年功序列制度の現状とは?制度の特徴やメリット・デメリットを紹介

2022年9月1日

2024年2月9日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

年功序列とは、日本の企業で古くから取り入れられている制度です。働き方の多様化など新しい動きも出てきていますが、変わらずに取り入れている企業も多いのではないでしょうか。
今回は、年功序列の過去と現在について、導入のメリット・デメリットを交えながら解説します。年功序列という制度が近年どのように注目されているかも解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

年功序列とは

企業内での役職や賃金などを、年齢や勤続年数を基準に決定する制度を年功序列といいます。勤務年数や年齢が高くなるほど経験やスキル、ノウハウが蓄積され、職務上の重要度も高くなるという考えに基づいた制度です。

年功序列の過去と現在

年功序列は、高度経済成長期に定着した制度で、今なお根付いている企業も少なくありません。しかし現在では、社員の高年齢化による人件費の圧迫や、実力主義の風潮が強まったことで、機能しなくなっている企業も増えています。また、転職が当たり前になった現在において、ひとつの企業に在籍し続けることにメリットを感じない人も増加傾向にあります。新たに起業する会社では、年功序列を導入する企業は少ないといえるでしょう。

成果主義との違い

年功序列が機能しなくなりつつある背景に、成果主義の台頭があります。成果主義は、従業員の出した成果や個人としての能力、企業への貢献度を評価基準にする人事制度のことです。年齢や勤続年数など、年功序列制の会社で評価基準とされていたものがまったく当てはまらないことが成果主義の特徴です。自分が出した成果や実力が正当に評価されるため、多くの企業や従業員から注目されています。

年功序列を導入するメリット

ここでは、年功序列を導入する3つのメリットを紹介します。

人事評価の指標になる

長期間在籍し、貢献し続けてくれることは、会社側としては評価対象にしやすいでしょう。成果主義が注目される昨今のビジネスシーンでは、年功序列との2本柱で評価基準を設定している企業も多く見られます。成果主義に年功序列制を組み込んだ評価制度にすることで、同じ企業で実力を磨き続けることに情熱を注げるでしょう。

従業員の定着率が向上する

年功序列を導入、もしくは残しておくことで、ひとつの企業で頑張り続けることにやりがいを感じることができるでしょう。成果主義が注目され、勤続年数が大きな評価対象にならない企業も増えてきています。しかし、勤続年数を貢献度として評価し、給与や役職に反映させる企業に魅力を感じる方もいます。ひとつの企業で腰を据えて長く働き続けたいと考える従業員にとっては、年功序列は大きなメリットになるでしょう。

育成システムを計画しやすい

年功序列を導入することで、働き続けることに価値を感じる従業員も増加するでしょう。長く勤務することを前提とした従業員が増えれば、採用や人材育成のコストを削減できます。また、先輩後輩の関係が分かりやすくなるため、ノウハウの引き継ぎなどがスムーズに進みます。

年功序列を導入するデメリット

年功序列の導入には、以下3つのデメリットがあります。

成果と関係しない評価が下される

年齢や勤続年数の長さに応じて評価が上がるため、成果を挙げていなくても十分な待遇を受けられる点が年功序列制の特徴です。そのため、あえて身の丈以上の頑張りを見せようとする必要がなくなります。昨今のビジネスシーンは競争率の激化が顕著であるため、与えられた仕事だけをこなしている社員が増えると、市場競争に勝てない企業になる可能性があります。

有能な人材の離職につながる

年功序列が浸透した企業は、離職率は低い傾向にあります。しかし、有能な人材ほど実力を評価されたいと考えるため、年功序列が根付いた企業にはメリットを感じないかもしれません。また、実力が評価されず年齢だけで待遇がよくなっている人材を見て、モチベーションが下がる従業員もいるでしょう。正当な評価がされていないことに不満を感じ、離職に踏み切ってしまう可能性もあります。

人件費が高騰する

従業員の在籍年数が長くなるほど、企業全体の平均年齢と共に人件費も高騰します。待遇のよさに甘んじて、評価対象以上の仕事をしない従業員が増えると、業績が上がったとしても人件費は回収できません。年功序列を導入している以上は年齢に応じて給与を上げなければいけないため、人件費の面で枷になることも考えられます。

年功序列への反対傾向が強まる理由

多くの企業で取り入れられている年功序列制ですが、近年は反対傾向が強まっています。ここでは、反対傾向が強まっている3つの要因について解説します。

労働人口が減少している

少子高齢化が課題となっている現在の日本において、労働人口の減少は大きな問題点です。年功序列を取り入れている企業も例外ではなく、労働人口の減少を背景により優秀な人材の確保が急務とされています。人材確保に力を入れ始めたことで流動化が進み、幅広い層の採用を強化する企業も増加しています。採用した人材が待遇や評価に平等性を感じられるよう、年功序列を見直す企業が増えているのです。

終身雇用が見直された

定年まで働き続けることを確約する終身雇用を維持できない企業が増えたことも、年功序列が反対される理由のひとつです。市場競争の激化により、終身雇用を保つための費用を確保しづらくなったことが背景にあるでしょう。成果主義が注目され、そもそも終身雇用にこだわる必要がなくなったことも、年功序列制の反対傾向につながっています。

IT技術の進化による流動化

テクノロジーが進化したことで、事業のサイクルも早くなり、企業はトレンドに合わせてスピーディーに変化していく必要が出てきました。年功序列を後ろ盾にしてきた人材は、時代に合わせたスキルを掲示できないことで、市場競争から置いていかれることになります。昨今のビジネスシーンは、勤続年数を評価の対象とする年功序列を継続するには厳しい現状だといえるでしょう。

年功序列を廃止させないためには

ここでは、厳しい現状だという見方もある年功序列を維持するためのポイントを3つ紹介します。

従業員のスキルレベルを上げる

従業員が個人のスキルレベルを向上させることは、会社の業績の向上に直結します。企業課題を解決するための技術の取得に時間と費用を惜しまず、トレンドや時代の流れに対応できるスキルを身につけましょう。

採用に力を入れる

現状の課題や、今後想定される不測の事態などに対応できる優秀な人材を採用しましょう。年功序列を維持するためにあえて成果主義の傾向が強い待遇を用意することで、人材が流れてくる可能性も上がるかもしれません。

業績向上による資材確保

従業員のスキルの向上や人材の確保を通じ、業績をアップさせて人件費を確保しましょう。十分な人件費を確保できる状態になれば、従業員のスキルレベルや定着率に関する不安も多少軽減されるかもしれません。何より、業績の向上は企業の未来を明確にするために最も重要な指標であるため、企業を存続するためにも力を入れましょう。

年功序列がない業界は存在する?

営業職や不動産業などは、目標達成が評価基準になっていることが多いため、年功序列ではなく成果主義の傾向が強いでしょう。そもそも年功序列の風潮がない海外の働き方を取り入れた外資系企業なども、年功序列のない業界といえます。
また、昨今の日本は成果主義が重視される傾向にあります。そのため、近年新たに立ち上げられた企業は、業界問わず年功序列を取り入れていないことも多いでしょう。年功序列ではない企業かどうかを判断するためには、求人概要から推測するか、面接時に確認することをおすすめします。インセンティブの有無で年功序列か成果主義かを判断できることもあるため、求人の待遇面などをしっかり確認しておきましょう。

まとめ

今回は、日本のビジネスシーンに長く定着し続けている年功序列について解説しました。成果主義が重視される昨今においては、正当に評価されにくい年功序列制を避ける方も多いでしょう。しかし年功序列には、従業員の定着や育成システムの計画など、さまざまなメリットもあります。昨今は成果主義をうまく取り入れつつ、バランスを考えた年功序列の導入が求められているといえるでしょう。

監修者・片柳 時政

片柳 時政

株式会社リクルート→株式会社Wondershake→株式会社Izul
広告メディアの法人営業(年間表彰1回、月間・Q表彰12回)を経て、3年目にマネジメント職に昇進。その後、ベンチャー企業でWEBマーケティング・メディア運営を経験した後、Izulへ入社。両面コンサルタントとして、IT領域・広告領域・人材領域の企業を主に担当しながら、キャリアアドバイザーに従事。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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