新型コロナウイルスの感染拡大で家で過ごす時間が増え、ゲーム機の需要が高まり、あわせてゲーム業界も注目を集めています。ゲーム業界への転職を検討していても、どのような知識を身につけ、転職活動を進めていくべきかわからないという方も多いでしょう。
今回は、ゲーム業界で仕事をするために必要な知識について解説します。業界の歴史や代表的な企業、関連する事業や職種にも触れているので、ゲーム業界に転職したい方の参考になれば幸いです。
ゲーム業界で働くための知識
まずは、ゲーム業界で仕事をするために押さえておきたい知識を、以下の観点で紹介します。
- 求められるスキル
- 適性
- 就活スケジュール・準備
- 年収・将来性
プライベートで触れることの多いゲーム業界を、仕事として捉えるうえで重要な観点となるため参考にしてください。
求められるスキル
ゲーム業界で働くうえでは、以下に挙げるスキルを保有しておくことが推奨されます。
- HTML5
- JavaScript
- Illustrator
- CSS3
- Photoshop
- Ruby
- Python
- PHP
- Perl
- C++
- Objective-C
- Swift
- Java
- JavaScript
- CoffeeScript
- Slim/Sass/Compass
- Oracle
- MySQL
- NoSQL
- Unity
ITスキルや言語系のスキル、ゲームエンジンに関するスキルを習得しておくことで有利に転職できるでしょう。
適性
ゲームに対して情熱のある人や細部にまでこだわれる人、業界としての変化に対応できる人はゲーム業界に向いているといえます。また、開発チームのメンバーやクライアントなどと、円滑にコミュニケーションをとることも求められるため、コミュニケーション能力も欠かせません。
就活スケジュール・準備
ゲーム業界への転職を検討するうえでは、以下のスケジュールを参考に準備を進めておきましょう。
- 7〜11月:自己分析・企業研究
- 12〜1月:作品制作
- 2月:履歴書の準備
- 3月:エントリー
上記はあくまで新卒・インターン生のスケジュール例です。中途採用での転職を検討する際は、上記の工程を参考にして進めていきましょう。
年収・将来性
ゲーム業界で代表的な職種の年収は、以下の通りです。職種ごとの詳細は、後ほど解説します。
職種 | 平均年収 |
---|---|
ゲームディレクター | 約600万円 |
ゲームプランナー | 約450万円 |
ゲームプロデューサー | 約700〜約1,000万円 |
シナリオ・デザイン・サウンド関連 | 約300〜約500万円 |
スキルや経験によって左右されるものの、平均もしくはそれ以上の年収を得ることも可能です。
5Gの浸透や技術の進化により、業界としての将来性は期待できます。必要なスキルや適性なども踏まえつつ、年収や将来性もゲーム業界で働くための知識として押さえておきましょう。
ゲーム業界の歴史とは
1970年代にビデオゲームが誕生し、タイトーや任天堂など、さまざまな企業がゲーム業界に参入しました。その後、ゲーム人気は衰えることなく、現在まで続く歴史ある業界となりました。家庭用ゲームや携帯型ゲームの進化、ソーシャルゲームの浸透など、現在まで目まぐるしく変化し続けてきた業界といえるでしょう。
ゲーム業界の動向と現状
現在のゲーム業界におけるトレンドとしては、eスポーツやゲーム実況などがピックアップされます。サブスクリプションやVRなど、さまざまな観点で進化を続けている業界として、今後さらに発展が期待できる業界と判断できるのではないでしょうか。
ゲーム企業は昨今注目を集めている
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、家庭でのゲーム需要が高まりました。おうち時間を楽しく過ごすためのツールとして、もともとゲームが好きではなかった層の需要も高まり、ゲーム業界はさらに注目を集めることになりました。今後の進化や将来性など、働くうえでの注目度も高まっているといえるでしょう。
主なゲーム企業一覧
転職活動をするうえでは、以下のゲーム企業があることを認識しておきましょう。
- スクウェア・エニックス
- バンダイナムコHD
- ソニー
- 任天堂
- セガサミーHD
- ディー・エヌ・エー
- コナミHD
- コーエーテクモHD
- グリー
- ガンホー
有名企業であるほど、転職のハードルは高くなります。本記事で紹介しているスキルや適性などを身につけて、転職を有利に進めましょう。
ゲーム業界に関連する事業
ここでは、ゲーム業界に関連する事業として挙げられるものを3つ紹介します。
家庭用ゲーム機
家庭用のゲーム機やソフトは、もっともイメージしやすいゲーム事業といえます。ゲームハードの開発やソフトの企画・販売などが主な事業内容です。
スマートフォンゲーム
近年特に市場が拡大している事業として、スマートフォンゲーム事業が挙げられます。ゲーム開発やアプリマーケットなど、スマートフォンゲームを浸透させる事業に取り組んでいる企業が多いでしょう。
その他ゲーム事業
ゲームに関連する事業を主に取り扱う企業も少なくありません。主な事業には、アニメや映画化などのメディアミックス、ゲーム情報サイトの運営などが挙げられます。すでに流通しているタイトルを作り直すリビルドという事業も注目されています。
ゲーム業界に代表される職種
ゲーム業界に関連する事業を運営するためには、以下に挙げる職種が関わってきます。転職するうえでは、業界に関連する職種を把握しておくことも大切です。
ゲームディレクター
開発スタッフへの指示出しやスケジュール管理、品質の担保などを請け負う役割がゲームディレクターです。ゲームプランナーが提出する仕様書をベースに、クライアントが設定した納期にあわせて制作を進める意識や能力が求められます。
ゲームプランナー
ゲーム製作のもととなる、企画立案を担うのがゲームプランナーです。登場キャラクターやルール、レイアウトなどさまざまな観点での企画を担当します。プランナーの動きが悪いと、そもそもゲームを作ること自体が頓挫してしまう可能性があります。
ゲームプロデューサー
ゲーム全体の方向性を定める役割を担うのが、ゲームプロデューサーです。予算やスケジュール、開発メンバーの選定など、ゲーム製作に関わるすべてを担当します。ディレクターとのやりとりも多いため、ゲームの専門知識だけでなくコミュニケーション能力なども求められるでしょう。
シナリオ・デザイン・サウンド関連
シナリオライターやデザイナー、サウンドクリエイターなど、ゲームの質をより高めるための仕事もあります。専門性が高い仕事が多いため、より高いスキルや知識がないと就業できない可能性が高いでしょう。
ゲーム業界は未経験でも転職できる?
ゲーム業界の仕事は専門知識やスキルが必要とされるため、未経験での就業は難しいといえます。ポートフォリオの提出を求められることも多く、自分でゲームを作り出せるスキルを最低条件としている企業も多いでしょう。大手企業の場合、特に採用条件は厳しくなる傾向があり、未経験での転職は難しいと認識しておきましょう。
ただし、ゲームプランナーであれば、プロジェクト進行管理の経験があれば未経験でも就業できる可能性があります。また、プログラミング言語さえ会得していれば、ゲームプログラマーも未経験で就業できるかもしれません。
いずれにしろ、職種に応じた経験やスキルが必要になることは変わりありません。適性も踏まえて、業界としての経験はなくても就業しやすい職種を探しましょう。
まとめ
今回は、ゲーム業界に転職するために押さえておきたい知識を紹介しました。必要なスキルや適性、就活スケジュールや将来性など、さまざまな観点をしっかり理解しておくことで転職を有利に進められるでしょう。
業界としてどのような事業・職種があるのかを知り、それぞれの動向を把握しておくことも大切です。未経験で就業することは難しい業界であるものの、ゲーム業界に活かせるスキルがあれば、異業種からの転職も不可能ではありません。
ゲーム業界に身を置くことで理想のキャリアを叶えたいという方は、本記事を参考に転職活動を進めてみてはいかがでしょうか。