社会人基礎力の必要性とは?構成要素や身につけ方・鍛え方について解説

2024年2月20日

2024年4月26日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

社会で活躍するために必要な力として「社会人基礎力」が注目されています。社会人基礎力はもともと「学校が教えていることと、企業が求める能力には齟齬があるのでは」という疑問から生まれたものです。また社会人基礎力は、転職でも必要な能力として考えられるようになってきました。

この記事では、社会人基礎力とはどのようなものか、構成要素や鍛え方、社会人から身につけるのでは遅いといわれている理由についても解説します。

社会人基礎力とは

社会人基礎力とは、社会活動のなかで多様な人材と仕事を進めるために必要となる基礎力のことです。また、専門知識を活かすための基盤となる力のことも指します。

なぜ社会人基礎力が求められるのか

人生100年時代といわれている今、それぞれのライフステージに合わせて必要なスキルをアップデートしていくことが求められています。常に学び続けるのはもちろん、実績・経験を振り返りながら前に進んでいかなくてはなりません。

環境が日々変化しているため、一度学んだ知識やスキルだけでは人生を豊かなまま終えることができなくなりました。社会人基礎力は普遍的なスキルでもあり、幅広い年代に求められているものです。自身の持っている専門知識を活かすためにも必要となる基盤であり、どのように環境が変化しても、活躍できるような人材になるためにも欠かせません。

社会人基礎力における3つの能力

ここでは、社会人基礎力における3つの能力についてそれぞれ解説します。以下が、社会人基礎力における3つの能力です。

  • 前に踏み出す力
  • 考え抜く力
  • チームで働く力

前に踏み出す力

前に踏み出す力(アクション)は、失敗しても粘り強く前に進む力のことをいいます。指示待ちで自分から行動しない人よりも、物事を能動的に捉え自ら状況を変えていく強さが求められているのです。前に踏み出す力は、以下の3つの要素が含まれるのも特徴です。

  • 物事に取り組む「主体性」
  • 周囲など他人を巻き込む「働きかける力」
  • 目的を確実に達成するための「実行力」

考え抜く力

考え抜く力(シンキング)は、常に物事に対して疑問を持ち、どうしたら改善していけるのかを考える力のことです。現状を分析し目的・課題を見つける「課題発見力」はもちろん、適切な解決方法を考える「創造力」や、そのためのプロセスを考える「計画力」を明確にします。考えるだけではなく、納得できるまで諦めない強い心や自律的な考え方が求められています。常に最善のものは何かを見つけられる能力です。

チームで働く力

チームワークは、多様な人のなかでつながりを意識し協働力を生み出します。以下の5つは、チームで働くために必要だと言われている要素です。

  1. 自分の意見をわかりやすく整理し伝える、発信力
  2. 相手の意見や話を丁寧に聴き、話しやすい環境を整える、傾聴力
  3. 相手の意見を尊重し、引き出すこと、深く理解する、柔軟性
  4. 関係性を瞬時に理解し把握する、情況把握力
  5. 社会のルールや約束を守るための、規律性

いずれもチームで働くうえで欠かせないものです。自分の考えに固執することなく、さまざまな考え方があることを理解し受け入れる力も、社会人基礎力につながります。

社会人になってから社会人基礎力を身につけるのは遅い?

結論からいうと、社会人基礎力は社会人以前から身につけるべきです。以下は、社会人になる前に必要な教育方針における3つの柱としてあるものです。

  • 知識及び技能の基礎
  • 思考力、判断力、表現力等の基礎
  • 学びに向かう力、人間性等

社会人基礎力を社会人になってから身につけるのは遅く、幼児期・学生時代から身につけていくことを意識しつつ、継続して育成することが大切です。

人間の脳の9割は6歳までに完成するといわれています。成功体験の多い子どもは、誰からいわれることなく積極的に挑戦し、どのようなことも上達しやすいのが特徴です。ただ、子どもによってはは他の人よりもできないものが多いと、自信を失ってしまうこともあるでしょう。学校の成績も同様で、脳の9割が完成する6歳時点で将来のおおよその順位が決まってしまうのです。

社会人基礎力と人生100年時代の関係性

人生100年時代においては、生涯で働く期間も長くなります。定年退職したあとも仕事をするのが当たり前の時代がやってきます。経験だけで続けるのは容易なことではなく、活躍し続けるためにも、社会人基礎力を「学ぶこと」の必要性も高まっているのです。

何を学ぶべきか

これからの「学ぶ」は、働くことはもちろん、必要なスキルを積極的に取得していかなくてはいけません。学び続けることの大切さを知り、大人として学ぶことの楽しさを追求していく必要があります。何を学ぶべきか考えることが出発点であるという考え方です。

どのように学ぶか

目的を実現させるためには、どのように学ぶかが重要です。視野を広げつつさまざまな体験や経験を組み合わせて能力を高めなくてはいけません。そのためにも、社会人基礎力を学ぶ目的を明確化し、チームで働く力をつけていくことが大切です。

どのように活躍するか

自己実現はもちろん、社会貢献のために何ができるのかを考えます。そのためにも価値の創出を目的に行動していくことが求められています。前に踏み出す力がより重要です。

この3つの視点のバランスを意識し、図り続けることで自分の立ち位置が相対化されます。社会人基礎力を有効的に発揮するのはもちろん、社会で活躍できる人材になれるのです。

社会人基礎力の身につけ方・鍛え方

社会人基礎力について知ると、社会人として足りていない部分に気付かされるのではないでしょうか。実際、社会人基礎力すべてを完璧に身につけられている人ばかりではないのも実情です。

不足している能力があることは、決して悪いことではありません。ここからは、これから転職を考えている人に向けて、社会人基礎力の身につけ方や鍛え方のポイントを解説します。

日頃から社会人基礎力を意識する

社会人基礎力は、普段の生活のなかで意識し行動しているうちに身についていくものです。すぐに結果が出るものではないため、まずは社会人基礎力を身につけるよう意識しましょう。得意なことはどんどん伸ばしていくこと、不得意なことは改善していくことも大切です。

自身の能力を把握する

社会人基礎力を身につけるためにも、まずは自分の得意なこと、不得意なことを客観的に認識することも大切です。自分でわからない人は、家族や友人など第三者に聞いてみるのも一つの方法です。自分では気付かない能力が隠れていることもあるでしょう。

未経験の仕事に挑戦する

どの程度の社会人基礎力があるのかわからない人は、あえて未経験の仕事に挑戦する方法があります。特に若手社員の場合、経験したことのない仕事に積極的に挑戦することは、前に踏み出す力そのものです。考え抜く力も必要であり、周囲の力を借りなくてはいけないこともあるでしょう。社会人基礎力をフル活用できる方法としてもおすすめです。

産学連携教育・インターンシップを受ける

企業にとっても人材育成は大きな課題です。そのため育成プログラムを提供している企業も多く、人員の配置や研修制度、インターンシップなど社会人基礎力の向上につながる施策を多く実施しています。

研修を外部に依頼するだけでなく、学生であれば産学連携教育を活用する方法もあります。社会人基礎力を具体的に理解するためにも、社会人と行動をともにして一緒に課題を解決していくのです。どう考えているのかを理解し、同じように行動すると見えてくるものもあります。

まとめ

社会人基礎力は、日々のなかで意識し続けることで身についていきます。どうして求められているのかがわかると、その必要性も見えてくるのではないでしょうか。人生100年時代に活躍し続けるためにも、この記事を参考に「学び」「統合」「目的」の視点を持ち、意識して行動しましょう。

監修者・竹節 正輝

竹節 正輝

日本郵便 本社IT新規事業→パーソルキャリアにて個人表彰、新規事業創出プログラムDrit大賞→パーソルイノベーション株式会社 地方副業Loino PdM 霞ヶ関でキャリアをスタートしたのち、転職サイトdoda、事業立ち上げも経験。キャリアアドバイザーとイントレプレナーの2つの顔を持つ。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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