オフサイトミーティングは、日々の会議のマンネリ化が起こっている場合や、アイデアの創出がうまくいかない状況に検討したい手法です。チームの団結力の向上やアイデアの創出などの効果が期待できます。ただし、参加者が事前にオフサイトミーティングについて理解していないと、期待したほどの効果は得られません。そこで本記事では、オフサイトミーティングの特徴やメリット・デメリット、導入の流れなどについて詳しく解説します。
オフサイトミーティングとは
オフサイトミーティングとは、職場やオフィスから離れた場所で行うミーティングのことです。オフサイトは、英語で「離れた場所」のことです。
通常の会議とは異なる環境で行うことで、新たなアイデアの創出やコミュニケーションの活性化などが期待できます。
オフサイトミーティングのメリット
オフサイトミーティングを実施する際は、メリットを理解したうえで目的意識を持って実施する必要があります。オフサイトミーティングのメリットについて詳しく見ていきましょう。
チームの団結力が高まる
オフサイトミーティングは通常のミーティングや会議とは異なり、参加者が職場や役職の枠を超えて意見を交換する場です。役職や肩書きにとらわれず自由な発言ができるため、参加者同士の理解が深まります。普段は言いにくい本音や懸念事項も、オフサイトの環境では率直に共有できるでしょう。結果的にチームメンバー同士の信頼関係が構築され、団結力が向上します。
集中できる環境で話し合いができる
オフサイトミーティングは、集中できる環境で会議ができます。通常の社内ミーティングでは、業務に関するトラブルへの対応や環境音などによって集中できないケースがあります。オフサイトミーティングは職場やオフィスとは離れた場所で実施するため、会議に集中できるでしょう。結果的に、効果的な議論や意見交換を実現できます。
画期的なアイデアが生まれやすい
オフサイトミーティングには、画期的なアイデアが生まれやすい傾向があります。参加者は、普段と異なる環境に身を置くことで発想力や創造性が刺激されます。また、普段の会議とは異なる視点から物事を見ることが可能になり、斬新なアイデアが浮かびやすくなるでしょう。
オフサイトミーティングのデメリット
オフサイトミーティングは、画期的なアイデアの創出や団結力の向上などが期待できる一方で、いくつかのデメリットがあります。次のデメリットを理解したうえで、オフサイトミーティングの実施の可否を検討しましょう。
施設の利用にコストがかかる
オフサイトミーティングを行うためには、ホテルや貸し会議室、レンタルスペースなどの会場を借りる必要があります。また、参加者が会場まで移動する必要があるため、交通費がかかるほか、場所が遠い場合は宿泊費も発生します。さらに、設備や資料の準備なども必要です。
このように、さまざまな準備にコストがかかるため、費用対効果を十分に検討したうえでオフサイトミーティングを実施するかどうかを決めましょう。
参加者の日程調整に手間がかかる
オフサイトミーティングにさまざまな部署からのメンバーが参加する場合、日程調整に手間がかかります。参加者のスケジュールや他の業務との調整が必要なうえに、会場までの移動時間を考慮して日程を決めなければなりません。また、参加者全員の都合を踏まえ、適当な施設を見つける手間も発生します。
通常の話し合いとの違いを全員が理解する必要がある
オフサイトミーティングを成功させるためには、参加者全員が通常の話し合いとの違いを理解することが重要です。オフサイトミーティングの目的は、通常の会議とは異なる環境で新たな発想を生み出したり、役職や職場の枠を超えて意見交換することです。通常のミーティングと同じような議題を持ち込んでしまうと、本来の目的が果たせない可能性があります。
オフサイトミーティングを導入する流れ
オフサイトミーティングを成功に導くためには、事前準備が重要です。目的やテーマを明確化したうえで参加者を選定しましょう。オフサイトミーティングを導入する流れについて詳しく紹介します。
1:目的とテーマの明確化
最初に、オフサイトミーティングの目的であるアイデアの創出やチームの団結力を高めることなどを踏まえ、テーマを決めましょう。例えば、競合他社の状況を踏まえた新製品のアイデアのブレインストーミング、現在の組織の強みと弱みを分析したうえでの組織全体の戦略の策定などが挙げられます。
2:参加者の選定
目的とテーマが明確になったら、参加者を選定します。関連部署や役職、スキルなどに応じて選定しましょう。参加者は、率直な意見を出す人や独自の視点を持つ人などを選ぶことで、有益な議論が生まれやすくなります。また、異なる役職層から参加者を選ぶことで、多様な視点で意見が交わされる環境になるでしょう。
なお、大人数では発言の取りまとめが難しくなるため、10人程度を選出することをおすすめします。さらに多くの参加者を集めたい場合は、10人程度ずつのグループに分けて複数回行うとよいでしょう。
3:会場と日時の選定
参加者のスケジュールを考慮して、オフサイトミーティングの日時と会場を決定します。会場の雰囲気は、参加者が普段とは異なる視点で会議に参加できるかどうかが決まる重要な要素です。また、参加者のモチベーションを低下させないために、アクセスしやすい場所を選びましょう。
そのほか、会場に必要な設備が揃っていることを確認しましょう。プロジェクターやホワイトボード、インターネット接続など、議論やプレゼンテーションに必要なものが利用可能な場所であることが前提条件です。
オフサイトミーティングを成功させるポイント
オフサイトミーティングを成功させるためには、メリットとデメリットを理解したうえで適切に進行する必要があります。次の2つのポイントを踏まえて、オフサイトミーティングを実施しましょう。
活発な意見交換を目指す
オフサイトミーティングを成功させるためには、活発な意見交換が重要です。参加者が新鮮な気持ちで議論に臨むことができるように、環境を整える必要があります。参加者に議論の方向性を明確に伝えたうえで、結論が出るように導くことができる進行役を設定しましょう。
また、参加者が互いに意見を尊重し合える雰囲気を作ることが必要です。異なる意見が歓迎される環境であることを伝えましょう。
臨機応変な進行に努める
オフサイトミーティングの成功には、臨機応変な進行が重要です。事前に決めた進行スケジュールや議題を守ることも大切ですが、柔軟な対応が新たなアイデアや成果を生み出す一因となります。
突然の議題変更や新たなテーマの提案にも対応できるように心がけましょう。また、参加者の関心や興味に合わせて議論の方向を調整することで、参加者の積極的な参加と活発な議論が期待できます。
まとめ
オフサイトミーティングは、普段とは異なる環境で会議を行うことで、チームの団結力の向上や画期的なアイデアの創出などを実現する手法です。事前にオフサイトミーティングの主旨や目的、テーマなどを伝え、理解を促す必要があります。参加者全員が目的意識を持って取り組むことで、本来の目的を達成できるでしょう。今回、解説した内容を参考に、オフサイトミーティングの導入を検討してみてください。