面接の内容は企業によって異なるため、事前に練習しないで臨む方も多いのではないでしょうか。しかし、面接の練習をしないまま当日を迎えると、思うように実力を発揮できず不採用になる可能性もあります。
今回は、面接の事前練習が必要な理由について解説します。面接の練習方法やポイント、練習をしないまま面接に挑む弊害についても紹介します。面接の事前練習に必要性を感じていない、もしくは練習しようにも何から始めるべきかわからないという方は、ぜひ本記事の内容を参考にしてください。
転職の面接に練習が必要な理由とは
なぜ転職の面接の練習が必要とされるのか、主な理由は以下の4点です。
- 落ち着いた態度で本番に臨める
- 自分自身の印象を客観的に確認できる
- ほかの応募者と差をつけられる
- 話し方や構成の欠点を解消できる
ここでは、面接の練習が必要とされる理由についてそれぞれ詳しく解説します。
落ち着いた態度で本番に臨める
事前に本番を想定した練習を進めておくことで、落ち着いた気持ちで面接当日を迎えられるでしょう。気持ちを冷静に保てるだけでなく、質問に対してよりスムーズに回答できるようになります。
質問の傾向に違いはあるものの、面接の大まかな流れはどの企業もある程度同じといえます。だからといってぶっつけ本番では、直前になって緊張してしまい思うようなパフォーマンスが発揮できないでしょう。自宅で数回練習しておくだけで、当日の心構えができます。
自分自身の印象を客観的に確認できる
面接練習を事前に実施しておくことで、自分の受け答えや話し方が客観的に見て問題ないかを確認できます。頭の中でイメージしている流れと、実際の面接とでは若干の差異が出ます。いざ声に出して回答しようとすると、イメージ通りにいかないこともあるでしょう。
事前に練習しておくことで、話す内容や身振り・手振りの改善点を把握できます。できれば録画し、動画を確認しながら改善点を絞り出す方法もおすすめです。
ほかの応募者と差をつけられる
冒頭でも触れたように、面接の流れや質問の内容は企業によって異なります。そのため、事前に練習しないで面接に臨む求職者も多いでしょう。しかし、いざ本番になって緊張してしまったり、思うような答え方ができない場合もあります。事前に練習しておくとこのような事態を回避できるため、練習せずに面接に臨む人と差をつけられるでしょう。
話し方や構成の欠点を解消できる
面接の練習を事前に実施しておくことで、自分ではわからなかった欠点に気付くことができます。録画したものを自分で確認しても問題ありませんが、できれば誰かに見てもらうことがおすすめです。第三者の意見に耳を傾け、どのような質問に対しても好印象につながる話し方や構成を心がけましょう。
転職面接の練習をしないとどうなる?
転職面接の練習をしない方が「自然体で受け答えができる」と考え、ぶっつけ本番で面接に臨む方もいます。しかし、面接の準備不足は面接官にはすぐに見抜かれ、評価を下げる可能性が高いでしょう。面接の練習をしていないと気づくポイントは主に3つ挙げられます。
- 面接する会社の基本的な質問などに答えられず、入社への熱意が伝わらない
- 面接会場の雰囲気にのまれたり、高圧的な態度で質問されたりしたとき、緊張して思うように話せない
- 面接官の質問に安易に答え続けてしまうと回答全体の一貫性がなく、信憑性が失われる
これらに当てはまる面接は評価を著しく下げてしまうため、事前にしっかり練習して準備しましょう。
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転職のプロが教える!正しい面接の練習方法
転職面接を練習するにあたって、面接の大まかな流れを把握する必要があります。対面で面接する場合は、入退室のマナーや座って回答する際の姿勢などもチェックされます。ここでは、転職のプロであるエージェントの視点から注意するポイントを解説します。
入退室のマナー
転職の面接で第一印象を決めるのは入室のマナーです。これはビジネスシーンでもよくあるシチュエーションなので、転職者はできて当たり前と判断されるポイントです。そのため、以下の流れをしっかり覚えておきましょう。
- 名前を呼ばれたらドアを3回ノックする
- 面接室から応答があった後に「失礼いたします」と声を掛けてドアを開けて入室する
- ドアのほうに向き直してドアを閉める
- 椅子の横に立ち「本日はお時間をいただき、ありがとうございます。〇〇と申します。よろしくお願いいたします」と面接官にあいさつしてから一礼する
- 「お座りください」と着席を促されたら椅子に静かに座る
席を立った後も油断は禁物です。退室マナーもチェックしておきましょう。
- 面接官が「面接終了です」と言った後に「本日はお時間をいただき、ありがとうございました」と、椅子に座ったままお辞儀する
- 立ち上がって椅子の横で再度一礼する
- ドアの手前まで移動し、面接官の方に向き直し「失礼します」と一礼してからドアを開けて退室する
姿勢
話す内容が的確であっても、座る姿勢が悪いと評価を下げてしまいます。背筋を伸ばして顎を弾いた姿勢を心がけましょう。視線は面接官にまっすぐ向け、落ち着いた口調で回答すると好印象を与えます。面接をコミュニケーションの場ととらえ、会話の流れに合わせて真剣さや親しみやすさを感じさせられる、さらに評価されやすいでしょう。
身だしなみ
身だしなみは面接において重要なポイントです。服装やメイクが社風にそぐわなかったり、清潔感がなかったりすると、悪い印象を残してしまいます。転職の場合は必ずしもリクルートスーツを着る必要はありませんが、面接する業種や社風に合った適切な服装を選びましょう。
自己紹介
自己紹介する際は、適切な大きさの声とはっきりとした口調を心がけましょう。話す声は小さいより大きい方が評価されるため、数メートル離れた人に話しかけるつもりで練習しましょう。また、身ぶり手ぶりがオーバーすぎると落ち着きのない印象を与える可能性があるため、動作は最小限に抑えて話すことが肝要です。
質問への回答
質問への回答で気をつけたいのは、知ったかぶりやごまかした回答をしないことです。採用されたいがためにする「あやふやな回答」は面接官に見抜かれてしまいます。それよりも自分が貢献できることや正直で誠実な態度をアピールする方が面接官に好印象を与え、職場で働く姿をイメージさせやすいでしょう。
転職面接の練習を一人で行う際のコツを伝授
一人で面接練習するメリットは、周囲の視線が気にならないという点です。ミスしても何度でもやり直しできるため、スムーズに練習できるでしょう。一人で練習する場合で気をつけたいポイントは4つあります。
- 自然な表情で話せているか
- 手ぶり身ぶりを大袈裟にしていないか
- 話し始める際に「ええと」「あのう」などの言葉を使っていないか
- 無意識に貧乏ゆすりや髪の毛を触るしぐさをしていないか
面接の練習を一人でする場合は、スマホなどで全身と表情が映るようにして録画するのがおすすめです。動画で確認することで、客観的な目線で細かくチェックできます。
近年、面接練習できるアプリを活用する人も増えています。面接練習アプリなら自分では考えられない質問に答えたり、AI診断や練習内容を分析してくれたりするため、一人でも面接練習のブラッシュアップが可能です。また、スマホで使えるため場所を選ばず、どこでも練習できるのも魅力です。
Web面接における練習方法を紹介
現在、転職活動で多くの企業がWeb面接を取り入れています。そのため、Web面接ならではのポイントを押さえて面接練習しましょう。
録画して画面映りをチェック
Web面接の練習を録画して、画面映りを確認しましょう。チェックしておきたいのは、背景の映り込みと顔映りです。余計な情報が映り込まないシンプルな背景で面接できる場所を選びましょう。また、表情がしっかり見えるよう昼間でも照明をつけておき、録画してチェックしてみましょう。
Web面接ならではの目線と話し方に注意
続いて注意したいのは、目線の位置と話し方です。Web面接は対面と違って、目線が何度も外れてしまうと印象が悪くなりやすいので注意しましょう。そのため、目線を下げないよう、カメラをみながら話せているいるかを確認しましょう。話し方も普段よりも意識的にゆっくりはっきり話したり、にこやかな表情を作ったりすると、画面を通しても明るい印象を与えられます。
Web面接のマナーについて、詳しくは下記の記事も見てみてください。
転職面接の練習をしてくれるサービスってあるの?
転職面接の練習方法で最も効果的なのは、誰かに面接官役を依頼し、本番さながらのシチュエーションで練習することです。家族や友人にお願いする方法もありますが、採用のプロではないためアドバイスをもらっても参考にならない可能性があります。
本格的な模擬面接を受けて、安心して本番に臨みたいならば、転職エージェントがおすすめです。転職エージェントは無料で登録できる上、キャリアアドバイザーからのアドバイスや面接対策セミナーなど、さまざまなサポートがあります。一人では気づけないクセやNGポイントを指摘してもらえるなど、一人ひとりに合わせて指導してくれるのも魅力です。
業界や企業に合わせた練習や対策を受けられるため、「受かる面接」がイメージできるでしょう
面接の練習で押さえておきたいポイント
ここでは、面接の練習において押さえておくべき主なポイントを紹介します。
「回数」ではなく「理解すること」を重視する
面接の練習は、何度も実施することが良いというわけではありません。たとえ回数を重ねても、自分の欠点や癖を発見できなければ効果がありません。反対に、練習の回数が少なくても、自身について客観視できれば問題ありません。あくまでも回数ではなく「質」が重要です。
入退室や姿勢なども練習しておく
事前準備の項目でも触れましたが、入退室や姿勢についても意識しておくことが大切です。入退室や姿勢に関しては、メモを残しておけるものではありません。そのため、多めに練習して自然な動作を身に着けておくことをおすすめします。
受け答えを丸暗記しないように注意する
同じような質問で練習を重ねていると、どうしても回答を覚えてしまいます。しかし、実際はどのような質問がくるか当日までわかりません。そのため、あくまで「回答例」と割り切って練習し、柔軟に対応できるよう、複数の質問や回答パターンを用意しておきましょう。
当日の身だしなみもチェックしておく
面接時の身だしなみが客観的に見て不備がないか、確認しておきましょう。髪型や服装などの基本的な項目はもちろん、表情なども事前に確認しておくことをおすすめします。自分だけで判断できない場合は、身だしなみを第三者にチェックしてもらいましょう、
まとめ
今回は、面接の練習がなぜ重要なのか?その理由や練習方法について解説しました。
練習を事前に積み重ねておかないと、イレギュラーな質問や対応をされたときに思うような回答ができません。結果、準備不足や応用力のなさといったネガティブな印象につながってしまうでしょう。面接での印象は、採用の可否を左右する重要なポイントです。重要性を理解したうえで、採用につながることを前提とした練習を重ねましょう。