フォロワーシップとは?注目される理由や種類・実践のポイントを解説

2024年2月26日

2024年2月22日

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Izul広報チーム

Izul広報チーム

リーダーの指示どおりに業務を行うだけでは、チームの成果を最大化することは困難です。フォロワーシップの概念を理解し、チームの一員としてリーダーに積極的に提言したり自らに与えられた役割や指示などについて熟考することが求められます。本記事では、フォロワーシップの意味や注目される理由、種類、実践のポイントについて詳しく解説します。

フォロワーシップとは

フォロワーシップとは、チームの成果の最大化を目的に、メンバーがリーダーに積極的に提言したり他のメンバーをサポートしたりと主体的に行動することを指します。リーダーが決めた指示や役割などにおいて課題や改善点を見つけた場合は、建設的に意見を伝えてチームをより良い方向へと導くようにすることが必要です。

他のメンバーのモチベーションを高めるために励まし、共通の目標を持って共に努力し続けることで、相互作用によってチーム全体のパフォーマンスの向上が期待できます。

フォロワーシップが注目される理由

フォロワーシップが注目されている理由は、急速に変化する現代のビジネス環境に対応する必要があるためです。現代のビジネスにおいては、スピードと柔軟性が求められているため、リーダーの意思決定にメンバーが従うだけの方法では、めまぐるしく変化するビジネス環境に対応できません。

また、少子高齢化を理由とした人材不足により、リーダーは自分の業務を遂行しつつ、チームメンバーを導くことが求められています。しかしリーダーが自身の業務で手一杯になり、リーダーシップの発揮が困難になるケースがあります。

フォロワーシップを実践すれば、チームメンバーがリーダーや他のメンバーをサポートするため、リーダーがメンバーをサポートできない場合でも、スピードと柔軟性をかね揃えた業務の遂行が可能になります。

リーダーシップとフォロワーシップの関係性

リーダーシップとフォロワーシップは、会社全体の成果を高めるために相互に作用し合う関係にあります。リーダーシップはメンバーに対して組織のビジョンや方向性を示すことで、1つの目標に向かって協力し合える状況を作り出す能力です。

一方フォロワーシップは、リーダーのビジョンや意思決定を受け入れ、それを具体的な行動に移すとともに、必要に応じて建設的な提言やサポートを行うことです。

リーダーがビジョンを示し、メンバーが実行に移しつつ健全な批判を行い改善を促すことで、組織の成果を最大化できます。

フォロワーシップの5つのタイプ

フォロワーシップには分類があり、カーネギーメロン大学の「ロバート・ケリー教授」は、下記2つの軸をもとにフォロワーを5つに分類しています。

  • 批判的思考:リーダーから与えられた指示や決定事項、役割について熟考し、内容次第では建設的に批判や提言を行う
  • 積極的関与:リーダーから与えられた指示や決定事項、役割について前向きに捉え、実現するための努力を惜しまない

ここからは、フォロワーシップの5つのタイプについて詳しく見ていきましょう。

模範的

模範的なフォロワーは、単なる批判だけでなく、建設的な提案をリーダーに行うことができる理想的な存在です。自己主張が強く、リーダーの意見に対しても自分の考えを持っています。また、組織のビジョンや目標に対して深い理解を持ち、それを達成するための行動を自発的にとることが特徴です。リーダーからの信頼も厚く、組織全体の成長に大きく貢献します。

孤立型

孤立型のフォロワーは、批判的な意見を持つものの組織への貢献意欲が低いため、自ら行動に移すことはありません。彼らは自分の意見を持つことはあるものの、それを積極的に表現することは少なく、また、自分から積極的に行動を起こすことも少ないです。組織に対する影響力は限定的で、組織の成長や変革にはあまり貢献しにくい傾向があります。

順応型

順応型のフォロワーは、リーダーの決定や指示に従順に従います。リーダーにとっては扱いやすいと感じる可能性がありますが、主体性や成長意欲に難が見られます。彼らはリーダーの指示に忠実に従う一方で、自分自身の意見や考えを持つことが少ないため、組織の成長や変革には貢献しにくい傾向があります。

消極的

消極的なフォロワーは自分の意見も持たず、組織への貢献も行いません。彼らは存在しているだけで組織に価値を提供することができないため、実質的にはフォロワーとは言えない立場にあります。しかし、その消極的な態度が組織内のコミュニケーションを阻害する可能性もあり、組織の健全な運営に影響を及ぼす恐れがあります。

実務型

実務型のフォロワーは自身の業務範囲内の仕事には取り組むものの、それ以外のことには積極的に関与しません。彼らは自分の仕事に対しては高い専門性と責任感を持っていますが、それ以外の業務や組織全体の問題に対してはあまり関心を示さない傾向があります。そのため、自分の仕事に対するパフォーマンスは高いものの、組織全体としての成長や変革にはあまり貢献しない可能性があります。ただし与えられた役割に対する責任感は強いため、組織運営においては欠かせない存在とも言えます。

フォロワーシップを実践するためのポイント

フォロワーシップを実践する場合、リーダーへの提言や提案に必要なスキルが求められます。また、リーダーの役割や能力についても理解したうえで、適切にフォローすることが重要です。ここからはフォロワーシップを実践するための以下の5つのポイントについて詳しく見ていきましょう。

  1. リーダーが何でもできると思い込まない
  2. 的確に反論する能力を身につける
  3. 積極的に提案する
  4. 多くの人々への利益と貢献を考える
  5. 本来の目的を第一に考えて行動する

リーダーが何でもできると思い込まない

「リーダー」という言葉に、チームを率いてあらゆる場面で成功を収める存在というイメージを持つ方もいるのではないでしょうか。しかし現代では、ビジネス環境が急速に変化するうえに多様な価値観を持つターゲットや取引先がいるため、リーダーだけで組織を成功に導くことは困難です。

メンバーはリーダーが何でもできる存在と思い込まず、適切にサポートする必要があります。

的確に反論する能力を身につける

フォロワーシップを発揮するには、組織やリーダーの意思決定に対して「本当に正しいのか」「問題の核心は何なのか」という視点で、批判的に考えることが重要です。この思考法は「クリティカルシンキング」と呼ばれています。

クリティカルシンキングの鍵は単に否定するだけではなく、批判的な検討を通じて客観的に物事を捉え、感情に流されずに適切な判断を下すことです。

クリティカルシンキングを行うためには、トピックに関する知識や自身の思考やバイアスに対して批判的な目を向けることが欠かせません。そのうえで、リーダーへ積極的に提言や提案をする必要があります。

積極的に提案する

自身のアイデアが組織に良い影響をもたらすと感じた場合、上司がそれを採用するかどうかに関係なく、積極的に提案することが重要です。上司や組織のニーズ、お客様の要望を考慮したアイデアであれば、採用される可能性も高まります。

自信を持って提案し、アイデアのメリットや効果を明確に伝えましょう。また、他の人の意見やフィードバックを受け入れる柔軟性も必要です。

多くの人々への利益と貢献を考える

自分の部門の利益や目標にとどまらず、会社全体および顧客のニーズに目を向け、より多くの人々への利益と貢献を考えることが大切です。これはリーダーが持っている考え方です。メンバーもリーダーと同じように考えることで、より適切な提言や提案ができるようになります。

本来の目的を第一に考えて行動する

組織が目標に向かって進む際には、人間関係の摩擦や派閥争いなどが生じることがあります。しかし仕事以外のことに大きなエネルギーを費やしては、生産性の低下につながります。効率的に時間を活用し生産性を最大化するためには、常に本来の目的を優先して取り組むことが重要です。

費用対効果を考慮する

アイデアを出すことは重要ですが、費用対効果が見込めなければ実現できません。ビジネスにおいては最終的に数字が重要なため、冷静に費用対効果を分析し、数値でアイデアの価値を示しましょう。費用対効果の高いアイデアは、リーダーにも受け入れられやすいでしょう。

まとめ

フォロワーシップは、めまぐるしく変化する現代のビジネス環境において欠かせないものです。リーダーは万能な存在ではなく、メンバーと協力し合って組織に貢献する存在だからです。建設的な提言や提案によってリーダーをサポートするとともに、他のメンバーのモチベーションを高めるなど、共通の目標に向かって努力することが重要といえます。本記事で解説した内容を参考に、フォロワーシップを始めてみましょう。

監修者・江部 臨太郎

江部 臨太郎

新卒からアパレルショップ「FREAK'S STORE」に4年勤務。顧客売上全国1位を達成し副店長に昇格後、うなぎ屋「のだや」に転職。ホール責任者として2年勤務し、1年間の無職期間を挟み、リクルートに入社。広告メディア「SUUMO」を取り扱う一気通貫型の法人営業に2年間従事し、在籍期間で合計6回の社内表彰を獲得。その後、転職サイトdodaなどを取り扱うパーソルキャリアの新規事業開発室「Innovation Lab.」に転職。サービス業向けのDXを行うバーティカルSaaS「Sync Up」の新規事業立ち上げにBizサイド1人目としてジョイン。SaaS型パイプラインセールスの基盤構築と事業拡大に貢献。その後、パーソルイノベーションに転籍し、同事業部で計2年間、社内スタートアップの "0→1" フェーズに携わり、現職へ。執行役員として人材紹介サービス「Izul」の立ち上げに参画。現在はIzulの事業全体の戦略推進担当を担いながら、キャリアアドバイザーチームのマネジメント、及び自身もプレイヤーとして活動中。同時に個人事業主として、住宅メーカーやインテリアショップなどtoC事業者に向けたコンサルティング業務に従事している。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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