スタートアップへの転職を成功させるコツ|転職のメリットや注意点も解説

2024年6月14日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

スタートアップでの成功は、キャリアアップに大きくつながるといわれています。しかし、スタートアップとはどのような組織なのかを正確に理解している方は多くありません。そこでこの記事では、スタートアップの概要やメリット、注意点、転職を成功させるコツを解説します。

スタートアップとは

スタートアップとは、新しいビジネスモデルや市場を作り、短期的に利益を出すことを目的とした組織や企業のことです。そのため、数年間で数千億円の価値がつく企業や数十年で世界を変えるような企業などが該当します。

「スタート」という単語のイメージから起業後の年数が浅い組織や企業と思われがちですが、実際は年数の長さよりも、イノベーションや社会貢献を意識した新たなビジネスモデルを構築しているかが重要です。よって、革新的なサービスやプロダクトを開発し急成長を目指す組織や企業が該当します。

スタートアップとベンチャー企業との違い

スタートアップとベンチャー企業の違いは、ビジネスモデルの作り方です。スタートアップは新たなビジネスモデルや市場を展開するのに対し、ベンチャーは既存のビジネスモデルをベースに展開します。さらに中長期的な成長を目指す点が特徴です。以下は、混同されやすい用語や概念を簡単にまとめた表です。

スタートアップ革新的なビジネスモデルを提供し短期間での急成長を目指す企業。投資家から大規模な資金調達を行う。
ベンチャー企業既存のビジネスモデルをベースに新たなビジネスモデルを展開する企業。一般的に創業年数が短く、中長期の成長を目指す。
中小企業従業員数が300人以下の企業で、既存のビジネスモデルに基づいて事業を展開する企業。成長速度を重視せず、堅実な事業を行う。
スモールビジネス一般的に少ない人数や副業などの小資本で行う事業。リスクを抑えながら長期的な成長を目指す。

スタートアップに転職するメリット

大きな成長を継続できるスタートアップに転職した場合、一般的な企業に転職した場合とは異なるメリットが存在します。ここでは4つのメリットについて詳しく解説します。

ゼロから事業を創り出す機会が得られる

スタートアップが生き残るためには競合との激しい競争に勝ち抜かなければならず、常に新規事業に挑戦し続けなければいけません。そのためスタートアップに転職することで、主体的に事業創出に携わりながらも、ゼロから事業を創り出す機会を得られるようになります。将来的に独立や起業を目指している方や自身のキャリアアップを目指す方にとって、非常に貴重な経験ができるでしょう。

会社の経営に関われる

スタートアップでは人手が少ない場合が多く、幅広い業務に携わりやすくなります。新規事業の立ち上げや部署の設立などで裁量権のある立場を担うことができる可能性も高く、会社の経営にも大きく関わる機会が増えるでしょう。
会社経営に携わった経験はその後のキャリアアップや転職、独立などの場面でも活かすことができます。場合によっては、他社から裁量権の多いポジションでオファーを受けるケースもあるでしょう。

自己成長につながる

人手が少ないスタートアップは少数精鋭の組織です。そのため、社員1人あたりに割り振られる業務範囲も必然的に広くなります。さまざまな業務経験を積むことができ、自己成長にもつなげられるでしょう。またスタートアップで成果を残せば大きな報酬や優遇を得られる可能性もあり、自身の市場価値を高めるきっかけを得やすい環境といえます。

大きな利益を追求できる

スタートアップはこれまで業界になかった新しい事業を創り出すことで、莫大な収益を獲得できる可能性を秘めています。スタートアップで働くことで、大きな利益を追求できる点もメリットのひとつです。軌道に乗るまで苦労することもありますが、新規事業が成功した時は大きなやりがいや達成感を得られるでしょう。
また、ストック・オプションを導入しているケースもあります。ストック・オプションとは、企業と社員が取り決めた価格で自社株を購入できる権利のことです。事業が軌道に乗り、株価が上昇した場面で売却すれば大きな利益を得られます。このように、大きな収入を期待できることもスタートアップならではのポイントです。

スタートアップに転職するときの注意点

多くのメリットがあるスタートアップへの転職ですが、必ずしも良いことばかりではありません。実際に転職してから後悔することがないよう、ここでは注意点に関する詳しい内容について解説します。

ハードワークを強いられる可能性がある

立ち上げたばかりのスタートアップに転職する場合は、ハードワークを強いられる可能性がある点に注意が必要です。創成期は企業としての仕組みが整っていないことが多く、深夜残業や休日出勤などが発生する可能性が高くなります。福利厚生についても未整備というケースも少なくありません。
そのため、ワークライフバランスや福利厚生を重視する方だと相性が合わないと感じてしまう場合もあるでしょう。ただし、会社の規模やフェーズによっては、必ずしも労働環境が整備されていないとは限りません。

急に事業撤退や解雇のリスクがある

スタートアップでは、急な方向転換や事業撤退が行われるケースも多々あります。経営が安定していない場合、倒産する可能性も念頭に置かなければなりません。
また、スタートアップには大企業のような安定性がない点もデメリットです。倒産までとはいかずとも、事業撤退によって解雇されるリスクがある点も考慮しておきましょう。

常に責任が求められる

1人あたりの業務範囲が広く、会社の経営にも関われることがスタートアップのメリットです。しかし、その分1人あたりの責任も大きくなります。特に、スタートアップではひとつのミスが事業存続に大きな影響を与えるケースもあり、常に結果と責任を求められるでしょう。ミスがあっても組織的にカバーできるような体制が整っていない企業も存在するため、緊張感を持って働く必要があります。

スタートアップに向いている人・後悔しやすい人の特徴

スタートアップに向いている人の特徴は4つあります。

  • 当事者意識があり、仕事を作り出せる人
  • 実力主義・スピード重視で、成長意欲がある人
  • 安定よりも新しい事業に挑戦できる人
  • 幅広い業務に取り組める柔軟性のある人

スタートアップに必要なのは、企業を急成長させるために自分で考え、ゼロから仕事を構築する能力です。スタートアップは、組織自体が確立されていないことがほとんどです。研修のある大企業と異なり、試行錯誤しながら業務を行うため、個人のビジネススキルの成長速度も早まります。そのため、チャレンジ精神旺盛で、変化に対応できる柔軟性のある人が向いています。逆に転職して後悔しやすい人の特徴は以下が挙げられます。

  • 安定と秩序を求める人
  • ワークライフバランスや福利厚生を重視する人
  • 受動的に仕事がしたい人

スタートアップでの業務は人手不足になりやすく、給与や労働時間も安定しないことを覚悟する必要があります。そのため、スタートアップに転職する際には、自分が向いているかをしっかり検討することも重要です。

スタートアップへの転職を成功させる5つのポイント

実績づくりやただの憧れだけでスタートアップへ転職すると、失敗する確率が高くなります。転職後の後悔を避けるためにも、スタートアップへの転職を成功させるポイントを確認しておきましょう。

強い覚悟を持って行動する

スタートアップは大きなやりがいがあるものの、その分一般企業よりリスクが伴います。転職によって給料が下がったり、ライフスタイルが激変するケースも少なくありません。それでもスタートアップに転職したい場合、「必ず成功する」という強い覚悟を持って行動することが大切です。意志がぶれることがなければ、仕事上の困難にも立ち向かっていけるでしょう。

転職する目的を明確にする

スタートアップに転職する目的を明らかにすることも重要です。例えば「将来独立したい」や「自分の手で会社を発展させたい」といった明確な目標を持つことで、自分にあった企業を見つけるのに役立ちます。また、働くうえで苦しい時や挫折しそうな時があっても、目標が心の支えになってくれるでしょう。
一方、転職目的が明確でないと入社後にミスマッチが起こりやすく、せっかくスタートアップに転職しても上手くいかない可能性があります。スタートアップへの転職を成功に導くためにも、転職目的とその後のビジョンを明らかにしておきましょう。

業界研究・企業研究を念入りに行う

転職先のスタートアップで活躍するためには、業界研究・企業研究で企業を知ることも大切なポイントです。検討しているスタートアップが属する業界全体の将来性は、企業が今後発展できるかに直接関わるため、必ず調べましょう。また、スタートアップへの転職では、以下の2点も重要なポイントです。

  • 経営陣の経歴や意思決定能力
  • 投資状況や事業資金の規模

スタートアップの経営陣の判断は、一般的な企業に比べて、組織や企業の成長に大きく関わります。そのため経営陣の魅力的な経歴だけでなく、意思決定能力の高さも調査しましょう。

また、大企業やVCからの投資を受けている企業は活用できるリソースが多く、成長スピードが早くなります。大企業やVCからの投資がない企業の場合も、ビジネスの成功の鍵ともいえる事業資金の規模を確認しておきましょう。

面接では意欲や熱意をアピールできるように練習する

スタートアップの採用で最も重要視される能力は、熱意とスピード感です。スタートアップは大企業と比べてビジネス速度が早く、企業のスピード感と合う人材が採用される傾向にあります。たとえ優れた経歴やスキルがあっても、採用されない場合も考えられます。そのため、転職したいスタートアップに対し、意欲や熱意がアピールできるように面接の練習をしておくことが大切です。スタートアップに強い転職エージェントを活用すれば、自分に合ったスタートアップの紹介や質の高い模擬面接を受けられるため、転職の確率を上げられるでしょう。

スタートアップに強い転職エージェントに相談する

スタートアップへの転職を成功させるためには、スタートアップに強い転職エージェントに相談しましょう。なぜなら、スタートアップの求人数は比較的少なく、一般的な転職サイトにはほとんど掲載されないためです。

さらに、転職後のキャリアイメージが大手企業のように確立していないため、どのようなキャリアプランを築いていきたいかを具体的にイメージしにくく感じる方もいるでしょう。

転職エージェントではキャリアアドバイザーへの相談ができるため、転職目的を明確にし、自分に合った企業を選びやすくなります。履歴書の添削や面接対策も行ってくれるので、積極的に利用してみましょう。

まとめ

スタートアップとは新しい価値を創出する力を持ち、大きな成長を継続できる企業のことです。そんなスタートアップに転職することでゼロから事業を創り出す機会が得られる可能性が高く、自己の大きな成長にもつなげられるでしょう。
ただしスタートアップには、「ハードワークを強いられることが多い」「働くうえで常に責任が求められる」といったデメリットも存在しています。そのため、軽い気持ちで転職してしまうと失敗しかねません。スタートアップへの転職を成功させるためには、まずは転職目的を明確にして、強い覚悟を持って臨むことが大切です。

監修者・續 慶一

續 慶一

同志社大学を卒業後、教員兼某大学サッカー部監督を経て、大手外資系金融機関へ転職。その後、国内大手人材会社の人事を経て、起業。現在は人事コンサルティング、採用コンサルティングを自身が経営する会社で行いつつ、株式会社Izulには1人目の社員として入社し、現在は執行役員として従事。また九州大学の起業部にて事務局長を務める。
現在は、急成長のベンチャー企業、第二創業期に入っている企業など、様々な企業の役員や人事責任者とやりとりを行いコネクションを築いており、また自らキャリアセミナーや人事交流会などを積極的に開催しております。

著者プロフィール

Izul広報チーム

Izul広報チーム

株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

Twitter

Facebook

LINE