転職活動に関する悩みを、誰に相談したらいいのかわからないと感じている人も多いのではないでしょうか。転職は自分自身を客観視し、そのうえで適性のある職種や企業を見つけ出さなければなりません。自分を客観視するのは決して簡単なことではないため、第三者の意見が重要といえるでしょう。
今回は、転職の相談を誰にすべきかという疑問を、転職活動における主な不安・悩みも踏まえて解説します。転職を相談する前に準備しておきたいことや、転職相談のメリット・デメリットも紹介しています。今在籍している企業から新たな企業へ転職する前に、自身の抱える悩みを解消してから転職活動を進めましょう。
転職相談で挙げられる不安や悩み
転職相談で多い悩みに共通しているのは、今在籍している企業に対して不満があることです。会社内での人間関係に悩みを抱えていて、どのように解決すべきかわからないという方は多くいます。人間関係の悩みは業務の成果や精度に直結するだけでなく、精神的負担も大きいものです。できるだけ早期解決するために、第三者に相談する人も少なくありません。
また、現在の給与や待遇に対する不満を解消するためにどうすべきか、自分以外の意見を求めることもあります。実績を積んでも待遇が良くならないのであればどうしたらいいのか、第三者目線で意見を求めることもあるでしょう。
待遇面にも関係しますが、今の企業に在籍し続けてもいいのかと、将来に対する不安を感じることもあります。将来については漠然とした不安を感じることも多いため、まずは自分以外の意見を参考にすることも少なくありません。
転職の相談をすべきではない相手
転職に関する悩みは、誰にでも相談していいというわけではありません。特に、以下に挙げる関係性の人には、できるだけ相談すべきではないでしょう。
同僚
同僚に相談すれば、確かに悩みは解決しやすくなるかもしれません。しかし、たとえ同僚でも会社に対する考え方が異なる場合、親身になってもらえない可能性があります。同僚のモチベーションを下げてしまう可能性もあるので、相談するのは避けるべきです。
上司
同僚と同様、上司に相談するのも避けることをおすすめします。自分が相談したことで上司の反感を買い、残りの在籍期間が居心地の悪いものになってしまうかもしれません。社内で悪評を流される可能性もあるため、同僚に相談する以上に避けるべき対象です。
家族
家族は自分のことを理解してくれる存在である反面、仕事の詳しい内容や会社にいる姿は知らないものです。今後どのようなキャリアを望んでいるかまでは、相談しても明確な答えにはつながらないでしょう。転職の具体的な進め方やキャリアの方向性についての相談には適していません。ただし自分を知る上では、貴重なアドバイスがもらえる存在といえるでしょう。
友人
友人に相談すると、親身になってアドバイスをくれるかもしれません。ただし、あくまでその友人の価値観をもとにしたアドバイスであり、自分に置き換えられない可能性もあるので注意してください。無責任にただ励ましてくるだけという場合もあるため、あまり有益な時間にならない可能性もあります。
転職の相談に適した相手
転職の相談は、以下に挙げる相手にするのがおすすめです。
会社のOB・OG
在籍している会社のOB・OGであれば、転職したいと考える理由にも共感してもらいやすいといえます。社内で悪評が広まる心配もないため、おすすめの相談相手です。
ハローワーク
ハローワークであれば、転職を前提とした客観的なアドバイスをくれます。求人の紹介や適性診断、職業訓練なども行っているので、より確実に転職を実現しやすくなります。
転職エージェント
転職エージェントも、転職を前提とした相談に乗ってくれる機関です。求人紹介だけでなく、面接対策や履歴書作成代行など、より親身になったサポートを提供してくれます。
地域若者サポートステーション
地域若者サポートステーションとは、15〜49歳までを対象に転職相談を受け付けている厚生労働省委託の支援機構です。相談のみになりますが、全国各地に設置されているのでアクセスしやすい点が特徴です。
転職を相談する前に準備しておくべきポイント
ここでは、転職相談前に準備しておくべきことをいくつか紹介します。
悩みや不安を明確にする
自分が何に悩んで、何を不安に感じているのか明確にしましょう。漠然とした悩みでは、たとえ相談しても明確な解決策にはつながりません。
本当に転職する意思があるか確認する
転職するほど悩んでいるのか、なぜ悩んでいるのかも含めて一度冷静に考えてみましょう。自分自身の気持ち次第で解消できる悩みであれば、転職するのは時期尚早といえるかもしれません。
転職先に求める条件の優先度を決める
転職先に求めるものが何か、あらかじめ明確にしたうえで相談してください。給与・勤務時間・業務内容など、転職先に求めることを明確にしなければ、有益な相談にはならないでしょう。
転職相談をするメリット
先ほど挙げた転職相談をすべき相手に悩みを打ち明けることで、どのようなメリットがあるのか以下で解説します。
客観的なアドバイスを受けられる
自分の悩みについて、第三者の意見をもらえるのがもっとも注目すべきメリットです。一人だけでは辿り着けないような答えを、説得力のある意見を聞いたうえで導き出すことができます。
不安を解消できる
自分が抱えている企業に対する不安を、第三者目線を取り入れることで解消できます。具体的にどのような悩みがあるのか明確にしておくことで、より実践的な解消方法を見つけ出せるかもしれません。
転職の意思を固められる
転職すべきかどうかを悩んでいる場合、第三者に相談することで背中を押してもらえます。転職はしたいけれどいまいち踏み出せないと悩んでいるのであれば、第三者の目線で後押ししてもらいましょう。
転職相談をするデメリット
転職相談には、以下に挙げるリスクがあることも覚えておきましょう。いずれも、本記事で紹介した「転職の相談をすべきではない相手」に相談してしまった場合のデメリットと捉えておきましょう。
噂が広まる可能性がある
社内の人間に相談してしまった場合など、転職を考えていることが広まりやすくなります。悪い噂として広まってしまうと、今後の働き方や待遇に悪影響を及ぼすこともあります。
転職を引き止められる場合もある
社内が人材不足の場合などは特に、転職自体を引き止められる可能性があります。転職を相談する相手を誤らなければ回避できるため、相談相手の選定に注意しましょう。
まとめ
今回は、転職に関する悩みを誰に相談して、どう解消すべきかを紹介しました。転職の相談は、親しい人間や社内の人間にはしないほうがいいでしょう。本記事で紹介した、転職に関する具体的な解決策を提案してくれる機関などを利用してください。転職の悩みは、自分の将来にも影響する重要なものです。本記事で紹介した項目を参考に、納得いく転職活動の実現を目指しましょう。
