CTOとは?仕事内容・必要な能力・CEOとの違いについて解説

2022年11月13日

2024年3月14日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

CTOは近年、外資系企業やスタートアップ企業などで導入されはじめている役職です。企業内の技術面におけるトップとして、技術的観点から経営に携わります。しかし、日本ではまだ知名度が低く、どのような役職なのかよく理解していない方も多いのではないでしょうか。この記事では、CTOの役割や必要な能力、CTOになるための方法を解説します。CTOの仕事に興味がある方はぜひ参考にしてください。

CTOとは

CTOとは「Chief Technology Officer」または「Chief Technical Officer」の略称で、「最高技術責任者」を指します。もともとは1980年代のアメリカで誕生した役職です。CTOは日本の会社法で定められている役職ではありませんが、最近では外資系企業やスタートアップ企業などで設置されるようになりました。企業の技術領域における最高責任者にあたり、経営層としての立ち振る舞いが求められます。

CEOとの違い

CTOとよく似た響きの役職として「CEO」が挙げられます。そもそもCEOとは「Chief Executive Officer」の略で「最高経営責任者」を指します。両役職の違いは責任を持つ範囲です。CEOは日本における「代表取締役社長」に近い役職ですが、あくまでも経営方針を最終決定する立場であって、実際の執行は業務に含まれていません。CTO同様、アメリカで誕生した役職ですが、CEOのほうが日本での浸透は進んでいます。

CTOの仕事内容

CTOの主な仕事内容は、大きく分けて3種類です。ここでは、CTOの具体的な役割について解説します。

技術戦略の意思決定

CTOは技術面の最高責任者として経営を支える立場にあるため、企業内での技術戦略についての意思決定を担います。新規事業の開発・既存業務の改善に使用する技術の選定や、最新の技術動向などをチェックしたうえで、どのように経営に活かしていくかを判断するのがCTOの役割です。

技術的経営方針の策定

CTOの業務内容のひとつに、技術経営(MOT)があります。技術経営(MOT)とは「Management of Technology」の略で、自社の技術力をサービスや事業に結びつけ、経済的な価値を生み出す経営のことです。つまりCTOは企業戦略を踏まえたうえで技術的経営方針を策定し、新たな事業を創出します。

エンジニアの採用と教育

技術面から経営を支えるために、エンジニアの採用や教育を行うのもCTOの重要な業務のひとつです。「技術戦略を達成するために欠けているものは何か?」といった観点からエンジニアの採用方針を決定し、面接に同席して自ら人材を判断することもあります。また、採用後にエンジニアの育成に関わり、企業全体のスキルを高めていく役割も担います。

CTOに必要な能力

CTOの業務を遂行するためには、通常のビジネスパーソンよりも高い能力が必要です。ここでは、CTOに必要な能力を4つ解説します。

ビジネス面における柔軟性

企業を長く発展させるためにはビジネスにおける柔軟性が求められますが、経営層の中でもCTOにとってはこの能力は特に重要です。近年は次々と新しい技術が誕生しているため、固定観念に囚われていては時代の流れに取り残されてしまいます。技術面の最新トレンドに常にアンテナを張り、自社事業へ適切に活かしていく能力が必要です。

高度な技術をサービスに活かす思考力

CTOとして技術面から企業を発展させていくためには、ただ技術に関する知識や経験を持っているだけでは不十分です。CTOには、高度な技術をサービスに活かす思考力が求められます。技術がもたらすメリットやリスク、想定されるコストを鑑みたうえで、技術をいつどのように運用するのが企業にとって望ましいかを判断する力が必要です。

技術者をまとめるリーダーシップ

CTOは企業内の技術者をまとめる立場にあるため、高いリーダーシップが必要です。

技術戦略を実行するには、エンジニアやプログラマーの協力が欠かせません。しかし、部下である技術者に対して高圧的な態度を取ったり、相手の意見をぞんざいに扱ったりしては、適切な連携を取ることはできません。トップダウン型の一方的なコミュニケーションではなく、双方向のコミュニケーションを取り、信頼関係を築いていくことが大切です。

卓越した経営・マネジメントの知識

経営陣でもあるCTOには、高い技術力だけでなく、経営やマネジメントに関する卓越した知識が求められます。経営的視点を持ち、「技術によって企業にどのような利益をもたらすことができるか」を考えたうえで業務に取り組むことで、企業のさらなる発展につながるような技術戦略を打ち出すことができるでしょう。

CTOを目指すには何から始めるべき?

エンジニアやプログラマーといった技術者の中には、将来的にCTOを目指す人も少なくありません。しかし、CTOになることは決して容易ではないため、事前にしっかり準備しておくことが必要です。ここでは、CTOになるために取るべき行動を解説します。

CTOの求人に応募する

CTOになるための一般的な方法として、CTOを募集している求人への応募が挙げられます。ただし、CTOに求められる能力はかなり高いケースが多く、一定以上のスペックがなければ採用されることは難しいでしょう。自力でCTOに転職するのが難しい場合は、転職エージェントなどを利用するのもおすすめです。

在職中の企業で昇進する

在職中の企業にCTOのポジションがある場合は、昇進を目指すのも有効な方法のひとつです。技術的なスキルを磨いて経験を積み、成果を上げていくことで評価してもらえる可能性があります。ただし、CTOは経営陣としての役割を担うため、マネジメント能力やリーダーシップが求められます。そのため、技術面で成果を出すだけでなく、CTOに必須である知識や教養を身につける必要もあるでしょう。

起業してCTOのポジションに就く

CTOとして成し遂げたいことが明確であれば、同じ志を持った仲間を集めて起業し、CTOのポジションに就く方法も有効です。事業がすぐに成功するとは限らず、目先の安定感は損なわれるものの、自分の信念を貫きやすくなります。簡単に選べる選択肢ではないため、はっきりとしたビジョンを持っている方におすすめです。

まとめ

この記事では、CTOの役割や主な業務内容を解説しました。CTOは技術面での最高責任者として高い技術力が求められるだけでなく、経営に関する深い知見やリーダーシップが必要です。幅広い知識やスキルを身に着け、着実に経験を積み上げていくことが一番の近道といえるでしょう。

監修者・續 慶一

續 慶一

同志社大学を卒業後、教員兼某大学サッカー部監督を経て、大手外資系金融機関へ転職。その後、国内大手人材会社の人事を経て、起業。現在は人事コンサルティング、採用コンサルティングを自身が経営する会社で行いつつ、株式会社Izulには1人目の社員として入社し、現在は執行役員として従事。また九州大学の起業部にて事務局長を務める。
現在は、急成長のベンチャー企業、第二創業期に入っている企業など、様々な企業の役員や人事責任者とやりとりを行いコネクションを築いており、また自らキャリアセミナーや人事交流会などを積極的に開催しております。

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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