住宅手当とは?相場や支給条件、受給のメリット・デメリットを解説

2022年10月7日

2024年4月26日

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Izul広報チーム

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住宅手当は、企業から従業員に対する福利厚生手当のひとつです。支給条件は会社によってそれぞれ異なるので、すべての人が受け取れるものではありません。支給条件は、通勤距離・勤務年数・本人が世帯主であることなど、条件はさまざまです。この記事では、住宅手当の特徴や家賃補助との違い、詳しい支給条件について解説します。

住宅手当とは

住宅手当とは、自社で雇用する社員に対して、住宅ローンや賃貸住宅の家賃補助などを支給する福利厚生の一部です。支給要件は企業によってさまざまなので、住宅手当を支給していない企業もあります。

住宅手当と家賃補助の違い

次は、住宅手当と家賃補助の違いを見ていきましょう。

【住宅手当】
住宅手当は「給与」として支給されるので、所得税や住民税の対象になり、社会保険料が増加します。そのため、会社折半の保険料割合も増える特徴があります。

【家賃補助】
家賃補助の場合は福利厚生費に計上されるため、会社側は経費として計上することができます。しかし、福利厚生費として扱う場合は以下の要件を満たす必要があります。

・住居契約は会社名義
・賃貸住宅以外は会社が所有する社宅や寮
・家賃もしくは家賃基準となる金額の50%以上を労働者本人が負担
・敷金、礼金などの初期費用は会社負担

以上のように、保険料の増加等がない家賃補助のほうが、従業員にとってはメリットが大きいです。

住宅手当は会社の福利厚生のひとつ

前述したように、住宅手当は会社の福利厚生のひとつです。福利厚生とは、給与や賞与などの労働対価にプラスして従業員とその家族に提供する報酬のこと。住宅手当のほかには、業務上必要なスマートフォンやPCの貸与、社員食堂、レジャー施設の利用なども福利厚生のひとつです。

住宅手当の相場

住宅手当を支給している企業の平均相場を見ていきましょう。 住宅手当は企業規模によっても変動があり、大企業になるほど住宅手当の相場が上がる傾向にあります。

住宅手当の相場平均は17,000円

2015年の厚生労働省の就労条件総合調査によると、企業の住宅手当の平均相場は17,000円となっています。企業規模別のデータは以下の通りです。

・1,000人以上:19,333円
・300人~999人:17,818円
・100人~299人:15,832円
・30人~99人:14,359円

産業別に見ると、情報通信業の25,312円、不動産業・物品賃貸業の20,571円、学術専門・技術サービス業の19,808円と続きます。

賃貸物件のほうが支給されやすい

一般的に住宅手当は、賃貸物件に支給されることが多い補助です。会社によって支給要件が変わるので一概にはいえませんが、元々の住宅手当の趣旨が「仕事のために本来の家とは別の場所に住んでいること」なので、会社が金額の一部を負担するという仕組み上、賃貸物件のほうが支給されやすい傾向があります。

住宅手当の支給条件

住宅手当の支給には、さまざまな項目で条件を満たす必要があります。雇用形態や勤務地との距離、世帯主か否かなど、支給条件のポイントを詳しく見ていきましょう。

雇用形態

住宅手当は福利厚生の一環で、正規雇用者だけでなく非正規雇用の従業員も対象になります。これは、同一労働・同一賃金の「不合理な待遇差の禁止」によるもので、正規雇用・パート・有期雇用などで、基本給や賞与などの待遇差を設けることが禁止されています。ただし、転居を伴う人事異動がある場合は、正規雇用者のみ住宅手当の支給を認められるケースがあります。

勤務地との距離

会社によっては、住宅手当の支給要件に会社からの距離を設定している場合があります。例えば、会社から半径1.5km圏内、3km圏内に居住している場合、毎月2万円を支給するといったケースが代表的です。

本人が世帯主

多くの場合、住宅手当が支給されるのは世帯主に対してです。世帯主とは「主たる生計者(世帯の家計を担う大黒柱)」という認識が一般的ですが、世帯主を誰にするかは各都道府県の役所で変更することができます。その場合、年齢や所得に関わらず「申告を行った者」が世帯主になります。

勤続年数

勤続年数で住宅手当の有無を規定している場合もあります。例えば、勤続年数が5年を経過した従業員に対して、居住地や会社との距離を問わず一律で月5万円の家賃補助を受けられる会社もあります。このように勤続年数で住宅手当が支給される会社もあれば、役職などで支給額が変動する会社もあります。

住宅手当のメリット・デメリットを解説

ここまで説明した通り、住宅手当は「収入が増える」「家賃負担が少なくなる」などのメリットがありますが、税金面の負担が増えるといったデメリットもあります。

メリット1:収入が増える

住宅手当は給与として支給されるため、シンプルに収入が増えるメリットがあります。住宅手当の平均支給額は17,000円となっていて、年間にすると20万を超える収入がプラスされることになります。また、住宅手当は家賃補助とは違い、住宅を自由に選べるメリットもあります。

メリット2:生活に余裕が生まれる

収入が増えることで生活にも余裕が生まれます。住宅手当の支給額分だけ自由なお金が増えるので、特に給与額が少ない新人時代には大きなメリットになります。また、金額面に少し余裕ができるので、本来よりもワンランク上の賃貸物件を選びやすいのも嬉しいポイントです。

デメリット:税金と保険料

住宅手当にデメリットがあるとすれば、税金や保険料の増加です。給与が増えるのは所得税や住民税が増えるのと同義なので、転職などで年収が下がった場合に翌年の納税額が増える恐れがあります。

会社側のデメリットとしては、会社の業績にかかわらず住宅手当を支給する必要があることです。業績が良くない、または悪化している場合は、負担額が増えることをデメリットに感じるでしょう。

まとめ

この記事では、住宅手当の概要や相場、受給のメリット・デメリットなどを解説しました。住宅手当は給与として支給されるので年収がダイレクトに増えますが、そのぶん保険料などの税金が増えてしまうデメリットもあります。住宅手当の特徴をしっかりと理解し、就職・転職時に福利厚生を比較する際の指標にしてみてください。

監修者・仁科 裕美

仁科 裕美

大学卒業後、新卒で株式会社リクルートに入社。ライフスタイル領域にてメディア営業を大阪、福岡、東京にて経験。23歳でリーダー任用を受け、25歳で第一子を出産後、産休育休を取得し復職。仕事と家庭の両立を目指しフレックス制を活用しながら16時半退社を行うワーママロールモデルとして活動の場を広げる。また、キャリアアップのため子連れで東京転勤を受け、最大120名の営業組織のマネジメントを経験。マネージャーとして業績拡大をベースとした組織運営、採用育成、研修設計、講師などに従事。個人、組織共に事業表彰を多数獲得。現在は三児の母となり、プライベートの拠点を福岡に移す。副業は農業。株式会社Izulで両面型コンサルタントとしてフルリモート勤務。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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