため自身のミスが原因で自社・取引先に損害を出したとき、ほとんどのケースにおいて作成・提出が求められると覚えておいたほうがいいでしょう。

Q.始末書の提出方法は?

手書きの場合は、A4もしくはB5サイズの用紙に必要項目を記載し、提出します。提出の際は、必ず封筒に入れましょう。封筒に入れる際は、始末書を三つ折りにするのがビジネス上のマナーです。Webから提出する場合は、入力漏れや文字化け、宛先や日付のミスがないよう注意してください。

Q.始末書を何回書いたら解雇される?

始末書を何回書いたら解雇されるのかは、企業ごとに異なります。労働契約法において、解雇には「客観的かつ合理的な理由」が必要であり、社会通念上解雇に相当するかどうかが重要になります。そのため、始末書を書いた回数が解雇に直結するとは一概に言い切れません。

「始末書を3回書いたら解雇」としている企業もあれば「回数ではなく損害額に応じて解雇」としている企業もあります。始末書はあくまで、事実関係の確認や反省・再発防止の意思を示す書類です。そのため「始末書を何回書いたら解雇」と設定していない企業もあります。

まとめ

始末書とはミスやトラブルの発生時に、自社に対して謝罪・反省の意思を示す文書のことです。再発防止策を考案し、自社との認識をすり合わせるためにも使用されます。始末書を書かずに済むのに越したことはないものの、書かなければならないケースや基本的な書き方、書くうえでのポイントは押さえておいたほうがいいでしょう。今回解説した内容を、始末書に関する基礎知識としてください。

監修者・齊藤 穂奈美

齊藤 穂奈美

株式会社日本アクセスで原料の調達・営業を担当→株式会社ファミリーマートへ出向し中食部門の商品担当として従事→出産を機に会社を退職。WEBクリエイターとして独立し、経営者の集客・広報全般をサポート。 現在はIzulで両面コンサルタントと広報を担当。プライベートでは2人の子を育てる母。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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