一身上の都合とは?転職前に知っておくべき正しい使い方を解説

2023年2月22日

2024年10月24日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

「一身上の都合」という言葉は、どのような場面で使えばよいのかと考えたことはありませんか。転職活動の際には、履歴書や退職届に一身上の都合と記載する機会があるため、書き方・使い方に悩む方もいるでしょう。
この記事では「一身上の都合」の意味や適切な使い方、使用時の注意点について紹介します。事前に使い方のポイントを押さえておけば、今後の転職活動で迷いなく使用できるでしょう。

一身上の都合とは

一身上の都合は、自分の立場や境遇の変化で起きた事情や身内の都合など、個人的な理由で使われる言葉です。転職活動の際には、履歴書や退職届を出すときに記載します。
一身上の都合は転職活動やビジネスシーンだけでなく、日常生活でも使用する場合があります。個人的な理由をあまり言いたくないときに使用され、さまざまな場面で活用されています。
転職活動をしている方は、いずれ退職届を出します。「上司から退職理由を聞かれたらどうしよう?」と心配する方もいるかもしれませんが、法律上は退職理由を詳しく話す義務はありません。たとえ上司に退職理由を聞かれても、一身上の都合で通せるので安心しましょう。

一身上の都合はどんなときに使う?

一身上の都合は、主に以下で紹介する3つの場面で活用されます。

  • 退職する場合
  • 履歴書に記入する場合
  • 内定辞退する場合

退職する場合

「一身上の都合」を退職届や退職願で使用する場合は、理由が「自己都合」の場合に記載できます。結婚や出産、病気やケガ、配偶者の転勤、家族の介護や看護といった事情があるときに使われます。前述したように、退職理由を会社に詳しく話さなければならない義務はありません。退職願や退職届に記入する場合は「一身上の都合」と記載するのが一般的です。

履歴書に記入する場合

履歴書に記入する際の退職理由は、主に「一身上の理由」「契約満了のため」「会社都合により退職」が使用されます。履歴書の職歴欄では記載欄が狭いため、具体的な理由は書かないことが一般的です。詳しく理由を話しておきたい場合は、面接時や職務経歴書で伝えておきましょう。
ただし、履歴書に「一身上の都合」が使用できるのは、すでに退職済みの場合です。在職中のときは「現在に至る」と記載し、退職予定日があれば日程を明記しておきましょう。

内定辞退する場合

会社に理由を聞かれたくないときは、内定を辞退する場合にも「一身上の都合」を使用しても構いません。転職活動をする際は、複数の企業に応募しています。複数の企業から内定をもらっている場合や、志望する企業から内定をもらった場合にも「一身上の都合」を使用します。
別の企業を選んだことを伝えにくいと感じるかもしれません。しかし、企業側も内定辞退されることも想定しており、理由を詳しく聞かれることはないでしょう。内定辞退が決まった時点で、なるべく早く企業に伝えることが重要です。

一身上の都合の使い方と例文

転職活動における一身上の都合は、以下の3つの場面で使われます。

  • 退職届・退職願に書く場合
  • 履歴書に記載する場合
  • 内定辞退に使用する場合

それぞれの具体的な使い方や例を紹介します。

退職届・退職願に書く場合

退職届や退職願に記入する際の「一身上の都合」は以下のような使い方ができます。

・このたび、一身上の都合により、▲▲年●月×日をもって退職いたします。
・このたび、一身上の都合により、誠に勝手ながら▲▲年●月×日をもって退職いたしたく、ここへお願い申し上げます。

退職願は必ず書面にする必要はありません。口頭でも良いので、上司に退職の意思を伝えておきましょう。

履歴書に記載する場合

履歴書に記入する際は、以下のような使い方ができます。

▲▲年●月 一身上の都合により退職

上記のように、履歴書の職歴欄に記載します。前述した通り、法律的には退職理由を記載する義務はありません。退職理由を話しておきたい方は、履歴書よりも職務経歴書に記載するようにしましょう。しかし、転職回数が多い場合や長期間離職期間がある場合は、退職理由を具体的に記載しないと不利になる場合があります。

内定辞退に使用する場合

「一身上の都合」を使用して内定辞退を伝えるときはメールまたは、電話で以下のように伝えます。

お世話になっております。
〇月×日に面接をしました〇〇〇〇と申します。

先日は内定のご連絡をいただきありがとうございました。
大変恐縮ですが、一身上の都合により内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
お忙しい中、面接のお時間を取っていただいたにもかかわらず、大変申し訳ございません。
ご了承のほどよろしくお願いいたします。

内定を辞退する場合、どのような理由でも内定をもらったお礼の言葉を添えましょう。相手企業も入社準備があるため、内定辞退する予定の方は早めに連絡することが大切です。

面接で一身上の都合の理由を聞かれたときの対処法

転職活動をする場合、面接する機会も多くあるでしょう。面接でも「一身上の都合」を使用しても問題ありません。面接時に理由を聞かれた場合は、話せる範囲で理由を述べたほうがいい場合もあります。その場合「家庭の事情」や「健康問題」など、無難な内容で回答する方法もあります。
前職の人間関係や社内環境が合わなかったとしても、愚痴や不満を言うと自社でも同じ理由で辞めてしまうと思われてしまいます。残業が多かった職場なら「不規則な働き方が多かったため、安定した生活を送りたいと考えて退職した」などポジティブな言い換えをすることが重要です。

一身上の都合を使わないほうがいいケース

会社都合で退職する場合は「一身上の都合により退職」と記載せず「会社都合により退職」と記載します。会社都合とは、例えば企業の倒産や業績不振などで解雇された場合です。会社の都合による退職で「一身上の都合」にすると、次の転職先で経歴詐称になるため注意が必要です。
契約社員の場合は、契約満了時であれば、自己都合・会社都合問わず「契約満了のため」と履歴書に記載します。
また、失業給付を申請する場合、給付期間や給付金額が退職理由によって異なるため、退職理由を明確にすることが重要です。退職理由が「一身上の都合」より「会社都合による退職」の方が支給開始日が早く、支給期間も長くなります。
退職理由によって対応方法が異なるため、自分が退職する理由を把握することが大切です。

まとめ

この記事では「一身上の都合」の意味と適切な使い方、使用時の注意点を解説しました。「一身上の都合」は、自分や身内に関わる個人的な理由のことです。
転職活動中は、退職届を出すときや履歴書の記入で使われます。法律上は退職理由を詳しく話す義務はないため、たとえ上司に追求されたとしても答えなくても構いません。
「一身上の都合」は、あくまで個人的な事情で退職するときに使用するため「会社の都合」で退職する場合には使用できません。自分の退職理由が「一身上の都合」か「会社都合」か明確にし、使い方を正しく理解しておきましょう。

監修者・植草 陽光

植草 陽光

日本製鉄株式会社⇒株式会社リクルート⇒株式会社Izul

1社目では製鉄所での生産管理、本社でのグローバル購買職などバックオフィス系の業務に従事。29歳で営業未経験でリクルートに入社し、地場大手会社の深耕営業を実施し入社半年で表彰を獲得。自身が転職を通じて人生を変えた経験から、Izulのビジョンに共感し、現在は同社のキャリアアドバイザー職として従事。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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