「了解しました」は間違った敬語?言い換えパターンや例文と合わせて解説

2023年4月24日

2024年11月27日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

さまざまな敬語が飛び交うビジネスシーンにおいて、正しい敬語なのかどうか迷う言葉がいくつか存在します。今回紹介する「了解しました」は、その代表例といえるのではないでしょうか。
「了解しました」は敬語として誤っているのか、正しい使い方や言い換えパターンの観点で解説します。また、メールで「了解しました」を扱う場合のマナーについても触れているので、自身の敬語に対する認識を改める意味でも本記事の内容をぜひ参考にしてください。

「了解しました」は失礼に値する言い回し?

「了解しました」は、上司に対して使う表現としては誤りです。もともと「了解しました」という表現は、ある事象に対して理解し、承認することを意味します。上司から部下へ使われることはあっても、部下から上司への使用は不適切とされます。
ちなみに「了解しました」は、下記に挙げる表現と同様の意味を持っている言葉です。

  • 納得しました
  • わかりました
  • 理解しました

普段からビジネスシーンでの会話を交わしている方にとっては、上記が上司に向けて使う表現として適していないことは理解できるのではないでしょうか。
「了解しました」が失礼にあたるかどうか悩んでしまった場合は、上記の表現に該当することを認識しておくと自ずと不適切な表現であることがわかります。「了解しました」は、あくまで同僚や部下など、フランクな関わり方が可能な人物に対して使える表現だと認識しておきましょう。

「承知いたしました」との違い

「承知」という言葉には、相手の事情を知っている・わかっているといった意味が込められています。「承諾」や「聞き入れる」といった意味を持つ言葉でもあります。
上司に使う際は「了解しました」よりも「承知いたしました」の方が失礼にならないといえるでしょう。ただし、何に対して「承知」したのかを明確にしておかないと、かえって失礼にあたる恐れもあるため注意が必要です。

「かしこまりました」との違い

「了解しました」よりも丁寧な表現として「承知いたしました」があり、さらに丁寧な表現に「かしこまりました」があります。目上の方をつつしんで承るという意味合いをもつため、ただ聞き入れるだけでなく「快諾」していることを伝えられる言葉です。
上司や取引先に使うのはもちろん、顧客の要望に対して使われる表現でもあります。「かしこまりました」を使用すれば、相手に不快感を与えることはほとんどないといえるでしょう。

英語でニュアンスを伝えたい場合は?

英語で「了解しました」と伝える際は、以下の表現を使用しましょう。

  • OK
  • All right
  • Sounds good

上記はいずれも「了解」や「わかりました」という意味合いの表現です。フランクな関わり方が可能な相手に対しては、上記の英語表現を使用しても問題ないでしょう。

ただし、英語を使って会話する相手が、目上の立場の人で、敬う必要のある相手の場合は上記の表現は適していません。「承知いたしました」や「かしこまりました」の意味をもつ、以下の表現を活用しましょう。

  • Of course
  • Sure
  • Certainly
  • Absolutely
  • Definitely
  • You got it

ビジネスに最も適した敬語は?

ここまで触れた内容からもわかるように、敬語として最も活用しやすいのは「かしこまりました」です。フォーマルな表現の代表であるため、ビジネスにおいて活用できる敬語としてはもっとも丁寧であると認識しておきましょう。「承知いたしました」でも問題はないものの、相手によっては失礼と捉えられる可能性もあります。万が一のことを考えて、目上の方に対して了承の意を伝える場合は「かしこまりました」に統一しておくことがおすすめです。

「了解しました」を正しく伝える例文

「了解しました」はあくまで、部下や同僚などフランクな対応が可能な人に対して使う表現です。その点を踏まえて、以下に挙げる例文を参考にしてください。

・集合場所変更の件、了解しました。
・了解しました。後ほどメールで詳細をお送りいたします。
・本日18時集合とのこと、了解しました。
・明日の会議、全員参加とのことで確かに了解しました。

「了解しました」の言い換えパターン

「了解しました」の表現を使用するか迷った場合は、以下に挙げる言い換えパターンを使用するのがおすすめです。「承知しました」や「かしこまりました」などの表現と合わせて、覚えておくと良いでしょう。

「拝承しました」

「承知しました」をよりへりくだった表現を「拝承しました」といいます。拝承とは、つつしんで承ることを意味する言葉です。どちらかといえばフォーマルな表現となるため、同僚や部下に使うことは少ないかもしれません。

「了承いたしました」

「了解しました」と同様の意味をもつ表現です。そのため、上司に使うと失礼にあたります。「了解して承認した」という言葉の略でもあるため、ほとんど「了解しました」と同じ表現であると認識しておきましょう。

メールにおける「了解しました」のマナー

普段の会話だけでなく、メールで「了解しました」と伝える場面も少なからずあるでしょう。ここでは、メールで「了解しました」と伝える際のマナーについて解説します。

上司に「了解しました」と返信するのは失礼?

何度も触れているように、そもそも「了解しました」という表現自体が上司や取引先に対して失礼にあたる表現です。そのため、メールでも「了解しました」は使用しないようにしてください。「承知しました」や「かしこまりました」など、目上の方に対しての表現に置き換えてメールを作成しましょう。

メールで「了解」のニュアンスを伝えたい場合は?

メールを返信する相手と自分との関係性を把握したうえで、了解のニュアンスを伝えることが大切です。上司であれば「承知しました」や「かしこまりました」を使用しましょう。同僚や部下であれば、先ほども紹介した例文を参考にメールを送ってください。

「了解しました」への返信について

自分の上司から「了解しました」と記載されたメールが届く場合もあるでしょう。結論、上司からの「了解しました」メールには、必ず返信する必要はありません。ただしビジネスマナーとして、メールは送り主が終わらせるものという認識があります。自分が発信して会話が始まっている場合は、あくまでメールを終わらせるのは自分であることを前提にしましょう。

まとめ

「了解しました」は、上司に使う敬語としては正しいものではありません。あくまで同僚や部下など、距離の近い間柄の相手に対して使用するものだと認識しておきましょう。上司や取引先といった目上の方に、了解したという意思を伝える際は「承知しました」や「かしこまりました」といった表現を使用してください。特に「かしこまりました」は、もっとも正しい敬語表現です。どのように伝えるべきか悩んだ場合は「かしこまりました」を使用しておけば間違いはないでしょう。
「了解しました」は、あくまで了解したことをわかりやすく伝えるための表現です。ビジネスマナーとして正しい表現ではないことを覚えておきましょう。今回は「了解しました」の英語表現や言い換え、メールでのマナーにも触れているので、ぜひお役立てください。

監修者・植草 陽光

植草 陽光

日本製鉄株式会社⇒株式会社リクルート⇒株式会社Izul

1社目では製鉄所での生産管理、本社でのグローバル購買職などバックオフィス系の業務に従事。29歳で営業未経験でリクルートに入社し、地場大手会社の深耕営業を実施し入社半年で表彰を獲得。自身が転職を通じて人生を変えた経験から、Izulのビジョンに共感し、現在は同社のキャリアアドバイザー職として従事。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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