営業活動を円滑に進め、成約につなげるためにはアポイントメールが有効です。しかし、アポイントメールをどのように作成すべきかわからず、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
今回は、アポイントメールの作成方法や、アポイントメールが持つ効果・例文を紹介します。アポイントメールを取引先に送信するうえで注意すべきことも紹介しているので、営業活動を円滑に進めるための参考にしてください。
アポイントメールの効果とは
アポイントメールには、以下の効果があります。
必要な情報を漏れなく伝えられる
電話や対面ではなくメールでアポイントをとることで、情報の伝達漏れを防止できます。アポイントの内容はもちろん、資料やWebサイトを送れるため、より正確な情報を渡せることもアポイントメールが持つ効果です。
アポイント当日の内容を確認しやすい
メールに残しておくことで、アポイント当日の内容を確認しやすくなります。万が一先方がアポイントのことを忘れてしまっても、こちらからリマインドメールを送ることで思い出してもらえることでしょう。リマインドメールはアポイントの1~3日前くらいに送るのがポイントです。
送信先に負担がかからない
対面や電話での連絡は、先方の作業を中断することになってしまいます。しかしメールであれば、先方が都合のよい時に確認できるため、負担がかかりません。また、対面・電話でのコミュニケーションより内容を確認・把握しやすいのも、アポイントメールのメリットです。
アポイントメール作成のポイント
アポイントメールは、以下に挙げるポイントを参考に作成してください。
- 大まかな内容がわかる件名にする
- 簡潔かつ的確な本文を書く
- 正しい敬語を使用する
- 顧客側のメリットを明確にする
- アポイント・返信日を掲示する
大まかな内容がわかる件名にする
本文を開かずともある程度を把握できるよう、わかりやすい件名をつけてください。「弊社サービスについてのご案内」「○月○日のアポイントに関するご連絡」など、件名で本文に書かれている内容を予想できるようにしましょう。
簡潔かつ的確な本文を書く
本文の内容は「5W1H」を活用してわかりやすく作成してください。
- Who(だれが)
- When(いつ)
- Where(どこで)
- What(何を)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
5W1Hを意識しつつ、最初に結論を書くよう意識することも大切です。まず結論を書き、そのうえで詳細を書き進めるとわかりやすい本文を作成できます。
正しい敬語を使用する
電話や対面とは異なり、アポイントメールは顧客の手元に残るものです。そのため、より一層敬語に対する意識を持つ必要があります。たとえ本文の内容自体が顧客にとって魅力でも、敬語が正しく使えていないだけで印象が悪くなります。
顧客側のメリットを明確にする
こちらが伝えたいことだけを記載したアポイントメールでは、テンプレート化したものと認識されて好印象にはつながりません。送信する企業の課題やメリットを明確にしたうえで、アポイントの内容と結びつけた本文を書くことが大切です。
アポイント・返信日を掲示する
アポイントメールの本文には、実際に訪問・面談できる日の候補をこちらから掲示してください。「もしよろしければお話がしたい」という旨だけでは、アポイントにつながらないことがほとんどです。こちらからお願いするのであれば、複数の日程を掲示し、そのうえで顧客に選択してもらう形をとりましょう。また、先方にスケジュールをとってもらいやすくするため、返信を促す文言を期限付きで掲示するのもおすすめです。不躾と捉えられやすいリスクはあるものの、先方の決断を早める効果が期待できます。
【顧客種別】アポイントメールの書き方・例文
ここではアポイントメールの書き方を、新規顧客・既存顧客とで分けて紹介します。
新規顧客
【件名】弊社サービスのご提案について
○○株式会社
○○部
○○様(ご担当者様)突然のご連絡失礼します。
株式会社○○の○○と申します。この度、貴社の事業活性化に弊社の製品が役立てられるのではと思い、ご連絡をいたしました。
ぜひ○○様とお会いし、直接ご紹介させていただきたいため、下記の日程でご検討くださいますでしょうか。
- ○月○日(○)○時〜○時
- ○月○日(○)○時〜○時
- ○月○日(○)○時〜○時
- ○月○日(○)○時〜○時
上記以外でも、○○様のご都合の良い日程をご掲示くだされば幸いに存じます。
ご多忙のところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願いします。自署
既存顧客
【件名】弊社新サービスのご提案について
○○株式会社
○○部
○○様(ご担当者様)いつもお世話になっております
株式会社○○の○○です。今回は、弊社の新サービスについてご案内させていただきたく、ご連絡いたしました。
貴社の課題感をお伺いしたうえで、弊社サービスの具体的な活用イメージをお伝えできればと存じます。下記日程でご都合はいかがでしょうか。
- ○月○日(○)○時〜○時
- ○月○日(○)○時〜○時
- ○月○日(○)○時〜○時
- ○月○日(○)○時〜○時
上記以外でも、○○様のご都合の良い日程をご掲示くだされば幸いに存じます。
ご多忙のところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願いします。自署
【シチュエーション別】アポイントメールの書き方・例文
上記で紹介した顧客別の書き方を把握したうえで、アポイント獲得時・アポイント1〜3日前で本文を書き分けることも大切です。また、アポイント終了後、お礼のメールを送ることも忘れてはいけません。
アポイント獲得時
【件名】○月○日のアポイントについてのご連絡
○○株式会社
○○部
○○様(ご担当者様)お世話になっております。
株式会社○○の○○です。先ほどは面談の日程を調整いただき誠にありがとうございます。
指定いただきました、○月○日(○)○時にて貴社へお伺いいたします。当日はどうぞよろしくお願いします。
自署
アポイントのリマインド
【件名】明日のアポイントについてのご連絡
○○株式会社
○○部
○○様(ご担当者様)お世話になっております。
株式会社○○の○○です。先日は面談の日程を調整いただき誠にありがとうございます。
日程が近づいて参りましたので、改めてご案内いたします。お約束の通り、○月○日(○)○時にて貴社へお伺いいたします。
この度はご多用の中お時間をいただきまして、誠にありがとうございます。それでは、当日は何卒よろしくお願いいたします。
自署
営業後のお礼
【件名】本日はご対応いただきありがとうございました。
○○株式会社
○○部
○○様(ご担当者様)お世話になっております。
株式会社○○の○○です。本日はお忙しい中お時間を確保していただき、誠にありがとうございました。
引き続き、貴社のお役に立てるよう弊社サービスについてご提案させていただければと存じます。本日の面談内容と議事録もお送りいたします。
ご確認のほどよろしくお願いします。【本日の打ち合わせ内容】
- 〜
- 〜
ご不明な点がございましたら、何なりとお申し付けください。
今後ともよろしくお願いします。自署
アポイントメールを送る際に注意すべきこと
アポイントメールを送る際は、送信時間や返信時間に配慮することが大切です。
送信する時間
出社直後や昼休憩、退勤時間などを避けて送信してください。送信時間の配慮がされていないと、ビジネスマナーがなっていないと判断されてアポイントを獲得できなくなる可能性もあります。スマートフォンなどのモバイル端末にメールが転送されることも配慮し、早朝や深夜に送ることも避けるべきです。
返信までの時間
先方からアポイントメールの返信が来たら、できるだけすぐ返信してください。アポイントメールに返信があるということは、少なからず「メールの内容に興味を持っている」といえます。先方の興味関心が薄れないよう、返信のタイミングが重要であることを認識しておきましょう。
まとめ
今回は、アポイントメールの効果や書き方、作成時のポイントや注意点について紹介しました。アポイントメールは自社のサービスをアピールしたり、既存顧客にアプローチする手段として、対面や電話以上に重要視される場合があります。今回紹介したアポイントメールの内容を参考に、自社のサービスの活性化や顧客の課題解決につなげましょう。