プレイングマネージャーとは?管理職との違いや業務の問題点、求められるスキルを解説

2022年10月10日

2024年3月8日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

従業員の育成・指導をするマネージャー業務と、現場での業務を並行して実施するのがプレイングマネージャーです。働き方が多様化する現代において、プレイングマネージャーのキャリアを目指している方も多いのではないでしょうか。今回は、プレイングマネージャーが求められる理由や主な役割、必要なスキルについて解説します。プレイングマネージャーが抱える問題点もあわせて解説するので、ぜひ参考にしてください。

プレイングマネージャーとは

プレイングマネージャーとは、マネージャー業務と現場の業務を両方こなす人材のことを指します。管理職として従業員の育成や指導を担うだけでなく、現場での結果も求められる仕事です。組織全体の指揮権を持ちながら、組織全体への貢献も視野に入れる必要があります。現場で動きながら組織レベルを向上させることが求められるため、従業員との信頼関係の構築が必須業務とされます。

また、中間管理職のポジションとして、従業員と経営層をつなぐ役割も担わなければなりません。業務量やプレッシャーは多いものの、その分やりがいを感じられるポジションといえるでしょう。

プレイングマネージャーが求められる背景

プレイングマネージャーというポジションは、1991年のバブル崩壊時期から注目されていました。バブル崩壊によって多くの企業が経営難に陥ったことで、現場での業務とマネジメントを兼任できる存在が求められるようになりました。

グローバル化により意思決定までのスピードが重視されるようになったのも、プレイングマネージャーが注目された理由です。また、現場でのノウハウをマネジメントに活かせるため、実力主義の傾向が強まるビジネスシーンに適したポジションといえます。

プレイングマネージャーと管理職の違い

プレイングマネージャーは単なるマネージャーポジションとは異なり、求められる能力が異なります。マネジメントスキルはもちろん、現場での業務遂行能力が必要とされます。また、現場での指導・育成の役割も兼ねているため、従業員の基準以上のレベルが求められるのも特徴です。従業員の傾向や組織が求める成果などを把握し、目標を達成させる管理能力も求められるでしょう。

プレイングマネージャーの主な役割

プレイングマネージャーが担うべき役割は、以下の通りです。

  • 個人目標の達成
  • チーム目標の達成
  • 部下のマネジメントおよび育成

ここでは、プレイングマネージャーの役割について詳しく解説します。

個人目標の達成

プレイングマネージャーは、従業員一人ひとりの目標達成に関わらなければなりません。現場で活躍する従業員が目標を達成できるよう、適切なサポートや指導を行う必要があります。個人目標の達成は、プレイヤーではなくマネージャーとしてのスキル・経験が求められる役割です。

チーム目標の達成

プレイングマネージャーは従業員だけでなく、チーム全体で掲げる目標達成の責任を担う必要があります。チームとしてどのように目標を達成すべきか、常に考えて動かなければなりません。またチーム目標を達成するために、従業員と同じ目線で体を動かすのも、プレイングマネージャーの重要な役割です。

部下のマネジメントおよび育成

プレイングマネージャーには一般的なマネージャー職と異なり、現場の目線で従業員を育成できるメリットがあります。実際の行動や成果を直接見て把握することで、最適なマネジメント・育成ができるでしょう。部下のマネジメントや育成を通じ、チーム・組織全体の課題を抽出することも役割のひとつです。

プレイングマネージャーに求められるスキル

プレイングマネージャーには、コミュニケーション能力や育成力、指導力が求められます。また、成長意欲や時間・タスク管理能力が求められるのも特徴です。ここでは、プレイングマネージャーに求められるスキルの詳細について解説します。

コミュニケーション能力

現場で従業員とかかわることが多いため、コミュニケーション能力は必須です。経営層などの上層部とコミュニケーションを取ることもあるでしょう。顧客と直接かかわる機会も多いことから、高いコミュニケーション能力がないとプレイングマネージャーは務まりません。

育成力・指導力

プレイングマネージャーは部下に対する、適切な指導が求められます。育成につながる指導が必要になることも覚えておきましょう。育成力・指導力を十分に発揮することで、組織全体の成長や業績アップが期待できます。

成長意欲

自分自身がプレイヤーとしてどう成長していきたいか、現場の従業員以上に考える必要があります。プレイングマネージャーが高い成長意欲をもって仕事をしている姿を見せることは、従業員にとっても良い刺激になるでしょう。

時間・タスク管理能力

現場だけでなく、マネジメントの観点で時間やタスクを適切に管理しなければいけません。プレイングマネージャーは数多くの仕事を抱えることになるため、時間・タスク管理能力の基準を高くする必要があります。

プレイングマネージャーの問題点

プレイングマネージャーというポジションには、いくつかの問題点があります。

  • 業務量が多い
  • 上司と部下の板挟みになりやすい
  • 評価基準が不明瞭
  • マネジメント不足を招きやすい

ここでは、プレイングマネージャーが直面しやすい問題について、詳しく解説します。

業務量が多い

マネジメント業務と現場での業務を両方こなす必要があるため、必然的に業務負荷が大きくなります。責任も重くなるため、精神面への負担も通常のマネージャーポジションより大きいといえるでしょう。現場の業務とマネージャー業務を1日にこなす必要があるため、長時間労働を強いられがちなのも問題点として挙げられます。

上司と部下の板挟みになりやすい

プレイングマネージャーは、いわゆる中間管理職といわれるポジションです。上司からのプレッシャーに耐えながら、部下のケアもしなければなりません。その結果、プレイングマネージャーにかかる負担が大きくなります。上司・部下の意見を優先してしまい、自分の意見を伝えられないことも問題点として挙げられるでしょう。

個人成果だけでなくチームの成果も求められる

現場の従業員それぞれが設定した目標はもちろん、チーム全体の目標達成もプレイングマネージャーの責任になります。また、プレイングマネージャー本人の目標達成も視野に入れなければなりません。通常のマネージャーポジションよりも、達成すべき目標の管理に負担がかかりやすいといえるでしょう。

評価基準が不明瞭

プレイングマネージャーはさまざまな目標・業務を抱えるポジションです。そのため、仕事に対する評価基準が不明瞭になる可能性があります。現場とマネジメント、どちらかの比重が偏ることで評価が変わる可能性があるのも、プレイングマネージャーが抱える問題のひとつです。

マネジメント不足を招きやすい

プレイングマネージャーにはいわゆるマルチタスクが求められるため、現場でのマネジメント不足が発生しやすいといえます。マネジメントが不十分になってしまうと、従業員が成長しづらくなる可能性もあります。また、従業員のスキル不足を自分自身で補う必要性があるため、業務以上の負荷がかかります。

まとめ

プレイングマネージャーとは、現場での業務と従業員の育成・指導両方を担う重要なポジションです。個人としての目標はもちろん、組織全体の目標達成を果たす役割があるため、やりがいを感じやすいといえるでしょう。ただし、業務負荷や評価基準の不明瞭化など、さまざまな問題点があるのも事実です。

プレイングマネージャーを目指す、もしくは選出を検討している場合は、役割や問題点を把握したうえで実施する必要があります。コミュニケーション能力やタスク管理能力など、適性があるかを把握したうえで、プレイングマネージャーを選出しましょう。

監修者・植草 陽光

植草 陽光

日本製鉄株式会社⇒株式会社リクルート⇒株式会社Izul

1社目では製鉄所での生産管理、本社でのグローバル購買職などバックオフィス系の業務に従事。29歳で営業未経験でリクルートに入社し、地場大手会社の深耕営業を実施し入社半年で表彰を獲得。自身が転職を通じて人生を変えた経験から、Izulのビジョンに共感し、現在は同社のキャリアアドバイザー職として従事。

著者プロフィール

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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