NPO法人とは?一般企業や一般社団法人との違い、特徴・設立方法を解説

2023年6月24日

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Izul広報チーム

Izul広報チーム

NPO法人は、活動内容・目的・利益の獲得方法などが、一般企業や一般社団法人とは異なります。NPO法人の設立を検討する際は、これらの違いやメリット・デメリット、手続きの流れを理解する必要があります。本記事では、NPO法人の種類や他の会社形態との違い、設立の手順などについて詳しく解説します。

NPO法人とは

NPO(※Non-Profit Organizationの略)法人とは、社会貢献を目的とした非営利活動を行う法人のことです。一般企業や一般社団法人、一般財団法人との違いについて詳しく見ていきましょう。

一般企業との違い

NPO法人は非営利活動と呼ばれる「事業によって得た利益を構成員に分配しない活動」を行いますが、対して一般企業は営利目的の事業を行います。例えば株式会社だと、事業によって得た利益を株主や団体の構成員に分配します。ここで注意したいのは、NPO団体であっても従業員に労働の対価として給与を支払う必要があることです。株式会社とNPO団体のいずれも、従業員に支払った給与は人件費として経費に計上できます。

一般社団法人との違い

一般社団法人もNPO法人と同じく非営利活動が主な業務ですが、NPO法人は非営利活動の中でも活動内容が制限される「特定非営利活動」を行います。また、一般社団法人よりも設立に時間がかかります。

一般財団法人との違い

一般財団法人もNPO法人と同じく非営利活動を行いますが、公益性(不特定かつ多数の者の利益)の有無や活動目的などの条件がありません。また、一般財団法人を設立する者は300万円以上の財産を拠出するとともに、その運用利益を活動原資とする必要があります。

NPOの種類

NPOには、次の種類があります。

・NPO団体
・NPO法人(特定非営利活動法人)
・認定NPO法人(認定特定非営利活動法人)

NPO団体が「認証」を受けることでNPO法人となり、そこでさらに「認定」を受けると認定NPO法人となります。それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

NPO団体

NPO団体とは、NPOの中でも法人ではない団体のことです。個人の集まりとみなされ、組織として建物を所有したり各種契約をしたりはできません。申請不要で結成できるため、不特定多数のNPO団体が存在しています。

NPO法人

NPO法人とは、行政に認証を受けた法人のことです。法人のため、組織として契約の締結が可能になります。NPO団体と比べて社会的信頼性が高いだけではなく、税制優遇も受けることができます。

認定NPO法人

認定NPO法人とは、NPO法人の中でも高い公益性が認められることを認定された法人です。公益性が高いかどうかは、国によって判断されます。一般的には、寄付金額や寄付人数などが判断基準になる場合が多いです。

NPO法人の業務内容

NPO法人は、下記の20分野の特定非営利活動を行います。全て行う必要はなく、1つでも該当すれば活動内容の条件を満たします。

保健、医療又は福祉の増進を図る活動
社会教育の推進を図る活動
まちづくりの推進を図る活動
観光の振興を図る活動
農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動
学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
環境の保全を図る活動
災害救援活動
地域安全活動
人権の擁護又は平和の推進を図る活動
国際協力の活動
男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
子どもの健全育成を図る活動
情報化社会の発展を図る活動
科学技術の振興を図る活動
経済活動の活性化を図る活動
職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
消費者の保護を図る活動
前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動
前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動

引用:内閣府NPOホームページ「特定非営利活動(NPO法人)制度の概要

NPO法人が利益を得る仕組み

NPO法人が提供しているサービスを受けた場合、支払いを求められないケースがあります。そのため、NPO法人がどのように利益を得ているのか、疑問を持っている方も多いでしょう。
NPO法人が利益を得る仕組みは、ビジネスモデルによって異なります。例えば、NPO法人の会員に毎月の会費を設定していたり、一定額の助成金を国から受け取り、それを活動資金の一部にしているケースもあります。中には、純粋に寄付金や補助金のみで運営しているNPO法人もあります。

NPO法人を設立するメリット

NPO法人には、一般企業やNPO団体にはないメリットがあります。NPO法人を設立するメリットについて詳しくみていきましょう。

税率が低い

NPO法人は法人税がかからないため、一般的な企業と比べて税率が低くなります。ただし、収益事業によって得た所得には所得税がかかります。そのほか、法人住民税の均等割の免除や、法人団体加入の入会金・会費などが非課税になるといった税制優遇があります。

設立費用を抑えられる

株式会社の設立には数十万円の費用がかかりますが、NPO法人は設立費用がかかりません。設立費用を抑えられる点は大きなメリットです。ただし、法人の印鑑を作る費用や役員の住民票を請求する費用などはかかります。

社会的信用が高まる

NPO法人は、NPO団体が厳しい条件をクリアして認証を受けた場合に設立できます。それだけ社会的信用性が高いため、別で運営している一般企業に対する印象が良くなる可能性があります。経営している複数の法人の印象を高めたい場合は、NPO法人の設立が向いているでしょう。

補助金や助成金が充実している

NPO法人は、補助金や助成金といった支援が充実しているため、寄付金と組み合わせるだけで事業収益を得ずに運営できるケースもあります。また、補助金や助成金には返済義務がない点も大きなメリットです。

公的機関との連携が比較的容易

NPO法人は、国や地方公共団体と連携しやすいため、より大きな事業に携われる可能性があります。ボランティアの枠を超えた組織的な活動を行える点にメリットを感じるのであれば、NPO法人の認証を目指すとよいでしょう。

NPO法人を設立するデメリット

NPO法人の設立を検討する際は、メリット・デメリットの両方を確認しましょう。NPO法人を設立することには、次のデメリットがあります。

準備・設立に時間がかかる

一般企業を設立する場合にかかる期間は、通常1~2週間程度です。一方、NPO法人には設立申請の必要書類の用意に約1ヵ月、定款作成に2ヵ月程度かかります。そして、審査には3ヵ月~半年程度、長くて1年程度かかるため、早めに準備を始めることが大切です。

活動内容が限定される

NPO法人を設立する際は、活動内容を記載した定款や設立趣旨書を提出します。これらに記載されていない非営利活動は行うことができません。最初に十分な協議を行わなければ、組織の方針と事業内容が噛み合わなくなってしまう恐れがあります。

監督下で活動する必要がある

NPO法人の設立後は、事業年度の終了後3ヵ月以内に事業報告書を所轄庁へ提出する必要があります。さらに、年に1回は社員総会を開催し、事業や決算の報告および事業活動の内容説明などを行います。このように、所轄庁の監督下で活動することになる点をデメリットと捉える方も多いでしょう。

NPO法人を設立するための条件

NPO法人は、次の条件を満たした場合に設立できます。

・主たる目的が「特定非営利活動」
・主たる目的が宗教や政治に関連するものではない
・営利目的ではない
・社員数が10人以上
・社員の雇用、退職に不当な条件を課さない
・報酬を受け取る人物の数は役員総数の3分の1以下
・暴力団やその構成員の統制下に置かれていない

1つでも条件を満たさない場合、NPO法人は設立できません。

NPO法人設立の手続き

NPO法人の設立手続きについて、流れと内容をチェックしていきましょう。

1:活動分野の確認

前述した通り、特定非営利活動の20分野のうち、いずれかに該当している場合にのみNPO法人を設立できます。

2:設立発起人会の開催

NPO法人の名称や代表者、設立趣旨、活動目的、会員、設立までのスケジュールなどを話し合います。

3:設立総会の開催

社員前院で設立総会を開き、「設立発起人会」で定めた内容を最終決定します。

4:設立認証の申請

事務所設置場所を管轄する所轄庁へ、設立総会議事録や設立認証申請書、定款、役員名簿などを持参します。

5:法人設立の登記申請手続き

認証後は、「認証書」が届きます。その後2週間以内に、事務所設置場所を管轄する所轄庁で「NPO法人設立登記申請」の手続きを行います。

6:設立後に必要な申請の手続き

収益事業を行う場合は、税務署と都道府県税事務所、市町村の税金担当窓口に「法人設立届出書」や「収益事業開始届出書」などを提出します。
収益事業を行わない場合は、都道府県税事務所と市町村の税金担当窓口に「法人設立届出書」を提出します。

まとめ

NPO法人は、NPO団体よりも社会的信用性が高く、税金面も優遇されます。その一方で、設立に時間がかかったり、所轄庁の監督下に置かれたりといったデメリットもあります。特定非営利活動を行いたい方は、今回解説した内容を参考にNPO法人の設立を検討しましょう。

監修者・浦田 段

浦田 段

新卒で総合商社に入社。繊維部門で法人営業、政府の大型案件などを経験。その後HRスタートアップのミイダスで、新人賞、売上歴代ギネス記録、年間MVPなどを総ナメし4ヶ月で最短管理職昇格。売上26億円に貢献(4年で1600倍成長)し、Izulにジョイン。
現在は、Izulと並行してアグリテックベンチャー企業にも参画。

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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