ストックオプションとは?仕組みや種類、導入するメリット・デメリットを解説

2022年11月27日

2023年5月30日

著者

Izul広報チーム

Izul広報チーム

ストックオプションとは、従業員や取締役に対して自社株を購入できる権利を与える仕組みです。従業員のモチベーション向上や、個人資産構築に有効とされています。この記事では、ストックオプションの仕組みや種類、導入のメリット・デメリットについて解説しているのでぜひチェックしてください。

ストックオプションとは

ストックオプションとは、従業員や取締役に対して会社が事前に定めた価格で自社株を購入できる権利を与える制度です。購入期間や取得可能な株数に制限があるものの、範囲内であれば好きなタイミングで自社株を購入できます。ここでは、ストックオプションの詳細を、3つの観点から解説します。

ストックオプションの仕組み

ストックオプションは、最初に設定された価格・期間内で、自社の株式を自由に購入できる仕組みとなっています。
設定株価が1株100円・購入期間5年・取得上限株数2,000と設定されたストックオプションを例に挙げましょう。数年後に株価が上昇して1株300円になっても、権利を行使すれば事前に定められた100円で購入できます。そのため、市場価格よりも200円安く株を取得できます。取得金額と売値の差額を利益として得られるので、従業員のモチベーション向上や資産構築などが期待できます。

新株予約権との違い

ストックオプションと混在しやすい用語に「新株予約権」が挙げられます。
新株予約権とは、株式会社に対して権利を行使し定められた金額を払うことで、株式を取得できる仕組みです。ストックオプションは新株予約権のひとつで、特に社内に向けたものとなります。つまり「新株予約権は広い範囲の人に対して株式取得を約束する仕組み」「ストックオプションは雇用関係にある人や経営に携わる人に株式取得を約束する仕組み」と考えると分かりやすいでしょう。

ストックオプションに適した企業の特徴

将来的に株式市場への上場を目指す企業や、上場して間もない企業がストックオプションに適しています。株価がある程度安定した推移を辿っている企業では、株価が短期間で劇的に上昇する可能性は低いでしょう。しかし、成長を続けている上場前の企業であれば、株式上場などの要因で株価が急上昇するケースがあります。

ストックオプションの種類と特徴

ストックオプションにはいくつかの種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。どの種類でストックオプションを設定するかによって得られる利益が変動します。また、会社・権利者の双方に影響があるため、いずれも理解しておかなければなりません。ここでは、種類ごとの詳しい内容について紹介します。

発行価額を会社に払い込む「有償ストックオプション」

有償ストックオプションは、権利付与したときの株価で新株予約権を発行する種類です。いずれ新株を購入しなければならない条件も付帯します。税制面での優遇や、社外の者に対しても付与できる点がメリットです。一方デメリットは、公正価値で株式を取得するため、株価が権利付与時より下がった場合に損益につながる可能性があります。

無償で付与される「無償ストックオプション」

無償ストックオプションは、株式取得の権利を付与される種類です。つまり、株式売買しなければ損益になりません。無償で付与できるため、周知活動を効果的に実施すればモチベーション向上につながる点がメリットです。一方、利益が税制上「給与所得」とみなされるため、高い税率が課されてしまうデメリットもあります。給与所得としての課税を回避するには、適格要件を満たすように制度設計しなければなりません。

低額で設定する「株式報酬型ストックオプション」

株式報酬型ストックオプションは、権利行使価格を低い金額に設定した制度です。権利行使価格が低く、権利を行使した際に株価とほぼ同額程度の利益を得られる点がメリットです。そのため、退職金として活用される場合もあります。ただし、企業の状態に応じた権利付与のタイミングや条件設定の難しさがデメリットといえるでしょう。

ストックオプションがもたらすメリット

ストックオプションは、企業と権利者のいずれにもメリットをもたらします。

従業員のモチベーションアップにつながる

ストックオプションは、最初に設定された価格で自社の株式を購入できます。そのため、自社の株価が上がったタイミングで売却すれば大きな売却益を得ることが可能です。株価が上昇すれば権利者が得られる売却益も増えるため、自ずと従業員のモチベーションアップにつながります。また、権利者を従業員・取締役とすれば「企業価値を上げる点」で相互的に一致した目標を持ちやすくなるでしょう。

優秀な人材を確保しやすい

ストックオプション制度があることは、将来的に得られる対価が大きいとアピールできるため、優秀な人材確保につながります。また、獲得した人材が「ストックオプションを行使する前に辞めたら損をする」と考え、人材流出を予防できる点もメリットです。
ストックオプションは業績が伸びるほど、企業にも利益をもたらします。企業によっては、インセンティブとしてストックオプションの制度を導入している場合も増えているようです。

従業員側にリスクがない

ストックオプションを付与された時点では、権利者にリスクがない点もメリットです。ストックオプションは株式購入を強制できません。また株価上昇のタイミングのみで権利を行使すれば損害が発生するリスクもないでしょう。また、株式を取得してそのまま持ち続けることも可能です。自己資金での株式投資と比較しても、リスクはゼロに近いといえるでしょう。

ストックオプションを導入するデメリット

ストックオプションは、いくつかデメリットがあるのも事実です。特に、導入する企業側への影響が多い傾向にあります。

業績悪化を加速させる可能性がある

ストックオプションの効果を最大限発揮するには、株式の取得価格よりも株価が上がらなければなりません。株価の低迷や上場できずに思うような売却益が得られなければ、インセンティブとしての機能を果たせなくなります。役員や社員など、ストックオプションの権利を有している関係者のモチベーション低下にもつながります。

権利行使後に離職される場合がある

ストックオプションの権利を行使した後に、離職される場合も想定しておかなければなりません。ストックオプションで多額の売却益を得た後に、退職してしまう可能性も考えられるためです。このような事態を防ぐためにも、人材流出を回避するための制度を整えなければなりません。権利行使に関する条項を定めたり、今後も働き続けたいと思われる風土作りに取り組む必要があります。

株の売却や株価下落につながるケースもある

ストックオプションには、株の売却や株価下落につながるケースも考えられます。法律的な上限がストックオプションには定められていません。そのため、ストックオプションの権利を付与するほど、既存株主の保有株の価値が下がる可能性があります。結果として、株価の下落や売却につながる恐れもあるでしょう。
ストックオプションの導入を検討する際は既存の株主に与える影響を考慮し、株式価値が低下しないような制度を設計する必要があります。

まとめ

ストックオプションの仕組みや種類、導入するメリット・デメリットについて解説しました。ストックオプションは、モチベーションの向上や優秀な人材の確保、個人資産を効率的に増やせるメリットが期待できます。しかし、適正に運用できなければ企業価値を損なう可能性もあります。自社に合った制度を事前に設計してからストックオプションを導入しましょう。

監修者・中田 潤一

中田 潤一

株式会社キーエンス株入社後、サントリー株式会社→アリババ株式会社→株式会社リクルート住まいカンパニー リクルート在籍時に株式会社Izulを立ち上げ、現在に至る。株式会社Izulを含め4社の代表取締役を勤める。スキルシェアサービス「タイムチケット」では就職・転職カテゴリーで46ヶ月連続1位獲得、年間アワードを3年連続受賞。

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株式会社Izulの広報チームが運用。20代〜30代の若手ハイクラス層から、圧倒的支持を獲得中。働き方や転職のコツなど、キャリアに役立つ情報を発信していきます。

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