綿密な準備をしないまま、なんとなく転職活動を始めても、思うような成果は出せません。転職活動の流れを知ることが、理想の転職を実現させる第一歩です。
今回は、転職活動の基本的な流れを紹介します。転職時に重要な自己分析について触れつつ、より効率的に転職活動を進める方法も解説しているので、ぜひ読んでみてください。
転職活動の基本的な流れ
転職活動は、主に以下の6つの流れで進みます。転職活動の基本的な流れを知ることで、自分が何をすべきか明確になるでしょう。ここからはそれぞれのステップで何をすべきか、詳しく解説します。
- 自己分析や情報収集
- 書類作成
- 応募
- 面接
- 内定
- 退職手続き
1:自己分析や情報収集
転職希望先を決める前に、自身がビジネスパーソンとしてどのような知見・適性があるのか分析します。自分のスキルや経験を客観的な視点からみることで、自分の市場価値がわかるためです。まずは徹底して自己分析を行い、アプローチすべき業界や企業を明確にしてください。自己分析を行ったうえで、転職希望先の情報収集を行います。企業ホームページや口コミなどを参考に、どのような企業なのか具体的に把握しておきましょう。
2:書類作成
自己分析を終え、応募する企業が決まったら履歴書・職務経歴書を作成します。各書類を作成する際は、自己分析を経たうえでの志望動機を記載することが大切です。応募先企業の特性にあわせた文章を意識してください。複数企業の応募書類をまったく同じ文章で作成するのは避けましょう。それぞれの企業にあわせた志望動機があるはずです。
3:応募
書類作成が完了したら電話やWebからの応募となりますが、企業の応募方法をよく確認したうえで進めてください。応募した後は、企業から選考結果についての連絡が来るため、連絡がつかなくなることがないよう、電話の着信、メールの確認などを怠らないよう注意しましょう。
4:面接
応募後、企業側から書類選考の通過連絡がきたら、日程を調整して面接に臨みます。選考は一次面接・二次面接・最終面接と段階を踏むのが一般的です。当日の持ち物や身だしなみ、あらかじめ予想した質問への回答をしっかり準備し、万全の体制で面接に臨んでください。
5:内定
最終面接を通過したら無事内定となります。企業から指定された入社日に合わせて、必要書類などの準備を進めておきましょう。企業によっては、入社前に健康診断を受ける場合もあります。
6:退職手続き
内定が決まった段階で、現職の退職手続きを行います。入社日に間に合うよう、退職日を決定してください。また退職から入社日まで間が開いてしまうと収入面で不安が残るため、その点も含めて退職日を調整しておきましょう。
転職時に重要な自己分析のポイント
転職時に行う自己分析は、まず自分の長所・短所や適性を客観視することが大切です。自己分析を通じて明確になった長所・短所・適性をもとに、どのような企業が自分と合っているか考えてください。闇雲に複数の企業に応募しても、自己分析を怠っていては自分に合わない企業に転職することになってしまいます。
自己分析を行い、自分自身を客観視できないと転職先へのアピールに説得力がなくなるため、自己分析の重要性を理解したうえで、転職を進めることが重要です。
転職活動の効率的な進め方
ここからは転職活動をより効率的に進められる以下の3つの方法を紹介します。効率化を意識した転職活動を行うことで、理想の企業に短期間で転職することが可能です。
- 転職の目的を明確にする
- 事前準備を怠らない
- 志望企業ごとに適した書類・志望動機を作成する
転職の目的を明確にする
なぜ転職するのかが明確になっていないと、転職希望先を決められません。
「これまでの経験を活かして、より上流の仕事をする企業と関わりたい」
「思い切って未経験の領域に触れてみたい」
など、自身の現状と今後のキャリアを客観視し、転職の目的を明確にしたうえで転職活動を進めてください。
事前準備を怠らない
自己分析などを中心に、事前準備をもれなく行いましょう。応募先企業の情報収集も重要です。異業種に転職するのであれば経験不足がネックにならないよう、最低限の知識を身につけ、関連資格を取得しておくといった準備が必要です。
志望企業ごとに適した書類・志望動機を作成する
複数の企業に応募する際、効率を考えて応募用の文言や書類を「テンプレート化」する人もいます。決して誤りではないものの、すべて同じ志望動機を使用することは避けましょう。応募先企業の特徴や求められている人材の傾向に合わせて適宜言い換え・書き換えをしないと、書類選考に通らず、転職活動の効率も落ちてしまいます。
転職活動はどれくらいの期間をかけるのが一般的?
転職活動の開始から終了までの期間は、3ヵ月〜6ヵ月程度を目安としましょう。以下は、先ほど紹介した転職活動の流れに、それぞれかけるべき時間を当てはめたものです。
1.自己分析や情報収集 2.書類作成 | 約2週間 |
3.応募 4.面接 | 約2ヵ月 |
5.内定 6.退職手続き | 約1ヵ月半 |
転職活動は長期になるほど、現職との両立が困難になります。離職中の場合、収入面での不安も募りやすくなるため、できるだけ長期にならないよう効率的に進めることが大切です。
転職までの流れを短縮化するポイント
転職までの流れを短縮する際は、以下の3つのポイントを押さえておくことが大切です。それぞれのポイントについて詳しく解説するので、自身の転職活動を短期で成功させるための参考にしてください。
- 転職エージェントを活用する
- 並行して複数の求人に応募する
- 退職準備も進めておく
転職エージェントを活用する
転職エージェントでは、自身の適性や理想にマッチする企業を客観的な視点で探してくれます。転職までのスケジュール設定をしてくれる場合もあるので、自分ひとりで行うよりも効率的に転職活動を進められるのがメリットです。また、面接対策や自己分析のサポート、履歴書・職務経歴書の添削といった必要書類作成のアドバイスを貰えることもあります。自身を客観視するのに難航している人は、ぜひ転職エージェントを活用しましょう。
並行して複数の求人に応募する
自身が入社したいと考えている企業をいくつかピックアップし、並行して応募しておくことで転職までの期間を短縮できる可能性が高まります。ただし応募書類の文言の使い分けや、複数パターンでの面接対策が必要になるなど、一社ずつ応募するよりも行うべきことが多い点には注意が必要です。
退職準備も進めておく
転職することが決まっているのであれば、並行して退職準備を進めておくことで時間を短縮できます。退職に時間がかかることも想定し、明確な退職時期などを決めておきましょう。退職の時期が決まれば転職先を決めるまでの期間も明確になるため、行動しやすくなります。ただし退職手続きのほうが先に終わってしまい、無収入の期間が発生しないよう注意してください。
まとめ
今回は、転職活動の基本的な流れについて紹介しました。漠然と「今の会社を辞めて転職したい」と考えているだけでは、効率的な転職活動は行えません。今回紹介した効率的な転職活動の進め方や短縮化の方法を参考に、理想とするタイミングでの転職を実現してください。