男性の育休は取りやすい?期間や申請方法、取得までの手順を解説

2022年12月24日

2022年12月11日

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Izul広報チーム

Izul広報チーム

近年、育休を取得する男性が多くなっています。しかし、実際に男性が育休を取得できるのか疑問視する意見も少なくありません。また、育休の申請方法や男性が育休を取得すること自体が浸透しきっていないのも実情です。本記事では、男性の育休に関する基礎知識や取得するメリット、申請の手順について詳しく解説します。

男性の育休に関する基礎知識

男性の育休制度は定期的に見直されており、直近では2022年4月に育児・介護休業法が改正され、同年10月からも「産後パパ育休(出生時育児休業)」などの新制度が施行予定となっています。主な変更内容は以下の3つです。

  • 産後パパ育休制度の創設
  • 雇用環境整備
  • 個別周知や意向確認措置の義務化

また、当改正では事業主にいずれかの措置が義務付けられています。

  • 育児休業に関する研修の実施
  • 育児休業に関する相談体制の設備
  • 自社育児休業取得事例の収集と提供
  • 育児休業や育児休業取得促進の方針に関する周知

以前は雇用期間が1年以上に及んでいないと育児休業を取得することができませんでした。しかし育休制度見直しによりこの条件は撤廃されています。もうひとつの変更点は、2022年の10月から「産後パパ育休」と呼ばれる制度が始まることです。

産後パパ育休は現在の育休と別に利用できる制度で、申請により最大4週間の休暇を取得することができます。ほかにも育児休業の分割取得ができる従業員数が千人を超える企業は、育児休業取得状況の公表が義務化されるといった改正がされています。

男性の育休は義務化される?

「男性の育休が義務化」と聞くと、育休を取得しなければならないのかと思うかもしれません。しかし、企業から従業員へ育休の取得促進が義務化されると認識してください。

今までは企業から従業員への育休制度の説明は努力範囲でした。しかし、2022年からは男性の育休は義務化されるため、男性でも育休が取得しやすくなるでしょう。

育休と産休の違い

育休は育児・介護休業法によって定められた制度で、正確には「育児休業」といいます。一方、産休は労働基準法で定められた制度です。

産休と育休では取得できる期間が異なります。産休は「産前(出産予定日の6週間前)」と産後「(出産の翌日から8週間)」の期間であるのに対し、育休は「出産予定日から子どもが1歳になるまでの間」です。

育休の申請方法や必要書類

育休の申請方法や必要書類は、企業によって異なります。しかし、基本的な流れは同じことが多いため、以下で詳しく解説しましょう。

育休は、育児休業開始予定の1か月前までに勤務先へ申し出ます。勤務先によって育休申請の書類は異なるため、早めに受け取っておくのがおすすめです。申請後、育児休業給付金の申請に関する書類の作成や提出は原則として会社が実施します。

また、勤務先から書類が届いた際に必要事項を記入したり、母子手帳や給付金の振込先のコピーなどが必要になることも覚えておきましょう。

男性の育休取得率は?

電通パブリック・アカウント・センター「かぞくのみらいプロジェクト」が調査した結果によると、日本における2020年度の男性の育休取得率は「12.65%」でした。この結果から見ても、現状の日本において男性の育休は社会に浸透しているとはいえません。

「男は仕事」「女は家庭」といった価値観が残っているため、世界的に見ても日本における夫の家事や育児の負担は少ないと考える意見も少なくありません。

給付金や社会保険料などの制度をチェック

育休期間中の給付金や社会保険料について気になる方も多いでしょう。まず、育児休業中は無給扱いになるのが一般的です。しかし、雇用保険に加入・一定の条件を満たしている場合、雇用保険より「育児休業給付金」が支給されます。

育児休業開始から6ヵ月間は「休業開始時賃金日額×支給日数×67%」で、それ以降は50%です。しかし、賃金月額には上限があることを覚えておかなければなりません。

育休中の社会保険料は、免除される制度があるので安心してください。保険料の負担額は所属している組合によって異なりますが、月収の14%ほどです。また、育児休業給付金は非課税であるため、無給になったことと合わせて所得税や住民税の負担が少なくなります。

男性が育休を取得するメリットは?

男性の育休取得は、社員だけでなく企業にもメリットがあります。ここでは、男性の育休に関する社員・企業のメリットについて解説します。

社員側のメリット

育児休業を男性が取ることで、家庭環境とキャリア形成の視点でメリットがあると考えられます。

育児は女性がするものという認識では、夫婦としての関係性に亀裂が入ってしまうかもしれません。しかし、男性が育休を取得すれば夫婦で協力して子育てができるため、円満な夫婦関係を築くことにつながるでしょう。

一方、キャリア形成についてのメリットは、女性側と男性側とで異なります。

女性のメリットとしては、男性が育児の手伝いをすることにより女性の負担が減ることです。女性が職場へ復帰しやすくなるのも、男性が育休を取得するメリットといえます。

男性側のメリットは、適切な期間の育児休業を取得できる会社に対する帰属意識や、仕事への意欲が高まる傾向にあることです。育児に協力してくれる会社に対し、働きや成果で返したいという気持ちが芽生えやすくなるでしょう。

企業側のメリット

育児休業は、事業主に対して助成金が支給されるメリットがあります。支給額は、会社の規模や従業員が取得した育児休業の取得期間によって異なります。男性が長期休暇を取ることにより、業務属人化の解消や企業のイメージ向上につながるのもメリットです。

男性が取得できる育休の期間

男性が取得できる育休の期間は、原則子どもが1歳になるまでの1年間とされています。ほかの制度を利用して休業の時期をずらしたり、延長したりすることも可能です。

女性の育休とは内容が異なる場合もあるため、育休の取得を考えている男性はあらかじめ会社の育休制度を確認しておきましょう。ここでは、男性が取得できる育休の期間を制度別に紹介します。

パパ・ママ育休プラスの場合

「パパ・ママ育休プラス」は、1年の育児休暇を子どもが1歳2ヵ月になるまで延長できる特例制度です。夫婦が協力して育児することを目的とし、2010年に制定されました。

取得条件は両親が共に育児休業をする場合に限り、下記いくつかの条件を満たす必要があります。

・配偶者が子が1歳に達するまでに育児休業を取得していること

・本人の育児休業開始予定日が、子の1歳の誕生日以前であること

・本人の育児休業開始予定日は、配偶者がしている育児休業の初日以降であること

育児休業は女性・男性共に1年間と決まっています。ただし、パパ・ママ育休プラスを利用して休暇時期を調整すれば、1歳2ヵ月まで延長することができます。

例えば「夫婦が一緒に育児できるように開始時期と終了時期を数ヵ月ずらす」、もしくは「女性の仕事復帰のタイミングで夫が育休取得する」など、育児の選択肢を広げることが可能です。ただしこちらはあくまでも両親が共に育休を取得する場合の特例であり、夫婦揃って1年2ヵ月間育児休業できるわけではないので注意しましょう。

パパ休暇の場合

育児休業の取得は原則1回限りです。しかし、男性は特例として「パパ休暇」という制度を利用することができます。パパ休暇とは、女性の産後8週間以内に男性が育児休業を取得すれば、育児休業の期間内にもう一度育児休業が取得できる制度です。

正確には2022年10月に「パパ休暇」が廃止され、代わりに「産後パパ育休(出生時育休)」が適用されるようになります。「産後パパ育休」については、次項で詳しく説明します。

産後パパ育休の場合

「産後パパ育休」は、子どもが生まれてから8週間以内に育休とは別で休暇を取得できる制度です。最長で4週間、2回に分割して取得できます。そのため、夫婦でバランスを考えながら育児休暇を取得することが可能です。

男性が育休を取得するまでの手順

育休は、育児休業開始予定の1か月前までに申請するのが一般的です。しかし、取得方法の詳細を理解しきれていない方が多いのも事実です。

女性は子ども一人につき原則1度しか育休は取得できません。しかし男性の場合は「産後パパ育休」の制度があるため、2度に分けて育休を取得することができます。そのため、例えば女性の産後うつを想定して出生後の8週間以内に休暇を取り、一度復帰して再び育児が大変な時期に休暇を取ることも可能です。

また、「パパ・ママ育休プラス」制度を利用し、子どもが1歳2ヵ月になるまで育児ができるように夫婦で2ヵ月ずつずらして育休を取る方法などもあります。

しかし、安易な育休取得には注意が必要です。例えば、育休を取得したにもかかわらず、実際にはサポートのみで単なる休暇になっているといったケースも考えられます。男性が育休を取得する場合は、あらかじめ家事や育児の役割分担を決めておきましょう。

1:夫婦間で取得時期や期間を話し合う

取得時期や期間を話し合うだけでなく、子どもが生まれてからの家族の在り方や、仕事との両立について考える必要があります。今後の人生について夫婦でしっかり話し合ったうえで、最適な育休の取得時期や期間を決めましょう。

2:勤務先に相談して期間を決める

育休は家族間だけの問題ではありません。育休の取得は会社にも影響を与えるため、事前に上司や人事部へ相談してください。急に育休取得を打診しても対応しきれない場合もあるため、早めに確認しておきましょう。

また、事前に会社の育休制度や社内の男性の育児休業取得事例、育児休業の手続き方法などについて調べておくことも大切です。勤務先に伝える際は取得期間だけでなく、現在抱えている仕事の状況や今後の見通し、育児休業を取得する理由なども伝えましょう。

3:業務の整理や引き継ぎを行う<

育児休業の取得が決まったら、業務の整理や引継ぎを行いましょう。現時点で抱えている業務を可視化し、育児休業中の進め方や担当者などを上司と相談しながら決めていきます。

また業務だけでなく、資料やデータの所在地も明確にし共有しましょう。属人化している業務があればチーム内で情報共有し、育休中も安心して任せられるようにする必要があります。また、所属している部署だけでなくやり取りのある部署や取引先への連絡も必要です。

まとめ

男性の育休は取得実績が少ないため、取得すること自体をためらってしまう男性も多いでしょう。

しかし、国は男性にも育休が取れるような仕組み作りを進めています。今後は企業から従業員へ育休の取得促進が義務化されるため、取得する人も増えることが予想されます。

男性が育休を取ることで女性の負担が軽減されれば、円満な家庭環境を構築できるかもしれません。また、会社への帰属意識をもち、仕事への意欲を高めることにもつながります。男性の育休制度を効果的に活用し、公私共に良好な状態を築いていきましょう。

監修者・座間 智也

座間 智也

原宿で美容師 ⇒ リーフラス株式会社 ⇒ 株式会社スポーツフィールド
サッカー選手になる夢を断念し、美容師からキャリアをスタート、2社目では当時史上最短の入社8ヶ月でリーダー昇格、3年目の25歳で当時社員600名弱の会社で支店長として従事。その後、人材紹介会社へ転職し、入社4年で東日本エリアのマネージャーとして6拠点のマネジメントを経験。現在は個人として4つの事業運営を行いながら、Izul でキャリアアドバイザーとして従事。

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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