アンガーマネジメントとは?習得するメリットや実践方法を解説

2022年10月25日

2024年3月11日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

怒りをコントロールするための手法として、アンガーマネジメントが注目されています。ビジネスにおいて、怒りの感情をコントロールすることは非常に重要です。しかし、怒りのコントロールがうまくできず、自分や周りの人間に負担をかけていませんか?
この記事では、怒りを上手にコントロールするアンガーマネジメントについて解説します。アンガーマネジメントを習得する必要性やメリット、実践方法も紹介しています。「怒りの感情と上手く付き合えない」と悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

アンガーマネジメントとは

「怒りをコントロールする」という意味をもつアンガーマネジメントは、怒りの感情と上手に向き合うための方法です。元々は犯罪者を矯正するためのプログラムとして活用されていました。
しかし昨今では、怒りの感情をコントロールすることの重要性が一般社会にも浸透しています。ビジネスシーンにおいても一般化され、研修としてアンガーマネジメントを取り入れている企業も増えています。

アンガーマネジメントの必要性

アンガーマネジメントは、昨今注目されている働き方改革により、その必要性が重要視されています。働き方改革によって企業としてはもちろん、社会全体でハラスメントに対する問題意識が高まりました。ハラスメントによるストレスは怒りとなり、精神的に追い込まれる原因にもなります。
このような背景から、アンガーマネジメントで従業員自身の感情をコントロールすることが必要になったといえます。

アンガーマネジメントに直結する「怒り」の正体

アンガーマネジメントについて理解するには、そもそも「怒り」という感情がどのようなものかを把握する必要があります。怒りは、ふたつの感情が合わさって生まれるものだということをご存じでしょうか。何気なく感じている怒りの感情は、「一次感情」と「二次感情」に分かれています。
一次感情とは、怒りにつながる感情のことで、主に以下が該当します。

  • いら立ち
  • 不安
  • 恐怖
  • 寂しさ

上記の一次感情をきっかけにして生まれるのが、二次感情である「怒り」です。怒りは、必ず何らかのきっかけがあって沸き起こることが特徴です。怒ること自体は、ストレス発散や自分の意見を伝えることができる点など、良い側面もあります。
ただし、マイナス要素が強い怒りは自分だけでなく、周囲にも伝染してしまいます。人間関係やビジネスに悪影響を与えないためにも、アンガーマネジメントを通じた怒りのコントロールが大切です。

アンガーマネジメントを身につけるメリット

ここでは、アンガーマネジメントを習得するメリットを6つのポイントで紹介します。

感情をコントロールできる

感情のコントロールは、アンガーマネジメントの基本的なメリットといえます。さまざまな感情がきっかけで発生する怒りは、頭ではわかっていても上手にコントロールできないことがあります。アンガーマネジメントを学んで実践することで、自分はもちろん、周囲にも悪影響を与えないように感情をコントロールできるでしょう。

ストレスが軽減される

怒りの頻度が高いことは、ストレスを溜める原因になります。アンガーマネジメントを実施することで怒りの頻度を抑え込めるため、ストレスの軽減につながります。また、高頻度で起こる怒りによって周囲に与えるストレスを防止する効果も期待できるでしょう。

さまざまな価値観を受け入れられる

他人の価値観を理解しきれず、怒りという形で発散する人もいるでしょう。アンガーマネジメントで怒りをコントロールできれば、他人の考えを受け入れる余裕ができます。「自分にも原因があったのでは?」と、客観的に怒りの感情と向き合えることも、アンガーマネジメントのメリットです。

仕事のパフォーマンスが向上する

怒りの感情に振り回されてしまうことは、普段の業務にも悪影響を与えます。業務に使うべき時間やキャパシティを、怒ることに割いてしまうことが原因です。アンガーマネジメントで怒りの持続性や頻度を低下させることができ、パフォーマンスの向上が期待できるでしょう。

パワハラを防止できる

怒りの感情は、パワハラにつながる危険な要素です。アンガーマネジメントを身につけることで、パワハラの原因となる行動や考えを抑え込むことが可能です。自身がパワハラの原因にならないようにするだけでなく、周囲の人間がパワハラを発生させることも阻止できるでしょう。

コミュニケーションを円滑に進められる

怒りに振り回されている人間とは、誰しも積極的に関わろうとはしないでしょう。アンガーマネジメントで怒りをコントロールできれば、周囲の人間と円滑にコミュニケーションを取れるようになります。自分の感情と上手に付き合ってコミュニケーションを取ることで、これまでになかった価値観が生まれるかもしれません。また、周囲との関わり方がポジティブに変わることで、自身の評価が上がることもあるでしょう。

アンガーマネジメントを習得しないとどうなる?

アンガーマネジメントという概念を知らず、怒りと上手に向き合えないままだとどうなるでしょうか。怒りに任せ、感情のまま他人と向き合うことになってしまうでしょう。怒りをありのままぶつけてしまうことで、人間関係が悪くなることも少なくありません。
また、怒りの感情をありのまま放出することは、周囲だけでなく自分にもストレスを与えます。身勝手に感情をぶつければ人間関係が悪くなり、助けてくれる人間がいなくなるでしょう。また「感情のコントロールができない」と評価され、今後の仕事に影響が出る恐れもあります。
アンガーマネジメントを習得しないことは、剥き出しの怒りで周囲や自分に悪影響を与え、さらにそれを解決できないという悪循環になることを意味します。

特に注意が必要な怒りの傾向

怒りの感情は、適度に発散することでストレス解消につながる場合もあります。しかし、以下で紹介する怒りはマイナス感情として分類されるため、アンガーマネジメントが必要になるケースが多いでしょう。

攻撃性がある

攻撃性のある怒りは、怒りの矛先が他人やモノに向いてしまう感情を指します。直接的な攻撃と認識され、人間関係の悪化につながりやすい危険な怒りです。

強度が高い

一度湧き上がると、歯止めが効かないぐらいに燃え上がってしまう怒りも危険な兆候です。ストレスを限界まで溜め込みやすい人に多い怒りのパターンといえます。

発生頻度が多い

常に何かに対してイライラしているといった怒りにも注意が必要です。特に明確な原因がないまま周囲に怒りを撒き散らしている状態で、小さなストレスが解消されないまま溜まり続けている人によく見られます。また、怒りの沸点が低く些細なきっかけで爆発してしまう怒りも同様のタイプとして扱われます。

長期的に持続する

過去の怒りを引きずって、いつまでも根に持ってしまう怒りにも注意が必要です。一度感情を爆発させただけでは、解消しきれないという特徴があります。

アンガーマネジメントを実践する方法

他人だけでなく自分にも悪影響を与える怒りの感情を上手にコントロールし、向き合っていくために、​​アンガーマネジメントの実践方法を紹介します。

「6秒ルール」の実施

怒りを感じた際に、6つ数えて気持ちを落ち着かせる方法です。6秒の理由は、怒りのコントロールを妨げるアドレナリンが、6秒かけて体内巡るためです。怒りの発生頻度が多いタイプに効果的で、6秒ルールを知っているだけでも冷静さを取り戻せる可能性があります。

怒りが芽生える原因を遠ざける

「自分が何に対して怒りやすいか」をわかっている場合は、意図的に怒りの原因を遠ざけましょう。また、怒りの感情に呑まれそうになったら、一度その場から離れることも大切です。

自分の今後にどう影響するかを考える

怒りの感情を剥き出しにすることは、他人からの評価を下げることに直結します。職場での立場を悪くしないためにも、怒りの発散が今後の自分にどのような影響を与えるかを冷静に考えましょう。

感情をコントロールする言葉・方法を決めておく

怒りの感情を抑えるために、自分自身に「大丈夫」と言い聞かせることを習慣づけましょう。また「自分にはこれがあるから大丈夫」と、怒りを沈めるためのルーティンや息抜き方法を決めておくことも大切です。

過去や未来の良い経験で緩和する

過去の楽しかった記憶を思い出し、怒りを緩和する方法もおすすめです。自分の成功体験を思い出して、怒っている場合じゃないと自分を奮い立たせる方法もよいでしょう。また、今後のスケジュールに楽しみな予定を入れておくことで、自然な形で怒りを抑えることも可能です。

怒りへの客観的な視点をもつ

自分の怒りがどの程度のレベルなのか、客観的な視点で見てみましょう。「これは10段階でいうと5だ」「あのときの怒りよりはマシ」など、自分自身を客観視することが大切です。一歩引いた目線で自分と向き合えるため、怒りの感情に左右されにくくなるかもしれません。

まとめ

怒りの感情を上手にコントロールし、向き合っていくために必要なアンガーマネジメント。人間関係の構築や今後の評価にも影響するので、ぜひ実践することをおすすめします。
ビジネスシーンにおいて、怒りを露わにすることでメリットがある場面はほとんどありません。反対に、怒りをコントロールすることで、パフォーマンス向上やストレスの軽減などさまざまなメリットを得ることができます。
アンガーマネジメントを実施する際は、怒りの種類や自分自身の傾向などを把握しておかなければなりません。今回紹介した内容を参考に自分自身の怒りと向き合い、今後に活かすためのコントロールを習得しましょう。

監修者・植草 陽光

植草 陽光

日本製鉄株式会社⇒株式会社リクルート⇒株式会社Izul

1社目では製鉄所での生産管理、本社でのグローバル購買職などバックオフィス系の業務に従事。29歳で営業未経験でリクルートに入社し、地場大手会社の深耕営業を実施し入社半年で表彰を獲得。自身が転職を通じて人生を変えた経験から、Izulのビジョンに共感し、現在は同社のキャリアアドバイザー職として従事。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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